真竜(セブンスドラゴンシリーズ)

登録日:2016/12/02 (金) 20:17:23
更新日:2023/10/15 Sun 11:58:02
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『真竜』とは、ゲーム「セブンスドラゴン」シリーズに登場するボスキャラ達である。


彼らは宇宙からの侵略者「ドラゴン」達の中でも最上位の存在であり、全部で7体存在する。ニアラいわく、その七体を指して「グレイトフルセブンス」とも。*1
まず星に種を蒔き、生命を生み出し、その星の文明が発展した頃を見計らい、
フロワロという毒性の強い花*2で星を覆いつくし、多数のドラゴンとそれを統括する数体の帝竜を送り込み、全てを喰らい尽くすのである。

宇宙から飛来する神にも等しい存在という設定からか、1体の例外を除いて各真竜の名称は基本的にクトゥルフ神話に登場する神性に由来している。


真竜一覧(以下ネタバレ注意)

  • 第3真竜 ニアラ

「痴れ者めが……格の違いがわからんのかッ!」

初代「セブンスドラゴン」時代から登場し続けているいわば真竜の顔役といってもいい存在。通称ニャア様。
名前の由来はクトゥルフ神話においてトリックスターとして暗躍する邪神「ナイアルラトホテップ(ニャルラトホテップ)」と思われる。
名前のモチーフであるナイアルラトホテップがエジプトに関係する存在である事に由来してか、エジプト的な意匠が強く表に出た黄金に輝く全身が特徴。
右翼のみ黒い靄のようなもので形作られているが、これは過去に受けた傷が原因。
「クァハクァハ……」という笑い方をする。
初代では5体の帝竜を倒した所で本作の舞台「エデン」に姿を現す。当初は黒いローブを着た竜人といった外見だったが、最終決戦にて神体である上記の姿になる。
降臨早々人類(というかある人物のほぼ独断で)からみんなのトラウマ千人砲を受け負傷する。
傷を癒している間は一緒に連れて来たもう一体の真竜ヘイズに任せていたが、
あろうことかそのヘイズが主人公達に敗れ自身への最終兵器になってしまう。
満を持して迎えた最終決戦では世界中に咲くフロワロの数に応じて攻撃力を上げる技「百花繚乱」などを用いて挑むも最終的に敗れ消滅する。

続編(といっても時系列的には前作の過去だが)の「2020」でも再びラスボスを務める。
終盤で恥ずかしい女こと人竜ミズチ撃破後に突如出現し、主人公達に挑んでくる。
だが人類戦士タケハヤの奇襲を受け弱体化、そのまま主人公達に止めを刺される。
更に続編の「2020-Ⅱ」では隠しダンジョンの幻影ボスとしての登場だったものの、
「Ⅲ」では遥か昔のアトランティスでの対決になり、シリーズでは初めて右翼も健在な完全体の状態で主人公達と対峙する。
だがストーリーの都合上最初にボスとなったためそれほど強力な攻撃は行ってこず、
虎の子のキリングリアクト(相手を倒せばターン終了時に再行動可能なスキル)も新システムバディアタックの前に打ち消され結局倒される。
また対決前の選択肢で「悪趣味な金色だな」と発言するとマジギレするなど真竜としての威厳も薄れつつある。
その後もシュミレーションで瞬殺やラストダンジョンで中ボス扱いされる等踏んだり蹴ったりである。

遥か昔から地球を狙い、何度ボコられても執念深く人類に挑むその姿、そこが彼の凄い所なのかもしれない。

  • 第6真竜 ヘイズ

「オレにとって兵器の持つエントロピーは格別の美味ゆえな……喰らったまでよ」

最も若い真竜であり、一人称も「オレ」で粗暴な性格をしている。別名装真竜。
名前の由来はクトゥルフ神話において風に結び付けられる、触手を備える爬虫類の姿を持つ邪神「ハスター」と思われる。
赤い体に先端に刃の付いた触手が何本も生えた姿をしている。また武器・兵器を喰らうことを好んでおり、体中に様々な武器が装着されている。
初代では傷付いたニアラに代わって侵略を頼まれていたものの、それをほっぽり出して武器探しに没頭している所を主人公達と対決することになる。
自らの触手「ヘイズアーム」と不気味な塊の「ヘイズシールド」(ある残虐な行動で回避可能)で、
主人公達の行く手を阻み、戦闘ではこっちの技を解析して放ってくるが、最終的に竜殺剣というニアラに対する最終兵器にされてしまう。
その後しばらくは出番がなかったものの、「Ⅲ」にて100年後のエデンにて復活する。
だが復活が不完全であり、頭部に竜殺剣がぶっささっている上に浮遊していた初代とは打って変わって昆虫のような節足で歩行するなど異形の姿に変貌している。

だが背部にあの千人砲を新たに装着しており、戦闘力自体は向上している。
それでも時代を超えた人類の結集力により結局竜殺剣に再封印され、新たに誕生した真竜への切り札にされてしまった。


