ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン

登録日:2016/09/14 (水) 07:48:20
更新日:2024/01/19 Fri 12:02:27
所要時間:約 8 分で読めます






無窮の時…その始源に秘められし白い力よ

鳴り交わす魂の響きに震う羽を広げ

蒼の深淵より出でよ!


ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン!!



ディープアイズ・ホワイト・ドラゴンとは『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS MOVIE PACK』で登場した最上級モンスターである。


OCGにおけるテキスト

効果モンスター
星10/光属性/ドラゴン族/攻  0/守  0
(1):自分フィールドの表側表示の「ブルーアイズ」モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分の墓地のドラゴン族モンスターの種類×600ダメージを相手に与える。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のドラゴン族モンスター1体を対象として発動する。
このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力と同じになる。
(3):フィールドのこのカードが効果で破壊された場合に発動する。
相手フィールドのモンスターを全て破壊する。


「ブルーアイズ」に関連するドラゴン族・光属性のモンスター。

所有している効果は3つ。

一つ目の効果は、「ブルーアイズ」が戦闘または相手の効果で破壊された時、このカードを手札から特殊召喚できる効果。
さらに追加効果で墓地のドラゴン1種類につき600のダメージを相手に与えることができる。

参照するのは「種類」なので、リクルーターと併用できないのが難点ではあるが、
ドラゴン族は墓地肥やしはしやすいほうであるためダメージソースとしてはなかなか優秀。

またSin 青眼の白龍などの自壊では発動不可とはいえ、自爆特攻には対応しているのでそこからこの効果を使うのもいいだろう。


二つ目の効果は、召喚された後に自身の攻撃力を変化させるもの。
攻撃力の元とするドラゴン族モンスターは、特に指定されていないため、最悪ブルーアイズでなくても問題なく対象にすることができる。
理論上はF・G・Dや究極竜騎士などが墓地に落ちていた場合の、攻撃力5000が最大値になる。

また自身の一つ目の効果による特殊召喚以外でも発動し、強制効果のためタイミングも逃さない。
そのため万が一の時はリクルーターなどからこのカードを出すこともできる。
【ブルーアイズ】ではないデッキからこのカードが飛び出して来たら相手を驚かせることもできる…かもしれない。

【ブルーアイズ】の場合は墓地送りしやすいブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンが攻撃力と出しやすさのバランスが良いため噛み合わせるのもいいだろう。
ただあちらは自身の効果で相手によって効果破壊されないため、一つ目の効果のトリガーにする場合は基本的に戦闘破壊となる。
カオス・MAXの対処法の一つが「守備表示にしてその隙に殴り倒す」なので、その穴を埋めることができる。


三つ目の効果は、このカードがカード効果で破壊された場合、相手フィールドのモンスターを全て道連れにできるというもの。
こちらは一つ目の効果と異なり、自分のカード効果で破壊した場合でも発動する。
能動的に発動させ、擬似サンダー・ボルトとして使用するのも一つの選択肢になる。

ただしこの効果の条件を満たすのは、破壊された場合のみ。
このため除外効果やバウンス効果では、条件を満たすことができないので注意が必要。

幸いタイミングを逃さないので、デストラクト・ポーションなどのカードを相手の除外・バウンス効果にチェーンして発動したり、
低ステータスを生かしリミット・リバースで蘇生したこのカードをリミット・リバースの効果で破壊するというのも一つの手である。


明確な弱点として効果耐性は一切有していない点があげられる。
効果破壊耐性こそ疑似的にあるものの戦闘破壊には無力であるため、
十分な攻撃力を手に入れていたとしても守備表示にしてしまう効果や、効果を無効にしてくる効果には、特に注意が必要である。

さらに攻守0に加えて「ブルーアイズ」の名も冠していないなど、ブルーアイズサポートとの共有は少し難しいと言える。

ブルーアイズ系列のカードと比べた場合はその出しやすさを生かしていくのもいいだろう。
このカードの存在をちらつかせたうえでブルーアイズを出せば、相手はこのカードを警戒して迂闊に動けなくなると思われる。

またドラゴン族デッキであれば「巨竜の聖騎士」「光と闇の竜」「ドラグニティアームズ-レヴァテイン」による無限墓地肥やしも可能である。
墓地のドラゴン族モンスターが14種類以上の時に一つ目の効果を発動できれば1ターンキルになる。
ループの最後にブルーアイズを特殊召喚して自爆特攻できれば理想的。
手札になければ「深淵の青眼龍」でエンドフェイズにディープアイズをサーチして、相手にプレッシャーをかける選択もあり。


