マイト・ガイ

登録日:2014/05/29 Thu 07:11:13
更新日:2024/04/14 Sun 23:39:38
所要時間:約 20 分で読めます





まったく!青春してるなー!お前らーっ!!!


漫画NARUTO‐ナルト‐』及び続編の『BORUTO‐ボルト‐』の登場人物。

◆もくじ


◆プロフィール

所属:木ノ葉隠れ
役職:上忍
年齢:26歳→29歳
身長:184cm
体重:76kg
誕生日:1月1日
血液型:B型
忍者登録番号:010252
趣味:ミット打ちと反復横跳び
好きな食べ物:激辛カレーライスカレーうどん
嫌いな食べ物:『そんなものはない!』
忍道:リーを立派な忍者に育てる/自分にとって大事なものを死んでも守り抜く
CV江原正士
少年時代:牧口真幸
赤ちゃん時代:間宮くるみ(ロック・リーの青春フルパワー忍伝


◆概要

木ノ葉隠れの里の上忍。
はたけカカシの友人にして、(自称)永遠のライバル
口癖は「青春」、悪癖は「人の顔を忘れやすい」というもの。
これは忍者学校(アカデミー)時代から直っていないらしく、オビトも知っていた。
外見はおかっぱ頭に極太眉毛、緑色が特徴的な全身スーツを纏った非常に濃い男性。
忍亀に乗って激烈な初登場を果たした。
リーにそっくりだが血縁関係はなく、他人の空似(服装などはリーがガイを真似ている)。

ロック・リー日向ネジテンテンの担当上忍で、彼らが所属する第三班を引き連れる。
メンバー全員が体術に優れ、特に自身を慕うリーとは深いで結ばれており、忍者学校(アカデミー)の頃から目を掛けていたようで彼の努力する姿を最も近くで見守り続けている。
ガイがリーを気にかけたのはかつて落ちこぼれと呼ばれた昔の自分によく似ていたからであり、リーもまた師であるガイを慕っている。
ガイも忍術と幻術に関してかつてはリー同様「完璧ノーセンス」だったらしい。
リーがガイを慕うのはかつて努力することの「無意味さ」「報われなさ」に挫折しかけた際に、彼から告げられた一言「自分を信じない奴なんかに努力する価値はない!!!」に救われたため。
ガイもリーを「努力の天才」と称し、彼の忍道が叶う事を願っている。
その為、ガイの忍道は「リーを立派な忍にすること」である。
個人としてはもう一つ、父・ダイ譲りの「大事なものは死んでも守りぬく」がある。

リーとの関わりがクローズアップされがちだが、アニメオリジナルエピソードではネジとテンテンに対してもしっかりと指導している場面が当人たちの回想で描かれている(主にテンテン、ネジはその手のシーンでは大体解説役)。
主人公であるナルトに関しても影響を与える場面が度々ある。

カカシとは幼少期からの付き合いで忍者学校(アカデミー)からライバル視していた。
ちなみにガイは忍者学校(アカデミー)に補欠合格だったが、当時彼と出会ったはたけサクモはカカシに対して「このままいくとあの子はお前よりも強くなる」と語っている。
当時のガイは父親ダイと共に落ちこぼれと里の住民たちや同年代はおろか年下の忍にすらも馬鹿にされ続けており、ガイはその影響で冷め切った言葉を口にすることが多かったが、そんなことにはめげないダイに影響され、逞しく成長することになる。
迫害にも近い差別をくらっていたが、サクモやカカシは差別せず、カカシはダイの生き方を尊敬していた。

またカカシのチームメイトだったうちはオビトとも面識があり、回想によると中忍選抜試験では二次試験・三次試験で彼と対戦し二度とも勝利している。

ちなみに名前のつづりは「GAI」ではなく「GUY」。


◆性格

青春をまっしぐらに突き進む熱血漢で熱い人物だが、その一方で戦場においては冷静さや分析力を併せ持つなど、単純バカではなく上忍としての広い視野と頭脳を併せ持っている。

