登録日:2014/01/30 Thu 01:17:25
更新日:2024/12/29 Sun 13:25:37
所要時間:約 11 分で読めます
革命軍の特殊部隊・殺し屋集団ナイトレイドに所属する少女。
『射撃の天才』を自称し、戦闘スタイルも“浪漫砲台”パンプキンを用いた遠距離射撃を得意とする。
◆プロフィール
身長:155センチ
血液型:B型
年齢:10代(
タツミよりひとつ上)
スリーサイズ:B77/W53/H78
趣味:ショッピング
好物:ストロベリー
パフェ
◆人物像
ピンク色の瞳と長髪を持ち、髪は普段ツインテールに纏めている。体型は小柄で華奢、胸も小さめ。
可愛らしいピンクのワンピースとストールにフリルの付いた膝丈のスカート、左右非対称の髪留め。
さらに黒タイツを着用しており、本作の女性キャラクターの中でも普段の露出度はかなり低い。
強靭な不屈の精神と生きる意志を持ち合わせ、勝ち気で負けず嫌いな性格。その分物言いは厳しく周囲に対して尊大な態度を取りがち。
しかし一方で、クロメとの戦いを複雑に思う
アカメを気遣う等、
仲間を大切に想う優しい面もある典型的なツンデレ気質。
また、可愛い小動物に弱かったり、ズボンのチャックが開いている様に恥ずかしがりそっぽを向くなど年相応の女の子らしさもある。
感情豊かで様々な表情を見せてくれるが、少々子供っぽく隙も多めで殺し屋としては甘い部分も見受けられる。
任務では主に遠距離狙撃や仲間と連携しての不意打ち射撃を担当しているが、正面切っての一騎打ちも熟すことは出来る。
体もある程度鍛えており、パンプキンの扱いも物語が進むにつれ磨きが掛かり、著しい成長を見せている。
生まれは西の国境付近で、西の異民族とのハーフ。
その為、幼少時代は周囲から差別や暴力による迫害を受けて育ち、路地裏で生活していた。
また、両親については不明だが、回想の内容から孤独であったことが窺える。
そんな経験からか、腐敗した帝国政権を打倒して新たな国家を作ったら功労者としてセレブな暮らしを送ると豪語している。
だが、その根底にあるのは新国家の誕生によって国交が開かれて「差別によって苦しむ子供をなくす」という辛かった幼少時代に基づく信念である。
尚、どのように射撃の腕を磨き革命軍に参入したかといった経緯については明らかにされていない。
基本的に人格と実力が完成されているキャラが多い中で彼女は両方共に未熟であるが、仲間の死やその想いを背負うことで変化していく様が見て取れる。
タツミに次いで、本作における数少ない成長枠と言えるだろう。
◆主に関わりのある仲間
彼の加入当初は新人の田舎者として軽んじた態度を取り、お互い負けず嫌いな性格からぶつかり合い頻繁に口喧嘩をする仲である。
しかし、ふとした拍子に見せる真っ直ぐさや努力し成長していく様子を見、幾多の死線を共に潜り抜ける内に影で彼の事を認める素振りも覗かせる。
また、彼がブラートの遺志を継ぎさらなる努力を重ねる姿を見たときから意識し始め徐々に惹かれていくようになる…が、しばらく本人にその自覚はなかった。
喧嘩は絶えないものの互いに認め合い信頼は築けており、なんだかんだ対等で仲が良く、喧嘩友達のような関係となっている。
そして、安寧道の教主によると二人は赤い運命の糸で結ばれているとのことらしい。
序盤はそれほど関わりはなかったが、中盤以降から絡みが増えてきている。
彼女のクロメへの複雑な思いを感じ取り、出来ればその手で斬らせたくないと考えるなど、意外にもクロメの件を気に掛ける描写が目に付く。
また、ボリック暗殺作戦ではよくフォローし合い、顔を見合わせて微笑み合うなど案外仲の良い様子も見られる。
因みに、マインのアカメに対する評価は「優等生」である。
マインの相棒であり、命の恩人。自分を助けて命を散らした彼女の存在はマインの中で非常に大きなものとなっている。
生前は彼女の天然ボケにつっこみを入れる事も多くよく呆れていたが、包容力のある彼女に懐いてもおり、仲の良い姉妹のような関係であった。
