STAR WARS エピソードⅥ ジェダイの帰還

登録日:2016/09/17 Sat 01:20:28
更新日:2024/02/21 Wed 04:42:26
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BLUE
HARVEST
―HORROR BEYOND IMAGINATION―

『ブルー・ハーベスト』は、1984年に公開予定だった米国のホラー映画。監督はジョージ・ルーカス。
低予算青春映画『アメリカン・グラフィティ』で注目を集め、一大スペクタブル『スター・ウォーズ』で一躍有名になったルーカス。
『エピソード5』では監督業から離れ、制作総指揮に回った彼は、他監督の元で制作進行中の『エピソード6』と並行してこの映画を作り始めた……らしい。


らしい、というのも、この映画は製作開始が伝えられてから全く音沙汰が無くなり、しまいにはフェードアウトしてしまったのだ。
実際にアリゾナ州・ユマでは四方数百メートルに渡る撮影用の巨大テントが設営され、その空撮取材を試みた報道ヘリが映画ロゴをつけたヘリに追っ払われるなど、厳戒態勢の元で制作が行われていたらしいことは確認されているのだが……


『EP6』の製作が間に合わず、企画を放棄して応援に向かわざるを得なかったのか。もしくは20世紀FOXとの関係が悪化、それとも『インディ・ジョーンズ』シリーズで世話になっているパラマウントと揉めて中断に追い込まれたのか……原因は分かっていない。
現在まで『ブルー・ハーベスト』に関する発表はルーカスフィルムから行われていない。

































……無論、歩きや車で撮影テントの見物に行った現地民がそこで目にしたのは、
近くのロッジで寝泊まりしているマーク・ハミルやキャリー・フィッシャーだったわけで。






遠い昔、はるか彼方の銀河系で・・・・


STAR WARS
EPISODE Ⅵ
RETURN OF THE JEDI



1983年5月に公開された、スター・ウォーズシリーズ第3作で、旧三部作の完結編。監督はリチャード・マーカンド。製作総指揮はジョージ・ルーカス。配給会社は20世紀FOX。
初公開時の邦題は『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』だったが、DVD化にあたって変更された。理由については後述。


制作

公開前史

EP5の大ヒットで完結編であるEP6の撮影に取り掛かったルーカス。
しかし、既に前作の製作後にプロデューサーのゲイリー・カーツはルーカスフィルムを退職。
前2作の製作を舵取りしていたプロデューサーを失った彼は、残る完結編の製作を自ら行うこととする。
というのも、前作で監督のアーヴィン・カーシュナーとプロデューサーのカーツとトラブルを頻発し、彼の思い通りの映画製作が進まなかったため、「いっそ自分が全ての指揮権を握ればいい!」という結論に至ったからである。

その一方で、ルーカスはスピンオフのアニメ作品『トゥワンス・アポン・ア・タイム』の世界配給を務めたラッド・カンパニーにEP6の配給を頼もうとし、20世紀FOXとの配給を切ろうとする。
しかし、ドル箱シリーズを逃がしてたまるかというFOXの執念により、ドラマシリーズの配給を担当することを条件に、引き続きFOXの配給を継続したのだった。

監督の選考は難航した。
最初に候補に挙がったのは、ルーカスの盟友であり、ルーカスフィルム製作のアクション大作『レイダース 失われたアーク≪聖櫃≫』で監督を務めたスティーブン・スピルバーグだった。
しかし、全米監督協会直々の通達で、スピルバーグのSW参加は禁止されることになる。前作クレジットで全米監督協会、全米脚本家組合、映画芸術科学アカデミーの省略に関して各協会の許可を取っていなかったことから、ルーカスは全米監督協会から脱退したことになってしまったため、監督協会に所属していたスピルバーグはルーカスの映画に参加することを禁じられてしまったのである。
その後も監督候補は二転三転。『エレファントマン』でアカデミー賞最優秀監督賞を受賞したデヴィッド・リンチ、『スキャナーズ』の特殊効果で評価を受けたデヴィッド・クローネンバーグと、様々な人間にオファーが来たが、全て断られる。
紆余曲折の結果、ルーカスは『針の眼』等のサスペンス映画を監督していた英国人、リチャード・マーカンドに白羽の矢を当てる。
だが、マーカンドはSF映画には完全に未精通であった。この人選には、前2作で監督と悉く対立していた状況を避けるため、言い方は悪いが「自分のイエスマン」となる監督が必要だったルーカスの戦略があった。

