ニチアサキッズタイム

登録日:2012/10/11 Thu 23:19:06
更新日:2024/04/14 Sun 07:31:44
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テレビ朝日日曜朝のアニメ・特撮放送枠。

かつてあった6時30分~7時までのアニメ枠は厳密には含まれないが、一緒に見ている人も少なくないはずなので、併せて記述する。

2013年6月には「5番組合同企画」が実施された。




【概要】


初めてこの名称がつけられたのは2007年だが、1997年に東映の広報から「日曜朝を子供向け番組で固めて、テレビタイムにしてしまおうと考えている」という発表があリ、『電磁戦隊メガレンジャー』が現在の7時30分枠に移動、『Bビーダマン爆外伝』が日曜7時に移動したことで7時~9時の4枠構成が確立した。

ちなみに実際にはファンなどに使用され出したのはこの名称の呼称が終了する2010年頃である。
というのも、それまでツイッターの実況等で「#W」など作品ごとに分けられていたのだが、『仮面ライダーOOO』のハッシュタグとして当初avex movieで推奨していた「#ooo」が、実はOpenOffice.orgのタグとして以前から使われていたのだ。
そのためOpenOfficeについて語っていた所に突然日本の特撮ファンによるツイートが増加、海外のTwitterユーザーが困惑する事態が発生。
といった問題が起きた事と、ニチアサの視聴者数も幅が広まり人が増えたことから、対策の一つだった「ニチアサ(#nitiasa)」が利用されるようになり、広まった…といった経緯がある。

2017年10月改編で朝7時のメ〜テレ枠がテレ朝・メ~テレ・ABC三社共同製作のワイドニュース「サンデーLIVE!!」へ転換することに伴い廃止、7時半~8時半の2枠を9時台に移動した。これにより、フジテレビ系列の「アドベンチャーサンデー」と丸被りになってしまった。
ただ、テレ朝系のニチアサは全国枠なのには変わりない。

全国放送と書いたが、例外的に毎年夏の高校野球開催時はABCテレビのみ、高校野球の中継に差し替えとなり、関西地区では本枠の番組移動が頻繁に行われる。特に一番被害を喰らっているのが仮面ライダーシリーズで、8月は番組終盤のためギャグ回*1を挟む余裕がまるでなく、差し替え放送が平日になることも珍しくないため関西の特撮ファンは高校野球に恨みを持つ人も少なくない*2。このため、高校野球期間中は「甲子園の魔物」「甲子園〇〇(〇〇には当該ライダー作品の敵対組織名が入る)」というタグがネット上に飛び交うこととなる。ちなみにスーパー戦隊は2~3月開始のため影響は少ない。

なお、同枠の番組のTVerでの見逃し配信は長らくプリキュアシリーズのみが行っていたが、2023年3月からは全番組の配信がようやくスタートした。


【時間帯ごとの解説】


◆6時30分~7時00分

テレビ朝日・東映アニメーション制作のアニメ枠。

この枠は非常に複雑な道を辿っており、土曜夜7時放送だった『ボボボーボ・ボーボボ』がローカルセールスに格下げされ、
終了後にボツ企画の「大空魔竜ガイキングNEO」の映像化ともいえる『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』関東ローカルで放映。
その後、時間帯を日曜朝6時30分に移して『祝(ハピラキ)!ビックリマン』『ねぎぼうずのあさたろう』がローカルセールスで放映。

「あさたろう」終了後、火曜夜7時に時間帯を移し『怪談レストラン』でゴールデン&全国ネット再昇格。
無茶しやがって…。

その後は同時間帯で『デジモンクロスウォーズ』が始まるも途中(第2期『悪のデスジェネラルと七つの王国』開始時)で現在の時間帯に左遷され、玩具展開も終了したが、第三期が放送されなんとかローカルセールス落ちは免れた。

2012年4月からは旧作アニメの続編である『聖闘士星矢Ω』の放送が2年間続いた。

以上の作品を経て2014年4月から、ちばてつやの相撲漫画『のたり松太郎』を原作とした『暴れん坊力士!!松太郎』が放送開始。
日本のテレビアニメ史上でも数少ない相撲を題材とした作品で、ネットでの評判は「主演に芸能人(松平健)起用」「題材からしてキッズどころかヤングも飛びつかない」「原作には放送コードに引っかかりそうな表現が多いため、まともに原作再現できそうにない」など、ヲタの不満材料をしこたま抱えているため不評を飛び越えてカルト的な人気を誇っていた。

この枠のあしたは どっちだ~♪

2014年10月より『ワールドトリガー』が放送開始。
原作は週刊少年ジャンプ連載であるにしろやや高めの年齢層向けでニチアサの内容としては微妙なこと、作画が微妙な回と気合の入ったアクションのある回で差が激しいこと、そして1年目のシリーズ構成が悪名高い吉野弘幸であることから原作ファンからは不安視されたが、実際放送されてみると原作ではモブ程度の扱いだったランク戦の相手(那須隊とか)の人物描写に力が入っており、原作の補完も兼ねた展開になっている。
放送も1年放送から延長され、2015年10月中頃から2016年1月中旬にかけて放送されたオリジナルストーリー『乱星国家エルガテス編』に不安がかかったが、何とかBランク戦再開に向けて軌道が修正されている。