彼女の殉職後は自分を助けた際に割れた眼鏡を形見として常に持ち歩き、とても大事にしている。
マインの事を気に入ったのか危なっかしさが気になるのか、加入当初からよくちょっかいを出されていた。
体型の事や隙の多さなどを突かれ、いいようにからかわれてはムキになって対抗し軽くいなされるというやりとりが日常となっていた。
しかし、シェーレ達の死を酷評された事から反感を持ち、ギャフンと言わせてやろうと計画を立てた事などもある。
因みに、この計画の実行は描かれていないが、逆にギャフンと言わされたであろう事は容易に想像出来るだろう。
そんな関係ではあったが、彼女の殉職後は左右非対称の髪留めをチェルシーを意識したリボンに変更しており、彼女を大切に想っていた事が窺える。
パンプキンの前任者だったが、革命軍合流後のエスデス軍襲撃による負傷が原因で扱えなくなる。
その後、経緯は不明だがマインが受け継いだ為、師弟のような間柄であると思われる。
アカメと同じく序盤はあまり絡みがなかったが、中盤以降パンプキンの前所持者である事が明確にされたり、恋愛絡みで関わるようになる。
◆帝具
【“浪漫砲台”パンプキン】
マインが使用する巨大な銃型の帝具。
精神エネルギーを衝撃波として撃ち出し、使用者がピンチになればなる程(感情が昂ぶる程)威力が増大していくという強力な特性を持つ。
それ故に、使用者にはどのような状況にも決して屈しない強靭な精神力が必要とされる。
銃口はアタッチメント式で換装ができ、高威力ビーム砲を放つロングバレル、小刻みに弾丸連射可能なマシンガンバレル、遠距離狙撃用のスナイパーバレルと使い分けが可能。
さらにスカウター型スコープまで備わっており、様々な任務や状況に対応可能となっている。
また、巨大な為に小柄で華奢なマインには取り回しが困難に思えるが、適正さえあれば問題なく扱えるうえ、精密な構造に反して非常に頑丈である。
その為奥の手こそ無いものの、非常に高性能な帝具であると言える。逆に言えばその性能の高さ故に奥の手を必要としていない。
ただし、あまりにも負担を掛けるとオーバーヒートしてしまい、しばらく使用不可となる。
因みに、ほかの帝具と比べ巨大なうえ物が多くかさばる為か、これら一式を収納し持ち運ぶ事が出来る巨大な白いケースも付属している。
なに連載初期には存在しなかった?そもそも銃口は勝手に変形していた?何を言ってるのか(ry
◆パートナー
新人の田舎者とバカにしていたタツミの一時上司となり、街の市勢調査……に託けたショッピング(傍から見たらデート)を堪能する。
その夜、彼を護衛に付けた暗殺任務において苦手な接近戦を強いられるが、タツミの活躍により事なきを得、その根性を認め喧嘩しつつも蟠りが解かれた。
それから少し経ち、シェーレとの任務で標的を仕留めた帰り道に
セリューと遭遇、窮地に陥った自分を助ける為にシェーレが死亡する。
この一件によってセリューを明確な復讐対象として認識し、シェーレが死んだのは人殺しを行う殺し屋稼業の業であると理解しつつも「必ず撃ち抜く」と決意。
尚、これによりマインの顔が知られ彼女が怪我で療養している間に手配書が出回る事となる。(因みにマインの手配書の絵だけ何故かギャグ調である)
その後、アジトを強襲してきたDr.スタイリッシュの強化私兵軍団との攻防の中で、シェーレの死後帝国に回収されていた“万物両断”エクスタスの奪還に成功する。
エクスタスを抱きしめながら涙を流すマインの背後では、タツミも空を仰ぎ泣いているような後ろ姿で、共に彼女への想いを馳せた。
◆因縁
革命を成功させる為安寧道のあるキョロクを目指す途中でクロメ&ボルスと交戦、苦戦の末生き延びたもののチェルシーを喪ってしまう。
なんとかキョロク入りを果たすとタツミと共に街の偵察に乗り出し、そこで安寧道の教主と出会い「二人は赤い糸で結ばれている」と評される。