情に厚く涙脆い面もあり、非常にポジティブ。
ただ最初からこうだったわけではなく、幼少は気弱な性格で、父であるマイト・ダイからの教えによってこの人格が培われている。
一度約束したことは必ず守る非常に義理堅い面もあり、ノリで無茶を言い出すことを除けばかなりの人格者と言える人物。

その最たるものが、カカシとの勝負に持ち込んでいるダイ直伝の「自分ルール」である。
簡単に言うと、「負けた場合の課題を背負って挑むことで真剣に打ち込めるようになり、負けたとしてもその課題をこなすことでより強くなる」という、つまりは背水の陣。
本人曰く「究極の二段構え」。
第一部終盤の回想では、「負けたら逆立ちで里を500周する」と言って負けた際、本当に逆立ちで500周を実行していた。
しかもこれはじゃんけん勝負の結果という。


◆能力

体術の達人で、体術の実力は作中1、2位を争い、戦闘ではパワーや俊敏さなど身体能力を活かした肉弾戦が得意。
昔は体術しか使えなかったが、リーと違い先天的に忍術が使えないわけではなく、口寄せや幻術破りを使用する描写がある*1
また、あまり得意ではない為、ほとんど使わないものの修行によって通常の忍術も身に着けており、口寄せの他火遁・雷遁を使用可能。

火影候補に名を連ねるカカシのライバルを名乗るだけにその実力は正真正銘の本物で、直接戦闘力ではカカシに遜色なく、木ノ葉の上忍では当然トップクラス。
の強大な忍を相手に一歩も引かない力を見せ付け、あのうちはイタチすら「あの人を甘く見るな」とガイの実力には一目置いている。
カカシとの手合わせ対策で写輪眼への対応法も身に着けており、相手の目を見ずに足の動きだけで相手の行動を先読みするという離れ業も披露していた。
ちなみにガイは「誰でもできる対応法」と言わんばかりだったが、ガイの優れた身体能力や洞察力等があってのもので、当然常人には真似できない。

また戦争篇での尾獣戦では、全力の二歩手前である第六・景門の時点でも、万華鏡写輪眼未使用とはいえカカシと何かと同格扱いな描かれ方をされるほどの実力を見せたため、万華鏡写輪眼をろくに使えなかった頃なら死門を開かずとも驚門でカカシより強かったのではないかと一部のファンの間では言われている。

特に八門全開時の戦闘能力はとんでもないレベルであり、五影すら子供扱いし、見下していた六道マダラをして「柱間以来だこのワクワクは!と歓喜させ、体術において、お前の右に出る者は一人としておらん!」とまで言わしめ、「死にかけた」と吐露させるほどのダメージを与えている。

その一方、年齢の関係で体力的には衰えが始まっており、持久力はリーよりもやや低い。
「青春ももう限界かな…」とリーの元気に付いて行けず嘆くシーンも見受けられる。

なお、ガイは忍者学校(アカデミー)に補欠合格で滑り込んでいるが、その後7歳で学校を卒業して下忍となり11歳で中忍に昇格している。
ライバルとするカカシが5歳で卒業→6歳で中忍昇格のため遅く見えるかもしれないが、劇中人物の忍者学校卒業・中忍昇格の年齢としては決して遅くなくむしろ早いほう。
他にガイより早いのは7歳で主席卒業→10歳で中忍昇格したイタチくらいである*2

使用術

ほとんどが体術だが通常の忍術も平均レベルで使えるほか、武器の扱いにも長ける。
特に棒術やヌンチャクなど刃のないものが得意。

  • 木ノ葉壊岩升(このはかいがんしょう)
空中から肘鉄を食らわせる。

  • 木ノ葉旋風(このはせんぷう)
リーも得意とする連続蹴りの体術。

  • 木ノ葉大旋風(このはだいせんぷう)
強烈な速さで繰り出す後ろ回し蹴り

  • 木ノ葉剛力旋風(このはごうりきせんぷう)
大旋風の強化型。

  • (げき)木ノ葉金剛力旋風(このはこんごうりきせんぷう)
剛力旋風のさらに強化型。
景門を開いて使用する。

  • ダイナミック・エントリー
相手の真正面から叩き込む飛び蹴り。
作中では誤って自来也に炸裂させてしまい、彼を不機嫌にさせてしまった。
ちなみにこの名前は本来、敵地に突入する時のフォーメーションの名前。

