キンブリーの元部下(鋼の錬金術師)

登録日:2014/06/27 Fri 00:08:11
更新日:2024/04/23 Tue 22:38:05
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キンブリーの元部下(鋼の錬金術師)とは、その名の通り鋼の錬金術師に登場する人物、ゾルフ・J・キンブリーの四人の元部下たちのことである。
ガイドブックでは合成獣部隊と書かれている。


【概要】

彼らは、キンブリーが傷の男を捕縛するためにブリッグズまでやって来た際に同行してきた軍人である。
その正体は人をベースに錬成された合成獣で、四人とも合成された動物の特性を活かした高い戦闘能力を誇る。
その実力は、行動パターンを把握していたとはいえ、作中でトップクラスの戦闘力を誇る傷の男をたった二人で追い込むほど。

しかしその後色々あって、最終的には兄弟達の心強い仲間となってくれる。ホムンクルス達との最終決戦にも参戦し、勝利に貢献する。
まさか彼らの初登場時から、ここまで活躍するキャラになると予測できた人は居ないのでは?


【個別概要】


○ハインケル

CV:辻親八
眼鏡と短髪、紳士的な髭が特徴の冷静沈着な人物。同僚のダリウスと一緒に居ることが多い。後にエドに同行する。
ライオンと人間の合成獣で、変身すると頭部がライオンになり、また鋭い爪も生えてくる。
猫科の動物なので夜目が効き、人間離れした凄まじい嗅覚も持つ。因みにこの夜目と嗅覚は変身しなくても常に備わっているっぽい。

当初はキンブリーの部下として、キンブリー暗殺を企てているブリッグズ兵とエドと敵対するが、
キンブリーが戦闘中自分たちのことを一切構わず爆破攻撃を仕掛けたため、彼を見限りエドに付いていく事を決める。
この時キンブリーが落とした賢者の石をたまたま拾い、これが後に大活躍することになる。

その後グリードを仲間に入れ、ホーエンハイムに会うため、
とある集落を訪れた際アルを乗っ取ったプライドグラトニーの襲撃にあう。
エドの機転で周囲が完全な闇に閉ざされた後、夜目が効くハインケルはプライドを急襲。
一方的に攻撃を加えるが殺しきることが出来ず、明かりが戻ってしまい形勢逆転。重傷を負う。

「約束の日」では、怪我が理由で集落にて待機となる。
その時アルと共に閉じ込められたプライドが、木の棒でアルの頭を叩いて出している音が軍の通信でも使われるトン・ツーであることに気づき、
慌てて警告するが時既に遅し。援軍に来たキンブリーの不意打ちを受け瀕死の重傷を負う。

その後アルが自身もボロボロになりながらも、自分のことを諦めず助けようとしたことから闘志が湧き、
かつて拾った賢者の石の存在を思い出し「お前らのためじゃなく世界を守るために使ってやれ」とアルに託した。
そしてアルがキンブリーとプライドの相手をしている間に、砂煙に紛れてマルコーの下へ移動し、アルから賢者の石を受け取ったマルコーに治療錬金術を施されて復活。
砂煙と風向きでプライドの索敵を掻い潜ってキンブリーを急襲、撃破するという大金星をあげる。

その後はプライドから逃れて中央まで戻ってくるも、アルがお父様に召喚されたことでヨキ、マルコー共々ストーリーからはフェードアウトした。

エピローグの写真では、ダリウス、ヨキと共にサーカス団をやっている様子。
彼はダリウスと共に自身が合成獣であることを気に入っているので、何やかんや楽しくやっていくことだろう。