これをきっかけにお互い否定しつつも意識し合うようになるが、そんな折セリューに発見され彼女の襲撃に会い、遂に再び対峙する事となった。
そこでチェルシーの遺体もまたセリューによってコロの餌にされる冒涜を受けたという真相を突きつけられ静かに激昂。
シェーレやチェルシーとの思い出を胸にセリューと激突、因縁の戦いの火蓋が切られた。
初期から張られた因縁が結実するセリューとの対決はページ数こそ多くないものの作中屈指の壮絶な戦いである。
パンプキンの能力とかつての敗北を活かして戦うマイン。コロと十王の裁きをフルに使い遂には肉弾戦にまで持ち込むセリュー。
熾烈なる死闘は不屈の闘志を以って奮起したマインが逆転、1VS2のハンデを背負いながら最終的に辛くも勝利を収めた。
しかし、セリューは最期の足掻きで自爆、必死に
逃げるも戦闘のダメージが響いて膝を突き、死を覚悟したそのとき……
間一髪で駆けつけたタツミによって救出され、殺し屋の宿業として相打ちになるかと思われた
死亡フラグを破壊した。
この決着以降タツミへの好意を自覚、ストレートに表現されるようになっていき、完全なデレ期に突入する。
食事の時は隣に座ったり、ラバックから強引にタツミとの偵察任務の座を奪ったり、弁当のおかずをタツミに分けて食べる様をにやにやと眺めるなど。
そんなマインの様子を見たナジェンダに恋心を見透かされると必死に否定したが、彼女に発破を掛けられたことで告白を決意する。
そして今後の革命を左右するボリック暗殺決行前夜、タツミに「このミッションが終わったら大事な話があるんだけど、聞いてくれない?」。
……と、またしても特大の死亡フラグを立てたが、スサノオの奮闘により生き延び、再びフラグは破壊された。
タツミと共にスサノオに想いを馳せつつキョロクを去る、そんな光景を見つめる教主は二人に会った時に予知した不穏な未来が変わっている事を祈るのだった。
そして、“大事な話”の行方は……。
◆恋人
チェルシーとスサノオを喪う大きな犠牲を払ったボリック暗殺作戦を完了後、傷を癒しながら帝都への帰路に着いていたナイトレイド。
その道中に立ち寄った雪山で、タツミと二人きりで食料を調達しに出向くことになった彼女は、遂に……
……が、この告白をタツミは
主人公御用達の鈍感っぷりで散々自分を新人扱いしていたマインが自分をようやく『仲間』として認めたと解釈。
ラブコメによくあるお約束パターンで空振りに終わるかと思われたが、ここでまたしても彼女は
フラグを破壊。
タツミを無我夢中で呼び止め、
ファーストキスを捧げることで想いの丈をしっかりと伝えた。
「付き合ってあげるわ! 感謝しなさい!」だの
「どうせ、どんどんアタシの虜になるんだから!」だのと、普段通りの高飛車な物言いのマイン。
予想だにしない出来事に戸惑っていたタツミはそんな彼女の様子に安心したのか笑い出し、自分もまた普段通り言い返しながら
彼女の想いに応えた。
こうしてタイトルヒロインであるアカメや読者からヒロイン扱いされていたエスデスを差し置き、
タツミの正式な恋人となったのである。
なんだかんだ言いつつタツミとしてもまんざらではないらしく、自分からマインの手を握るなど意外と積極的。
(実際、マインのことを以前から意識している描写は所々で見受けられたのだが)
二人揃って仲睦まじく恋人繋ぎをしてキャンプに帰還後、仲間たちに堂々と付き合う事を告げた。
そして彼女の背を押したナジェンダは驚きつつも心の中で祝福するのであった。
尚、二人の交際宣言に対するアカメのリアクションは全くの無反応。それでいいのかヒロイン…。
タツミを想いながらマインを守り抜いたシェーレ、いつでもタツミを見守っていたブラート。
タツミに少なからず好意を寄せていたチェルシー、人を愛することに興味を抱いていたスサノオ。
散っていった仲間たちがもし生きていれば、果たしてどのような反応を示したのだろう。
そして、交際してからの仲は……