  • 双襲牙(そうしゅうが)
ヌンチャクを用いての連続攻撃。
間違えられやすいがこれは技の名前で武器の名前ではない。

契約動物はカメ。
忍亀というらしい。
言い付けを破って禁術をサスケに使おうとしたリーを叱った。第2部では島亀から逃げた鬼鮫を追う際に足場として使用。

  • 天駆(てんく)
八門全開時に使用。
空中を蹴りあがって空を走る。

  • 朝孔雀(あさくじゃく)
第六門・景門を開放時に使用。
正拳の高速ラッシュで空気摩擦を起こして炎を宿し、空気を叩く衝撃波と炎で相手を連続で殴る。
あまりの速さのために飛び散る炎が残像を生み、羽根を開いた孔雀に見えることから名付けられた。

  • 昼虎(ひるドラ)
第七門・驚門を開放時に使用。
忍術ではなく体術で、その正体はただの正拳
余りにも速過ぎる為に放たれるの形の空圧が相手に向かって一点に集中していき、圧縮後一気に拡散する。
その破壊力は凄まじく、鬼鮫を一撃で戦闘不能に追い込んだ他、マダラの須佐能乎を吹き飛ばして見せたほど。
また、特性上チャクラに干渉する術では無効化出来ないメリットがある。
『昼ドラ…? なんかさわやか青春で売ってるガイ先生のわりにはドロドロしたネーミングセンスだってばよ』

  • 夕象(セキゾウ)
「八門遁甲の陣」の状態で使用。
超高速で拳を振り抜く事で発生した空気砲を相手に連続でぶつける。
「一捉」~「伍捉」の連続加速攻撃。
技の理論自体は確立しているため、リーも知っていた。
壁が迫るように敵に襲い掛かる空気砲が、巨象の足に踏み抜かれる様相を呈していることが由来と思われる。
ナルスト4では特殊サポート&夜ガイ発動時の始動技に設定されており、単発。

  • ()ガイ
「八門遁甲の陣」の状態で使用するガイの最大奥義。
その正体は渾身の力で放つ跳び蹴り。
「積」でチャクラを限界まで凝縮して沸点まで持ち込み、「流」でそれを完全解放して真紅のを象る「加捉(かそく)」を経て、そのまま突撃して蹴り潰す。
技自体は「とんでもなく強いだけの蹴り」なのだが、その竜を思わせるチャクラから放たれる一撃は空間すらも歪ませ、六道化したマダラが回避も防御も出来ず半身を抉られ、死に掛ける程の威力を見せた。
ナルスト4では八門バージョンの奥義に設定されており、使用後は原作準拠で服が燃えてなくなっている。
またストーリーモードでは神樹の幹を砕きながら天へと駆け上がって炸裂するというド派手な演出が追加。

八門遁甲

体内に存在する8つのチャクラの密集した部位、「体内門」*3を指す言葉。
これらの体内門をチャクラで強引に開放することで爆発的に戦闘能力を向上させることがさせる禁術。
代償に開放するごとに術者への肉体的負担も増し、八門全てを開いた状態はとくに「八門遁甲の陣」と呼ばれる。
「八門遁甲の陣」発動時は一時的に五影すら上回る普段の何十倍もの圧倒的な力を手に入れられるが、術者は必ず命を落とすと言われている。
下忍だったガイの父・ダイが死門を開いた際は忍刀七人衆を撃退する力を発揮し、ガイが死門を開いた際は六道マダラすら死にかけるレベルの凄まじい戦闘能力を見せた。
ガイはこれを伝授される際、最後の死門を開放する条件として「自分の大事なものを死んでも守り抜く時」という自分ルールを与えられた。
ちなみに、八門開放時にガイが使用する技は、順に「朝」「昼」「夕」「夜」の名+「技のモチーフの動物」名がついている。
ナルスト4では覚醒の別パターンとして実装されているが、さすがに死のリスクは再現されず、効果切れの後に長時間の操作不能に陥る形で取り入れられている。
……そのレベルなら七門まででもあったことは密に、密に。
ちなみにアニメオリジナルの部分では、船を高速で漕ぐために六門まで開いた事がある。


