ニコラ・テスラ(黄雷のガクトゥーン)

登録日:2015/03/30(月) 01:50:54
更新日:2024/02/05 Mon 22:40:01
所要時間:約 10 分で読めます



*1
「ニコラ・テスラ。72歳、転校生だ」

「マルセイユ洋上学園都市10万の学生諸君。運命に呪われたお前たち、全員」

「――私が、この手で、救ってやる」



スチームパンクシリーズ第6弾『黄雷のガクトゥーン』の登場人物。
CVは古河徹人。

元ネタは実在した発明家ニコラ・テスラ。*2
電気とセットにして思い浮かべられることが多い発明家だが、この作品はスチームパンク物の世界観を基盤にしているため電気自体がそれほど一般的ではない。従って、作中での「ニコラ・テスラ」としての知名度もそこまで高くない。

マルセイユ洋上学園都市初の転校生であり、自ら設立した『思弁的探偵部』の部長を務める。
項目冒頭の台詞にもあるように「72歳」を自称しているが見た目も声も若々しく、外見的には20代前半に見える。

転校初日に衝撃的な自己紹介と共に学園都市における政府そのものといっても過言ではない統治会に対して公然と敵対を宣言し、運命に呪われた10万の学生をその手で救うと言い放った。

敵対しているはずの統治会から旧英国大使館を提供されており、日常生活はもちろん探偵部としての活動の拠点にもしている。
自宅では素朴な服装に黒縁眼鏡をかけているが、外では特注の白い学生服を着用する。

物語の序章で奴隷同然の扱いをされた挙句(性的な意味で)襲われかけたネオンの身柄を銀貨30枚で買い取った。
その後は旧英国大使館で彼女と同居し、思弁的探偵部の助手やハウスメイドのような仕事をさせてこき使っている。

近しいものは彼を「マスター」と呼ぶらしく、ネオンにもそう呼ぶように言いつけている。

学園都市のごく一部の生徒と同じく異能(アート)を有する異能(アート)使いであり、あらゆる電気・電子を操ることができる。
詳しくは後述。

彼が設立した部活は『思弁的探偵部』。探偵の名称の通り依頼された様々な要件に応える。
設立当初は広告もなにも出していなかったこともあって子猫や子犬探しや紛失物探しといった小さな依頼が主だったが、テスラの実力を知る人物の紹介で大きな事件を任されることもある。

人柄や感性はどこか古風で、一般常識に欠けているところが多い。
立場が目上の者にも尊大かつ不遜な態度を崩さない上に挑発的な言動をとる。

72歳を自称しているにもかかわらず老人扱いされると反論する。しかし、新しい技術や感性に難色を示したり、日課が散歩と鳩への餌やりだったりと老人臭い振る舞いを自重しない。
他の学生たちとのズレを感じるごとに「これだから二十世紀というものは……」「二十世紀は難しい」と愚痴る一方で、新しい技術や文化にすぐに馴染む若者たちの適応力に感心することも。

学園都市で構成されている疑似社会には興味を示しているものの、落第街をはじめとした学園外の裏社会まで写し取ったような学生らしくない場所は嫌っている。

本人は英国紳士を志しているのだが、スリップ一枚のネオンの体を堂々と眺めていたり(ちなみに初対面)、他人の肉体的特徴(巨乳とか体のラインとか)を本人を前にして堂々と言い放ったり、ビキニの谷間を堂々と凝視したりと傍から見ればその行動は紳士というよりオープンスケベそのもの。しかし本人にその自覚はない。

学生でありながら授業にはあまり顔を出さないが、これは本人曰く既に碩学位を取得しているため授業そのものに重要性を感じないのだとか。さらに進級や卒業に必要な単位も思弁的探偵部への報酬としてある程度融通されるため、なおさら出席する必要を感じないらしい。
実際、頭脳は非常に優秀であり、探偵部の仕事の際にも博識な面を見せ「私は何一つ忘れない」と自称する程の記憶力も持っている。
機械系にも明るく、同級生の自転車を改造して「かなりの速度が出る」と自信満々に語っていた。もっとも、持ち主は自慢の自転車を勝手に改造されて憤慨していたが

助手であるネオンの扱いは酷い。探偵部の活動の手伝いは勿論、料理洗濯掃除といった家事全般をほぼネオンひとりにやらせている。仕事内容に関する小言や文句も容赦ない。
だが、給金は他の部活と比べても破格でそれこそ銀貨30枚のネオンを何人も買えるほど。纏まった休みもきちんとあげる他、仕事を褒める場合は惜しみなく称賛する。
というか、給金に関してはただネオンに小遣いをあげたいだけという本音がチラリズムしている。