"〈エスデスにキスを〉何回されたか知らないけど、忘れさせてあげるわ"
"(…参ったな。告白された時、お前が言ってた通りだ)"
"(魅力にどんどん虜にされてってる────────)"
とまあ、爆発しろ……いやするな、と言わんばかりの熱愛っぷりを発揮中。
その後、街に偵察へ出掛けたタツミとラバックの行方が途絶え不安に駆られる事に。
そしてタツミの公開処刑が行われる事を知り、すぐさまアジトを抜け出すがアカメ達に止められる。
すると涙を流し想いと決意を伝え、それを聞き届けた彼女達も協力を申し出る。そして……
単身処刑場に突入したマインはさっきまでの不安でボロボロ泣いていた姿を微塵も感じさせず、普段通り軽口を叩きつつエスデスとブドーを相手に奮闘する。
そんな彼女の姿に荒んでいたタツミは涙を流しいつもの自分を取り戻すと「俺には勿体ねぇ位の女だ…」と最高の賞賛を送る。
一方マインはブドーを吹き飛ばしエスデスと対峙、正面から互角に渡り合い(彼女は本気ではなかったろうが)、その最中にタツミの拘束を解く離れ業までやってのける。
そしてラバックへの後悔とマインへの想いから覚醒したタツミとの連携によりエスデスに時間凍結技"摩訶鉢特摩(マカハドマ)"を使わせるまで追い詰める。
その後、アカメとレオーネが合流、ブドーも復帰し、遂に二人の帝国最強との戦いの幕が上がる。
タツミに恋い焦がれる最凶の敵エスデス、ブドー大将軍の存在(アニメ版参照)、覚醒したタツミに纏わりつく不穏なフラグ。
安寧道の教主が見た外れて欲しいと思うほど不穏な未来とはいったい……マインの戦いは最大の山場を迎えようとしている。
想いは届いたものの、死亡フラグを悉く撃ち抜いてきた彼女の辿る未来や如何に……。
◆アニメ版概要
第3話『蟠を斬る』を筆頭にタツミとマインの描写が追加されており、後期OPには二人の今後の関係を示唆するカットがある。
さらにそのOPを担当する歌手・『真山りか』の発案によりOPのカップリング曲に二人のイメージソングが作られた。
その為、後期におけるマインの活躍にファンの期待は高まっていたのだが……。
第19話『因縁を斬る』において、クオリティの高い作画と演出によってセリューとの激戦が描かれた。
…のだが、この19話よりアニメオリジナル展開が混ざり、その最後のシーンで「この戦い(革命)が終わったら大事な話がある」と不穏なフラグが立てられた。
原作のそれと似て非なるこの死亡フラグにファンは戦々恐々となり、20話以降のアニメオリジナルストーリーに不安を抱きながら見守る事となった。
そして、その不安はやはり的中してしまう………
第21話『絶望を斬る』において公開処刑されるタツミ救出の為処刑場を襲撃するナイトレイド。
そこでマインはブドー大将軍と交戦、実質一対一の戦いとなり苦戦を強いられるがパンプキンが壊れる程のエネルギーを放ちブドーを撃破する。
しかし、その代償として力を使い果たしたのか彼女は倒れ込み、拘束を解かれたタツミの手で救出され処刑場からの脱出に成功した。
だがその道中、自身の最期を悟った彼女はタツミを制止、タツミもまた生気のないマインの顔を見て運命を悟る……。
こうしてタツミに想いを告げると最初で最後のキスを交わして彼の腕の中で静かに息を引き取った………。
しかしその後、第23話『皇帝を斬る』の最終決戦においてタツミも死亡、最終話を前にして主人公退場というさらなる衝撃展開を迎えた。
そして、『アカ斬る!劇場』の最終話ではキャラクター達によるアニメ終了記念パーティーが開かれる。
その最後はマインと二人きりになったタツミが彼女の肩を抱き、寄り添い合う二人の背を映したまま幕を下ろすというものだった。
アニメでは恋人になれなかった二人だが、あの世でようやく結ばれることが出来たのであろう。
あくまで楽屋裏ネタ満載のおまけショートアニメではあるが、これで少しは救われたという声も多く上がった。
◆その後の反応