この枠の特徴は、マーチャンダイジングに消極的なところである。
そのためよくいえばスポンサーの都合に左右されない、悪く言えば「東映のボツ企画の供養先・売れない企画の姥捨て山税金対策」と揶揄されることもある。
ワールドトリガーの場合はアニメ放送中ということもあって単行本やスマホゲーおよびPSVITA専用ゲーム「ボーダレスミッション」もぼちぼち売れているそうだが…。

『ワールドトリガー』が2016年4月3日で放送終了し、翌週よりスポーツニュース(放送局によっては遅れ放送のアニメや再放送番組など)が開始。この時間帯のアニメ枠は消滅した。

◆7時00分~7時30分

サンライズ(現・バンダイナムコピクチャーズ)・メ~テレ制作のアニメ枠。

この枠の前身は、初代ΖΖまでのガンダムほか富野由悠季作品、勇者シリーズ等を送り出してきた土曜5時のアニメ枠だった。
1998年にニュース枠確保のため、『Bビーダマン爆外伝』の途中で現在の時間帯に移動した。

その後は『激闘!クラッシュギアTURBO』や『バトルスピリッツ』シリーズなど、主にバンダイのホビータイアップ作品が主流となっている。
一方、『ニャニがニャンだー ニャンダーかめん』『かいけつゾロリ』といった絵本・児童書原作のアニメも放送している。

「新シリーズ開始予定」の告知のみで『最強銀河究極ゼロ』終了と共に、6年続いたバトスピシリーズは中断し『トライブクルクル』に変更になった。
2015年10月11日からは『ブレイブビーツ』が放送開始。こちらもトラクルと同じダンスアニメである。
一応バトスピは商品展開のCMは続けていたが、新シリーズはテレ東系に放送局が変更された。

2016年4月から9月にかけて、『機動戦士ガンダムUC RE:0096』が放送。
その後番組としてドタバタナンセンスギャグアニメ『ヘボット!』が2017年9月まで放送。同作を最後にメ~テレのアニメ枠は終了した。

ちなみに、日本テレビ系列でも『ヤッターマン』(リメイク版)の途中からこの時間帯でアニメを放送していたが、『宇宙兄弟』の途中で土曜夕方5時30分に移動した。


◆8時30分~9時00分

ご存知ABC・東映アニメーション制作のアニメ枠。

この枠の歴史はニチアサで最も古く、1984年の『とんがり帽子のメモル』から始まり、『新・メイプルタウン物語~パームタウン編~』までが女児向けアニメ、
ビックリマン』から『GS美神』まで男児向けアニメ、
『ママレード・ボーイ』『ご近所物語』『花より男子』のトレンディアニメ三部作、
夢のクレヨン王国』を経て『おジャ魔女どれみ』シリーズ、
明日のナージャ』を挟み、そして現在まで続くプリキュアシリーズへ繋がっていった。

現在は『わんだふるぷりきゅあ!』が放送中。


◆9時00分~9時30分

スーパーヒーロータイム前半・平成仮面ライダーシリーズの放送枠。
仮面ライダージオウの完結を持って平成仮面ライダーシリーズは終りを迎え、次なるライダーシリーズがスタートした。
旧8時00分~8時30分枠。

仮面ライダーの前はメタルヒーローシリーズが放送されており、現在の時間帯に収まったのは『機動刑事ジバン』の途中からである。

ジバンの移行以降は他ライバル番組との重なりを防ぐ為に1月スタートだったが、
戦隊との重なりを防ぐ為に半年放送の『仮面ライダーディケイド』で時期をずらし『仮面ライダーW』からは9月スタートに、
更に同社スポンサーの『ウルトラマンギンガ』とのスタートと重ならないために『仮面ライダー鎧武』からは10月スタートに、
そして『仮面ライダーエグゼイド』の話数を短縮して『仮面ライダービルド』から再び9月スタートに戻った。冒頭に記した甲子園問題もこの移転が原因である。

現在は『仮面ライダーガッチャード』が放送中。


◆9時30分~10時00分

スーパーヒーロータイム後半・スーパー戦隊シリーズの放送枠。
旧7時30分~8時00分枠。

この枠の前身は金曜夕方5時30分で、『電磁戦隊メガレンジャー』の途中から視聴率対策やニュース枠拡大もあり、日曜朝7時30分へ移動となった。

ちなみにこの放送枠移動、当時の特撮ファンからは「とうとう日曜の朝に飛ばされた」と嘆くファンが多かったのだが、
これは時間枠自体の不満や、かつて『超人機メタルダー』が月曜夜7時から日曜朝9時半に時間変更になった後、路線変更されて打ち切りになった過去から不安視されたため。
しかし日曜朝7時30分に移動されるまでスーパー戦隊の放送時間は本編正味20分だったため、放送時間も本編正味25分に延長。ストーリー面も強化されている。
そして今現在に至るまで続いており、結果的に成功を収めたと言える。