◆劇中での活躍

第一部

初登場は38話。
中忍試験の会場にてうちはサスケと勝負をして表蓮華を繰り出そうとするリーを止める為に現れた。
リー以上に濃いその容姿とそのテンションにナルト達もドン引きしていたが、カカシを凌ぐ抜き足には驚愕を隠せずその高い実力の一端を見せ付けた。
まあ彼の「カカシより強いよ俺は」発言をサスケは「強ち嘘でもない」と真剣に受け止めていたものの、当時はカカシが作中最上位の実力と人気を持っていたこともあって読者は全く信じてはいなかったが。
また死ぬ可能性もある中忍試験にルーキーの担当上忍が全員参加を示したことに難色を示し*4、これに対してカカシが「オレの部下達はお前の部下をすぐに超えるよ」と口にした際は、部下達への愛情から無言になりながらも怒りの表情を露にしていた。
第三次試験予選では部下達の試合を見守り、愛弟子のリーと我愛羅との試合では気絶しながらなお自身の忍道の為に立ち上がるリーの姿には涙を流した。

「木ノ葉崩し」においてその実力の一端を見せ、カカシたちと同様にカブトの仕掛けた幻術・「涅槃精舎の術」を破り、大蛇丸の配下の音隠れの忍者を相手に終始余裕で圧倒していた。
うちはイタチ干柿鬼鮫が木ノ葉隠れの里に侵入した際は危機に瀕したカカシと夕日紅猿飛アスマの元に駆けつけた。
そしてイタチの写輪眼に苦しめられていた彼らに過去のカカシとの手合わせで編み出した対策を伝えるが、「相手の足捌きなどから次の行動を予測し、目を合わせることなく対処する」という、一応理に適っているがかなりハードルの高い方法だったため、アスマたちには「そう言われればその通りだが、そんなこと出来るのはお前(ガイ)くらいのもんだ」と呆れと尊敬が入り混じったような言葉を向けられている。
なお、この際に鬼鮫の顔を蹴り飛ばした為に因縁が生まれ、彼からはその奇抜な格好から「珍獣」呼ばわりされている。
……まあ、どっちもどっちな気もするが。
更にガイは暗部を手配している旨*5を口にし、イタチはカカシへの月読で消耗していたことや彼の能力を侮れないと判断していたこともあって、鬼鮫共々一時撤退に踏み切った。
その後は寝込むカカシを見舞っていたが、アオバが喋ったことでイタチ出現をサスケが知り飛び出していったため「何でこーなるのっ!」と怒りぼやきながら慌てて追跡。
結果としてイタチとサスケの再会に間に合わなかった上に索敵ミスで自来也に飛び蹴りをかまし、さらに説明で失言を重ねるミスの連続。
それでも自来也から月読にかけられたサスケを託され、自来也と旅に出るナルトに餞別として自分が着ているものと同型の全身タイツを渡して木ノ葉の里に帰還した。
なお、この全身タイツはナルトは喜んでいたものの、自来也は「こんなの着たやつと一緒に旅したくない」と一蹴していたため一度も着なかったと思われる。