そして彼は、スター・ウォーズ完結編製作のイニシアチブを得、ようやく自分の「納得のいく」映画制作を行うのである。

脚本は前作と同様、ルーカスとローレンス・カスダンの共同著作で行われた。
当初の脚本では完成版とは大きく異なり、前作のダークな作風が継続し、ランドも戦死したりルークが暗黒面に堕ちたりとよりダークな作風が押し出されていた。
また、銀河帝国首都の惑星コルサントも脚本では登場していたが、前2作で言及されていなかったため該当シーンはお流れとなる。


制作

撮影は1982年1月から5月後半まで。その後は完成直前まで必死の編集・VFX処理が行われた。
何せ『EP5』までは2年ほどあった製作期間は、今回では1年半ほどに短縮されたのである。特撮担当のインダストリアル・ライト・アンド・マジック(ILM)に与えられた時間は11か月しかなかった。
その上で彼らに求められた特撮シーンはおよそ940ヶ所。これがどれだけえらいことかと言うと、『EP4』で380、『EP5』で450ヶ所だった、といえばお分かり頂けるだろう。
更にILMは同時並行で、スティーブン・スピルバーグの『レイダース/失われたアーク』と『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』を制作しており、おまけにスピルバーグの次回作『E.T.』の打ち合わせも行っていた。サンフランシスコの工房はまさに修羅場と化した。
ちなみに、ルーカスは今作で初めて、自身の映画にデジタル合成技術を取り入れている。

前作の反省を生かし(?)、ルーカスは撮影現場に頻繁に顔を出し、演出の方向性について口を出していく。
このため、監督のマーカンドとルーカスの間の不仲説が実しやかに流れ、イジメ疑惑までが出る。
メインキャストとの仲も悪く、キャリー・フィッシャーは製作後、彼の悪口をよく言っていたほどであった。
これが影響したのか、ポスト・プロダクションでは別の監督があたっている。
ただ、ルーカスはDVD版のオーディオコメンタリーで「マーカンドとはいい関係で仕事が出来た」と語り、同時にキャストやスタッフともよく協力していた……と評価している。実際のところは良くわからない。

タトゥイーンのシーンの撮影ではトップシークレット扱いとして、『ブルー・ハーベスト』なるフェイクのタイトルで撮影されていた。
なおこの『ブルー・ハーベスト』はスピンオフドラマ『イウォーク物語』の1エピソードとして日の目を見た。
この件からもわかる通り、ルーカスの秘密主義はますます凝ったものになっていった。カーツが現場を去り、ブレーキ役がいなくなったことも影響しているのかもしれない。
『EP5』以上に厳格な箝口令が敷かれた現場では、全体のストーリーを知らされている人物は限りなく少なかったと見られている。
何せILMのスタッフたちは、自分たちが作っている特撮が、映画全体を通してみてどんな意味を持つのか、ほとんど知らされていなかったというのだから……

只でさえ、無駄にエイリアンが登場する『EP6』である。
ルーカスは類まれなる発想でそれらのほとんどすべてを生みだし、デザイナーのラルフ・マクォーリーやストーリーボード(正式の絵コンテ)担当のジョー・ジョンストン、撮影監督のマーカンドや特撮スーパーバイザーのリチャード・エドランド達は、それを必死にイラスト化、そして映像化していった。
序〜中盤にかけて描かれるジャバの宮殿のシーンは、まさに化け物屋敷の様相を呈していた。
大小さまざまな機械仕掛けのエイリアン。これは完全に露出させるのか、半分を背景セットにめり込ませるのか、あれは「演技」が必要なリモート操作でこれは「ほったらかし」でもいいスイッチ操作なのか。人間が着込むマペットも、マスクだけでいいのか全身着ぐるみなのか、マスクだけなら衣装を着こむのかメイクで誤魔化すのか。そして10数体存在するそれらをどのタイミングでどれだけ動かし、壊し、爆破し、どのようにカメラに収めるのか……
そうして出来上がった画は編集部とILMに回され、撮影スタッフたちはそれがどんな感じで映画として仕上げられていくのかよくわからず、次のシーンの撮影に駆り出される。そりゃ皆キレたくもなるわな……



タイトルについて

制作発表当初のタイトルは『REVENGE OF THE JEDI(ジェダイの復讐)』だった。
というのも、ルーカスの考案したタイトルは『RETURN OF THE JEDI』だったが、監督のマーカンドが「"RETURN"だとインパクトが足りない」という理由で反対し、"REVENGE"に変更されていた。
ちなみに同時期に製作されていた劇場版『スター・トレック2 カーンの逆襲(Star Trek Ⅱ:The Revenge of Kahn)』のタイトルが被ったため、FOXが『スター・トレック』製作のパラマウントに『Star Trek Ⅱ:The Wrath of Kahn』に変更させている。
しかしルーカスは、公開直前になって「ジェダイの騎士に『復讐』という概念は存在せず、暗黒面を彷彿とさせる言葉である」として、"REVENGE"を却下し、自分の考案である"RETURN"に戻した。
この時、既にポスターも第1弾の予告編も"REVENGE"のタイトルとして出回っており、グッズでも"REVENGE"のロゴで売り出されているものがほとんどであった。
日本でもすでに"REVENGE"としてFOX日本支社が売り出しており、土壇場になってのタイトル変更は出来ず、結局邦題は『ジェダイの復讐』として決定した。


