ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?

登録日:2014/08/08 (金) 00:14:04
更新日:2024/04/23 Tue 10:37:09
所要時間:約 12 分で読めます





1990年9月28日にファミコン用ソフトとして、カプコンより発売された横スクロールアクションゲーム。
ロックマン』シリーズ3作目。ボスキャラコンテスト応募総数は50000通。


後にプレイステーション携帯アプリにも追加要素を加えて移植された。
バーチャルコンソール(Wii・3DS・Wii U)やゲームアーカイブス(PSP・PS3)でも配信中。
『ロックマンクラシックスコレクション』(3DS,Switch,PS4,XBox One,Steam)にも収録済みであるため、今から遊ぶならそちらがおすすめ。

なんと全部で22体のボス(ワイリーステージ4での再戦ボス除く)と戦う事になり、一作あたりのボス戦回数としてはシリーズ最多。

スライディングの追加、ラッシュ登場、謎のロボット・ブルース参戦など、
後の作品に向けて大きくストーリーやゲームシステムが動いた作品でもある。

その濃い内容から、3は初期作品の集大成と言われることもある(本作で完結する予定もあったことから)。


また設定面でも曖昧だったものが色々と詰められ、今作からライトナンバーズというライト博士のロボットデータベースが公式設定された。
説明書とエンディングで『Dr.ライトナンバーズ ロボットデータファイル』として紹介されている。



【今作からの新要素】

  • スライディング
基本アクションとして、とっさに姿勢を低くして高速移動する「スライディング」が追加された。
十字キーの下を押しながらA(ジャンプ)ボタンを押すと動作する。
今まで飛び越すしかなかった頭上の攻撃をジャンプ以外で回避可能・狭い通路を抜けるなど、用途は様々。
これ以降全ての作品(9~10を除く)でも基本アクションとなっている。
スマブラでは下攻撃として登場。

本作からの新キャラクターで、以後おなじみとなる。詳細は下記参照。


【前作からの変更点】

  • 武器略称が2文字に変更
前作までは武器選択画面での武器名は、ボスの頭文字(武器名ではない事に注意)1文字だったが、
今作では頭文字が被るボスがいるため、2文字表記+武器アイコンになった。
(例:シャドーブレード→SH、サーチスネーク→SN)
GBでの外伝『ロックマンワールド』シリーズでも同様に2文字表記となっている。

  • E缶仕様変更
4個までしか持てなかったE缶が最大9個まで持てるようになり、更にゲームオーバーになっても没収されなくなった。
かつパスワードでの保持も可能。何しろ3はボスが多いのでありがたい。
ただし、うっかりライフ全快時に押しても使ってしまう所は変わらないので注意。
また残機も「02」という2桁表示から分かるように、やろうと思えば99機まで増やせる。

  • ハシゴを登る速度が倍になった。

  • 落下加速度変更
前作までは長距離を落下していると徐々に落下速度が増す仕様だったが、今作からは距離に関わらず落下速度は一定になった。
そうじゃないとシリーズお馴染みの「に囲まれた縦穴を延々落ちていく」場面がとんでもない鬼畜仕様になる。

  • 効果音の変更
バスター発射音、敵にダメージを与えた時の音、攻撃が弾かれた時の音、ティウン音等、殆どの効果音が変更されている。
幾つかはFC作品である6まで定着する。

  • エフェクトの変更
爆弾の爆風、ステージ間の中ボス破壊時の爆発、ティウンティウン等が一新された。
これも一部は6まで定着する。



【携帯アプリ版】

2002年の1作目、2003年の2作目に続き、2004~2005年に簡易版の『Lite』が配信。
前作までと同じく、通常プレイの「攻略モード」とスコアを競う「ノーマルモード」がある。
ステージの数が減っており、構成も簡略化されている。
また、BGMも音が軽くループが短い。


2008年には1(2007)と2(2008)に続く「完全版」として配信され、現在はこちらが取り扱われている。
『Lite』の後に配信された4~6、1・2よりも更に再現度が高く(6のみ1の少し後)、これまでの多くの作品にあったモッサリ感もない。
アプリシリーズの特徴としてFC版を忠実に移植しつつ、携帯電話でのプレイということで操作性や難易度が調整されている。
フリーモードでは残機が無限。(ランキングモードでは残機あり)

FC用ソフトではないが2010年に配信された9は、上記のようなアプリ用の調整があまり見られずほぼそのままの仕様だった。
そのため初代シリーズのアプリとしては、9を除き最後の作品である3がひとつの完成形と言えるかもしれない。


