伝説の92

登録日:2013/12/03 Sun 02:43:20
更新日:2024/02/27 Tue 20:57:03
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92「すみません。女性でも払うんですか? 離婚するんですけど・・・?」



伝説の92とは、2ちゃんねるのとあるスレに現れ、後に2ちゃんねる史に残る伝説として名を轟かせた人物(女性)である。


【その凄まじい伝説】

事の発端は2007年3月某日、とあるスレッドでのレス番号「92」による書き込みだった。
旦那さんに浮気がバレたというある女性(以下92)が相談を持ち込んだことから始まった……が、その文面はスレ住人達の首をかしげさせるものだった

92「浮気が理由での離婚の場合慰謝料と生活費は減りますか?」

浮気がバレたというからには、離婚した場合慰謝料を払うべきは浮気した92の方と思われる。
浮気の内容如何によって慰謝料の額が増えることこそあれ、92の浮気が理由で慰謝料が減ることはありえない。
この質問に釣りだ」「訳が分からない」と返す住人たちに対して、92は衝撃の質問をする。

92「すみません。女性でも払うんですか?離婚するんですけど・・・?」
「離婚の慰謝料と浮気の慰謝料を差し引きしなければいけないという事ですか?」

なんとこの92、夫婦が離婚した場合、その原因等は関係無く、夫が妻に慰謝料を払うと本気で思っていたらしい。
言うまでもないが、実際には離婚で慰謝料が発生する場合、性別に関係無くその原因を作った(有責)側が慰謝料を請求される。
そのため、92の浮気が原因で離婚するならば、当然慰謝料を請求されるのは旦那さんではなく92の方だ。

ところが前述の通り「離婚するなら必ず夫が妻に慰謝料を払う」と思い込んでいたらしい92は、
「自分の浮気が離婚の原因なら、自分が夫から貰える慰謝料が減額されるのでは」と考え、スレに相談に持ち込んだようだ。
一応自分の浮気が原因となれば、離婚について自分に責任があるという自覚はあったとはいえ、
それでも「どこの国のいつの時代の法律だよ…」と言いたくなる前提の相談をしてきたのだから、住民が首を傾げたのも当然と言えよう。
また、自分で離婚の原因を作り、なお、それが問題だと理解していながら、「離婚と浮気の慰謝料を相殺して自分が貰う慰謝料が減る」と思っている…、
すなわち、何一つ悪くない旦那さんが払う(と92が思っている)慰謝料が、ほぼ一方的に悪いと言っていい92の払う慰謝料より高いと思っている辺りも中々に香ばしい。
仮にそんなことができたら、妻側は最悪自爆して離婚と結婚を繰り返せば永遠にお金が貰え、夫は理不尽にお金を吸い取られることになってしまう。性別の違いだけでそんなインチキが成立しない位の想像はできなかったのだろうか…。

だが、彼女と違って慰謝料(というか一般常識)に関する基本知識を持つ住人たちから総ツッコミ*1を受けて現実を知った彼女はにわかに焦り始め、
「謝った方がいいみたいですね」と、まるで慰謝料云々が無ければ夫に謝罪するつもりが無かったかのような衝撃発言まで繰り出した。
ついでに、彼女の浮気相手……旦那さんからすれば間男にあたる男も、92と同じ思い込みをしていたようで、
浮気が夫にバレて離婚沙汰になっても、怒り心頭(のはず)の夫から何発か殴られれば済む程度の認識でいたという。まさしく類は友を呼ぶということか。ヤンチャした中学生じゃないんだから…
そんな92に住人は、
「旦那さんも本当はあんたら二人を殴りたくて仕方ないだろうけど、それをやると旦那さんが犯罪者になってしまうから、その代わりにお金で解決しましょうというのが慰謝料という考え方」
とさらにわかりやすく説明。

なお、こういったケースでは自分の浮気の責任を「夫に魅力がなかったから」あるいは「夫が自分の心を繋ぎ留められなかったから」と夫に擦り付け、
そこから「自分の浮気は夫の責任である」として慰謝料を払わせようとする浮気妻は一定数いる。
だが、92は住人から「自分が浮気したのも旦那さんが悪いと思ってるとか?」と問われると否定しており、そういう考えではなかった模様。

ともかく「自分たちはいくら請求されるのか」と問う92に、住人は旦那の考え次第だと前置きした上で、
92と間男それぞれ300万程度が相場だと答え、92の支払い分については共有財産があるなら財産分与で差し引きされる可能性もあると説明する。
だが実際には、分与されるような財産は無い上に、92は現在無職で婚前預金もほぼ無いとのこと。
さらに間男もお金が無いため旦那が本気なら借金まみれになると泣き言をいう92を、住人は「結婚という社会制度を甘く見すぎた罰」と突き放す。

