戦国史(ゲーム)

登録日:2016/10/21 (金) 12:15:24
更新日:2022/06/11 Sat 20:56:10
所要時間:約 6 分で読めます




◆概要◆
浅香達彦氏によって制作された戦略級シミュレーションゲーム。現在のバージョンは1.16d。
タイトルの通り「戦国時代を取り扱ったシミュレーションゲーム」として作成されている。最初は。
現在フリーウェア版とシェアウェア版があり、フリーウェア版はシェアウェア版から水軍などの機能を取っ払ったものとなっている。
フリーウェア版でも十分遊べるし、シェアウェア版も料金を払わなくても付属シナリオのみ時間制限なしで遊べる。気になった人は一度やってみるといいだろう。

◆特徴◆
このゲームの特徴として「戦略重視と簡略化された戦闘」と「ダイナミックな外交」がある。
武将の能力は武勇、智謀、政治、陸指、水指ぐらいの簡単なもので最近はよくあるスキルもない。戦闘はほぼ単純な戦力のぶつかり合いに終始し、武将の能力によってたまにイベントが発生するだけである。
近年のシミュレーションゲームによくある、「劣勢の側が戦術を駆使してひっくり返す」ということはまず起こらない。その為、国力の涵養や兵力の養成でもって敵より優位な戦力を築くことが重要となってくる。

また、合わせて外交面での立ち回りも重要となってくる。
外交関係は仲の悪い方から並べると

宿敵-敵対-同盟-従属-臣従

となる。
シナリオで規定された宿敵(絶対に友好関係にならない)は動かせないが、それ以外はCPUも状況次第でめまぐるしく自己の立場を変えてくる。
プレイヤー側も劣勢であれば他の勢力と同盟してその場をしのぐのか、敢えて敵の傘下に入って生きながらえるのか。
優勢でも目の前の敵を滅ぼすのか、それとも急ぎ他の勢力に相対するために臣従を要求するのか、など様々に判断を迫られる。

◆シナリオ◆
さてさて。
基本シナリオ(織田信長が家督を継ぐ前から始まっており、信長の野望などをよくプレイする人であっても面白い状況かもしれない)だけでも十分面白いゲームではあるが、魅力の一つとしては「シナリオの自由な作成が可能」という点があるだろう。(SRCとかとイメージは近いかもしれない。)
実際ネット上には多数のシナリオが公開されており、歴史を題材にしたものから架空戦記をテーマとしたもの、またアニメやゲームを舞台にしたもの、例えば東方Projectのシナリオのように多数のイベントを組み込んだ大型のものもある。
のみならず、オリジナルの世界観を元に作成されたシナリオもあり、非常にバリエーションに富んだ世界を楽しむことができるだろう。(一部バランスのひどいものもあるが、ご愛嬌)

◆システム◆
1ターン1か月で、
  • イベントフェイズ
  • 人事フェイズ
  • 軍備フェイズ
  • 外交フェイズ
  • 内政フェイズ
  • 戦略フェイズ
  • 出陣フェイズ
に分けられる。

  • イベントフェイズ
月初のイベントが起こる。
システム上定まったシナリオ(台風や反乱や旗揚げ、浪人の仕官など)やシナリオで規定されたイベントが発生する。
米による9月の収入もここで入る。

  • 人事フェイズ
主に捕虜の処遇を決める。
自分の傘下にある大名家から人質を取ったり、客将を寄越すよう要求したりもできる。

  • 軍備フェイズ
兵士を雇い、配備する。鉄砲の配備や各城の守備兵/備蓄米の増加、城の増築もここ。
城の増築は城ごとに定められた規模の上限までしかできない。小田原は10とか凄いことになっている。
逆に「戦場」と呼ばれるエリアもあり、ここは城の規模の上限が0になっている。
城の規模に応じて守備兵と備蓄米をおいておけるが、「守備兵と備蓄米は一度城に入れたら動かせない」のがみそ。
守備兵は武将に持たせている兵士に比べて維持費は安いのだが、その城が後方になってしまえば当然ただの無駄飯ぐらいと化す。
一度に雇える兵士数も国力によって決まっているため、城と武将、どっちに割り振るかは序盤では悩ましいところ。

  • 外交フェイズ
他家と外交を行う。
同盟を結んだり臣従を要求したり、或いは外交関係を破棄したり。
同盟相手を攻める場合はここで必ず同盟関係を破棄しないといけない。
相手から破棄を言って来たら、こっちに攻めてくる気なのは間違いない。備えよう。

  • 内政フェイズ
開墾して石高を上げたり、鉱山の開発や街の開発をしたり。
街は即金になる(毎月収入が入る)が、大体上限が低い。
鉱山はきっちり開発すれば毎月大金が入るが、大体のシナリオである場所が限られる。(戦国時代シナリオなら甲府や佐渡、石見に大きいのがあったりする)
開墾は年に一度とはいえ大金の収入に繋がる上に、CPUの国力評価や毎月雇用できる兵力数に繋がるので重要だが、農閑期(9月から2月)にしかできないので注意。
時間と元手と貿易港が必要だが貿易という手もある。収入源としては結構重要なので、序盤は大体貿易港の奪取を目指すことになるだろう。
また、戦国のリーサルウェポン鉄砲を生産したり購入したりもここで行う。

  • 戦略フェイズ
武将を再配置する。そんだけ。
とは言え周囲を敵に囲まれていると、相手の動向を見ながらどこを厚くするか考えないといけなくて難しかったり。

  • 出陣フェイズ
隣接している敵、或いは包囲されている自国の城に出陣する。
戦じゃ! 戦じゃ!

  • 戦闘
戦闘は野戦、城攻略戦、海戦の3つ。
(フリーウェア版では水戦は発生しない)
野戦と海戦は影響するパラメータに多少差があるぐらいで基本は同じ。
互いに攻撃して士気を削り合い、本陣(海戦は本陣の要素がないので全軍)の部隊が士気0もしくは兵力0になった方が負けとなる。20ターンでどちらも勝利条件を満たさなければ引き分け、攻撃側撤退となる。
野戦だと第一陣、第二陣、本陣に武将を割り振って戦闘を行う。第一陣と第二陣は入れ替え可能なのでこの辺りをどうするかがポイント。
圧倒的兵力で優勢と思ってたら智謀に差があると本陣に奇襲がされてあっさり負けたりも。

城攻略戦は5ターン。攻撃側は強襲か待機を選べる。攻撃に使った道次第で強襲が使えるターン数は変化する(広い道ほど強襲を連続しやすい)。
強襲は兵力差があれば短い時間でかたがつくが、兵力を損なう。
待機は相手の兵糧が尽きればそこで勝ちだが、当然時間がかかる。
そして包囲状態で月をまたいだ兵力は普段より余分に金をくう。戦は金がかかるということを嫌と言うほど教えてくれるシステムである。
守備側の兵力か兵糧が0になれば攻撃側の勝ち、落城となる。

こうして城を落としたり外交で傘下に加えていき、自分と自分に従属・臣従している大名のみになれば天下統一でクリアとなる。

追記・修正は里見家で天下を取ってからお願いします。

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最終更新:2022年06月11日 20:56