ゴリウスダリウス

CV:天田益男
濃いもみあげとムキムキな肉体が特徴の強面な軍人。作中ではハインケルとペアを組んで行動し、後にエドに同行する。
合成された動物はゴリラで、人間離れした身体能力と嗅覚、動物的な野生の勘を武器に高い戦闘力を誇る。
特に肉体の頑健さはかなりのもので、不死の軍団の一体に噛み付かれても文字通り歯が立たずに無傷で済んだ。本人曰く「肉厚で助かった」。
変身するとよりゴリラっぽくなるのだが、変身前も見た目ゴリラなのであんまり変わっている気がしない。
強面な外見だが性格は基本的に良い人。ウィンリィが泣きだした(嘘泣きだが)時は、その場の気まずい空気にオロオロしたりしていた。
意地を張るエドに父への歩み寄りを促したり、人情家なのかもしれない。
エドからはゴリさん、ホーエンハイムからはゴリウスさんと終始呼ばれていた(エドはわざとだが、ホーエンハイムは本当に勘違いしてたっぽい)。

ハインケルと同じくキンブリーの部下としてエドと交戦。
アンモニアで鼻をやられた後はキンブリーにエド共々吹き飛ばされ、それを機にキンブリーを見限りエドの仲間になる。
エドを探す軍から追跡を振り切る際に、エドの「角を曲がってすぐに反転」という無茶な要求を慣れない雪道ながらこなしており、運転技術はかなり高いと思われる。

プライド&グラトニーと交戦時には、匂いを頼りに迫ってくるグラトニーを野生の勘を頼りに迎撃するが、
猫科のハインケルと違いゴリラは夜目を持っていないので結局捉えきれはせず、間違えてエドに強烈なボディーブローを叩き込んでいたりした。

「約束の日」でもエド達に同行。
賢者の石を注入された人形兵士と戦闘を行ったり、大佐が大総統候補達に苦戦を強いられている時も援軍としてやって来てこれを撃破するなど活躍を見せる。
お父様との最終決戦にも参戦し、その辺の瓦礫をぶん投げて攻撃していた。

本編終了後はハインケルとヨキと共にサーカスをやっている模様。
彼も合成獣であることを便利だからこのままでいいや、と思っており、写真を見る限りけっこう楽しそうだった。



○ジェルソ

CV:志村知幸
色黒で太った体型の軍人。作中ではザンパノとペアを組み共に行動し、後にアルに同行する。
上記の二人と違い、元の体に戻ることを望んでいる(家庭を持っており、おまけに合成獣となった関係上死んだ扱いとなって家族とは会えなくなったことが主因の模様)。
ガマガエルと人間の合成獣で、変身すると更に一回り丸々と太った姿になる。
だが敏捷性はとても高く、傷の男やエンヴィーからは「素早いデブ」という評価を受けている。
戦闘法としてはこの敏捷性と、高い粘着力を持つ唾液を飛ばして相手の動きを封じたりする。出し過ぎると流石に枯れるらしいが。

当初は傷の男を捕縛するため、彼と交戦。
持ち前の敏捷性で傷の男の攻撃を回避しながら、床を分解し足場を崩そうとする傷の男の隙を見計らい唾液を噴射。
動きを封じることに成功し、後は遠距離攻撃で体力を削るだけというところまで追い込んだところでエルリック兄弟が来襲。
彼らとしては兄弟と戦う理由など何一つなかったのだが、キンブリーと敵対しつつ、傷の男の確保が目的であったためお構いなしに攻撃してくる兄弟に半ば不意打ちの形で敗北。捕縛される。

目を覚ました後は、利用価値がないとしてその場で殺されそうになるがアルの助命嘆願で事なきを得る。
その際アルが自分たち以上に元の体に戻ることが絶望的な体なのにもかかわらず、決して希望を失っていなかったこと、
そして中央の軍部が国全体を巻き込んだ恐ろしい計画を企てていることを知り、協力を申し出る。

とあるイシュヴァール人の集落でエンヴィーと交戦した際は、持ち前の素早さでマルコーを助けたりするファインプレーを見せる。
その後はリオールで復旧活動を手伝いながらマルコーと傷の男が帰ってくるのを待ち、ホーエンハイムに会うためとある集落へと移動しエド達と合流する。