その後は我愛羅との試合で再起不能の傷を負ったリーを支え、のリスクをある手術を「失敗したら自分も死ぬから受けろ」と告げ、彼への深い愛情を見せた。


第二部

カカシ班の救援要請から、ガイ班として我愛羅奪還の任務に参加。
その際に因縁ある鬼鮫の分身体と対峙し、交戦。
鬼鮫自身は蹴られた経験から彼に執着していたようだが、当の本人は「誰だ?」「どこかで会ったような気がする」と言い放つなど、すっかり忘れていた。
気分をイラつかされた鬼鮫の水遁の術に苦戦し、リー・ネジ・テンテンまでが水牢の術に捕らわれ窮地に陥るも、
「八門遁甲」の第六門「景門」を開放して水中から脱出、「朝孔雀」を用いて鬼鮫を撃破する。

忍連合の結成後は、ナルトを隔離する世話役の一人として、ヤマト・アオバと共に雲隠れの孤島に向かう。
その際にもう一人の自分を出現させる『真実の滝』において、滝越しに語るもう一人の自分の「ふけたオッサンが無理をすると体を壊す」「誰もおまえの無理矢理な青春なんか望んでいないんじゃないか?」という、自分らしかねる発言に激怒して叩きのめそうとするも、そこにちょうどナルト達から逃げ出した鬼鮫が現れたため、もう一人の自分の姿と誤解して吹き飛ばしてしまう。
なおこの時も鬼鮫の事を覚えていなかったのか「河豚とかいう魚」と言っていた。
鬼鮫の方が顔以外が人外状態だったのも原因だとは思うが…。

なおも逃亡を図る鬼鮫を第七門「驚門」を使って追撃し、三度の交戦に入り、敵の攻撃によるチャクラを吸収する「水遁・大鮫弾の術」を「昼虎」で迎え撃つ。
「昼虎」は忍術ではなく体術なので大鮫弾の特性は発揮されることはなく、そのまま鬼鮫を直撃し、勝利。
暁の一人を捕らえる大金星を挙げた*6
その後、情報を引き出されるのを阻止する為に鬼鮫は自決を行い、その行為を目にしたガイは同じ忍として感嘆の念を覚え、その名を生涯覚え続ける事を宣言した。

第四次忍界大戦では、穢土転生で蘇った過去に名を馳せた忍者達や忍刀七人衆達と交戦する。
敵を全滅させた後は、カカシと共にトビと戦っているナルトとキラービーの救援に向かった。
ナルトのサポートをカカシと共に行い、カカシの万華鏡写輪眼「神威」とトビの瞳術が同じこと、トビの「人の顔を忘れるお前に顔を見せる意味はあるのか?」という発言から、トビの正体がうちはオビトだと感づき始めるも、それを気にしている場合ではないと隣で動揺しているカカシを叱咤する。

そして、オビトが正体を表したところにマダラが現れ、その上に十尾復活してしまう。
マダラは十尾を取り込み、十尾の人柱力となり、ミナトとカカシを追い詰めるもそこに再びガイが駆けつけマダラと対峙する。

仙術と体術しか受け付けない今のマダラに対抗出来るのは自分だけと「八門遁甲・第七門 驚門」を開放。
青い蒸気を巻き散らしながらマダラに戦いを挑み「昼虎」を放つも全く効果はなく、反撃で手痛いダメージを受けてしまう。

このままでは勝ち目はないと悟った彼は今こそ『自分の大切なものを死んでも守り抜く時』である事を確信する。

木ノ葉の碧き猛獣は終わり 紅き猛獣となる時が来たようだ

第八死門―――開!!!! 八門遁甲の陣!!!

そして、発動すれば死が代償になる「八門遁甲・第八門 死門」を開放し「八門遁甲の陣」を発動させる*7
かつて父であるマイト・ダイが自分を守る為に発動させたように。
八門を開放した彼の体は赤い霧に包まれ、桁違いのチャクラと身体能力を獲得。
その力をもってマダラに再度戦いを挑む。

赤い蒸気。八門全開時特有の…血の蒸気というやつか…
フフ…だがこうやってみると、何だろうな。まるで秋に散り朽ちる枯れ葉色…落ち葉の様よ

…確かにそうだ。だが、ただ朽ちて落ちる訳ではない!!
それは新たな青葉の養分になるのだ!
そして青葉が芽吹く新たな春へと繋げる時こそが――――青春の最高潮!! 真紅に燃える時!!

