アクア操縦士 ニュートン

登録日:2014/07/22 Tue 10:57:44
更新日:2024/02/04 Sun 18:53:33
所要時間:約 7 分で読めます





冗談じゃない!チャンスを最大に活かすのが私の主義、戦いは二手三手先を読むものだ。とはいえ、予想もそうそう当たるものではない。認めたくないものだな、自分の若さゆえの過ちというものは。 ---アクア操縦士 ニュートン


《アクア操縦士 ニュートン》はデュエル・マスターズのクリーチャーである。初出はDMR-13「ドラゴン・サーガ第1章 龍解ガイギンガ」。

背景ストーリーでの活躍

水文明のヒーロー集団、リキッド・ピープル閃の「幾何学艦隊ピタゴラス」に所属する龍の操縦士。
龍素でできたドラゴンのパンツァーを駆り、ドラゴン・サーガの戦争レース、「デュエル・マスターズ」に参戦する。
彼の操作技術を支えているのはミスドコラボプロモによればカレーパンらしい。水文明ながら勝太とは気が合いそうである。使い手であろうべんちゃんはどうかしらないが。

操縦士の部分は「エース」と読み、ピタゴラス内でもかなりの実力者であることがうかがえる。だがドラグナーではないためか、現在は《龍覇 メタルアベンジャー》がピタゴラスの代表格を務めている。

だがデュエル・マスターズレース中にメタルアベンジャーは脱落、その穴を埋めるためにアクア・メディアクリエイターとともに万全の布陣を組む。

しかし、《凶英雄 ツミトバツ》の前に敗北、上記の台詞を残して行方知れずとなってしまった…。

エースであることや上記の口調からガンダムシリーズの名パイロット、シャア・アズナブルとの共通点が多く見られる。

カードの性能

アクア操縦士(エース) ニュートン 水文明 (3)
クリーチャー:リキッド・ピープル閃 2000
マナ武装3:このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンに水のカードが3枚以上あれば、カードを1枚引いてもよい。
このクリーチャーはブロックされない。

…うん、とりあえずハルカスは泣いていい。
確かにハルカスはこいつと違って水文明に依存しないが、そもそも両方とも【青単リキッド・ピープル】で使われるカードである。
この場合、ニュートンのほうが明らかに使いやすい。あちらと違いアンブロッカブル持ちであり、ドローしただけで仕事を終えてしまうハルカスとニュートンでは大きく差がついてしまう。

加えて多色デッキではハルカスに頼らずともドローソースは山のようにある。それも、デュエル・マスターズのドローソースというのは大抵が頭おかしいので、ハルカスのような微妙性能を使わずとも使える。

でもハルカス殿堂入りだったんだよね!大活躍した時期がボルバルマスターズだった、ただそれだけの理由なのだが…。
言ってみればボルバルの巻き添えを食っただけ。それも、自然文明でいうところの《青銅の鎧》のようなポジション(つまり基本カード)が殿堂入りしたあげく相互互換の《クゥリャン》《遥か寸前 ヴィブロ・ブレード》が登場するなどどんどん不利になっていったハルカスさんは遂にとどめを刺されてしまったといえる。

なお、長年の度重なる要望、環境・カードプールの変化もあって、ハルカスさんは殿堂入りを解除され無制限に投入可能となっている。

また、彼の駆るパンツァーも地味にカード化されている。

龍素記号Bg ニュートン専用パンツァー R 水文明 (6)
クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン 6000
相手がカードを引いた時、同じ枚数のカードを引いてもよい。
W・ブレイカー
まるでシャアザクのようなネーミングである。流石はエース。
龍素記号がBgであることや、パンツァーの名前から、恐らくは《アクア・アタック<BAGOOON・パンツァー>》をモチーフにしているのだろう。そういえばあちらの《弩級合身!ジェット・カスケード・アタック》も、「ジェット・ストリーム・アタック」を元にしている。《迎撃武装ブライト》や《合身巨兵エクスキュベーターMS》《電脳ロボ・ダイクラッシャー》《爆裂ホット・フィンガー》《風雲闘機マスターフィンガー》とともにファンデッキを作るのも悪くない。