前作2の完全版と同じく、武器選択画面のレイアウトが4以降の一覧仕様に変更されている。
武器とE缶にカーソルを合わせると説明テロップが左に流れる(武器とE缶の間)。

一度クリアするとすべてのステージに再び行くことができる。
8ボス→ドクロボット→ブレイクマン→ワイリーステージの順で画面が切り替わる。

また、2に引き続きオマケ要素としてオプションにサウンドテストが追加され、BGMと効果音を楽しめる。



【ストーリー】

二度にわたる世界征服に失敗したDr.ワイリーは改心し、ライト博士と協力して世界平和のための巨大ロボット”ガンマ”の開発を進めていた。
ところがガンマの完成を目前に、8つの未知の惑星で開拓作業を行っていたロボット達が突如反乱を起こす。
ロックマンは原因を探るべく、新開発されたサポートメカのラッシュを連れ、宇宙へと旅立つのだった。

ゲーム中ではあまり宇宙らしさは感じられないが、未知の惑星を開拓するというストーリーから時折背景が宇宙っぽくなっている。
当時のCMでも「今度の舞台は宇宙だ!」という台詞と宇宙空間、未開の惑星らしいゴツゴツした岩肌で表現されている。



【登場人物】

心優しい主人公。
今回は地球を離れ、未知の惑星での戦いとなる。
基本装備は真っ直ぐ飛ぶロックバスター。
今作からスライディングできるようになった。

ロックマン達を製作した科学者。
平和のためにワイリーと共同開発したはずのガンマを奪われてしまう。
お人好し属性が付くのもこの辺から。

今作の黒幕。
改心してライト博士と共同研究を進めていたはずだったが…
詰めの甘さ属性が付くのもこの辺から。

特定のステージで口笛と共に現れる謎のロボット。
事実上中ボスだが倒すことはできず、ある程度ダメージを与えると道を開いて立ち去る。
ジェミニマンステージでは障害物を破壊して立ち去るだけで戦わない(裏技でスルー可)。
ロックマンは知る由もないが、その正体はライト博士がロックマンより前に製作した試作機である。
PS版ではセレクトボタンを押すとナビゲーターとして助けてくれる。

犬型サポートロボ。前作のアイテム1~3号を発展させた初のサポートロボットとして誕生した。
最初から使えるジャンプ台の「ラッシュコイル」、飛行形態の「ラッシュジェット」、水中形態の「ラッシュマリン」
の3形態に変形してロックマンの行く手を切り開く。
…ただしバランスはラッシュジェットが出た瞬間にひっくり返る。もう全部ジェットだけでいいんじゃないかな



【8ボス】

登録上こそワイリーナンバーズだが、設定上ではライトとワイリーの共同製作である。
前作までとは異なり、弱点が8体で一巡しておらず、大きく2グループに分かれている。
なお、今作に限りボス自身が使う特殊武器も自らの弱点になっている(例:シャドーマンにシャドーブレード)。

・DWN.017 ニードルマン

削岩用ロボを改造した戦闘用ロボ。エアーマンタイプのボディにメタルマンの攻撃プログラムが移植されている。
両腕のバスターからは「ニードルキャノン」を、頭部からは「ニードルハンマー」を繰り出してくる。
非常に攻撃的な性格の持ち主。裁縫が好きで、嫌いなものは注射。

特殊武器はニードルキャノン。フルオート連射可能な岩盤掘削用の針型徹甲弾で、厚さ30cmのコンクリートをもぶち破る。
燃費が4発でエネルギー1メモリと良くて3連射まで可能で、ボタンを押している間は撃ち続ける。使い勝手はほぼバスター同様。
…が、威力までバスターとほぼ同等のため正直かなり存在意義が危うい。

設定通り挙動はメタルマンに似ているが、ジャンプ体当たりやニードルハンマーでの近接攻撃などをランダムで織り交ぜてくる上スピーディに動き回るので動きが非常に読みづらい難敵。バスターでの攻略難易度はシャドーマンに次ぐとも。
また、メタルマン同様こちらが動くまで攻撃を仕掛けてこない。
弱点はジェミニレーザー。理屈よりは激しく動き回るパターンに効果的、というイメージでの設定か。
武器の特性上、攻撃を外してしまうとヒットするまでは新たに攻撃することはできない。
撃つときは反射は期待せずに普通に当てに行った方が楽。
もっとも、よくジャンプするので壁に反射してもそこそこ当たりやすい。