  • 第5真竜 フォーマルハウト

「クカカカ……これだから腐りかけはたまらヌ……」

「2020-Ⅱ」に登場した真竜。紋章の姿とニアラのような竜人型の形態に加え、結晶状の装飾と4枚の翼を備えた神体と計3つもの姿を持つ。
名前のフォーマルハウトはクトゥルフ神話においてナイアルラトホテップの天敵とされる炎の邪神クトゥグアの住処とされる恒星の名称である。
腐りかけ(人類が滅びる寸前、または絶望しきった状態を指すと思われる)を何よりも好む偏食家である。
ニアラとは対照的に序盤から姿を見せるアクティブな一面もあり、
中盤ではあろうことか主人公達の本拠地の国会議事堂を直接襲撃し、名有りキャラを複数殺害する暴挙に出る。
(ただしこのうち1人は後に生存が確認され、ある1人は人間ではない為遥か未来で蘇っている)。
最終的にこの時代で新たに精製された竜殺剣により敗れる。
「Ⅲ」では真竜で唯一ゲーム中で姿を見せず、検体(要は死骸の一部)のみの登場となってしまったが、
「Ⅲ」前日譚となる小説版「未完のユウマ」で不完全ながら復活し、ISDFの空母戦力を一蹴した。
その後伊倉由真と如月ユウマとの激戦の末に討伐され、上述の検体入手に繋がっている。

  • 第4真竜 ヒュプノス

「それでいい……私たちは長く、生きすぎた……」

「Ⅲ」に登場する真竜。かつてドラゴンに滅ぼされた種族の生き残りが長い年月かけて愛と憎しみの感情を増幅させた果てに覚醒、誕生した。
名前のヒュプノスはギリシャ神話およびクトゥルフ神話における眠りと夢の神である。
ほぼ人型をしている異色の真竜で、2人の女性が背中合わせになったような姿をしており、背中側の方は翼と化しているが眼らしきものが確認できる。
背中の眼光で相手の動きを封じたり、両腕の刃による怒涛の連続攻撃が強力。
最終的に主人公達に討たれる事を望み、愛と憎しみの連鎖に終止符を討った。

  • 第2真竜 ND(ノーデンス)

「ああ、スバラシーね……それでこそ生命、それでこそ美しい……」

別名「母なる竜」。桃色の孔雀のような姿をしており、所々に薔薇の意匠がちりばめられている。
名前のノーデンスはクトゥルフ神話において邪神らから人間を助けるなど、同神話では珍しく人間に対して比較的好意的な性質を持つ神性に由来する。
「コノハナサクヒメ」「コノハナチルヒメ」という2体の魔物をお供にしている。
初代では隠しボスとして登場、お供が残っていると何もしないという奇妙な行動をとる。
そして「Ⅲ」にて本格的な活動を開始、人間に擬態し主人公達の協力者を装い、真竜討伐を支援してきたが、終盤にて正体を明かし、
数秒足らずで前作のフォーマルハウトや前々作のミズチとは比較にならない程の残虐な行動に出て(本人曰く親の躾け)、主人公達と対峙し敗北。
その目的は第7真竜を目覚めさせることであり、主人公達に自らの命を託した。

  • 第1真竜 アイオト

「ゆけ……因果を……進化を……終末を……超えてみせよ」

本作の地球に種を蒔き、生命を生み出したとされる真竜。いわば神といえる存在。「Ⅲ」本編のプロローグで検体が手に入っているので戦闘することはない。
名前の由来は地下迷宮に住まい、遭遇した人間に対し宿主を食い殺すアイホートの仔を宿すかその場で殺されるかを迫るクトゥルフ神話の邪神「アイホート」に由来すると思われる*3
仮面を被り、ローブを羽織った完全な人型をしている。素顔は不明。
始祖たるドラゴンではあるが本編中では最後まで人型の姿のみで行動しており、ニアラやフォーマルハウトのように別に神体を持つのかは不明。
ただし設定画集におけるVFDの初期案の1つである「真竜の融合体」のデザインではアイオトと共通する意匠のドラゴンが描かれており、当初の予定ではよりドラゴンらしいデザインだった可能性もある。
主人公達を監視してきたが、人間の強さを確信するとこの戦いの結末を見届ける事を決める。そのため唯一戦わずに和解に至った真竜である。

  • 第7真竜 VFD

世界の終りに現れるとされる真竜、討伐には6体の真竜の検体を集め、「ドラゴンクロニクル」の完成が必要らしい。
しかしその正体は……是非とも自分たちの手で確かめて欲しい。
例外的な存在であるためか、この真竜のみ唯一クトゥルフ神話に直接的な由来を持たない名称を持つ。



追記、修正は真竜の検体を集めてからお願いします

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最終更新:2023年10月15日 11:58

*1 『偉大なる七』といったふうに言いたいのだろうが、gratefulは和訳すると「感謝する」である。

*2 真竜ごとに色と毒性の強さや性質が異なる

*3 他の真竜に比べるとモチーフとなっている神性がマイナーな部類だが、生命の種を蒔くというその性質からアイホートをモチーフとしていると思われる。