能力は《コマンダー・テクノバスター》と同じながらコストは1低い上、あちらと違いサポートの多いドラゴン、コマンドを持つため(コマンド・ドラゴンというサポートもあるし)非常に使いやすく腐りにくい。それでも早出しを心がけたいが。

彼は他にも《龍素記号Fz オシロスコープ》なども操っている。

その後



私は、かつてニュートンという名で呼ばれたこともある男だ。―アクア大尉 ガリレオ・ガリレイ


アクア大尉 ガリレオ・ガリレイ 水文明 (4)
クリーチャー:リキッド・ピープル閃 3000
マナ武装5―自分のマナゾーンに水のカードが5枚以上あれば、各ターン最初に唱える呪文のコストを3少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。
まさかの名前が変わっての再登場。クワトロ・バジーナ大尉をモチーフにしているのだろうか。
5ターン目に呪文を3少なくして唱えられる(要は8コスト圏の呪文を唱えられる)と、いろいろハイスペック。
ただしニュートン時代に比べると汎用性が高いわけでもないのは注意。基本的には水文明単色でデッキ構築を迫られることになるので選べる幅は狭い。


息子登場


そして、ニュートンには何と息子がいた。

アクア新参兵 アイザック UC 水文明 (2)
クリーチャー:リキッド・ピープル閃 1000
マナ武装 3:このクリーチャーが攻撃する時、自分のマナゾーンに水のカードが3枚以上あれば、カードを1枚引いてもよい。
マナ武装 5:自分のマナゾーンに水のカードが5枚以上あれば、このクリーチャーは攻撃またはブロックされない。
父の遺志を継ぎ(死んでないけど)、彼もまた戦いに駆り出されてたのであった。
シャアのような父を持った新参兵だが、その能力の共通項はマナ武装くらいしかない。

だが、そのフレーバーテキストは・・・・



殴ったな!我が父、ニュートンにすら殴られたことがないのに!! ---アクア新参兵 アイザック
アイザック、行きまーーーす! ---アクア新参兵 アイザック


どこかで見た事のある台詞である。いや、もうこれ



アムロじゃねえか!!!!!



ニュートンの血は確かに受け継がれていた。
ちなみにハッピー6パック Vol.4版の彼のカラーリングは誰がどう見てもガンダムである
しかもハイパーバズーカ付きだ。

逆襲のニュートン

そして、ニュートンは「金色証明(こんぢきしょうめい)」のフレーバーテキストにて、デッドマンへの復讐を果たす為に「アクア総帥ニュートン」として完全復活を遂げる。

さて、そのフレーバーテキストの内容はというと。




Q.E.D.+こそが我々を『デュエル・マスターズ』で勝利に導いてくれたかもしれない存在だった。だが、ドラグハートたちはみな、その才能を利用されている者だった。真の敵は他にいたのだ。これでは道化だよ。ザ=デッドマン、貴様がいなければ……わたし、ニュートンが粛清しようと言うのだ。さぁ、立ち上がれ、われらがピタゴラスの精鋭たちよ。 ---アクア総帥 ニュートン




ガンダムを少しでも知っているのなら、最早疑うまでもない台詞である。

知らないならば、ここで今解説しよう。

これは機動戦士ガンダム 逆襲のシャアシャア・アズナブル総帥の台詞から引用されている。

引用された部分は以下の通り。
これでは道化だよ。→原文ママ。シャアの演説後の台詞。
わたし、ニュートンが粛清しようと言うのだ。→「わたし、シャア・アズナブルが粛清しようと言うのだ、アムロ!」(この後「エゴだよそれは!」とアムロの非常に有名な台詞が続く)
ザ=デッドマン、貴様がいなければ……→「アムロ、貴様がいなければ……」
その才能を利用されている者だった。→「愚民どもにその才能を利用されている者が言う事かっ!!」の一部

最後の出番

ドラゴン・サーガは終結したが、カードとして《アクア総帥ニュートン》が収録されることはついになかった。
しかし、フレーバーテキストには彼が生きた証が残されていた。スクリュー・スパイラルのフレーバーテキストである。


影の主催者、ザ=デッドマンが討たれようと『デュエル・マスターズ』は続く。ドラグハートは失われたが、ドラグハートの差が戦力の決定的な差で無いことをお見せしよう。新しい時代を作るのはドラグハートではないのだ! ---アクア総帥 ニュートン