旧三部作の終焉、そして新三部作へ

ルーカスが意気揚々と挑んだ完結編は興行収入は前作を上回るヒットを飛ばしたが、批評家からはあまりいい声は上がらなかった。
前作のリアルタッチの作風から一転、タトゥイーンでのコントじみた大立ち回りや、エンドアで可愛らしい原住民のイウォークに簡単にやられる帝国軍といった牧歌的な作風に失望の声が寄せられたのだ。
また最大の問題として本作はダースベイダーが前作よりも重要な人物として話に関わってくるのだが、公開当時の時点では彼の過去に対する掘り下げが少ない*1ため、当時旧三部作を見た人はダースベイダーの心情がイマイチ理解しづらく、行動が意味不明で消化不良に感じた人が多く存在した。
加えて、決戦の舞台が銀河帝国の中心部ではなく辺境の衛星での戦闘であり、勝利の宴もイウォークの宴会といったスケールの小ささも不評であった。
イウォークに関してはルーカスが自信をもって打ち出したマスコットキャラクターとして想定されていた。
前年、スピルバーグの『E.T.』が好評を得て、その後釜となる小動物宇宙人として、ベトナム戦争の戦術さながらに活躍する原住民を描いたが、
EP5の硬派な戦闘シーンを期待していた観客には不評だった。
この後もルーカスはイウォークたちの活躍を諦めきれず、イウォークを主役に添えたスピンオフとしてテレビドラマ『イウォーク物語』、『イウォーク・アドベンチャー』、『エンドア/魔空の妖精』が制作されるが、それほどの話題を得られずに終わってしまう(後々これらのスピンオフは正史からも外されている)。
マーカンドのSF映画に不慣れな手腕も一因しており、特にライトセーバーのアクションシーンは前作に劣ると酷評されていたという。
いくら挑発されたとはいえ、ベイダーに切りかかるルークとかもう……
これ以降、マーカンドは大作映画から手を引き、細々と映画を数本監督した後、1987年、脳梗塞で48歳の若さでこの世を去った。

とはいえ、現在では最大の問題であるダースベイダーの過去が新三部作でしっかり掘り下げられる事となったため、それに伴い本作での彼の行動が理解できるとして、評価を大きく持ち直し再評価される事となっている。

音楽はジョン・ウィリアムズが引き続き担当。
ラストシーンのイウォークの宴では劇場公開版では民族音楽のような音楽がBGMとして使われていたが、特別編では別の音楽に差し替えられた。

アカデミー賞の特別業績賞を受賞し、通算7年にわたる三部作(サーガ)を完成させたルーカスは、次なる目標として、ダース・ヴェイダーやオビ=ワンの全盛期の世代の物語(EP1〜3)を映画化すると発表。
さりげなく、当初の構想だったEP7以降の「ルークの子世代の物語」は取りやめ、EP3でSWは完結すると発表される。
しかし、現在の映像技術ではその映像化には追い付かないため、技術の発達を待ってその時点で「新三部作」映像化を保留することになった。

この間、ルーカスは長年連れ添ったマーシア夫人と離婚し、この件もあってか映画活動を縮小させ、プロデューサーとしての活動に集中するが、『インディ・ジョーンズ』シリーズ以外のヒット作は出ない状況が続いた。
そして、EP6公開から10年後の1993年、ようやくEP1公開の目処が立つことになる。



特別編

EP5、6を撮り終えてから10余年。スピルバーグがILMを率いて制作した『ジュラシック・パーク』がヒットしたことで、特撮技術の進歩を実感したルーカスはいよいよEP1の製作を考え始める。
その手始めに取りかかったのが、3部作のリマスター公開であった。3年をかけてフィルムを物理的に洗浄し、CGによる新たなシーンの追加、既存シーンの微編集を行った『特別編』を97年に公開したのである。

現在発売されているDVD、BD版では更に編集が加えられている。
特にDVD版以降では、帝国軍に勝利した反乱軍を祝う市民の様子が追加されており、新三部作の背景を引用している。
さらにアナキンに関しては大きな変更点が加えられており、賛否両論が著しい。(詳しくは後述)



