鳳凰の庭園(shadowverse)

登録日: 2017/01/12 (木曜日) 13:51:09
更新日:2021/12/02 Thu 21:27:53
所要時間:約 5 分で読めます





「それはもう1つの太陽。もう1つの理。」

鳳凰の庭園とは、スマートフォン/PC向けTCG「shadowverse」のカードの1つである。

概要


ドラゴンクラスのアミュレットで、初期パックであるスタンダートカードパック収録のカードである。
レアリティは最高のレジェンドから1つ下のゴールド

5コスト アミュレット
ファンファーレ お互いの手札のカードのコストは半分(端数切り上げ)になる。
お互いの手札にカードが加わるたび、そのカードのコストは半分(端数切り上げ)になる。

お互いのカードコストを半減するという豪快な効果を持つ、上手く使えば10コストフォロワーを中盤に出すなどと言った芸当も可能。
だが、よく考えてほしい自分のカードコストを半減するのではなくお互いのカードコストを半減するのである。
そしてこれを出すのにはこちら側は当然PPを消費している・・・おわかりいただけただろうか?

このカード、出したら基本的に相手の方が先に得をしてしまうのである。

特にドラゴンミラーなら大型疾走で致命傷を負うか、最悪ウルズを用いた疑似再攻撃コンボを使ってそのままリーサルに持ち込まれかねないし、
次元の超越を軸にした超越ウィッチ相手ならもれなくコスト半減で使用圏内になった次元の超越を用いた疑似疾走コンボでリーサルである。
他にも高コストカードで一気にリーサルに持っていけるデッキ相手だと自分のターンが回ってくるかも怪しいという何とも難しいカードなのである。

だが普段なら同時に出すには11PP以上必要で出来ないようなコンボを狙ったりなど浪漫溢れたカードでもあるため、ネタデッキの軸として人気がある。

しかし神々の騒乱においてドラゴンやニュートラルに強力なカードが大幅追加された際
偶然にもこのカードの不具合が発覚して調整中となり実質使用不可能の禁止カードとなった。
ここまでならネフティスやガウェインなど他のバグで同様の処置になったカードと同じ待遇なのだが、特徴的なのはその期間の長さ。

4/3 使用禁止

6/29 次弾「ワンダーランドドリームズ」発売

7/31 使用解禁

時期にしておおよそ4ヵ月もの間、使用禁止を食らっていたのである。

あくまでバグが原因だったため殿堂入りなどの類ではないのだが、上記のようにあまりにも期間が長すぎることや、
使用禁止の期間中にパワーカードを大量に手に入れたドラゴンが大暴れしていたことで
「ドラゴンをこれ以上暴れさせない為に禁止にしたのでは・・・?」という憶測が一部ユーザーの間で流れる事態となった。

そして第7弾「Chronogenesis/時空転生」の発売と同時にフォーマットが制定され、最新5パックに制限されるローテーションフォーマットで使うことができなくなる。
…と思われていたが、その第7弾にこんなカードが追加されていた。

  • 財宝の地図
1コスト ニュートラル スペル
まどろみの森、騎士王の威光、魔法図書館、鳳凰の庭園、冒涜の墓場、鮮血の花園、ペガサスの結晶像の中から、ランダムに1枚を手札に加える。

1コストでランダムに各クラスのアミュレットを1枚手札に加えるというユニークなスペルだが、ドラゴンクラスから選ばれたのはまさかの鳳凰の庭園。
しかもニュートラルなので、凄まじく運頼みになるものの全クラスで庭園を使ったコンボを狙えるという状況になった。良いぞもっとやれ。


その第7弾がローテ落ちしてからは、鳳凰の庭園は当然ながらアンリミテッド環境でしか使えなくなった。
「大いなる調停者・ゾーイ」や「深海の覇王・ダゴン」等の相性の良いカードが実装されたことで、
魔境アンリミ環境で苦しむドラゴン使いを支えていたため、アンリミプレイヤーからの知名度は色んな意味で高かったが、
基本的に話題になるのは新弾発表の度に環境がガラリと変わるローテーション環境であり、そこで使えない以上、鳳凰の庭園の知名度は下がりつつあった。

しかし、第18弾パック「レヴィールの旋風」(以下SOR)にて、こんなカードが実装された。

  • 万華の鳳凰
2コスト ドラゴン フォロワー
2/2
攻撃時 自分のリーダーを2回復する。
進化時 鳳凰の庭園1つを出す。

ローテーション環境に鳳凰の庭園がまさかの復活を果たしたのである。ありがとうほーちゃん!ほーちゃん!?馴れ馴れしいですよ!