その他では上記ではトリガーにならない例として挙げたが、
攻撃力5000のドラゴン族であるSin トゥルース・ドラゴン有する【Sin】ともそこそこ相性が良い。
自壊では対応しないもののブルーアイズをあまり無理なく採用でき、大型サポートも共有しやすい。

ただ一つ目の効果によるバーンは対となるモンスターを除外するSinデッキではあまり大きいダメージは期待できないかもしれない。
Sin パラドクス・ドラゴンの効果用のシンクロモンスターをドラゴン族で固める、などで補うのもありだろう。

総じて、ブルーアイズではないがブルーアイズを必要とする点とステータスが他者依存な点をどう生かしていくかが重要なカードと言えるだろう。



劇中での活躍

劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』の「武藤遊戯vs海馬瀬人」戦で海馬が使用。
パンフレットや千年の記憶では「最も美しく気高い至高の龍」と記載され、海馬曰く「究極のドラゴン」とのこと。

劇場版におけるテキスト

効果モンスター
星10/光属性/ドラゴン族/攻  0/守  0
(1):自分フィールドのレベル8以上のドラゴン族モンスターが破壊された時、手札から特殊召喚できる。
(2):このカードの攻撃力は自分の墓地のドラゴン族モンスター1体の攻撃力と同じにできる。
(3):このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、お互いの墓地のドラゴン族モンスター1体につき600ポイントのダメージを与える。
(4):このカードが効果で破壊された時、相手フィールドのモンスターを全て破壊する。

劇場版の効果ではレベル8以上のドラゴン族モンスターが破壊された時に特殊召喚できる効果で、
バーン効果は(1)の効果と連動していない代わりに召喚・特殊召喚時に種類ではなく枚数をカウントして発動できた(しかもお互い)。
また、墓地のドラゴン族と同じ攻撃力にする効果は起動効果。道連れ効果はフィールドの指定がない点がOCGとの差異と言える。

攻撃名、効果名ともに不明だが、バーン効果の発動の際に海馬は「墓地のドラゴンの怒り」と述べていた。


ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンの戦闘破壊をトリガーに特殊召喚され、自身の効果で遊戯に1800のダメージ*1を与えた。
攻撃力はブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを対象にして4000となり、レモン・マジシャン・ガールを戦闘破壊した。

次の遊戯のターンに破滅竜ガンドラXの効果で破壊されてしまうものの、自身の効果で破滅竜ガンドラXを道連れに破壊し場を空にする。

その後、罠カード「高速詠唱」によって遊戯のターンで発動された「死者蘇生」による蘇生対象となったが、
「高速詠唱」にチェーン発動された遊戯の「ファイナル・ギアス」の効果により除外され、蘇生は不発となった。

この際、一度はこのカードが復活する姿が描かれるものの後で不発となるという、
「闘いの儀」における死者蘇生の対象となったオシリスの天空竜を再現したような演出がなされた。


そして蘇生が不発になったディープアイズ・ホワイト・ドラゴンに対し、
ファイナル・ギアスの効果によって特殊召喚されたブラック・マジシャンのダイレクトアタックにより、勝負が決まるかと思われたのだが……



余談

遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド』に登場した青眼の光龍同様に高橋和希先生がデザインしたモンスター。
細身で曲線的なデザインは「女性的なライン」を意識して描かれたためであり、男性らしさを出したブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンとは対照的。

さらに日本の古い建造物にもみられる『輪』をモチーフにしたディティールを取り入れたデザインにもしている。

他のモンスターにも言えるかもしれないが特にこのモンスターはパーツが多かったため、
高橋先生はCGモデルを作るのは大変だったのではないかと語っていたが、CG制作担当の内田優作氏によれば実際手間がかかったらしい。

また映画の公開を記念して、以前も青眼の白龍やアストラルの水の彫刻で遊戯王とコラボした薬師寺一彦氏により水の彫刻が作られており、
作品名はカズキングの命名により『深愛白龍』とされている(作品名を「愛」以外を英語にすることで「ディープ愛(ズ)・ホワイト・ドラゴン」と読むこともできる)。
さらにこの作品には「キサラ」の名前も彫り入れられている。
バーンと道連れ持ちで愛が深い…ヤンデレかな?

追記・修正はアニメ効果の青眼の光龍とどっちが強いか一瞬考えてからお願いします。

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最終更新:2024年01月19日 12:02

*1 アサルトワイバーン、青眼の白龍、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンの3体