ストーリー

クラウド・シティの無残な敗走から、1年が過ぎた――

帝国軍は緑の月・エンドアの軌道上に要塞惑星「デス・スター」の2号機を建造していた。
ある日、同地にダース・ヴェイダーが来訪する。銀河帝国皇帝の視察に備え、最終工程の督戦に来たのだ。
彼は未だに、若きスカイウォーカーを追い続けていた。皇帝はスカイウォーカーを暗黒面に引き込み、新たな弟子として迎えたがっている。
だが、ヴェイダーもまた、スカイウォーカーを自らの弟子にして皇帝の追い落としを狙っていたのだ……。

一方その頃。惑星タトゥイーンの大地を2体のドロイドが歩いていた。C-3POとR2-D2だ。
2体は帝国軍から犯罪王ジャバ・ザ・ハットに引き渡されたハン・ソロ船長救出のため、ルーク・スカイウォーカーの使いとしてジャバ宮殿を目指していた。
しかし宮殿に着いた2体は、あえなくジャバの奴隷にされてしまう。なんとルークは最初から2体をジャバに献上するつもりだったのだ!

果たしてハンの命運や如何に。そして刻一刻と迫る帝国軍と反乱同盟軍・最終決戦の時。
過酷な試練を突き付けられたルークは、真のジェダイとなることが出来るのか?


物語の舞台

◆タトゥイーン
ルークの故郷である辺境の砂漠の惑星。
今回は暗黒街としての側面が押し出されており、銀河の暗黒街の頂点に立つジャバ・ザ・ハットの本拠地であることが判明。
砂丘海には凶暴な人食い生物サーラックが棲みついている。
◆ダゴバ
ヨーダの住処。前作で飛び出して以来ルークはずっと留守にしていたが、今回で用が片付いたため帰還する。
◆エンドア
ガス状巨星エンドアの小さな衛星。森林に囲まれ、土着種から外来種まで非常に多くの種族を抱えている。
ハイパースペース航路から離れており、誰も近づかない別名「砂漠の島」。
イウォーク、デュロック、ヤズム、ゴラックスなどの知的生命体に恵まれている。
イウォークと反乱軍の共同戦線として、デス・スターⅡ破壊作戦(エンドアの戦い)の戦場となった。
◆デス・スターⅡ
デス・スター破壊を受けて帝国軍が建造した大量破壊兵器。デス・スターを上回る威力と大きさを持ち、エンドア軌道上に建設していた。
未完成だが、スーパーレーザーはすでに整備されている。



基礎用語

※本作でクローズアップされる物を紹介※

◆ジャバの宮殿
タトゥイーン西大砂丘海に位置するジャバ・ザ・ハットの本拠地。元々はタトゥイーン最初期の入植者である「ボマーの修道僧」達が建造した神殿だった。
彼らは「悟り」に達すると自分の脳を摘出して培養層に移植し、永遠の瞑想に入る文化を持っていた。作中登場する4足歩行の丸い水槽をぶら下げたドロイドは、彼らが極稀に神殿の管理作業をするときに使うものである(つまりあの水槽の中に脳が入っている)。
彼らは基本的に物言わぬ存在で、神殿を管理運営してくれる者には寛大だったため、ジャバ達はそれをいいことに神殿を増改築し、要塞として使っていた。
◆カークーンの大穴
タトゥイーンの大砂丘に生息する、サルラックの棲家の1つ。ジャバ一味の処刑場として使われている。

◆ブライト・ツリー・ヴィレッジ
エンドアに位置する、反乱軍に協力したイウォークの部族の村。
大木ハッピー・グローヴの地上50メートルに建造され、独自の文化を築いている。

◆ルークの修業
EP5で父アナキンのライトセーバーを失ったルークは、かつてのオビ=ワン・ケノービの棲家に向かい、彼の残した文献を元にジェダイの修行を行っていた。
ルークはフォース使いとしての練度を高めると共に、新たなライトセーバーを作成する。
タトゥイーンでの最後の冒険が終わった後、彼は完全に修行を終えるため、再び惑星ダゴバへ戻っていくのだが……

◆ルークのライトセーバー
EP5で失ったアナキンのセーバーに変わり、ケノービ宅の資料を基にルークが自作したもの。光刃の色はシリーズ初の緑。
光刃は当初青色だったが、タトゥイーンの青空が背景では上手く映えないことがわかり、緑色に変更された経緯がある。ポスターや予告編でルークのセーバーが青いのはその名残(またはEP5のワンシーンをそのまま切り抜いている手抜き)。
◆フォース・パイク
皇帝親衛隊が持っている槍(パイク)。先端が超高速振動する振動剣(バイブロ・ブレード)で、万物の力たるフォースとは何ら関係がない。
作中では一切活躍しない。
◆震盪ミサイル
宇宙船用のミサイル。プロトン魚雷に比べて威力は劣るが、速力で大きく勝る。
比較的安価なので貧乏な反乱軍も闇ルートで頻繁に調達している。ミレニアム・ファルコンにも違法搭載されている。