強ボスだが、ニードルキャノンはともかくとして撃破時にラッシュジェットも手に入るので頑張って攻略する意義も大きい。
+ と言いたいところだが…
武器選択画面にて、シャドーブレードにカーソルを合わせて右を押すと空欄にも関わらずジェットを選択できるようになる。
勿論武器エネルギーは空のままだが、武器エネルギーを入手すればそのまま使用できるし、次のステージでも引継がれる(その場合武器エネルギーは満タンとなる)。
詰まる所シャドーマンさえ撃破すれば、その段階でジェットを入手できるのだ。
とは言えシャドーマンも強敵なので入手難易度が高いのには変わらないし、そもそも裏技バグ技の範疇なので頼るかどうかは人それぞれだが。
この裏技は後述のバグ技とは無関係にできる。

ステージには天井や床から破壊不可能な針(ニードルプレス)が出現する地帯があり、タイミングよくスライディングで切り抜けないと大ダメージを受けてしまう。


・DWN.018 マグネットマン

屑鉄処理用ロボを改造した戦闘用ロボ。
強力な磁力を操ってロックマンを引き寄せたり、上腕部から「マグネットミサイル」を発射して攻撃する。
仕事は全て磁力任せなせいでかなり大雑把な性格。時々寝ぼけて頭の磁石で天井に張り付くことがある。
ロボットなのに健康に気を使っており、指圧やマッサージが大好き。
おまけに磁気で血行も良くなって、ワイリーの健康増進に一役買っているとかいないとか。
動きは素早いが、バスターで2ダメージとタップマン同様防御力が低く、攻撃も割と簡単に対処できるものばかりのため、本作ではかなり倒しやすい部類のボス。
武器も燃費に目をつぶれば優秀な方なので、早いうちに倒しに行くのもあり。

特殊武器はマグネットミサイル。2連射まで可能な巨大なU字磁石型のミサイルで、一度だけY軸方向に追尾する。
当てやすく死角をカバーでき威力も悪くない優秀な武器だが、燃費が微妙に悪く考えなしに使っているとすぐ弾切れを起こすのがネック。
『ロックマンメガワールド』では破壊不能な敵弾にまで反応するようになってしまい、とんでもなく使い勝手が悪い。

弱点はスパークショックとシャドーブレード。
磁石に電気がNGなのに加え、麻痺毒にも弱いらしい。与えられるダメージはどちらも同じである。

ステージは磁石でロックマンが引き寄せられる場所が多い上に点滅する足場もある。


・DWN.019 ジェミニマン

元々は高出力ビームを用いた硬質物破砕用のロボットで、それをワイリーが改造した戦闘用ロボ。
反射ビーム兵器「ジェミニレーザー」を装備している。更にホログラフを投射して分身したように見せかける能力も持つ。
冷静な性格だが派手好きナルシストでもあり、「分身するのは自分の姿をよく見たいため」とも噂されている。

無印ロックマンシリーズでは割と珍しい、HPが半分を切ると行動パターンがまるっきり変わるタイプのボス。前半戦は分身を作り出して部屋中を激しく駆け回り、後半は1人に戻ってジェミニレーザーで攻撃してくる。
動きが素早く攻撃力も高い強敵だが、行動パターンは前半・後半のどちらも意外と単調で、一度見切れば対処は楽。初見殺しタイプのボスと言える。

特殊武器はジェミニレーザー。これはライト博士が偶然発見した反応素子を加速化させたもので、
"思考を持たないもの"、例えば壁や天井などはポテンシャルエネルギー無限大と見なし反射する。
逆に"思考を持つもの"、この場合プログラムも思考の一種と見なし、ロボットなどにはダメージを与える。
威力は高いが画面内に1発しか撃てない上、レーザーが消えるまでメニュー画面を開く事ができない。
本末転倒な使い方ではあるが、反射は期待せず直接当てに行った方が良い。
ロックマンワールド3』では改良され、メニュー画面を開いてキャンセルできるようになっている。

弱点はサーチスネーク。本人は蛇が苦手、分身しても本体をサーチされそう、地上戦メインなのでうまく避けれない
と、これでもかと有効打になっている。

ステージは前半が足場がやや悪く、中盤はザコ敵である「ボウル」とその卵を潰しながら進み、後半はさらに足場の悪い水上を進むことになる。
水中からは大量の魚(ギョライボウ)が対空魚雷で爆撃するので転落する危険性大。下にラッシュジェットを追従させると落ちても受け止めてくれる。

・DWN.020 ハードマン

整地作業用ロボ。特殊加工されたセラミカルチタン製ボディは優に体重3t。
胴体の小型ロケット噴射でその3tもの巨体が空を舞い、急降下ボディプレス戦法を得意とする。降下後は地震によりハードマンが地面から抜けるまでロックマンが動けなくなる。
更に両腕を撃ち出して「ハードナックル」を軽快に放つ。正々堂々の勝負を好む豪傑ロボット。
ちなみにボディプレスが地面に激突した直後に倒してしまうと振動が止まらずバグる事がある。