ネオンを褒めるときはとりあえずゼリービーンズを差し出すのだが、ネオンからは「甘すぎるのは嫌いなんです、子ども扱いしないでください」といった感じで毎回突っぱねられている。
余談だが、本編の随所で登場したこのゼリービーンズはそれなりにプレイヤーの印象に残ったのかガクトゥーン人気投票(※現在は集計中で閲覧できない)でそこそこいい位置をマークしていたことがある。

よくネオンに「愛しい」「好きだ」といった直球すぎる好意の言葉をかけて動揺させてしまっている。
が、テスラとしては言葉通りの意味で他意はまったくないらしい。

かなりの大食らいであり、朝食にはネオンに作らせたフルコースを軽く平らげている。昼食は軽食なものの、夕食にはまたフルコース。その上味にうるさいため、もともと高かったネオンの調理技術は更に上達することになった。
特にハンガリー料理が好物で、中でもフーゼレークをよくせがんでいる。何でもネオンの作るフーゼレークは初恋の味がするのだとか。
そんな食卓事情であることから、学生街の生鮮食糧を扱う部活からは食材を山ほど買っていくお得意様として名が知れ渡っており、一部からは「お屋敷の旦那」と呼ばれている。
ちなみにネオンはその「奥さん」。周囲からはすっかりそういう仲だと認識されているようだ。

なお、かなりの東洋びいきでジパング大好き。文化祭では「ソバ・ヌードル」の屋台がないか探していた。
また、初回特典小説ではネオンに極東料理のブランチを振る舞おうとして、
「素材と分量さえ間違えなければ栄養摂取には問題ない。調理過程は楽しめればおkだろう(要約)」(焦げた魚を隠す)
「そこどいて。どきなさい。どけ」
と結局キッチンから追い出された。


■異能


「輝きを持つ者よ。尊さを失わぬ若人よ」

「お前の声を聞いた。ならば、呼べ。私は来よう」

「絶望の空に、我が名を呼ぶがいい」

「--雷鳴と共に。私は、来よう」


テスラの異能はあらゆる電気・電子を操るというもの。
その異能の力は常軌を逸しており、学園都市最強戦力である統治会の面々すら全く寄せ付けない。
雷を操り戦う姿から「雷電魔人」という呼称をつけられ、学園都市の各派閥から大いに警戒されるようになる。

能力を本格的に行使する際は腰には機械帯(マシンベルト)と呼ばれる機械式のベルトが、両手には機械籠手(マシンアーム)と呼ばれるグローブが、首には黒い襟巻が自動装着され、体に無数の雷電が迸る。
服装も異国の海軍服に似たものに変わる。
その周囲には「電界の剣」という剣状の発光体が5本出現し、それを某ソードビットのように自在に扱って攻撃はもちろんのこと防御にも使用する。

主な技は発生させた雷電で攻撃する電刃や狙った場所に雷を落とす発雷(イグニッション)など。
また、攻守ともに優れたバリツと呼ばれる体術を体得している。

他にも雷電感覚と称する空間情報の知覚による広範囲の索敵、把握ができる。
その移動速度は雷速どころか亜光速に達し、電磁力で空気を蹴って移動(というか普通に空を飛ぶ)こともできる。
電気・電子を操るという側面から他者の体内電流を操ることもできるらしく、序盤でネオンの脳内に恐怖麻痺(サプレス)を施した。

なお、機械帯を最大起動させた際は、通常時とは異なる黄金色の雷を身に纏う。


以下、紫影のソナーニルの後日談「ウィツロポクトリの紅涙」ネタバレ


以下、更なるネタバレ


一度は《結社》に身を寄せており、そこで《回路》の技術を用いてフランクリン機械帯を改良している。そして第2次、第3次テスラコイル実験を経てよりさらに戦闘に特化した存在となる。
その後は《結社》から脱退し追われる身となりながらも世界中で邪悪と戦い続けていた。

自己紹介の時の「72歳」は実は嘘。本当は92歳で20歳ほどサバ読みしていた。
本人曰く年齢詐称の理由は「さすがに92歳ではな。格好がつかん」とのことでおじいちゃんのちょっとした見栄から出てきた嘘だったらしい。
嘘はつけない筈だが、これは「生まれてからの時間は92年だが、雷の鳳と契約して人間ではなくなってからは72年」とのことで、本人がどう定義しているかの問題である模様。