登場人物

反乱同盟軍


ルーク・スカイウォーカー(演:マーク・ハミル)
日本テレビ版吹き替え:水島裕/ソフト版吹き替え:島田敏
ジェダイ・ナイト見習いの主人公。前作でダース・ヴェイダーに斬られた右手は義手になっている。
前作でライトセーバーを紛失してしまったため、緑色のセーバーを自作し、独学で剣術を上達させ、戦闘力を高めた。
その一方で、力への欲求と、父への興味が強まり、より暗黒面に近づいており、衣装も黒を基調としその心中を反映している。
ダゴバでヨーダ、ベンの霊体と対話し、父アナキンがフォースの暗黒面に堕ち、ダース・ヴェイダーになった仔細と妹の存在、そして父に善なる心が残っていると確信。
エンドアの戦いで父を改心させるために、デス・スターⅡに乗り込みヴェイダーと対峙する。

ハン・ソロ (演:ハリソン・フォード)
日本テレビ版吹き替え:村井国夫/ソフト版吹き替え:磯部勉
主人公その2。前作で友人に裏切られ、ヴェイダーにカーボン凍結されたままボバに拉致され、自分を指名手配していた元雇い主、ジャバ・ザ・ハットの元に生け捕りにされてしまった。
そこへルークやレイア達に助けられ復活し、ルークとの協力でジャバを倒すことに成功。そのまま反乱同盟軍の将軍として参戦する。
レイアへの想いを深めていったが、ルークといい雰囲気の彼女を見て、嫉妬心が沸き上がり…?

演じたハリソン・フォードは当初、ハンが犠牲になって死んだ方が物語が盛り上がるとルーカスに進言したが、ハッピーエンドを望むルーカスはフォードの案を却下した。

レイア・オーガナ (演・キャリー・フィッシャー)
日本テレビ版吹き替え:島本須美/ソフト版吹き替え:高島雅羅
主人公その3。恋心を抱いていたハン・ソロを救出するために兵士に扮装してジャバの宮殿に潜入。
ハンのカーボン凍結を解除したものの正体がバレ、露出度の高いビキニ姿にされジャバに鎖で繋がれ奴隷にされてしまう。
この時のビキニ姿に、全世界の青少年が虜になったとか。しかしただでは捕まらず、その鎖で逆にジャバを力ずくで絞め殺した。怖い。
エンドアの戦いではハンと共に戦場を駆け、彼に想いを告げ結ばれる。


C-3PO(演:アンソニー・ダニエルズ)
日本テレビ&ソフト版吹き替え:野沢那智
ご存知金ぴか。
今回は通訳ドロイドとして活躍。ジャバの宮殿ではあたふたしつつも重宝され、エンドアではイウォークに説明しただけで神として崇められた。
ちなみにR2に後ろから押され落とされる芸はここから。

R2-D2 (演:ケニー・ベイカー)
SWの裏の主役。
タトゥイーンではC-3POと名コンビっぷりを見せつけ、アスメセク・ドロイドらしい給仕を担当する一方でルークのライトセーバーをナイスタイミングで出して主人の窮地を救った。
エンドアでは戦闘に巻き込まれ危うくショートしてしまうも、最後に決めただけでなく絶妙に空気を読んでくれた。

チューバッカ (演:ピーター・メイヒュー)
お馴染み歩く絨毯。イウォークは毛玉仲間だが、彼らの凶暴性から話が通じず。

ランド・カルリジアン (演:ビリー・ディー・ウィリアムズ)
日本テレビ版吹き替え:内海賢二/ソフト版吹き替え:若本規夫
ハン・ソロの親友。前作で親友を裏切った罪滅ぼしとして、反乱同盟軍の一員に加わる。
全体的にコメディリリーフとしての役割が強く、酷い目に遭ってぼやくことが多い。
エンドアの戦いでハンからミレニアム・ファルコン号を託され、デス・スターⅡ破壊工作の中核を担った。
○ニエン・ナン
ミレニアム・ファルコンの副操縦士を担当するサラスタン族。
少し不気味だが、どこか愛嬌のあるサラスタン語と身振りが印象的。ボヤキながらもランドとはいいコンビになる。
○ウェッジ・アンティリーズ
日本テレビ版吹き替え:大塚芳忠/ソフト版吹き替え:津田英三
レッド・チームを率いるエースパイロット。Xウイングに搭乗。
本作は彼の最大の見せ場である。サブキャラクターで唯一旧三部作全てを駆け抜けた彼の雄姿を目に焼き付けろ!
○アーヴェル・クライニッド
グリーン・チーム・リーダー。Aウイングに搭乗。彼もまた漢(オトコ)と呼ぶにふさわしい活躍を見せる。
○ホートン・ソーム
グレー・チーム・リーダー。旧型のYウイングで最新鋭のTIEインターセプターを叩き落とす凄腕。