特筆すべきは、進化が必要とはいえ2コストで鳳凰の庭園を出せるという点。
PPにもよるが、低コストのドローソースを抱えておけば「出したターンに自分が恩恵を受けられない」というデメリットをある程度緩和できる上、
アンリミ限定だが、2コスト以下のフォロワーをほーちゃんだけにすれば、素引き出来ずとも「ピカピカ見つけたゴブー!」とミニゴブリンメイジが確定で持ってきてくれる。
さらに、

  • 深海の接近
3コスト ドラゴン スペル
ドラゴン・フォロワーをランダムに1枚、自分のデッキから公開して手札に加える。
ランダムな相手のフォロワー1体にXダメージ。Xは「加えたフォロワーの元のコスト」である。
Xが7以上9以下なら、加えたフォロワーは突進を持つ。10以上なら、疾走を持つ。

同弾に追加された深海の接近とのコンボにより、引っ張ってきた大型フォロワーのコストを半分にしつつ盤面処理、
さらにそれが10以上ならば疾走を付与するという、トンデモプレイが可能となった。
ちなみに「深海の接近」という名前でなんとなく察したプレイヤーもいるだろうが、深海の覇王たるダゴンが描かれている

これらのカードの追加により、アンリミテッド環境の庭園ドラゴンは一気に環境上位に躍り出た。
流石にずっと環境トップを走っているアーティファクトネメシスなどを押しのけて環境トップとまではいけなかったものの、
アンリミでドラゴンと言えばほーちゃん庭園ドラゴンを真っ先に警戒されるぐらいには活躍している。

一方、SORが使えるローテーション環境では、上手く回った時の爆発力は凄まじいものの、
  • ほーちゃんが引けないと始まらないが、構築に関係なく確定サーチする手段がない
  • 専用デッキを組まないと真価が発揮できないが、採用カードが特徴的なのでほーちゃんを出す前にデッキコンセプトがバレやすい
  • ロキサスエルフなど、対戦相手次第では庭園を出すタイミングが悪いと完全に塩を送る形になってしまう
と、明確な弱点・デメリットもあるため、「遊べる(割合勝てる)ネタデッキ」としてのポジションに甘んじている。


相性の良いカード


  • バハムート
10コスト ニュートラル フォロワー
13/13
ファンファーレ 他のフォロワーすべてと、アミュレットすべてを破壊する。
相手の場にフォロワーが2体以上いるなら、このフォロワーは相手のリーダーを攻撃不能。
庭園の弱点の一つである、出したターンの相手ターン時に盤面を取られやすいという点をこいつである程度カバーできる。
また、このカードの存在のお陰で相手に横展開をためらわせることも出来る点もポイント。
相手が確定除去を握ってなかった場合、そのまま手札の全体除去と大型疾走でリーサル・・・なんてこともできる。
注:2018年11月現在、バハムートはナーフされて、9/9、アミュレットは破壊しません。

  • インペリアルドラグーン
9コスト ドラゴン フォロワー
5/5
ファンファーレ 手札をすべて捨て、捨てたカード1枚につき、相手のリーダーと相手のフォロワーすべてに1ダメージ
  • 荒牙の竜少女
2コスト ドラゴン フォロワー
2/2
自分が手札を捨てるたび、捨てたカード1枚につき、相手のリーダーに1ダメージ。
お互いにディスカードドラゴンと呼ばれる手札を捨てることをメリットに変えるデッキに使うカードだが
本来なら同時に出せないこの2つもまとめて出すことで捨てた手札の数倍のバーンダメージを狙うことが出来る。
手札をどうにかして確保できるのなら軽く2桁のダメージを叩き込むことも可能。
仮に手札を最大数の9枚を確保し、その後荒牙→インペで出せば14ダメージとなる。

  • ジェネシスドラゴン
10コスト ドラゴン フォロワー
7/9 疾走
  • ウルズ
4コスト ニュートラル フォロワー
3/3
ファンファーレ 自分の他のフォロワー1体か相手のフォロワー1体を破壊して、それと同名のフォロワーを場に出す。
(相手のフォロワーを破壊したなら、相手の場に出す。)
庭園の効果内ならこの2つも1ターンで出すことが出来るため、再召喚を用いた疑似再攻撃コンボで進化を使わず14点ダメージ
もう1度やれば進化を使わずに最大HPの10割オーバーの21ダメージを叩き込める。

  • サタン
10コスト ニュートラル フォロワー
6/6
ファンファーレ 自分のデッキをアポカリプスデッキにする。
※アポカリプスデッキ内訳
3×サタンズサーヴァント 5コスト 13/13
3×沈黙の魔将      6コスト 8/8 疾走
3×ディースの裁き    7コスト 相手フォロワーまたはリーダーに7ダメージ自身のリーダーを7回復
1×アスタロトの宣告   10コスト 相手リーダーのHPを1にまで減らす。
こいつも速攻で出せる上、ドローカードと組み合わせてアスタロトの宣告→ディースの裁き or 沈黙の魔将でワンターンキルなどと言った芸当も可能。
ただしやっぱり出してから効果を発揮するまでが遅い上、基本的に先に出したほうが(先に上記のカードを使えるため)有利になる以上、
相手がこのカードを握っていた場合先に出されて負けるというパターンも普通に考えられるのが難点。

