ムラクモ・ミレニアム(AC)

登録日:2016/06/13 Mon 13:44:22
更新日:2024/04/15 Mon 23:28:21
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ムラクモ・ミレニアムとは、プレイステーション用ソフト
アーマードコア(以下、初代AC)』
アーマードコア プロジェクトファンタズマ(以下、PP)』
アーマードコア マスターオブアリーナ(以下、MOA)』に登場する企業である。

◆概要

地下世界最大の巨大複合企業、『クローム』と勢力を二分している大企業。本社はアヴァロン・バレーに存在する。

大破壊前から存在し歴史も古いクローム社と違い、元々は『百年計画』を推進していた企業体連合が解体された後に
技術力はあるが資本力の少ない複数の中小企業が集まって設立された、いわゆるトラストタイプの大企業。

企業の性格としてはトップクラスの専門技術者・研究者集団といった風体をしており、中でもM・オカムラ博士は遺伝子工学の権威として知られている。
一方で企業設立の経緯やその研究者集団という性格上、政治的な思想や主張は一貫性に欠ける傾向があり、あまり纏まりはない様子。


事業内容は多角的なクロームに比べると、ムラクモは工業系が専門分野であり、家電から軍事機器と多岐に渡る製品を開発しており、高品質かつ高性能を誇る高級品を取り扱っている。
AC、MT関連の技術や製品にかけてはクロームをも凌ぐほど高度であり、『技術のムラクモ』というキャッチフレーズを掲げている。

中でも宇宙開発にかけてはクロームよりも遥かに進んでおり、大型の宇宙戦艦や宇宙ステーション、月面基地を所有している他、大破壊前に行われていた火星テラフォーミング計画も独自に進めようとしていたほどである。


強権的な姿勢で独占支配を行うクロームに対して明確に反発を行っているが、結局の所はムラクモ自身も独善的な思想を持っており、

「我々は正義なのだ。クロームは人類の導き手にはふさわしくない」

と公言し、打倒クロームという大義名分を掲げてムラクモによる独占支配のために武力の行使も辞さないのである。


その独善的な姿勢を表すようにクロームに対抗するために傘下の組織に数々の非合法活動を極秘裏に推進させており、強化人間技術の研究や大破壊前の失われた技術の回収を積極的に行っている。

特に強化人間の研究に関しては極めて非人道的なものであり、腕の立つレイヴンを次々とモルモットにしていった。
不安定な要素が多い強化人間の人体実験にかけられた人間はそのほとんどが精神に悪影響をもたらしており、

ナニカサレタヨウダ

となって発狂・暴走を起こしてしまい、被験者達を秘密裏にレイヴンに処分させているのである。


◆主なグループ会社・関連組織

●地球環境再生委員会
『荒廃した地上世界の再生』を活動目的として掲げている非営利団体。
世界でも指折りの科学者が所属し、旧世代の遺跡や施設を調査しているがその実像は不明瞭でクロームからは「胡散臭い」と言われていた。

実態はムラクモの支援を受けて大破壊前のロストテクノロジーや兵器の調査・回収を行っている下部組織であり、ムラクモの強化人間技術も回収された旧世代の技術の一つである。


●イヅモマテリアル
ムラクモのグループ会社の一つで宇宙開発の事業を手がけている。
ピラミッド型で組織が構成されているクロームと違い、ムラクモ社の組織構成は最高機関の運営委員会を中心に

第1ブランチ:工業部門
第2ブランチ:宇宙開発部門
第3ブランチ:ケミカル部門
第4ブランチ:バイオ部門
第5ブランチ:情報管理部門

と五つの部門で分かれており、イヅモマテリアルはその第2ブランチに属している。


●ストラグル
『企業支配からの解放』を標榜に反クロームを掲げるテロ組織。反ムラクモのイミネントストームとはライバル関係にある。
活動の規模こそ小さいものの武装の充実ぶりはイミネントストームさえ凌ぎ、ムラクモがバックについており、実質的な下部組織・実働部隊となっている。

ただし、イミネントストームと違ってストラグルは元々は数ある独立したテロ組織の一つであり、それにムラクモが目をつけて支援をしているだけで、完全に従順しているわけではない。
NXではムラクモの強化人間実験の被験体にされた仲間を救出しようとムラクモに歯向かったりもしていた。


●ウェンズデイ機関
地下都市アンバー・クラウンを拠点に活動を行っている研究機関。
主に強化人間や新型兵器の研究を行っており、数々の非合法・非人道的な研究に手を染め、その一環として新型兵器システム『ファンタズマ計画』を推し進めていた。

元はムラクモがクロームに対抗するために支援していたが、そのクロームとも裏で繋がっており、数々の技術や物資の提供を受けている。
このため一研究機関としてはかなりの戦力を保有している。