特殊武器はハードナックル。見ての通りのロケットパンチ
隙は大きく初速も遅いが威力は絶大なロマン武器。
実は「特定の敵に大ダメージ」という仕様になっていて本来の威力はそこまででもないというのはナイショ。硬い敵に有効なことが多いのは確かだが。
発射後軌道を上下に微調整可能、更に特定の壁を壊せる。

スマブラでは空中下攻撃として登場。真下にメテオ効果のあるロケットパンチを飛ばす。

弱点はマグネットミサイル。重い合金製だけにミサイルが刺さるということか。
エネルギー消費が大きいのと調子に乗ってプレス時に当てて倒してしまうとバグでフリーズしたのと同じ状態になるので、連射はしないこと。
『ロックマンメガワールド』では上記仕様変更で接近戦を強いられ、かなり手ごわい。

1のガッツマンステージに似た背景のステージは、蜂型のハブスビィとチビィや、地面から出現する破壊不可能のワナーン、坑内のピッケルマンブルやハンマージョー、帰ってきたモンキングなどのザコが鬱陶しい。


・DWN.021 タップマン

特殊バリア試験用ロボ。オートバランサーが装備されており、体を高速で回転させて擬似シールドとし、敵の攻撃を跳ね返す 「タップスピン」が使える。
そのまま体当たりを仕掛ければ攻防一体の防御システムとなるが、高速で回転し続けると内部メカに負担がかかり、本人も目が回るためあまり長時間使えない。
頭からコマを出す能力があるので正月には人気者。
防御力が低く、攻撃パターンも非常に分かりやすいので3のボスでは最弱候補。

特殊武器はタップスピン。空中で回転攻撃を仕掛ける。ロックマンが使っても防御はできない。
当たって初めてエネルギーが減るので、意味もなくクルクル回ってみる人もいるだろう。
無敵時間中に当てると連続ヒット扱いになってエネルギーが一瞬ですっからかんになる。
側面から攻撃するとノックバックするので、足場の悪い所では落ちないように注意。
とにかく扱いにコツが要る武器である。

しかし、実はこの武器、一部例外*1を除き、効く相手ならボス含めあらゆる敵を一撃で仕留められるという凄まじい威力を誇る。なんとラスボスすら即死である。
対雑魚でも固くて厄介なジャンクゴーレムや帰ってきたモンキング、バスターがやたら当たりにくいメカッケロ等に有効なのはありがたい。しかも燃費も前述した無敵時間中のバグにさえ気をつければこの威力にして1発1メモリ消費と非常にお安い。
仕様と効く相手をちゃんと理解していれば結構使える…のだが、初見だと当然めくらめっぽうで使わざるを得ないため、悪評ばかり目立ってしまっている悲劇の武器。
まとわりついてくるチビィ撃墜にはうってつけの接近武器…と思わせてまるで効かなかったりと、どうにも分かりやすい活躍の場を与えてもらえないのも痛いところ。
しかし前述の通り最後の最後に輝く。今までのうっぷんを一思いに晴らしてやろう。

『ロックマンワールド2』『ロックマンメガワールド』では威力そのままに変な仕様の数々が改善され、特に後者では近接武器としてなかなかに頼れる。
スマブラではダッシュ攻撃として登場。攻撃を防御できない点を除けば、タップマンのそれと性質はほぼ同じ。

弱点はハードナックル。スピンの合間に叩き込むのは難しいが、こいつでバランサーごとへこませてやろう。
全くジャンプしないので自分の武器であるタップスピンはほぼ当てようがない。

ステージは中ボスの「タマ」と終盤のコマ型リフトで慎重さが求められることを除いてあまり難しくない方。


・DWN.022 スネークマン

地形調査用ロボをワイリーが改造した戦闘用ロボ。名前の通り蛇の姿をしており、身が軽く行動範囲を選ばない。
慎重に策を練り、「サーチスネーク」を放ち、しつこくじわじわと相手を追い詰める地道な戦いが得意。
実際には最初のサーチスネークやジャンプをかわしてからは、こちらがじわじわと追い詰めるだけの雑魚となる。自分がハントされる気持ちはどんなモンだぁ!?
正統派を好むハードマンとは仲が悪い。そして蛇ゆえかトードマンが好き(味が気になる的な意味で)。

特殊武器はサーチスネーク。バブルマンのバブルリードの技術を用いて改造した小蛇型ミサイル…でも別に爆発はしない。
バブルリード同様小さく放物線を描いて飛んだ後地形に沿って進んでいくが、あちらよりも弾速が速く壁を登ることもできるなど全体的に使い勝手は向上している。最大3連射可能。