電力が散ってしまうために水に浸かることは避けており、入浴の際は湯船には浸からずシャワーを使う。
とはいえ水を浴びても目に見えて弱るということはなく、実のところ雷電の身は垢も汚れも寄せ付けないために体を洗う必要はないのだが、気分の問題で日課にしているらしい。

ゲーム発売前は、ファンからシリーズ恒例のテンプレ枠=マグロだと思われていたが、実は大変なテクニシャンだったことでプレイヤーを驚かせた。
つまりテンプレ戦闘もなかったわけであるが、設定からしてシリーズのテンプレ枠に劣らない圧倒的な存在であることには変わりはない。

作中での異能学生や統治会メンバーとの戦いも殺さずに倒すことが大前提ということもあり、テンプレ戦闘で瞬殺などできなかったのだろう。実際加減に難儀する場面もあった。
さらに散々圧倒的な力を見せておきながら、常に電力不足に悩まされていた様子もあり、全力で戦っていたと言うには疑問が残る。
FDの頃には全ての記憶を取戻し、テスラへの好意を自覚したネオンがいるため、電力問題は解決された模様。

■超電磁形態




『輝きを持つ者よ。尊さを失わぬ、若人よ』

『お前の叫びを聞いた。ならば、呼べ。私は来よう』

『天届く巨竜顕れようとも、鎧を纏い、私は、お前の元へ来る』


5つの電界の剣の先端部に存在するチェスの駒のような剣針「深淵の鍵」を機械帯に差し込むことで、世界の果てに隠した数十フィート程の巨大機械を召喚することができる。
これは第3次テスラ・コイル実験の折にテスラが制作した戦闘機械人形であり、『電気騎士(ナイト・オブ・サンダー)』と呼ばれている。見た目は白銀の鎧を纏った騎士を思わせる人型で、登場シーンではいつも戦闘形態のテスラと同じく腕組をしている

主に巨大な質量を持つ相手に使い、彼が直接中に中に搭乗する。基本的に搭乗前の彼の戦闘スタイルを拡大した戦いをするが、高速飛行や騎士の構成物質を未来位置に電送しての回避、電界の剣に相当する4つの盾『白銀の盾(アーガートラム)』による絶対防御、剣・斧・槍・槌・弓といった原始的な武装を用いた戦い方もする。作中では剣を使用。

見た目スーパーロボットであるが、実は彼の大味すぎる設計が祟ったせいで機械としては完成しておらず、いかなる動力をもっても動かすことはできない。巨大機械人形としているのはそのためで、テスラはあくまで機体ではなく自身の「鎧」として扱っている。だからこそ「超電磁形態」なのだろう。

分類的には動き戦う機体どころか機械ですらないため、実質鋼鉄のゴミと変わらない。作中で動いているのは、騎士の内部にある演奏席でテスラ自身が機体の動力兼神経として据えることで無理やり動かしているに過ぎない。
とはいえテスラとその電力が動力となっている時点で、もはやただの鋼鉄でなくなっており、超質量の物体が音速でぶつかろうが、ゼロ距離で熱線を浴びせられようが無傷という物理法則を無視した強度を誇る他、損傷箇所そのものを瞬時に再構成できる等、幻想の存在であるテスラ自身といって差し支えない能力を持っている。
擬似的な拡大変容によって十倍くらいに巨大化も可能。


■F・エクスペリメンツ
テスラが所有するアイテム? ゲームパートの選択肢で《世界介入》を選ぶと使用される。
詳細は不明だが基底現実を改変する力を持ち、雷電核を砕かれ完全に敗れたにもかかわらず肉体及び電気騎士を再構成して復活した。
元ネタはニコラ・テスラにまつわる都市伝説、または陰謀論の一つ「フィラデルフィア計画」と、それを元に製作されたアメリカ映画「フィラデルフィア・エクスペリメント」からだろう。
項目に関係ないし、一部はあまりは気持ちの良い内容ではないので詳しい内容は省くが、元ネタから考えると《世界介入》とは時空間移動のことを指しているのかもしれない。


■黄雷のガクトゥーンでの活躍
物語の冒頭で統治会にとって要であるガクトゥーンの鐘を破壊。そして鐘の再生のために生贄に捧げられそうになったネオンを救い、転校生として学園都市に入学する。
部活として思弁的探偵部を新設し、その助手としてネオンを迎え、彼は様々な事件に関わりながら学園都市の学生達を時に救い、時に厳しく導いていく。
終盤では策略によって電力を大幅に失うが、学園都市の闇に自身の大敵《結社》の最高幹部《黄金王》ローゼンクロイツが関わっていることを確信。機械帯を最大稼働させ、刺し違える覚悟でローゼンクロイツに挑むがその圧倒的な力の前に敗れ、消滅の危機に陥る。
そこにかつての記憶とテスラとの生活を思い出し、彼が守り続けた10万学生に支えられたネオンによって基底現実へ帰還、電力を取り戻して彼女と共に再びローゼンクロイツと対峙する。