PPのヒロイン、スミカ・ユーティライネンとPP主人公の妨害活動を受け、組織の全貌を暴かれそうになったためにムラクモとクローム両社に見限られ、証拠隠滅のために攻撃を受けて壊滅した。

NXで明かされたが、この組織はアンバークラウンを拠点にする段階からムラクモとはほぼ絶縁状態にあったようで、ムラクモは研究成果を奪取しようとしていた。
また、この組織に属する人間はかなり危険な思想の持ち主ばかりのようで、自分達の研究を「崇高な理想」と抜かしていたほどである。

ファンタズマ計画が完成すればムラクモとクロームに反旗を翻し、両社を滅ぼした後は企業体に取って代わるつもりでいたらしい。

…もっとも、そのようなイレギュラー要素を彼らが見過ごすはずなどなく、確実に赤いACが派遣されていただろうが。




◆主な戦力・兵器


●有明/狭霧
ムラクモ社製の量産型AC。
ムラクモミレニアムで製造されるACやMTの機体名は全て漢字であり、曲面的なフォルムをしているのが特徴。

有明は警備用のACであるため無駄な装備のない非常にシンプルな構成をしており、細身な機体から武装にかけてまで軽量な仕上がりとなっている。
PPのスミカのAC、コーラルスターはこの機体をベースに改造を施したもの。

狭霧は有明の武装強化バージョンで完全な戦闘用ACであり、防御力も多少アップしている。


●陽炎/不知火
ムラクモ社製の量産型AC。
陽炎は機動性・隠密性を重視しており青い忍者のような外見をしているのが特徴で、強攻偵察や奇襲攻撃を主任務としている。

不知火はそれをさらに重武装化させたエリート用のACであり、各所に増加装甲を追加した赤い鎧武者のような外見をしている。
ストラグルのリーダーの愛機もこのACである。


●衛星砲ジャスティス
宇宙に放置されている巨大衛星砲であり、かつての大破壊のきっかけとなった存在。
地球環境を崩壊させ、人類を地下へと追いやったまさしく悪魔の兵器であり、地球全土を焼き払う恐ろしい威力を誇るレーザーを発射できる。

発射装置までには複数のバリアが展開されており鉄壁の防御を誇るが、発射までのエネルギー充填に著しく時間がかかるのが唯一の弱点。

追い詰められて乱心したムラクモはこの狂気の兵器を再起動させ、地球を滅ぼそうと画策した。

アサルト・セルといい、ジャスティスといい、ACシリーズの衛星兵器はとんでもないものばかりだ。

…実はバグでミッション開始から一分とかからずに破壊できるのは内緒。


※末路

クロームルートにストーリーが分岐した場合、地球環境再生委員会による旧世代の軍事施設のデータバンク回収は失敗に終わった挙句にムラクモとの背後関係や組織の全容も暴露され、ロストテクノロジーの回収が不可能になってしまう。

事実上の実働部隊だったストラグルも壊滅させられたことからムラクモはクロームに対抗する術を失ってしまうが、それを機にムラクモはとうとう地球を見限るようになった。

自社の資産や物資を全て宇宙へと運び出し、所有する宇宙ステーション・カエデを要塞化させ、月面基地ロアを拠点にするなど不穏な動きを見せていたムラクモであるが、ついには人類最大の狂気である巨大衛星砲『ジャスティス』にまで手を出したことが発覚する。

追い詰められたムラクモはクロームはおろか人類そのものも全てを無に帰そうとしており、ジャスティスが発射されれば確実に人類は滅ぼされるのである。

独善という名の『秩序を破壊する』存在と化したムラクモの暴走はクロームと主人公の手によって辛くも食い止められ、人類の命運は救われた。

クロームへの対抗勢力を失い、最後の切り札による玉砕覚悟の人類殲滅作戦も失敗に終わったムラクモはもはや人類にとって有害な存在でしかなくなり、企業の代表は何者かの手によって粛清され、組織は壊滅する結末を辿った。



◆続編
正統続編となるARMORED CORE 2(AC2) でもムラクモ・ミレニアムは言及されており、初代ACの戦乱「大深度戦争」ではイレギュラーの存在もありクローム共々、戦争初期に崩壊したことが語られている。
しかし、大深度戦争が終結すると旧ムラクモ系企業は再結集し、ジオ・マトリクス社として再結集が行われ、ムラクモの遺産である火星テラフォーミング計画を独占的に進め、火星最大勢力として君臨する。

また、一部のムラクモ系企業はジオ社には合流せず、新興企業バレーナに買収されたものもいる模様。



「そうか、失敗か……」

「これで我がムラクモも終わりだ……」

「所詮、駒は駒にしか過ぎんということか……」

ババババババババババババババッ!! ガシャーンッ!!



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最終更新:2024年04月15日 23:28