原作で健在中のマインの死亡は多くの反響を呼び、さらに同じ話数にスサノオも死亡しているという駆け足な展開も合わせ
賛否両論となった。
また、現在原作ではアニメで彼女が死亡した処刑場の真っ最中であり、しかも
アニメは原作者よりプロットを受け取った上で作られているとのこと。
これにより多くのファンが絶望したのは言うまでもないが、同時に作者自身が
「キャラの生死をはじめ、原作とアニメでは細部が変わった展開になる」とも発言している。
事実、生死の変わっているキャラは確かに存在しており、さらに様々な設定やキャラの関係性の変更とそれに伴い展開も大きく異なっている。
特にマインはその傾向が顕著である為、不安と期待を入り混ぜながら原作の今後の展開が待たれていた。果たしてその結果は……
◆殉愛
セリュー以上の宿敵ともいえるエスデスとの直接対決をアカメとの息の合った連携により辛うじて乗り切ることに成功。
さらにブドー相手に皆苦戦するも阿吽の呼吸でタツミをフォローしてなんとか彼を退けるとマインは仲間達と共に処刑場を脱出する。
だが、あらかじめ大臣により仕掛けられていた周到な罠によって、
タツミが猛毒に冒され一刻を争う事態になってしまう。
瀕死に陥った彼を涙ながらに抱きしめるマインであったが、その時予想外の
飛行能力でブドーが追撃してきた。
ブドーの雷撃により脱出用の飛行危険種が墜落、みんなボロボロで逃げ場は最早なかったが……
立ち塞がるマインに対し轟雷を呼び寄せ裁きの雷、奥の手"ソリッドシューター"を放つブドー。
みんなと共に帰る為、なによりタツミを救うべくボロボロのパンプキンと共に敢然と迎え撃つマイン。
勢いを増すパンプキンに対しさらに力を注ぎ押し返そうとするブドーであったが、タツミ達との戦いに力を使い過ぎ帯電残量が減っていたことに気付く。
そして凄まじい激突の末、マインの強い想いを込めたパンプキンの一撃が競り勝ち、ブドーごと天を撃ち抜いた。しかし……
砕け散るパンプキンと共に崩れ落ちるマイン…側に駆け付け賛辞を贈るナジェンダの目に映った彼女はピクリとも動く事はなかった……。
後日、ようやく容体の回復したタツミの前には精神エネルギーを使い果たして物言わぬ廃人となったマインが…。
感情豊かでコロコロと表情が変わるかつての姿はそこになく…そんな彼女にタツミは優しく言葉を掛けるが反応を示さずただ虚空を見つめるのみであった……。
最後は「ナイトレイド残り4人」の文字で締め括られ、次号への煽り文には「死亡」ではなく「離脱」と書かれていた。
つまり、廃人と化してはいるもののマインは生存したのである。
口では自分本位を豪語していても、いつだって誰かの為に命を張ってきたマインの戦いはこうして幕を閉じた。
そしてタツミも、大勢のファンも、しばしの休息を経て最愛の少女が戻ってくることを信じている………。
◆家族
数えきれない革命軍兵士の犠牲、レオーネの死、タツミの完全竜化。
様々な代償と引き換えに革命は遂に成功し、悪しき帝国政権は打倒され新たな新国家が誕生した。
全てが終わった後、かつて互いに組んだ初任務の時の如く桜の花が舞い散る中で、プロポーズの誓い通りに迎えにきたタツミと廃人状態のマインは再会する。
車椅子に乗ったまま物言わぬマインを、抱きしめるようにそっと巨大な手で包むタツミ。
その時…
意識を取り戻すや否や人外の存在と化してしまったタツミを瞬時に見抜き、全く意に介さず「バカバカ無理ばっかりしても~!」と何も変わらぬ態度でポカスカ殴るマイン。
寄り添う一人と一匹の目からは、互いに喜びの涙が…。
そして実は上述のキスシーンの後で”エスデスを忘れさせる”為に張り切ってコトに及んでいたという衝撃の事実が判明(それが二人の初体験かは不明だが、少なくても行為の最中をアカメが目撃している)。
それどころか、どうもその際にマインは妊娠していた。射撃の天才の恋人だけあって、タツミはまさに百発百中
つまり、マインは帝国最強の双璧に真っ向から渡り合った帝国最強の妊婦だったのである。