弱点はニードルキャノン
もはや標本作りのノリである。本人の体表が本当に蛇のウロコなのかもしれないが。

ステージ全体が、ザコの「プチスネーキー」や中ボスの「ビッグスネーキー」が絡まったような構造になっていおり、凸凹な道が多い。


・DWN.023 スパークマン

充電作業用ロボットを改造した戦闘用ロボ。常に電気を垂れ流していないとショートしてしまう。
実にエレキマンの2倍という発電量を誇るが、あくまでも充電用の回路を開放しているだけなので、
両腕の電極を使って放電する「スパークショック」もエレキマンのサンダービームほどの攻撃力は無い。
つまりコマンドミッションで言うシナモンちゃん的立ち位置なのかもしれない。
思考回路はショート寸前でムラがあるらしく、戦闘以外はボーっとしている。
普段はおとぼけ屋としてみんなを笑わせている。元々の能力を活かして充電作業もお手の物。
ボスとしては攻撃のたびに動きを止めるので攻勢に出るスキが多い一方、段差のあるボス部屋やランダム性の強めなパターンといった厄介な要素もいくつかあるためややプレイヤーによって得手不得手が分かれる部分がある。
段差の低いところに追い込まれると攻撃をかわしにくくなるのでなるべく中央の高台に陣取るのがポイント。

特殊武器はスパークショック。電気の弾で電子部品をショートさせて一時的に行動不能にする(ダメージは与えられない)。絶縁コーティングされている相手には通じない。
それと効果持続中は武器選択画面を開けない(ロックマンワールド3では開ける&ショートを持続したまま武器切り替え可能になっている)。
初代のアイススラッシャーのように止めた敵をバスターで処理するといったことができず、固めてやり過ごすしかないため使い勝手はかなり悪い。
スマブラでは上スマッシュ攻撃として登場。原作と違って両腕のロックバスターから電極を出して頭上で交差させて放電する。
動作としてはスパークマンとほぼ同じで、使用後はオーバーヒート防止のためバスターから煙を出して廃熱処理をする。

弱点はシャドーブレード、ニードルキャノン。
エレキマンに続いて切断する武器に弱い、電気系統なボスである。

ステージは随所にエレクトリックガビョールが動き回っており、これもタイミングよく潜り抜けないといけない。


・DWN.024 シャドーマン

いつの間にか作業現場にいた忍者ロボ。
殆どデータが存在しない謎のロボットで、ワイリーが開拓作業中に発掘した地球外文明ロボットに手を加えたという噂もある。
忍者らしく軽やかな身のこなしで、軽いステップ3回(戦闘開始直後のみ2回)に続けてスライディングか「シャドーブレード」で攻撃してくる。
考えが浅いとのことだが、裏を返せば小難しいこと考えず即決で動くという意味で反映されており、
その結果、パターンこそ単純だが全体的にスピードが速くかつ予備動作は殆どない*2に等しく、次に出すのがスライディングかシャドーブレードか見極めるのはまさに予測可能回避不可能レベルで困難を極める。
バスター攻略時の対処法としては、画面端に追い込まれないよう、早めにジャンプの下をくぐって、常に画面中央付近でシャドーマンに攻撃を出させるように立ち回ること。
多くの人がタップマンを攻略することが多い都合上、彼もまた例によってカプコン名物・2面のカベとして立ちはだかることになるケースが多い。

人を驚かせるのが趣味で、忍者屋敷を作るのが夢。有賀ヒトシの漫画『ロックマンメガミックス』ではかなり優遇されている。

特殊武器はシャドーブレード。地球外金属で構成された巨大手裏剣で、メカの機能を狂わせる液体が塗ってある。グワーッ麻痺毒!グワーッ!!
5方向に撃ち分けでき、"撃った地点"に戻ってくる。ブーメランのようにロックマンの現在地に戻ってくる訳ではないので注意。また一度に複数発撃てないので敵と距離を詰めないと連射できない。
言ってしまえば前作のメタルブレードの劣化版、なのだが元がおかしすぎただけで十分強いし使いやすい。
本作はクセが強かったりそもそもの性能が微妙だったりする武器が多いので、シンプルに高性能なこの武器は何かと重宝される。
スマブラforでは通常カスタマイズ必殺技の一つとして登場。