もちろん、これもシャアの台詞のパロディである。

元ネタの台詞はこちら。
「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差でない事を教えてやる!」(ガンダムの圧倒的性能を見たシャアの台詞)
「新しい時代を作るのは老人ではない!」(クワトロ大尉がカミーユに向けた台詞。ちなみにこの「老人」とは、発言者であるクワトロ大尉のことである)

アイザックの「エゴだよそれは!」も聞きたかった。

目的不明の袖付き

ドラゴン・サーガも終わり、もうニュートンの派生カードは出ないものと思われていた。

しかし、思わぬ所で「ヤツ」は来た。

目的不明の作戦の再録。だがそのイラストは「ロボットが股間の単装砲からビームを放つ」というお下劣なものではなく、どこかで見たようなリキッド・ピープル閃のイラストとなっていた。
問題はそのフレーバーテキストである。


ここから先は通さんと言っておこうか…。私は「器」だ。みながニュートンだと言うのなら、ニュートンになろう。奇跡はまた繰り返すのだよ! ---アクア大佐 アルキメデス


どうやら、この「アクア大佐 アルキメデス」なるクリーチャーはニュートン本人ではなく、ニュートンに成り代わる存在として祭り上げられているようだ。

…ん、「器」?そしてニュートンの元ネタはシャア。

勘の良い方なら、ここでお気づきであろう。

そう、このフレーバーテキストの、そして「アクア大佐 アルキメデス」の元ネタは機動戦士ガンダムUCの登場人物「フル・フロンタル大佐である。
出そうでついに出なかった、フロンタルのパロディカードがまさかの登場である。

元ネタの台詞はこちら。
  • ここから先は通さんと言っておこうか…。→原文ママ。
  • 私は「器」だ。→私は“器”になろう(これに限らず、フロンタルは「器」に言及する台詞が多い)
  • みながニュートンだと言うのなら、ニュートンになろう。→人がそう望むなら、私はシャアになろう
  • 奇跡はまた繰り返すのだよ!→奇跡もまた、繰り返す…。

余談

彼の名前の由来となっているアイザック・ニュートンは、微分法を思いついた人として知られるが、この時のライバルがライプニッツであった。
このライプニッツはクリスタル・コマンド・ドラゴンとして登場している。

露骨にガンダムネタが突っ込まれているカードだが、実はデュエマのガンダムパロディは今に始まった事ではない
初期のグレートメカオー「電脳ロボ・ダイクラッシャー」はジオングを彷彿とさせるデザインだったし、あからさまにそうだとわかる初出は「迎撃武装ブライト」(ブライト・ノア)からだったりする*1
ブライトが収録されたエキスパンションには「風雲闘機マスターフィンガー」というグレートメカオーもいる。此方は機動武闘伝Gガンダムであろう。
革命編でも「信頼の玉 ララァ」なんていうクリーチャーがひょっこり出ていたり*2

新シリーズとなっても「サイバー・∀・ラスティ」(「∀」の読み方は勿論ターンエー)というクリーチャーが。
設定的にもフレーバーテキスト的にも「ターンエー」という読み方的にも∀ガンダムを意識しているのは間違いない。
もしかすると、ドギラゴールデンとドルマゲドンXの戦いによってドラゴンが滅び去り、長い年月の末に革命ファイナル以前の過去の世界が完全に忘れ去られ、忘れられた空白期間―本来の意味での黒歴史となったのかもしれない。
後に月光王国の呪文として、本来の意味でもネットスラング的な意味でも通る呪文・《黒歴史の白詩集(ダークヒストリー・アンド・ライトストーリー)》が登場した。

さらに「鉄ケツ」なるどう考えてもアレが元ネタなキャラクター、そのキャラの口癖は「止まるんじゃねぇぞ…」と、元ネタが丸わかりなパロディも登場した。
CVは元ネタとは違うが、実際にガンダム作品でスレッガー・ロウやドズル・ザビを演じた経験のある玄田哲章氏ではガンダム臭が全く隠しきれていない。


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最終更新:2024年02月04日 18:53

*1 フレーバーテキストもかの有名な「何やってんの!」である

*2 フロント部分が「ララァ・スン」が搭乗していたMA「エルメス」そっくりな上、ビットらしきモノまで飛んでいる。イラストレーター曰く「似たのは偶然」であるらしい