発動時から命を落とす数刻の間は歴代のどの火影をも遥かに凌ぐとまで能力を向上させる「八門遁甲の陣」によって、上昇したその力は凄まじく十尾の人柱力と化したマダラすらもカカシ達のサポートがあったとはいえ圧倒。
空気砲による連続攻撃「夕象」によって、六道マダラに反撃すら許さない怒涛の攻撃を放ち続ける。
しかし、柱間細胞と人柱力と化した事で桁違いの耐久力と再生能力を手に入れたマダラはそれすらも耐え抜き、なおも余裕を保つ。
そしてガイも、八門を開放した事による消耗で、除々に、だが確実に力尽きる時が迫ってくる。

「夕象」ではマダラに致命傷を与えられないと悟ったガイは最後にして最大の技「夜ガイ」を放つ事を決意する。
その一撃は歴戦の強者たるマダラが、

認めてやろう! 体術において、オレの戦った者でお前の右に出る者は一人としておらん!!
(以下はアニメ)
このマダラが、お前を最強と呼んでやる!

と褒め称える程のチャクラを放っており、彼に渾身の一撃を与えた。
マダラはぎりぎり生き残ったものの、本人が左半身を吹き飛ばされ「死に掛けた」と認める程の傷を負う。
対戦した作中の実力者達を自分や柱間と比較して散々貶めてきたマダラの最大の賛辞に読者は仰天したとか。
しかし、「夜ガイ」に全てを賭けていたガイに余力はなく、反動で燃え尽き死に掛けてしまう。

マダラによって求道玉でトドメを刺されかけたが、その直前に新たな力を得て復活したナルトに救出され、六道の陽のチャクラによって八門を解除され命拾いした。


BORUTO‐ボルト‐

戦争終結後はある程度体調も回復したが八門解放の代償に右足不随となり、車椅子生活を余儀なくされ忍者としての道を絶たれてしまう。
しかしそれでも青春は終わらず、カカシと共にリーたち里の次代を担う若者を見守っている。

加えてハッチャけぶりも全く衰えず、車椅子にもかかわらず屋根に上ったり里を突っ走ったり、実質片足にもかかわらずハイジャック犯を即席の体術で倒して見せる、と熱血路線は相変わらずの模様。
ナルスト4では忍界各地に彼の路線を継承する「熱血ネットワーク」が出来ているほど。

右足についても「この足のおかげでまだまだ努力する余地を得た」と前向きにとらえており、実際に短時間なら全盛期以上の力を発揮できるようになった。


◆おもな人間関係

第三班の部下にして愛弟子
彼を立派な忍者に育て上げることがガイの二つある忍道の片方。
体術は自ら手塩にかけて叩き込んだが、ファッションなどはリーの方がガイを真似ている。

永遠のライバルかつ親友。
下忍時代から一方的にライバル視しており、何かと勝負を挑んでいた。
カカシの方も当初はまともに相手をしておらず、現在でも真剣勝負のこともあれば適当に流していることもある。
それでもカカシもガイの実力は当然認めており、いざという時は抜群のコンビネーションを見せる。
カカシにとっても、自分の身内が次々いなくなり、闇堕ちしてもおかしくない中、幼少期から苦楽を共にした人物で、数少ない共に生き残ったガイの存在は、踏みとどまれていた大きな理由の一つであると言っても過言ではないだろう。
彼との勝負はガイの強さの向上に大きく貢献しており、写輪眼対策や先を読んでの動き方、さらに負けた場合の自分ルールによる鍛錬によってその強さが支えられている。
幼少時代は大人の忍達にケンカを挑んでいたガイを助けたり、ガイの相談役になったりと良好な関係だったことがわかる。