「私は求める、輝きを。ひとが尊きものであることの証を」

「私は繋がる。私は在ろう。ひとが、空に、一条の光を想う限り」

「誰かが私を呼ぶ限り」

「そして、今。ここに輝きはある」

しかし尚も、ローゼンクロイツは人を炭素の塊と断ずる。
世界を成す数の秘儀も、世界覆う神の呪言も知らぬ、小娘ひとりに何があるのかと。

『我が黄金の輝きに勝るもの!』

『あるものかよ、テスラ!』

「ここに。あるとも。輝きひとつ!」

「――悪なるものよ!」

「支配と嗜虐を是とするものよ。悪意と侮蔑を是とするものどもよ」

「雷鳴を、耳にするたび思い出せ。雷電王が在ることを!」

「――電光!」

「世界の果ての八雷ッ!!」


自身の黄金の輝きすら埋め尽くす光を前に消滅するローゼンクロイツに対し、テスラはいつの日かローゼンクロイツもこの輝きを目にすることを予見した。
その後、復旧する学園都市で日々を過ごし、卒業まで無事10万学生を守りきる。そしてエピローグではネオンと共にカダスへと旅立った。


■黄雷のガクトゥーン-SHINING NIGHT-での活躍
《薔薇の瞳》事件から数週間後。学園が少しずつ変わっていく中、急速に縮んだネオンとの距離の取り方に悩んでいた。学園都市を監視する《硬く柔らかなる瞳》の存在には何故か気付かずに。
本編である『シャイニングナイト』では学園都市の海域に流れ着いた謎の遺跡島の調査に向かう。そこでネオンの一念発起した行動でようやく彼女の想いを受け入れると同時に自分の想いを再確認した。
憤怒王の襲撃時、即座に対応するも学園都市と遺跡島は既に憤怒王の支配領域となってたことでネオンは拉致され、憤怒王に取り込まれてしまう。電気騎士で迎え撃ち、壮絶な巨大異形戦闘を繰り広げるも、憤怒王の正体が旧支配者クトゥルーの神体と融け合ったかつての恩師チャールズ・バベッジであることに気付き、その動揺を付かれる形で雷電核を砕かれて消滅する。
しかし、10万学生と最愛のネオンの輝きのために《世界介入》を行い、基底現実を書き換えることで再構成、心が繋がってるネオンからバベッジの意思を聞き、ハベッジに自らの決意を伝えた。


■間違いの悲劇~Tragedy of Errors~での活躍
統治会メンバー(ライヒ不在)やネオンたちが異能学生・トリスタンの「オペラの観客を自分の脚本の登場人物にする」能力に陥っている中、ひとりだけ正気を保っていた。
まあテスラおじいちゃん以外にも異能効いてないくせに面白がって事態を傍観してたっぽい御前の女神がいたが。
「サロメ」の予言者ヨカナーンや「ロミオとジュリエット」のロミオなど死にオチが口を開けて待っているような登場人物の役ばかり当てられていたが、異能が効いていないテスラは脚本ガン無視。
題材にされている作品を看破した上で終始マイペースに行動していた。まあ速度厨(ヴァルターさん)を始めとした統治会メンバーも役を演じているというより最早ただの本人だったけれども。
最後は役を割り振られずただの観客になったことで劇の脚本に干渉できなくなったものの、戯曲「魔王」の子ども役になったネオンの助けを求める叫びに応えて電気騎士で第4の壁を突破、異能学生を打ち倒して事態を収束させた。


■人間関係

●ネオン・スカラ・スミリア
スミリア最後の生き残りであり、永遠をかけて守ると誓った最愛の輝き。
ネオンのことは最愛の娘としながらも恋愛対象というわけではなく、特別な庇護対象という認識が近い。または孫を可愛がるおじいちゃんのような感じ。だんだんモノローグの惚気の修飾語が華麗になってFDの後だと妖精の女王ティタニアやら太陽そのものやらにまで進化するほど。
本編でのネオンの告白とFDの行動を経てたことで彼女を受け入れ、真の意味で最愛の女性として思うようになった。
とはいえ自分の存在が結果的にネオンの家族を殺してしまったことに関しては罪の意識を深く感じており、学園都市に入学した当初はネオンの手に自らを委ねようと考えていた。
この贖罪の意識は強く、本編のみならずファンディスクであるシャイニングナイトの時期まで尾を引いている。
現在のテスラの人間らしき生活はネオンのおかげでそのことに救われたと感じている。
そしてテスラが認めた唯一な「正義の味方」
ファンイベント参加特典小説によると、1910年の後にネオンと結婚する。ネオン曰く、案外にネオンとの関係に嫉妬は深くて独占欲は強い。男だけじゃなくてネオンがテスラの興味を引くため関心を持ったふりをした携帯秘書装置にも嫉妬したようだ。