ギアル・アクバー
日本テレビ版吹き替え:田村錦人/ソフト版吹き替え:藤本譲
反乱同盟軍の艦隊司令官の提督。半魚人みたいなモン・カラマリ族の名将で、数々の激戦の指揮を執った英雄。
エンドアの戦いで艦隊の指揮を執り、冷静に判断を下す。
クリックス・メイディン
日本テレビ版吹き替え:大塚明夫/ソフト版吹き替え:池田勝
将軍の一人。エンドアのシールド発生装置の破壊作戦を立案する。
モン・モスマ
日本テレビ版吹き替え:高畑淳子/ソフト版吹き替え:さとうあい
反乱同盟軍の最高指導者。レイアの義父、ベイル・オーガナとは旧共和国元老院時代の同志である。



帝国軍

ダース・ヴェイダー/アナキン・スカイウォーカー
(声:ジェームズ・アール・ジョーンズ / スーツアクター:デヴィット・プラウズ 、 ボブ・アンダーソン)
(演:セバスチャン・ショウ(〜特別編)、ヘイデン・クリステンセン(DVD〜))
日本テレビ版吹き替え:鈴木瑞穂/ソフト版吹き替え:大平透
かつて最強と謳われ、フォースの暗黒面に堕ちたジェダイ・ナイトにしてルークの父。
デス・スターⅡ建設の指揮を執り、反乱同盟軍壊滅の任を与えられている。
……が、前作で死んだと思われていた自分の息子の生存を知り、息子をフォースの暗黒面に誘い、自分の仲間にすることに執念を燃やしており、帝国軍としての仕事はおざなりになっている。
そんな中、息子ルークが自分の元に現れ、最後の一押しを加えるべく皇帝に面会させるが、ルークの意思は固く受け入れてくれない。
そして、強くなった息子との戦いを経て、自分の父親としての心が揺らぎ、ついに…

前作のどんでん返しを経て、真の主人公としての役割を果たし、悪役としての評価を最後の最後で覆した。
素の肉体は虚弱しきっており、四肢をはじめとする大部分が機械に改造されている。循環機能もほぼ機能していないため、スーツの呼吸機能で辛うじて生き永らえてきた。
ちなみに、この時点で「オビ=ワンとヴェイダーが火山の惑星で一騎打ちし、敗北したヴェイダーが火山に焼かれ肉体が崩壊したため現在の姿になった」という設定はルーカスの中で考えられていた。
ブルーレイ版では今作唯一の「Nooooo!」がアフレコで加えられ、DVD版では素顔がEP3準拠になり、霊体の姿が若い頃(EP3流用)に差し替えられるなど、おそらく最も修正の不評を食らったキャラ。
なお、劇場公開版の壮年期の姿は(新三部作の設定準拠だと)なってすらいないため最新版の若い姿の方が忠実であるという意見もある。

皇帝(演:イアン・マクダーミド)
日本テレビ版吹き替え:田中明夫/ソフト版吹き替え:千葉耕市
銀河帝国最高権力者にして、ヴェイダーのシスとしてのマスター。
ルークのフォースの強さに目をつけ、彼を暗黒面に勧誘するためにもデス・スターⅡに出向いて前線の指揮を執る。
ルークと前線部隊を切り離し、反乱同盟軍艦隊をも罠にかける狡猾な戦術をもって反乱同盟軍の一網打尽を目論む。
ライトセーバーは使わず、フォースを使って身体から電撃を放つフォース・ライトニングが武器。
その後、ヴェイダーに連れてこられたルークを直々に誘惑するが…

ラスボスなのだが、やけに呆気ない幕切れなのは賛否両論。
演じたイアン・マクダーミドは当時39歳だが、特殊メイクとしゃがれた作り声でどう見ても老人であり、悪の親玉としてはまり役であった。