中忍試験で初めて対面しており、最初はあまりの暑苦しさにドン引きされていたが、落ちこぼれ時代を体験した者同士であったことや性格の相性の良さから、ナルトとの絡みが度々あり、自来也と修行中のナルトに修行用としてリーも愛用しているタイツを渡し、彼なりに気にかけていた。
ちなみにこの格好のナルトはゲームだとプレイアブルになっていたりする。
二部では世話役を任せられ、同行する機会も多く、ナルトもガイのことを尊敬しており「さすがゲキマユ先生」「かっけぇゲキマユ先生」と人としても忍としての実力も高く評価している。

  • マイト・ダイ
父親。
作中の時点では既に故人。
ガイの子供の頃の回想の時点でヒゲの濃ゆいかなりのおっさんだったが、享年35歳らしい。
年下の若者にさえバカにされていたほど忍の才能に恵まれず最後まで下忍だったが、20年かけて『八門遁甲』を会得した。
現在の性格と体術の腕、そして八門遁甲は彼譲り。

ある任務の際に霧の忍刀七人衆フルメンバーに囲まれるという、上忍クラスでも絶体絶命になるほどの窮地に陥るが、そこで「自分の大切なものを死んでも守り抜く時」として「八門遁甲の陣」を使用。
一介の下忍でありながら、忍刀七人衆のうち4人を仕留め、残る3人を撃退するというとてつもない大立ち回りを見せ、ガイを逃がす事に成功。
そしてダイ自身は「八門遁甲の陣」の反動で命を落とした。

ちなみに彼の存命時は揃いのスカーフを巻いていたが、さすがにこれは趣味ではなかったのかダイの没後ははずしている。
「八門遁甲の陣」の使用条件である「大切なものを死んでも守り抜く」は二つある忍道の片方であり、これもダイから受け継いだ。

第三班の部下。
キャラの濃すぎるガイ&リーに対するツッコミ役が定着している。
疾風伝では巻物に物質を入れて持ち運ぶ「封入の術」と取り出す「開封の術」について、口寄せを例にとってチャクラ量との比例を説明し、特訓の成果が目に見えず落ち込む彼女に、「努力は決してお前を裏切らない」と元気付けた。

第三班の部下。
結成当初は考え方の違いもあって彼だけ浮き気味だったが、中忍試験でナルトに敗れ吹っ切れてからはすっかり馴染んでいる。班で動いている時は解説役に回っていることが多い。

のメンバーで霧隠れの抜け忍。
ゼツに次いで人間離れした、一度見たら忘れられない風貌だが、なかなか顔と名前を覚えられなかった。
これは、ガイが人を見る時は直感的に「本質」を見ようとするのが理由で、立ち位置が定まらず己を探し続ける鬼鮫のことが印象に残らなかったため。
情報秘匿のために死を選んだその有様には感服し、その名を生涯覚えておくと宣言した。

同期の友人。
班は違ったが、彼と組んでいたカカシにしょっちゅう勝負を挑んでいた関係でそれなりに付き合いがあり、互いに面識もあった。
ちなみに中忍試験では二度も彼をぶっ飛ばしている。

六道と化した彼と八門の全開状態で戦い、「体術においてお前以上の忍はおらん」とまで言わしめた。
最後の一撃すらも凌がれて結局は時間切れ敗北に終わったものの、与えたダメージは左半身を完全に消し飛ばすという、六道でなければどう考えても死んでいるレベルの凄まじいものだった。
ガイの方も自分が闘った相手の中では最強の使い手だったとマダラの実力を高評価している。
だが、やっぱり名前は忘れたとのこと。

  • 秋道チョウザ、エビス、不知火ゲンマ
チョウザはかつての担当上忍で、エビスとゲンマと同期兼同じチョウザ班の仲間だった。
全員存命しているが、本編では関わりは無かった。