弱点はタップスピン。忍者な彼もあの攻撃方法にはさぞ驚いたことだろう。
ただしロックマンが無敵の時に当てにいくと、エネルギーがすごい勢いで減ってしまう。
しかも、攻撃を当てるとロックマンもダメージを喰らうこともある。とはいえ体力の1/4程度を削れることもあり、よほどまずい当て方をしない限り大抵はゴリ押しが通じる。
ボスラッシュ時ではシャドーブレードも効く*3ので、その場合はこちらもお勧め。
ただこれの間合いではスライディングを見切るのが難しく結構食らいやすい。
タップスピンとどちらが良いかは残り体力と要相談といえるかも。

シリーズ屈指の強ボス。ちなみに倒すと得られるラッシュマリンは…早期に得るよりもシャドーマンを倒すだけの腕前、E缶、特殊武器を優先した方がいいだろう。
あることをすればジェットも一緒に手に入れるんだけどね

溶鉱炉のようなステージは、途中でホログランによって暗い宇宙のような背景になる場所もあり、倒さないと地形が分からず先に進み辛い。


【特殊ボス】

ドクロボットK-176

ドクロ型のロボだからドクロボット。
上記8体のナンバーズを全て倒すと出現し、プログラムデータを入れ替える事でどんなロボットの性能も再現する脅威の汎用性を持つロボット。
新たにリメイクされたニードルマン・ジェミニマン・スパークマン・シャドーマンステージに各2体ずつ出現し、
前作に登場したナンバーズボス(メタルマン~ウッドマン)8体の内いずれか1体のデータをコピーした個体と戦う。

外見はドクロボットのままなため、通常のボスより若干図体が大きく、
オリジナルなら回避可能な体当たりが回避困難になっていたり(例:クイックマン、フラッシュマン)、
逆にスライディングの追加で回避しやすくなった技(例:エアーマンのエアシューター)もある。
また、オリジナルとは微妙に行動パターンが違う(例:撃たなくても勝手に攻撃するクラッシュマン)。
8ボスの撃破後に登場するのもあってか基本的にはオリジナルよりも強めに調整されており、
特に体当たりがかわしにくくなったくせに被ダメが4→8ダメージと倍増しているクイックマン、
ただでさえ回避困難なリーフシールドの判定がさらに広がった上、シールド越しのダメージも通らなくなったウッドマンあたりは 理不尽 と言い切ってもいいくらいの強さ。

後の『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』では、このドクロボットの発展型と思われるボス「ウェポンアーカイブ」が登場する。

有効な武器は以下の通り。弱点はそれぞれコピーした各ボスの弱点武器に近い武器となる。
エアーマン:スパークショック、マグネットミサイル クラッシュマン:ハードナックル、タップスピン
フラッシュマン:ニードルキャノン、ジェミニレーザー バブルマン:シャドーブレード、スパークショック
メタルマン:マグネットミサイル、ハードナックル クイックマン:サーチスネーク、ジェミニレーザー
ウッドマン:ニードルキャノン、サーチスネーク ヒートマン:シャドーブレード、タップスピン

どのステージも、特殊武器やラッシュを駆使しないと先へ進めないようになっている。
スパークマンステージ2では、ラッシュが使えないと完全に詰む場所が一箇所ある。そこまでに特別使うことは無いが無駄遣いには注意。
またニードルマンステージ2前半では、ドクロボットの出現する4ステージ中で唯一E缶が拾えるため、一度でクリアせずわざとゲームオーバーを繰り返してE缶を稼ぐテクニックも有効。


・ブレイクマン

8体のボスに続き、ドクロボットを全て倒すと現れるボス。
その姿はジョーシリーズのようなマスクで口を覆ったブルースに酷似している。
ただ、モノアイにも見えるので、もしかしたら別人かも知れない。
ちなみにスナイパージョーはブルースのデータを基に量産したモノアイロボットである。

登場時に口笛を吹く演出やその戦闘パターン、戦闘時にライフゲージが表示されないという点もブルースと同じである(違うのは特殊武器が効かない事だけ)が、公式に正体は明言されていない。
変装とも言えるが、もしそうだとするとその目的は何だったのだろうか。
実はブルースがブレイクマンに変身するドットパターンがROM内部データに存在するが、ゲーム内では未使用(ファンにより動画が投稿されている)。

「BE@RBRICK」のブルースには「ブレイクマンフェイス」も付属しており選択可能。

有賀先生の『ロックマンメガミックス』の復刻版(2009)と新装版(2015)では、ダイジェストシーンのブルースのコマがブレイクマンに描き直されている。
また、名前の表記は「DRN.000 ブレイクマン」となっている。
『ロックマンギガミックス』ではダイジェスト部分が詳細に描かれ、ブレイクマンのマスクが破損しブルースの素顔が明らかになる。