ファーマス・ピエット
日本テレビ版吹き替え:仁内建之/ソフト版吹き替え:嶋俊介
帝国軍総旗艦であるスーパー・スター・デストロイヤー「エグゼキューター」号の元艦長で、帝国艦隊提督を務める。
元々本作に登場する予定はなかったが、中間管理職的哀愁とEP5を奇跡的に生き残った幸運がファンに受け、リクエストで出演が決定した。
ティアン・ジャジャーロッド
第2デス・スター開発の総責任者である帝国軍総督(モフ)。
ターキンを始め我の強い人間ばかりだった初代デス・スターの反省から選ばれた、有能ながら臆病で従順な小役人タイプの男。
ヴェイダーに怒られ、首を絞められるシーンが撮影されていたが、「これまでに散々やったからもういいか」と判断され没になった。

◆インペリアル・ロイヤル・ガード
銀河帝国皇帝の護衛を任せられたエリート近衛兵。全く活躍しないがインパクトは抜群。
真紅の仮面とローブに身を包み、フォース・パイクを携える。あからさまに黒沢明の影響を受けている。


その他


ヨーダ (操演・声:フランク・オズ)
日本テレビ版吹き替え:高木均/ソフト版吹き替え:辻村真人
ルークにフォースの技法を教えたジェダイ・マスター。
ルークがダゴバを飛び出していったっきり会っていなかったが、やっと帰ってきた時には既に寿命が近づいていた。
そして、ルークにジェダイ・ナイトの資格を認め、彼の父がダース・ヴェイダーその人であり、もう一人のスカイウォーカーがいると告白し、フォースと一体となり肉体を消滅させた。


オビ=ワン・“ベン”・ケノービ (演:アレック・ギネス)
日本テレビ版吹き替え:滝田裕介/ソフト版吹き替え:納谷悟朗
かつてアナキン・スカイウォーカーの友だったジェダイ・ナイト。
今回も霊体としてルークの前に現れ、彼の父がダース・ヴェイダーであったことを隠していたことを認めた。
アナキンの心はダース・ヴェイダーという暗黒面に打ち負かされ、「ダース・ヴェイダーがアナキンを殺した」と言ったも同然だったからである。

ウィケット・ウィストリ・ウォリック
レイアを助けたイウォークで、仲間を反乱同盟軍に協力するよう説得した。
チャーパ
イウォークの長老。C-3POを黄金神と認め、反乱同盟軍への援護を約束する。

ジャバ・ザ・ハット
タトゥイーンに根城を張る凶悪ギャングの親玉。
悪徳商売と密輸、奴隷売買に関わり巨大な富を築いた。
ナメクジに似た巨大な種族「ハット」のうちの一人で、醜い巨体でふんぞり返っている。
機嫌を損ねた者は容赦なく処刑する冷酷な暴君であり、処刑には飼育しているランコア、砂漠のサーラックを使いそれを見世物にする。
ハン・ソロの元雇い主であり、金を持ち逃げしたハンを指名手配にしていたが、ボバ・フェットがカーボン凍結した彼を連行し満足していた。
だが、救出に来たルーク・スカイウォーカー一行により、自身の悪行も終わりを告げる。

撮影には着ぐるみを使用。EP4の特別編ではフルCGだった。

ボバ・フェット(スーツアクター:ジェレミー・ブロック)
みんな大好き賞金稼ぎ
今回はジャバに雇われ、ルークたちと戦闘になったが、ジェットパックを壊され何とも呆気なく退場。
そのあんまりな扱いに全銀河のボバファンが泣いた。
ちなみにスピンオフではしぶとく生き抜いていた。



クリーチャー


○イウォーク
衛星エンドアに住む毛むくじゃらの小型種族。
大木の上に集落を築き、独特の宗教をもって生活している。
文明は発達していないものの、原始的な石、ナイフ、縄を駆使して狩猟を行い、戦闘力は高い。

ランコア
ジャバが飼っている巨大な肉食動物。二足歩行で巨大な牙を持つ。

サルラック
タトゥイーンの砂漠の穴に生息している大型の肉食生物。
穴から出た触手と大口を出し、落ちてきた獲物を丸飲みにし、千年かけてじっくり消化する。
落ちた時点で獲物は脱出不可能な上、じわじわ溶かされる生き地獄を死ぬまで味わうこととなる。