  • 騎竜兵
6コスト ドラゴン フォロワー
5/5
ファンファーレ 手札のカード1枚のコストを-2する。(0より小さくはならない。)
  • 竜の伝令
2コスト ドラゴン スペル
コスト5以上のカードをランダムに1枚、自分のデッキから手札に加える。そのコストを-1する。
コスト軽減カード。これらを使って庭園のコストを下げてから出せばこちらもある程度他のカードを出して隙を減らすことが出来る。
庭園を出した後はコストが半減する関係上、下げた1~2コスで2~4PP分の動きができるのもポイント。

  • 大いなる調停者・ゾーイ
11コスト ドラゴン フォロワー
7/6
アクセラレート1 *1;カードを1枚引く。コスト10、攻撃力6/体力5のアクセラレートを持たない大いなる調停者・ゾーイ1枚をデッキに加える
疾走
ファンファーレ 自分のリーダーの体力が1になるようにダメージを与える。次の自分のターン開始時まで、自分のリーダーは「自分のリーダーへのダメージは0になる」を持つ。
コスト的には必ず一度はアクセラレートしないと使えず、さらに、ファンファーレで自分のリーダーの体力を1にしてしまうため、
出した返しのターンではまず負けないとはいえ、次の自分のターンで勝負を決めないと敗北濃厚となるハイリスク・ハイリターンなフォロワーだが、
庭園の影響下では5コストで7(9)点疾走、かつ、もう一枚のゾーイと強力な疾走フォロワーを引ければほぼ勝てるという、強力な切り札となる。

  • 深海の覇王・ダゴン
10コスト ドラゴン フォロワー
10/10
フォロワーへの5以上のダメージは4になる。
このフォロワーは1ターンに3回攻撃できる。
実装時点でのローテーションでは、相手が処理できなければまず勝てるが、破壊耐性がないので間違いなく最優先で処理されるロマンカードであったが、
アンリミテッドでは、庭園+「風読みの少年・ゼル」+ダゴンで最速7ターン目に30ダメージを叩き出すガチカードであり、
上述のゾーイと共に、アンリミ環境の庭園ドラゴンの地位を一気に引き上げた。
さらに「万華の鳳凰」と「深海の接近」を組み合わせれば、最速後攻5ターン目に10/10の三回攻撃フォロワーが疾走してくる。SAN値直葬まったなし

  • 古今独歩の大拳豪・ガンダゴウザ
9コスト ドラゴン フォロワー
8/7
突進
攻撃時 相手のリーダーに「これの攻撃力」と同じダメージ。
「十天覚醒」で追加されたドラゴン版マダオ
そのままでも理不尽なフィニッシャーとして活躍できるが、庭園下では(相手の場にフォロワーがいれば)5コストで顔面に8点を飛ばせる。
アンリミテッド環境ではダゴンやゾーイの方が「深海の接近」等との相性も良く、フィニッシャーとして活躍することは少な目であるが、
それらが使えないローテーション環境のほーちゃん庭園ドラゴンでは文句なしのフィニッシャーとして活躍した。

  • 神魚・ディズレスタン
17コスト ドラゴン フォロワー
13/13
自分のターン終了時、自分のPPの最大値が10なら、手札のこのコストを-10する。
アクセラレート 1 ;カードを1枚引く。自分の残りEPが相手より多いなら、オルカを1体出す。(進化可能でないターンの残りEPは0)
ファンファーレ 相手のフォロワー全てを-X/-Xする。Xは「自分の残りPP」である。(体力の最大値が0以下のフォロワーは破壊される)
進化時 場の他のカード1枚を手札に戻す。
コストの関係上、庭園を出した上で「深海の接近」で引っ張ってきても使えるまでにタイムラグがあるものの、
最大PPが10あれば、1ターン待てばコストが0になる上、ファンファーレと進化時効果でまず間違いなく相手リーダーに最大15点を叩き込める。
ガンダゴウザ共々、ローテーション環境の庭園ドラゴンでフィニッシャー兼ドローソースとして重宝された。


余談


  • 第3弾カードパック「Rise of Bahamut/バハムート降臨」でエンハンスと呼ばれる2つのコストを持つカードが追加されたが、鳳凰の庭園の効果が及ぶのはあくまで元のコストのみである。
    • コスト5でエンハンス9のカードは、コスト自体は3に落ちるがエンハンスは9のままである。

  • 本来成立できないコンボが出来るのは相手も同じなので、まず通常の対戦では出来ない動きが見られる場合も。

  • 切り上げなので必ずコストは1以上になる、そのため元々1コストのカードは庭園の恩恵を受けられない。

  • 複数枚出した場合効果は重複する、2枚出せば4分の1になり3枚出せば8分の1となる。


追記・修正は庭園を使った浪漫コンボを思いついてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • TCG
  • シャドウバース
  • shadowverse
  • ネタ項目
  • アミュレット
  • ロマン
  • 鳳凰の庭園
  • ネタデッキ御用達

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2021年12月02日 21:27

*1 このカードをプレイするのに十分なPPがなく、自分の残りのPPがアクセラレートの値以上なら働く。コストがアクセラレートの値で、アクセラレート能力のみを持つスペルとしてプレイする。