クラウス・フォン・リヒテンラーデ(銀河英雄伝説)

登録日:2016/03/25(金曜日) 13:34:00
更新日:2024/03/24 Sun 10:10:32
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時の流れを逆転させることは痴人の夢想を出ぬ。

過去の思い出と現在の安楽な生活をだいじになさるがよい




クラウス・フォン・リヒテンラーデは銀河英雄伝説の登場人物。
ゴールデンバウム王朝に仕えた文官で、銀河帝国宰相。

声:宮内幸平、糸博 [千]、岡和男⇒西村知道〔Die Neue These〕

■[来歴]■

ゴールデンバウム王朝第36代皇帝であるフリードリヒ4世の下で内務・宮内・財務尚書を経て、国務尚書兼帝国宰相代理に就任。
国政に関心を持たない皇帝フリードリヒ四世に代わり、銀河帝国の事実上の宰相として長年にわたって帝国の政治の一切を取り仕切ってきた。
本編開始時点での爵位は侯爵。

帝国歴487年(宇宙歴796年)、アムリッツァ星域会戦終了直後、フリードリヒ四世が崩御すると、自らの権力の喪失を恐れたリヒテンラーデ侯は、当時帝国元帥だったラインハルト・フォン・ローエングラムと手を組み、フリードリヒ四世の直孫であるエルウィン・ヨーゼフ2世を皇帝に擁立。
長年の慣習から空位とされていた帝国宰相に正式に就任する。
この時爵位も公爵となる。

だが、ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯といった門閥貴族たちはこれに反発。
ゴールデンバウム朝銀河帝国における最後にして最大の反乱となるリップシュタット戦役を起こす。

この反乱はラインハルト・リヒテンラーデ同盟の勝利に終わるも、
その最終局面において、アンスバッハが主君であるブラウンシュヴァイク公の敵討ちのために行った暗殺でラインハルトの腹心の部下キルヒアイスが犠牲に。

ラインハルトを立ち直らせるため、さらにこの機会にリヒテンラーデ公も排除し、ラインハルトの独裁権を確立しようとするオーベルシュタインの謀略によって、一連の事件の首謀者に仕立てあげられ、オスカー・フォン・ロイエンタールに逮捕・拘束され自殺させられた。
なお、この時ラインハルトの命令でリヒテンラーデ公の親族のうち、十歳以上の男子は全員処刑され、残った人間も全員が辺境の惑星へと流刑された。

リヒテンラーデも戦役後はラインハルトを蹴落とす気で、ラインハルト陣営もそれは察知していたため、どうであれ彼の破滅は避けられなかったろうが、現象的にはとばっちりもいいとこである。


■[人物]■

門閥貴族の出身だが、アンネローゼを非難するベーネミュンデ侯爵夫人をたしなめたり、ブラウンシュヴァイク公ら強大な門閥貴族が外戚として帝国を私物化することを憂慮するなど、他の門閥貴族よりも比較的公正な見識の持ち主。

政治家としても優秀であり、皇帝フリードリヒ四世が国政に関心を持たず、政治に一切携わらなかったにもかかわらず、数十年にわたって銀河帝国に君臨し、その間大きな反乱や国力を損なうようなことはなかったのは彼の功績が大きい。

またラインハルトの野心にもある程度気付いており、フリードリヒ四世に注意を促している。

ただ、政治家としては保守的性格が強く、他の大多数の貴族と同じく伝統と秩序を守ることを重んじ、ラインハルトのように銀河帝国の社会的矛盾や腐敗を抜本的に改革しようとまでは考えていない。

おそらく平和な時代なら有能な宰相として天寿を全う出来ただろうが、自由惑星同盟のジョアン・レベロなどと同じく戦乱の時代に生を受けたのが彼の不幸だった。

■[係累]■

  • エルフリーデ・フォン・コールラウシュ
姪の娘。
ロイエンタールとの間にフェリックス・ミッターマイヤーを儲ける。

  • フェリックス・ミッターマイヤー
ロイエンタールの死後、ミッターマイヤー夫妻の養子となる。


■[余談]■

逮捕時に読んでいた本の『理想の政治』という書名が、ロイエンタールの失笑を買った。

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最終更新:2024年03月24日 10:10