『ロックマンオンライン』(中止)ではブレイクマン=ブルースとしている。



【ワイリーステージボス】

前作から引き続きの仕様として、ワイリーステージボスはダメージ後の無敵時間が発生しないので、基本的に連射でガンガン削れてしまい、慣れればあっと言う間に倒す事もできる。

・ワイリーステージ1:カメゴロー&カメゴローメーカー

亀型の水質調査用小型メカであるカメゴローと、それを生産する能力を持つカメゴローメーカーの組み合わせ。
水中での戦いとなり、時折発生する渦に触れると勝手に運ばれる。
カメゴローメーカーは無敵だが、全5機のカメゴローを破壊すると同時に爆発してクリアとなる。
カメゴローは壁や床に跳ね返るようにして斜め方向に泳ぎ回り、体当たりを仕掛けてくる。また1機撃破されるごとに動きが速くなっていく。
ぶっちゃけ苦戦する要素はほぼなく、今作どころか歴代のワイリーステージボスの中でもワーストクラスの弱さ。

弱点はシャドーブレード、タップスピン。
前者は上方にいるところを狙い撃て、後者は向こうの体当たりを迎撃しやすいのでどちらも相性はいい。

・ワイリーステージ2:イエローデビルMk-Ⅱ

ロックマン1に登場したイエローデビルの後継機。
分裂パターンが豊富になったが、1のデビルに比べて分裂タイミングが若干遅くなっている。
何よりスライディングが使えるので、下から2段目をくぐって回避可能になったのが大きい。
1で要求されたような"引きつけて2個同時ジャンプ"が必要なくなった分だけ楽である。
合体が完了するまで本体に当たり判定は無く、先に合体の終わった壁側が安全地帯となる。
ただしさっさと出ないと合体完了と同時に接触ダメージを喰らう。

弱点はハードナックル、シャドーブレード。
初代は電流に弱かったが、このMk-Ⅱは強烈な一発に弱いらしい。


・ワイリーステージ3:ホログラフロックマンズ

ロックマン1に登場したコピーロボットに2体のホログラフを加えた混合チームで戦う。
上・中・下の3列を定期的に入れ替わりつつ、一定周期で直接狙い撃ちするバスターを撃ってくる。
2体のホログラフには攻撃が効かないため、本体であるコピーロボットを探しながら攻撃することになる。

弱点はサーチスネーク、タップスピン。こちらの装備にあわせて色が変わるが、1と違い特殊武器はコピーしない。
ちなみに最初のターン、コピーロボットは必ず上列に出現するので、知っていれば攻撃の当て方次第で1ターンキル可能。
マグネットミサイルは効かないが、本体に反応してくれるので役立つ。

ちなみにここのステージは(ボスラッシュとワイリー戦除く)歴代ワイリーステージでもトップクラスに短い。


・ワイリーステージ4:被害者の会復活した8ボスとの再戦

ボス戦の仕様は前作と同じだが、まず転送装置のあるフロアまで進み、全てのボスを倒した後に出現する転送装置に入った時点でステージクリアとなる点が異なる。


・ワイリーステージ5:ワイリーマシーン3号

毎度お馴染みワイリーが直接操縦する専用マシン。
両サイドに備えられた巨大な杭を左右交互に突き立てて移動するというワイリーマシン初の歩行システムで、別名「カニ道楽」。

第1形態は下部にある砲台から回転する光弾を撃つ。
弱点はスパークショック。

砲台を破壊されるとコクピットが露出し、第2形態へ移行。プレス攻撃を仕掛けてくるようになる。
過去のマシン2機の失敗からロックマンの攻撃範囲を想定し、攻撃の届かない高い場所にコクピットを作った。
しかし制作の過程で、ラッシュジェットでロックマンが空を飛ぶとは想定していなかった。

弱点はハードナックル。設定通りコックピットがロックマンのジャンプの届かない高さにあるが、ジャンプの最高点でハードナックルを撃った上で上方向にキーを押し続ければ攻撃が届く。
……が、これまた設定通りラッシュジェットに乗ってコックピットめがけてバスターを連射するのが多分一番楽。
どちらも利用せず正攻法を挑む場合は相手が沈むタイミングを見つけ、余裕のある時に下をくぐらないと辛い戦いになる。


・ワイリーステージ6:ガンマ

今作のラスボス
ライト博士とワイリーが平和のために共同開発した夢の巨大ロボット…だったが、それをワイリーが奪って対ロックマン用兵器として改造した。
未知の惑星に散らばる8つのエネルギー元素を合成して与えれば動き出す。
しかし、最終決戦の時点で左腕しか動かない不完全体だったが、まー、これでじゅうぶんだ。