◆台詞集


「まったく! 青春してるなー! お前らーっ!」

「安心しろ…木ノ葉の蓮華は二度咲く」

「お前は努力の天才だ」

「自分を信じない奴なんかに、努力する価値は無い!!!」

「こいつは…愛すべきオレの大切な部下だ」

「リー…お前はもう…立派な忍者だよ…!」

「もし、一兆分の一失敗するようなことがあったら…オレが一緒に死んでやる!」
「お前に会った時からオレの忍道はお前を立派な忍者に育てることだった…約束だ!」

「技や術の戦いには流れがある。それを支配すれば先を読むことは決して難しくない」
「オレは今の組み手の流れを支配した。その結果、オレよりも体力のあるお前が先にへばっている」
「戦いの中で相手を倒すチャンスはそうない。通常の攻撃はそれを生み出すきっかけに過ぎないのだ」
「これが頭を使うということだ、リー!」

「ガイ班! 青春フルパワーで行くぞ!」

「こいつはたしか…フグとかいう魚…?」

「敵ながらアッパレ…忍の生き様は、死に様で決まる! 干柿鬼鮫! お前の事は一生覚えておこう!

「戦場では仲間が死ぬ!それは最低でも覚悟して来い!」
「取り乱すと余計仲間が死ぬ事になる!仲間の死を次に活かせ!分かったな、新人!!」

「オレ達の青春はまだ色あせちゃいないぞ!」

「オレの最高の教え子の目の前で英雄になれる…これほど最高の死に方はないさ」

「前にも言ったはずだ! 自分の忍道を貫き、守り通すこと…その為なら命だって賭ける! それがオレたちの生き方だろ!!」

「お前はもう立派な忍者だ、リー…これからは…自分の忍道を貫くことをここに誓え!!」

「青春は終わりにしたくなくても……夢はいつか終わりにしなきゃならないものだ」

「つまり今、この碧き猛獣の出番ということになるな!」

ゲーム『ナルティメットストーム4』

「この強き体は母からもらった。青春の炎は父からもらった。敗北の悔しさは友からもらった。そして…己の忍道を守ることの大切さはお前(リー)からもらった!」
「満足だ。後は…“それ”を最後まで守り通す! リーよ、オレの背を見ておけ。それがお前に課す最後の───修業だ!!」

(心よ燃えよ! 魂よ吼えよ! 今こそ、自分の大事なものを―――死んでも守り抜く時ッ!!)
「第八"死門”───開!! 八門遁甲の陣ッ!!」

("未来”を守る……そのためだけに! 燃えよ青春!! 最後の炎が燃え尽きるまで!!)


◆余談

  • 名前の由来
1950年代末〜60年代初頭に公開された日活のアクション映画シリーズ『渡り鳥』シリーズの主人公、滝伸治を演じた小林旭の愛称から。

ダイナマイトのような、爆発するほど強烈な男、略してマイトガイ。
『銀座旋風児(ぎんざマイトガイ)』なんて主演作品もある。
勇者特急マイトガイン』の由来も同じ。


追記・修正は青春しながらお願いします。

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  • 愛すべき先生
  • 上忍(NARUTO)
  • インフレについていったキャラ
  • 大器晩成
  • 体術の達人
  • カレー好き

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最終更新:2024年04月14日 23:39

*1 リーもチャクラによる水面歩行を会得しているので、訓練次第では忍術が使えるようになるのかもしれないが。

*2 例えばガイと同じく上忍で腕利きとされるアスマは9歳で卒業→12歳で中忍昇格。

*3 順に、開門・休門・生門・傷門・杜門・景門・驚門・死門

*4 ガイは部下たちに1年間経験と鍛錬を積ませた上で今回が初参加だった

*5 実際に駆け付けた場面がないため、イタチと鬼鮫を警戒させるためのブラフだったのかもしれない。

*6 なお、この時鬼鮫は潜入の代償として鮫肌をビーに懐かせて持ち逃げさせており、使えなかった

*7 この時のガイは右腕と肋骨が数本折れており、万全ではなかった