そして92には立て続けに、間男とのメールを旦那さんに見られて口論となり、
旦那さんが諦めてくれると思って浮気内容の一部始終を洗いざらい話した上で自ら「離婚してやるよ」と強気に三行半を突きつけたことや、
旦那さんが徹夜作業に打ち込んでいるときに間男を自宅に呼び寄せていたこと、さらには結婚前から二股をかけていて本命は間男だったが、
金が無かったために旦那さんと結婚するも、結婚後も間男との関係を絶つどころかそのまま続けていたことを明かす。

まあ要するに、離婚するにあたって彼女が不利になる証拠を隠すどころか自ら旦那さんに開示したも同然。
しかもその内容も「結婚前から関係を続けていた」「旦那さんが一生懸命働いていた時に不貞行為に及ぶ」等と、情状酌量の余地も皆無だったのだ。

92と間男は、旦那さんと92が離婚後は「再婚して92の元旦那さんからもらった慰謝料で悠々自適な生活を……」などと甘い考えを持っていたらしい。
しかし、そもそも旦那さんが92に慰謝料等を払う理由・義理などなく、むしろ(金欠と自称する)92達が支払う側という点は誤解していたから仕方ないとしても、
ただでさえ不倫の末の略奪婚ということで共通の知人や92の両親は再婚に良い感情を持たないと思われる。
その上、あまつさえ上述の「結婚前から関係があった」「旦那さんが働いている時に自宅でも不貞行為に及んでいた」等の事情が知られてしまえばどうなるか?
祝福されないどころか、双方の親族・関係者から絶縁されてもおかしくなく、少なくとも人間関係には亀裂が入ることは間違いない。
長年不倫をする時点で後先を考えていないと言えばそれまでだが、それにしても考えなさすぎではなかろうか……。

92の常軌を逸した浅慮ぶりにさしもの住人たちも呆れ果てるも、
  • 「ひたすら誠意を見せて、少しでも減額してもらえるよう祈るしかない」
  • 「自分に不利になる証拠に関しては正直に言わずをつけ」
  • 旦那も92と同じ馬鹿だったらいいのに
など、様々な意見が飛び交った。
その後、92はスレから去るが、その際に「旦那から親と代理人を同伴して帰宅する」というメールが届いたと言い残しており、
あまりにも浅はかな92と違って、旦那さんの方は本気で92を追い詰めるつもりであることを住人たちは察していた。


しかし、92が「伝説」とまで呼ばれた理由は、ここからである。



翌日、92と同じトリップの書き込みがなされた。


前スレ92の夫です。
昨日は妻がお騒がせして大変申し訳ありませんでした。相談中お邪魔しました。


まさかの92の旦那さん本人の降臨である。


前日に92本人の書き込みで住人を困惑させたことを謝罪したかったらしく、本来は上記の書き込みのみで退散する予定だったが、
「続きを知りたい」「吐き出したほうが楽になる」といった住人の書き込みを受け、誘導先のスレでいきさつを語り出す。

彼の話を整理すると、

  • 慰謝料について誤解していた92は、それに基づいて強気に離婚を宣言。
  • しかし昨日の夕方、気になって2ちゃんねるで相談し、慰謝料の真実と自分の置かれた状況を理解して顔面蒼白に。
  • 一方の旦那さんは、弁護士と92の親が同席の元、万全の態勢で92と間男に事情聴取。
  • 92は慰謝料や自分が置かれた真の状況を改めて告げられて観念するが、誤解したままだった間男は鳩が豆鉄砲を食ったように慌てふためく。
  • わずか一日で態度が変わった92を不思議に思った旦那さんは、92の「ネットで相談した」という発言を元にスレッドを発見し、降臨した。

ということらしい。
ちなみに、旦那さんによれば92は自分が慰謝料を払う立場だと理解してはいるが、納得してはいない模様で、
一応謝罪はするが二言目には金の話になり、「いかにして金額を減らすか、支払いを免れるか」とひたすら金のために謝っているのが透けて見えるらしい。
さらに言えば、92の書き込みの中にも前日の証言との食い違いが見受けられたという。

また、旦那さん曰く、間男はしきりに「合意の上です」と口にしていたらしい。
間男は一方的、あるいは強引に92と不貞行為に及んだのではなく、「お互いの気持ちが通じ合っている」ということを必死に伝えたかったと察しつつも、
旦那さんは、離婚や慰謝料についての話し合いの席で何故間男は必死にそんなことを伝えようとしているのかが解らなかったという。
スレ住人は、旦那さんが困惑したこの間男の必死の主張の意図について、
「自分たちは心から愛し合っていて、そんな二人が結ばれるのに障害などあってはならない」

「慰謝料もその『障害』であり、自分たちが慰謝料を払う必要などないはずだ」

要約:これから幸せになろうとしてるのに金取るなんてサイテー!空気読めバカ!人の幸せを踏みじるなんて(ry
頭お花畑全開の超理論で切り抜けられると思ったのではないかと推測したが、真の意図は不明。