最初は頭だけのガンマ第1形態が現れ、左右まっすぐと下に向けて弾を降らせる。
実はこの時の挙動はザコのニューショットマンとほぼ同じ。
弱点はハードナックル、シャドーブレード。
顔の真下が安全地帯なのでそこからシャドーブレードを真上に投げ続ければすぐに終わる。

ライフを半分まで減らすと、ワイリーの乗るコクピットと合体した本当の姿である第2形態へと移行する。
ここから使いだす左腕のトゲは、設置トラップのトゲ同様触れたら即死なので、くれぐれも注意。
第2形態は頭部中央、ワイリーの乗るコクピットが弱点。
しかし左腕を足場にして乗り継いだ先という、位置的に攻撃が届きにくい上に、通じる武器はサーチスネークとタップスピンの2種類しかない。
…が、後者は当てれば一撃で倒せる
サーチスネークもたった4発当てれば終わりなので上を取って連射すれば簡単に倒せる。
どっちにしろ弱点がわかっていればあっさり決着がつくことだろう。



ガンマを倒すと恒例の土下座なのだが、その時ロックマンとワイリーの頭上に瓦礫が降ってきて…

ワイリーはかせは… だめだ まにあわない!

ブルースー!足元足元-!
ゆくえふめいになっていたマックといい、ワレハメシアナリ-といい、3作目に迷言が生まれやすいのは偶然だろうか。



【余談】


このロックマン3、バグ技でも有名。

・その1
ファミコンの2Pコントローラー(以下2コン)の右を押し続けていると、ジャンプ力がラッシュコイル並にアップする。
そんなのは序の口で、更になんと穴に落ちても死ななくなり、ジャンプで上がってこれる。
そのままの状態をキープして穴の中に居続けると、ティウンティウンのSEと共にBGMが止まり、ライフゲージが減っていって遂には空っぽ状態になる。
ライフが0という事はそれ以下に減りようがないので、この状態になるといくらダメージを受けても死ななくなる。ただしトゲでは死ぬ。
また、ライフエネルギーを取って1メモリでも回復してしまうと普通の状態に戻ってしまう。
この間ロックバスターは使用できなくなるので、特殊武器を使うかラッシュを呼んでバスターを撃つかしよう。

・その2
2コンの上を押し続けていると、ゲームスピードがスローになる。消える足場でこの技を使うと、ブロックが消えずに出たままになる。

・その3
2コンの上+Aを押し続けていると、敵の動きが止まる。
あくまでも"固定している時"に入力しないと効果がないので動き回る敵には使いづらいが、ボスでも完全に動きを止めてしまえる。

いずれのバグ技もPS移植版では使用不可となっているが、バーチャルコンソール配信版ではコントローラーを用意すれば再現可能。

前2作や次回作以降ではこのような裏技は存在していない。デバッグ用の機能を意図的に残したのか消し忘れたのかは不明。









YOU GET TSUIKI-SYUSEI

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

(*1)プロデューサーの稲船氏曰く、アニメにありがちな「敵か味方か分からない、ライバルにも仲間にも見える奴」としてデザインされた。そしてマフラーは"キザっぽい格好良さを出すため"、盾は"ロックマンより強いイメージを出すため"に付属されたという。
(*2)開発当時、行動プログラムを一週間かけて作ったが、電源に足を引っ掛けたせいで全部消えてしまい、3日で作り直したらしい。稲船氏曰く「もしかしたら消える前の方が出来が良かったんじゃないか」

+ タグ編集
  • タグ:
  • ロックマン
  • ロックマンシリーズ
  • FC
  • VC
  • カプコン
  • 死に覚えゲー
  • スライディング
  • 一区切り
  • 集大成
  • ラッシュ
  • ラッシュジェット無双
  • バグの宝庫
  • バランス崩壊のバグ技
  • 2のボス再び
  • ブルース
  • ブレイクマン
  • タイトル詐欺
  • ドクロウッドが倒せない
  • ドクロクイックが倒せない
  • Dr.ワイリーの最期!?(笑)
  • CAPCOM
  • ゲーム
  • ファミコン
  • メガドライブ
  • PS
  • PS4
  • 3DS
  • Xbox One
  • Nintendo Switch
  • ニンテンドー3DS
  • Steam
  • ファミリーコンピュータ
  • XboxOne

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月23日 10:37

*1 タップマン本人、シャドーマン、ドクロボットヒートマン等の一部ボス

*2 シャドーブレードなら一応振りかぶる動作があるが、ほんの一瞬

*3 今作の8ボスは全て自身の武器が4目盛り分効く