アビサル・ディジョン

登録日:2016/12/04 (日) 15:42:00
更新日:2022/11/01 Tue 20:45:30
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SARFのエース……。また、会ったな。

アビサル・ディジョンとは、『ACE COMBAT 3 electrosphere』の登場人物である。


ユージア大陸を実質的に支配する企業「ゼネラルリソース」の持つ軍組織「General Resource Defence Force」=「GRDF」の隊長。腕利きのパイロットが集うGRDFの中でも飛び抜けた戦闘能力を持ち、40代を超えた現在でも第一線で活躍している。
主人公とは「ENTER DISION」で出会い、主人公はディジョンにその腕前を注目されることとなる。そして、続く「PAPER TIGER」では、主人公にUPEOからゼネラルリソースへと移籍するよう誘いを持ちかける。この「PAPER TIGER」でディジョンの誘いに乗りゼネラルリソースへと移籍すると、GRDFの同僚として主人公やディジョンの長年の相棒であるキース・ブライアンと共に戦うことになる。また、「NO CLEARANCE」/「TARGET ACQUISITION」では、UPEOのエースパイロット紘瀬玲名と何らかの因縁があるようなそぶりを見せる。

主人公と出会った際は「F-15S/MT(イーグルプラス)」に乗っているが、「BROKEN TRUCE」/「SOLDIER OF FORTUNE」からは「F-22C(ラプターII)」に搭乗している。いずれもグレーの専用塗色である(ちなみにこのグレーのイーグルやラプターはある条件を満たすとプレイヤーも使用可能)。

冷静沈着で思慮深い性格だが、たった2回作戦上で会っただけで素性もよく分からない主人公を自らの独断でUPEOから移籍させたうえで直属の部下にしようとしたり、さらにゼネラルリソースルートで物語が進むと、正規のフライトプランを出さずにゼネラルリソース公式に認められていない作戦行動へ出撃する、任務の内容に干渉する、業務で多忙な時期に突然有給休暇を申請するなど、相棒のキースにとっても不可解な行動が多くなっていくが…



















本当の私には
既に肉体など存在していない。
今、君が見ている私の姿は、
かつて私自身のデータが構築された頃の
記録を再現しているだけなのだ。

君も電脳化(サブリメーション)という言葉を知っているだろう。
人間の精神や心、魂といった
物理的な存在ではない情報だけを抽出し、
電子によるネットワーク上で
生命として起動させる技術だ。

そして、この技術によって
肉体を捨てて生まれ変わった今の私には、
確かに欲がない。
──あるのは、
この世界を食い潰そうとしている人類どもに
私と同じ処置を施そうという
革命への意志だけである。



終盤、ディジョンは「ウロボロス」と名乗るクーデター組織として、ゼネラルリソースニューコムUPEOの各組織から志願したメンバーと共に蜂起する。ウロボロスの目的は、全人類の電脳化により、全ての人間が肉体に縛られず欲を持たない新世界を創り上げることである。

ウロボロスを立ち上げたディジョンは、かつてゼネラルリソースが極秘に開発していた実験機「UI-4054(オーロラ)」を入手し、革命の賛同者たちと共に各地に攻撃を仕掛けていく。

実は、彼自身も10年前にゼネラルリソースの実験により電脳化されており、既に生身の肉体は存在していない。

  • 電脳化とは?
簡単に言えば、人間の脳をそのままAIとしてコンピューターに焼き込むこと。かつてゼネラルリソースが推進していた極秘プロジェクト「DOE計画」のひとつである。

オリジナルのディジョンは10年前、ディジョンと恋愛関係にあったゼネラルリソースマーサ・ヨーコ・イノウエの電脳化実験に参加し成功。ディジョンのデッドコピーを生み出すことに成功した。ところがその直後、ヨーコの所属していたゼネラルリソースの研究所が爆発事故を起こし、それに巻き込まれたヨーコオリジナルのディジョンと共に死亡してしまう。

実はこの爆発は、ヨーコの電脳化を危険視したゼネラルリソース上層部が行った破壊工作だった。デッドコピーのディジョンはエレクトロスフィアにおり、エレクトロスフィアからカメラにアクセスしてヨーコとオリジナルのディジョンがゼネラルリソースによって爆死させられる場面を目撃してしまった、自らがデッドコピーであるという自覚もないまま、ヨーコを失った悲しみと自分だけがデッドコピーとしてエレクトロスフィアの中で生きているという孤独に苛まれ、ゼネラルリソースニューコムUPEOへの復讐心を抱き革命組織「ウロボロス」を興したのである。

ちなみにこの事件に象徴されるゼネラルリソースの保守的体質に不信感を抱いた技術者が大量に移籍して急速に発展したのがゼネラルリソース最大のライバル企業ニューコムである。その時移籍した技術者の中には現在ニューコムの科学者であり、ルートによっては主人公の前に姿を現すサイモン・オレステス・コーエンもいる。また、この時のニューコム大量移籍を裏で手引きし、結果ニューコムに移籍した技術者から裏切られUPEOに出向させられたのがUPEOのギルバート・パークである。

  • DOE計画とは?
ゼネラルリソースのトップシークレットであり、ゲーム中でも計画の全貌はあいまいだが、確認できる限りでは以下の研究を行っていたことが判明している。
1.電脳化プロジェクト。上記の通り、ゼネラルリソースの陰謀により破棄されることになる。

2.ナイトレーベンに関わるプロジェクト。ナイトレーベンとは、ゼネラルリソースで極秘に開発されていた複葉型超音速戦闘機である。ただしこのナイトレーベン、機動性があまりにも高く、並の人間では操縦できないという欠点があった。そのため、ゼネラルリソースでは、人間に人工神経を植え付け、それを戦闘機と直結させることで、人間と戦闘機を一体化させ高度な操縦を可能にするという実験が行われていた。この実験の被験者がUPEOのエースパイロット紘瀬玲名である。ナイトレーベンに関わるプロジェクトにはディジョンも参加しており、ディジョンレナはその時に出会ったことが示唆されている。
しかし、この人工神経を利用するという計画は人道上の問題があったため、DOC計画の中止と共にナイトレーベンと人工神経に関わる一切は破棄された(「はず」だった)。なお、この実験によって得られた知見は、現代の戦闘機全てに搭載されているコフィンシステムに応用されている。
ちなみにこの計画に参加していた技術者たちがニューコムに移籍した後、人道上の問題やパイロット育成の問題を解決する新型超音速戦闘機の開発に乗り出すことになるのだが、それはまた別の話。

ディジョンは、ウロボロスとして表立って活動する前からGRDFの裏で糸を引き、ゼネラルリソースニューコムの停戦協定を一方的に破棄してニューコムに攻撃を仕掛けようとする、UPEOの武闘派と手を組んでゼネラルリソースニューコムの和平に活躍する議員ガブリエル・W・クラークソンを暗殺しようとする、人工心臓の暴走に見せかけてゼネラルリソースの常務アルデア・カルロス・ナシメントを謀殺するなどの行動をしていた。
そして、ゼネラルリソースニューコムを全面戦争に持ち込んだところでクーデターの声明を発表し、ポート・エドワーズ襲撃、メガフロート破壊、エキスポ・シティー襲撃などの破壊行為を繰り返すようになる。

だが、クーデター組織「ウロボロス」は、とあるパイロットの手によって壊滅させられることとなる。

追記・修正は、電脳化されてからお願いします。

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最終更新:2022年11月01日 20:45