現在は『爆上戦隊ブンブンジャー』が放送中。


【ファンの扱いなどの歴史】


成立から歴史の長いニチアサ枠だが、少なくとも2009年頃までの長い間各作品(特撮、プリキュアなど)のファン同士が交流する機会はあまりなく、
別々で視聴、評価される傾向が強くそれに関するネタも数えるほどしかなかった。

といっても全然別ジャンル作品同士を見ていない訳でなく、例えば個人サイトで「龍騎とおジャ魔女を見てる」と言う人もいるなど
アニメと特撮を観る人は少なくなかったのだが、交流の中心は掲示板であり、スレ内で他作品の内容を話題にすることは(今現在もそうだが)あまり好ましく思われず、
現に今は亡き「特撮画像掲示板」ではアニオタが暴れたせいで鳴滝プリキュアネタなど限られたネタや
展開を比較したり声優ネタ、パロディに関する事以外はアニメ話題は禁止されていたなど、掲示板では打ち解けた話題をするのは難しく、
そういったクロス系の話題や創作は個人サイトやブログ、ニコニコ動画といった内輪関係の場所でしか行われなかった。

また戦隊やライダーなどの特撮、プリキュアなどのアニメ系は「子供向け」のレッテルを貼られていたせいか
当時のまとめサイトでは精々新ライダーのデザイン、プリキュアの作画崩壊ネタぐらいしか取り扱われる程度にしか話題に上がらなかった背景もあり、
ライダーの台詞が使われパロディが話題になる事はあったものの、深夜アニメを見てるようなコアではないアニオタには今ほど注目されていなかった。


しかし2010年頃辺りから、TwitterなどのSNSの流行により掲示板のようなルールを気にしなくなっていいようになったこと、
かつてニチアサを見ていた者が戻ってきたり今まで見ていた層が多く子供向けやアニメに関する偏見なく各作品に順応できたこと、
(イケメンヒーローブームその物は2000年代初頭からあったが)ジュノン・スーパーボーイ・コンテストの影響で戦隊やライダーが若手イケメンの登竜門と化した結果、女性視聴者層の獲得に繋がったこと、
また第二期平成ライダーシリーズや『ハートキャッチプリキュア!』など、新規層が入りやすい話題になった作品も当時は多くあった為、
これ以前とは比べ物にならない程に視聴者層が増え、SNS以外にも掲示板などでもニチアサくくりというだけで同じような雰囲気になったり、ニチアサ系を中心に扱ったまとめサイトが誕生したりと大きな影響を与えた。

この住民変化により、例えばフォロワー同士で実況を楽しんだり、ライダーやプリキュアファンがバトスピを行ったり、
有名な実況者などのユーザー同士でファン同士の交流が増え、オフ会の開催やpixivやコラ画像などの交流やネタなどファン層自体を変貌させることにもなった。
キュアピースvsサザエさんじゃんけん」「シャバドゥビタッチヘーンシーン!!」「鎧武キャラのクソコラグランプリ」など数多くのネタも量産された。

また、公式でも


など、ごく希にまるで打合せでもしたかの如く、偶然の一致で話の内容がリンクする事もあり、その際はファン層がまた違った盛り上がりを見せる。


一方で良い事ばかりではなく

  • 事故で死亡者が出たためにショーが中止になった事を「ショーが中止だゴセイジャー」と叩くことを面白がる、実況者内での不謹慎ネタの流行
  • ウヴァさん」「トラメダル」「フェニックスさん」など内輪で面白がり、ネタキャラ、不当な不遇扱いなどして無理矢理ゴリ押しなど内輪ネタの横行でそのキャラのファンから不満が出る
  • プリキュアの画像検索で卑猥な画像が大量に出て監督が激怒したり、ホモ画像が大量に出る事件
  • 大量の新規加入者でにわかが大量発生し、シリーズ同士のファンの対立を呼ぶ(ハートキャッチやスマプリ1期ライダーと2期の作風など)
  • 諸事情でニチアサが休止になったため、(番組に出たがまったく関係ない)その番組の司会者やテレ朝を「許さねぇ!」とネタで叩き謝罪に追い込む
  • アフィブログ管理人がスイプリを記事で褒めつつアンチ工作を行っていたり、ふたばの鎧武スレが転載され住人から不満が出る

などにわかや内輪ネタの増加で数多くのトラブルが発生している。





―オトナの鳴海探偵事務所―

鳴滝シンケンゴールドに依頼されていた、プリキュアまでの歩みのレポート…できたぞぉぉぉぉ!!」
ウラタロス「鳴滝さん、新しい依頼人だよ」
アカレッド12宮Xレア聖闘士星矢Ωまでの道のりについて調査していただきたい。あとここにはゴーカイシルバーの紹介でやって来た。」
鳴滝「おのれゴーカイシルバアァァァァァァ!!」





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最終更新:2024年04月14日 07:31

*1 かつては8月期に単発の「ギャグ回」を放送し、見逃してもストーリーに影響しないような配慮が行われていた。

*2 尤も、仮面ライダーの旧枠であるメタルヒーロー時代は当該回を飛ばして放送していたため、放送されるだけでもマシな扱いなのだが。