●ネオンの祖母(スミリア)
先々代のスミリアの当主であった女性。既に死去。彼女にはいまだに思うところがあり、自身が消滅する間際には彼女を「最愛の女性であったひと」と称している。明確な表現はないが、テスラの初恋の相手は彼女かもしれない。
テスラとネオンの回想から、彼女の代からテスラを世界に繋ぎ止める役割を担うことになったと思われる。永遠を生きられない彼女はテスラと共に歩めないと考えて自らその役割を選び、世界のために戦い続ける彼のために一族を説得し続けたという。
世界中で戦い続けていたテスラは彼女が老いて病床にあった時も一度も見舞わず、あるいは気付けず、墓前に立ったのは亡くなってから10年後のことだった。

●統治会メンバー
かつてスミリア家に何度か遊びに来ていた子供達。
テスラがいた際には彼から様々なことを教えられていたようで、各々どこかしら影響を受けて育っている。

●チャールズ・バベッジ
テスラの第1の師、かつて偉大なる十碩学の一人に名を連ねた大碩学、《蒸気王》チャールズ・バベッジ。テスラは少年時代に北央帝国にて彼に師事していた。
いつか自分が世界の空を殺してしまった時にはテスラに世界を救ってほしい、と約束を交わしていた。しかし、厳然たる現実の前にテスラはその約束を果たすことはできず、雷電の身となっても全てを救うことはでなきないまま、現在に至る。そして――

●ベンジャミン・フランクリン
第2の師、苛烈なりし《雷電公》ベンジャミン・フランクリン。前作の主人公の一人、エリシア・ウェントワースの大叔父にあたる。
数十年前、テスラを被験者として行ったフランクリン雷電実験によって、雷の鳳の力の一部を込めた碩学機械式ベルト「フランクリン機械帯」を製作した。
機械帯はテスラが受け継ぎ現在に至っても使われ続けているが、フランクリンの命も機械帯に繋ぎ止められているらしく、機械帯が破壊されれば彼も無事では済まないという。
統治会がテスラに付けた「雷電魔人」という異名は彼にこそ相応しい名であるとテスラは考えている。

●リリィ
黄金の魔女。ニューヨークの地下世界で発生し、地下世界が消滅した後もその存在を維持したことで世界初の独立した現象数式体となった少女。
夢渡りの末に時計人間に敗北し絶望していたテスラと出会い、断罪を望む彼に「生きる意味」を与え再起させる。
テスラはこれを祝福と称し、本編でも時折「女神」という言葉で彼女を回想している。
ちなみにテスラ的に幼女に異常な愛情を寄せている者のことは「雷電に打たれて死ぬべき」という認識。車掌「何か?」

●ロード・アヴァン・エジソン
テスラの宿敵。《発明王》ロード・アヴァン・エジソンにして、その正体は時計人間(チクタクマン)と呼ばれる史実の果てからやってきたもう一つのニャルラトホテプ
このシリーズのまたお前か代表格。
スチームパンクなこの世界でテスラが電気学を広めようとした際に圧力をかけて阻止、さらに現象数式実験を阻もうと挑んできた彼を下して時間牢獄へ幽閉した。
テスラは彼を邪悪な存在として一切認めていないものの、逆にエジソンはテスラのことを評価しており、邪魔してきたら殺すかどうか判断に困っていた。




「項目を書く者よ。尊さを失わぬアニヲタよ」

「お前の声を聞いた。ならば、呼べ。私は来よう」

「追記の折に、我が名を呼ぶがいい」

「――修正と共に。私は、来よう」


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最終更新:2024年02月05日 22:40

*1 この記事の画像出典:黄雷のガクトゥーン -What a shining braves- 株式会社ビジネスパートナー・Liar soft イラストレーター:千枚葉

*2 テスラコイルや磁束密度の単位といった方面でも知られる科学者であり、発明王エジソンとの確執が有名。