はっきり言って、あの時点でエスデスにはもはや身も心も付け入る隙が存在しなかった…。
それを念頭に置いて振り返ってみると、タツミとの関係を「運命だ」などと語っていたエスデスの空回りっぷりが今となっては哀れなほど滑稽なピエロそのものに他ならない。むしろ流石ストーカーと褒めるべきか
その後のタツミとマインについては劇中で描写はされず、戦いで負った心身の傷を癒すべく辺境で穏やかな隠遁生活を送り、子供も無事に産まれたと語られている。
当初彼女が目標としていた”セレブな暮らし”とは真逆の生活の筈だったが、果たしてどちらがより幸せだったのかはマインの嬉し涙を見れば言うまでもないだろう。
最終的な結果だけで見れば、全メインキャラクターで唯一完全に無事ただしスズカ除くな結末を迎えており、凄まじいほど乱立していた死亡フラグと空振りに終わりそうだった恋愛フラグを残さず撃ち抜いて幸せを掴んだ、間違いなく”フラグクラッシャー”と呼ぶに相応しいヒロインとなった。
マインの悲願だった国交の開拓で西の異民族との平和的な交流も始まり、時代は天下泰平の優しい世界へと移りゆく。
少し捻くれているが人種差別を失くそうと力無き弱者の為に戦ってきた、家族を知らず孤独だった少女。
真っ直ぐで人を引き付ける笑顔を持ちながら、人間を捨ててでも大切な者の為に魂を燃やしてきた少年。
歴史の中にナイトレイドの名は記されていなくても、全力で生き抜いた仲間たちの想いを背負う二人の血は受け継がれていくに違いない…。
◆余談
マインの名前は『弾けるくらい元気な女の子』という意味合いでネーミングされた。
しかし、「マイン」とは『地雷』を意味する言葉だけに「爆死するから」だと原作者は周囲に言われていたらしい。
そしてキャラメイキングの段階で最初から『タツミの恋人になることが念頭に置かれていたヒロイン』とのこと。
劇中では何かと桜が象徴として扱われており、アニメの前期OPでもマインの背景は桜の木々である。
先述の通りチェルシー殉職後に左右非対称の髪留めが
リボンに変わるが、原作ではシェーレ殉職時の怪我から復帰したときも変化がある。
何故か髪留めが以前と左右逆になっており、以降その状態のままなのだがいったいどんな意味があるのかは不明である。
ところでシェーレ生存期間の1,5巻でも左右逆になっているのは何故なのか?もしやただ間違えたのを押し通しただけという可能性も(ry
また、アクションが激しくなっていく為か、ストールに付いている模様や装飾などがなくなり、初期と比べデザインが簡略化されている。
あとシーンによって胸が異様に盛られていることがあるのはいったい……
原作最終話のネタバレがまとめサイトで取り扱われた際、肝心な部分が抜けていた為に「竜化したタツミとヤッて子供ができた」「獣姦」などととんでもない誤解が拡散されてしまっている。
ちゃんと読めばわかるのだが……
また、銃を使った暗殺や最期の仕事で廃人になってしまう点は必殺シリーズの『新必殺仕置人』のキャラ・
鋳掛屋の巳代松に通じるものがある。
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2018-05-03 22:29:02)
- 勝ち組になる、という意味では当初の目的を果たしたな -- 名無しさん (2018-05-03 23:36:53)
- タカヒロ原作でピンク髪で狙撃手……マインちゃんを二分割したら友奈ちゃんと東郷さんになる…… -- 名無しさん (2018-11-10 23:30:58)
- アニメ版の最大の死因はタツミに告白して恋人になってなかった事だな 死亡フラグを撃ち抜けるほどの絆ができてなかった -- 名無しさん (2022-01-15 02:53:42)
- ツンデレヒロインの大勝利 -- 名無しさん (2023-07-27 23:15:49)
最終更新:2024年12月29日 13:25