メカニック

○ミレニアム・ファルコン
「銀河最速のガラクタ」の異名を持つ「黄金期の鷹」。
本作では反乱軍の全面支援――徹底した整備と機関士や砲手を初めとするクルーの提供を受け、遂にその性能を完全に発揮する。
かつての主・カルリジアン男爵が駆り、第2デス・スター攻撃隊の要として縦横無尽の活躍を果たす。
Xウイング・ファイター
反乱軍の象徴と呼べる主力戦闘機。Bウイングと共に戦闘翼(Sフォイル)を展開するシーンで大興奮した観客は多い筈。
○Yウイング・ファイター
同じく反乱軍のもう一つの象徴である旧型戦闘機。新顔のBウイング形無しの活躍をする。
○Aウイング・ファイター
反乱軍の新顔その1。ヤヴィンの戦いにおける戦闘機生還率の低さの反省から、高速性能と電子戦能力を重視した新鋭機。
電子妨害が通用しないスター・デストロイヤー相手には、震盪ミサイルを一斉掃射する一撃離脱戦法で戦う。
○Bウイング・ファイター
反乱軍の新顔その2。十字型の戦闘翼機構を採用した重攻撃機。
へヴィレーザーに自動照準レーザー、イオン砲にプロトン魚雷がてんこ盛りの「シップ・キラー」……なのだが、劇中では全くと言っていいほど活躍しない。というか戦闘翼を開いて急速旋回するシーンを最後に一切画面に映らない。

○モン・カラマリ・スタークルーザー
反乱軍の新顔その3。造船技術に優れるモン・カラマリ族の技術の結晶。アクバー提督の旗艦「ホーム・ワン」を始め複数隻が登場する。
元は遊覧貨客船だが、多数の戦闘機を格納可能なペイロードと、その強靭な防御シールドに価値を見出され、戦闘用に改装された。
同じ形の艦は1つとして存在せず、操船方法も独特なので、艦橋要員はほぼモン・カラマリ族の専属スタッフで占められる。
○ネビュロンBフリゲート
EP5で登場した病院船に加え、本来の仕様のままの艦が複数隻登場。
スター・デストロイヤーに限界まで接近して砲戦を挑むカットは、数秒ながら燃えるポイント。
○コレリアン・コルベット
EP4冒頭に登場したタンティヴィⅣの同型艦。
○中型輸送艇
EP5にてエコー基地から脱出した輸送艇たち。ほとんど非武装の艦だが、戦闘機用の燃料やその他補給物資を搭載しているため、戦線に投入される。


TIEファイター
毎度おなじみ飛行音がうるさいH字。帝国の「数の暴力」を体現する。
●TIEインターセプター
帝国軍の新顔その1。Xウイングの様に前方に突き出た4連レーザーキャノンが特徴の最新鋭機。
相変わらずコクピットは非与圧、ハイパードライブと防御シールドも非搭載だが、その機動力は従来機を圧倒する。
●ラムダ級インペリアル・シャトル
帝国軍の新顔その2。3枚の展開式翼を「λ」に見立てた優雅な船。
強力な防御シールドとレーザーキャノンを搭載しており、要人専用機や揚陸艇として使用される。
EP4で模型だけ登場した大型スピーダー「スカイホッパー」(ルークが遊んでいたアレ)のリファイン機。

インペリアルⅡ級スター・デストロイヤー
毎度おなじみ帝国の顔。今作では凄まじい数の艦が反乱軍艦隊をリンチする。
スーパー・スター・デストロイヤー「エグゼキューター」
EP5から引き続き登場。今作では帝国軍の総旗艦として奮戦する。
これ一隻で数個艦隊分の働きをする巨艦だが、実は防御シールド発生装置が一極集中しすぎている(ひとつ壊されると広範囲が消えてしまう)という弱点を抱えている。

●AT-ST
All Terrain Scout Transport(全地形用偵察歩行兵器)。偵察任務および前線部隊の支援のために設計された、二足歩行の陸戦兵器。
敵地の偵察用に設計されており素早く動けるように、全長は8.6mとやや小型。旋回可能なブラスターキャノンやレーザーキャノンを搭載し、大火力も有する。
エンドアの戦いで帝国軍の主力兵器として用いられ、数の暴力で圧倒するはずだったが、イウォークの縄や岩玉転がしといった戦術に翻弄され、さらにハンに1機奪われ、大敗を喫す。
●74-Zスピーダー・バイク
スカウト・ストームトルーパーの機動乗機。二人乗りのスピーダーバイクで、地上戦での機動性に優れている。
ルーク、レイアと激しいスピーダーチェイスを繰り広げ前方不注意で事故ったり、イウォークに縄にひっかけられたりと間抜けな役どころが多かった。

●セール・バージ
砂上遊覧船。ジャバが保有しているのはラグジュアリー・タイプの「ケターナ」号。
ボロッちいブラウンカラーを除けば優雅な船なのだが、その中はならず者御一行様の巣窟である。
●スキッフ
ジャバ一味が複数所有するオープントップの砂上スピーダー。主用途はセール・バージの護衛と、死刑囚の晒し。














BEGINNING OF THE STAR WARS SAGA――

THE STAR WARS SAGA CONTINUES――

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最終更新:2024年02月21日 04:42

*1 本格的にダースベイダーの過去が掘り下げられるのはEP1〜3である