「約束の日」でもエド達と共に行動し、人形兵器と交戦。
大佐達が大総統候補達に苦戦していた時にも援軍に現れ、金歯医師を唾液で締めあげるというファインプレーを見せるが、
直後に現れたプライドの不意打ちにより重傷を負う。
しかしこの時金歯医師が自分たちの真下を気にしていたということを傷の男に伝えることで、床を破壊しメイがエド達の援軍に駆けつけるきっかけを作った。
この後は怪我を理由に戦線から離脱する。

本編終了後は、元の体に戻ることを諦めておらず、ザンパノと共にアルのシン国行きに護衛として同行していた。



○ザンパノ

CV:疋田高志
眼鏡で細身の軍人。作中ではジェルソとペアを組み、アルと共に行動するようになる。こちらもジェルソと同じく元の体に戻ることを願っている。
イノシシとヤマアラシと人間の合成獣。変身するとイノシシの顔に背中からヤマアラシの針が生えた四人の中で最も奇妙な姿になる。あと変身すると眼鏡はとる。
戦闘法としてはこの背中から生えた針を相手に向かって飛ばす遠距離攻撃を得意としている。作中ではなかなかの数を飛ばしているが、流石に限度はある模様。
雪道を歩くときは、背が小さいメイが埋もれてしまわないように自分の背に乗るよう言うなど面倒見は良いみたいだ。

ジェルソと共に傷の男と交戦した時は、唾液で動きが止まった所に遠くから針を連射するという必勝パターンに持ち込むことに成功するが、エルリック兄弟が来襲。
「こんな人間離れした怪物は敵に違いない」と言いがかり*1をつけて攻撃してくる兄弟に、自分がさっきまで一緒に居た軍人のザンパノであることを証明するため、変身を解こうとしたところをエドから不意打ちを食らい失神。捕縛される。

こちらも目が覚めたところを利用価値がないとして殺されそうになるが、
アルの助命と元の体に戻ろうとする強い意志、そしてホムンクルス達がある計画を企てていることを知り同行を申し出る。


とあるイシュヴァール人の集落に滞在している時に、自分の保身に走り身の安全との引き換えに現在位置をエンヴィーとブラッドレイに密告。
アル達を裏切った……わけではなく、これは実は騙されてホイホイやって来たエンヴィーを捕まえるための演技であった。「やっぱり裏切ったか。そんな顔してるもんな」と思ってごめんなさい。
戦闘ではひたすら見下してくるエンヴィーに「虫けら舐めるなよ」と針を飛ばして手痛い反撃を加える。


アルと一緒にリオールで復旧活動を手伝い、その後ホーエンハイムに会うためある集落へと移動。エド達と合流する。
「約束の日」では第五研究所にて人形兵器と交戦。大総統候補達も奇襲で撃破するなど活躍する。
お父様との最終決戦にも参戦しており、針での攻撃でひたすら命の残量を削っていった。

本編終了後はジェルソと共にアルの護衛としてシン国に向かい、元の体に戻る方法を探しに行った。



【余談】

彼らは四人とも人間をベースとした合成獣だが、当然ながらこの行為は禁止されている。
人間をベースにした合成獣と聞くと、原作二巻で登場したショウ・タッカーが思い出されるが、
彼が人語を解する合成獣で国家資格がとれたのは、こういった非人道的な軍の実験の隠れ蓑にする目的があったという。

ハインケル以外の3人が誤解から喧嘩になった時、エドから「ブタもデブもゴリもケンカすんなよ」と言われた。
ブタ=ザンパノ、デブ=ジェルソ、ゴリ=ダリウスなのは言うまでもない。





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最終更新:2024年04月23日 22:38

*1 服装(軍服)からキンブリーの部下が変身していると見抜いたうえで、攻撃するための口実