言うまでもないが、そこに愛があろうとなかろうと不貞行為は立派な不法行為で、離婚の理由としても十分。
嫌がる妻(夫)が無理矢理手籠めにされ、それをネタに関係を強要されていたなど、やむを得ない事情があったならまだしも、
今回の場合は92と間男が合意の上で不貞行為に及んでいたのは(92の自白内容からして)誰の目にも明らか。
そんな今更な事実を何度も念押し(あるいはスレ住人が推測したような無茶苦茶な理論を展開)しても、
間男と92が慰謝料を払うかどうかにはもちろん、慰謝料の額などにも何の影響も無いということには理解が及ばなかった様子。

ちなみに、旦那さんが一切92の不倫に気付いていなかった、というわけではなかったそうだ。
結婚前から92に自分以外の男の影を感じてはいたが、惚れた弱みもあってそのことに関して言及することは避け、
自分と正式に結婚するとなればその男との関係は清算するだろうと考えていたという。
結局結婚後も92が関係を清算せず、不倫を続けていることを知った時点でもまだ嫁への愛情はあり、
間男よりも自分を見てもらうために最大限努力を続けてきたが、こうなってしまった以上は素直に身を引き、
その代わりに、92と間男にはそれ相応の代償は払ってもらう
と宣言した。

なお、結婚前から旦那さんと間男に二股を掛けていた上に、旦那さんと結婚後も平然とその関係を続け、
その結果「間男の方を好きになったから」という身勝手な理由で離婚してそっちと再婚しようとする92の信じ難い精神構造について、
旦那さんは恋愛と結婚の区別が付いていないからこんなことができるのだろう」と推測している。
つまり、92にとっては結婚して夫婦になることと、互いに好き合って恋人になることは同義であり、
「他に好きな人が出来たから今の恋人と別れる」程度の感覚で「間男の方が好きになったから旦那と離婚する」と決めたのだろうと。
こういってはなんだが、こんな思考回路の嫁と結婚してしまったことが旦那さんの一番の不幸と言えるかもしれない。

92と間男の不貞行為については(メールや本人の自白以外の)確たる証拠を握っており、言い逃れはかなわない状態にあるが、
両者とも話し合いもできないほど混乱しているため、今後は落ち着いてから92との離婚→慰謝料請求の順で進めていきたいと話した。
その証拠は前日の話し合いで92や間男にも見せたが、事もあろうに92は旦那さんを卑怯者呼ばわりしたという。清々しいほどのブーメラン

進行中の事態であるため、ある程度重要な部分はぼかし、話を聞いてくれた住人達に感謝しつつ旦那さんはスレを後にする。


そして翌日、92が再びスレに現れる。

92「慰謝料は払います。でも盗聴とかはやっていいんでしょうか。」

開口一番、反省の弁どころか旦那さんや離婚について不平不満を述べる92。
どうやら旦那さんが言うところの「確たる証拠」とは、自宅に仕掛けた隠しマイクで盗聴した音声で、
以前から92の浮気を怪しんでいた旦那さんは密かに探偵を雇って調査していたようだ。

住人たちは昨夜の旦那さん降臨の一件については一様に口を閉ざしたまま92に対応する。


92「私も悪いですが盗聴はあんまりじゃないですか?
  相手から訴えられるかもしれません。騙した事は謝りますが納得行きません。
  プライベートの侵害じゃないですか?」*2


既に92のクズっぷりを理解していた住人たちの大半は彼女に対して冷ややかになっており、
92の言う「盗聴」で旦那さんを訴えることは出来ないから諦めろ、などと突き放すような意見が飛び交った。
説明しておくと、「自宅に」「電話等の通信でなく自宅内で発生する音に対して」「家族内での目的のため」盗聴器を仕掛けることは罪ではない。
また、通信傍受以外の盗聴については、基本的に盗聴そのものではなく、盗聴器の設置にあたって他人の家屋に無断で忍び込んだ不法侵入*3について咎められるのだが、
今回のケースでは、旦那さんが自身の自宅に盗聴器を仕掛けているため、違法性はないと言えるのだ。

しかし、ここで92が再び気になる事を言い出す。
92は事態を理解した後、上記の発言に加えて


92「(浮気)相手からは訴えられないんですか?
  私は旦那にだけ慰謝料を払えばいいんですよね」


と書き込んだ。

言ってみれば92の共犯者である間男が何故92を訴えるのかと住人たちは首を傾げるが、ここで住人の1人が状況を考察した。


間男「お前のせいで俺は金はらわなきゃならなくなったぞ。この腐れ女!」

92「・・・・」

間男「俺の払う分はお前に請求するから!!」

92「。。。。。」


しきりに(無意味だが)92の関係は「合意の上」と強調していた間男、まさかの掌返しであった。

どうやら間男は、92の「離婚した後は旦那から慰謝料が貰える」という言葉を信じた結果、
92の旦那さんから慰謝料を貰えるどころか反対に自分たちが支払う立場に置かれたことで、
間違えた知識を教えた92を訴えると騒いでいるらしい。
この相手にしてこの本人ありである。

さらに92は信じがたい発言をする。


92「父と相談して弁護士に電話してみます。費用は高いですかね?
 旦那が払うんでしょうか・・・」


なんと、92は92の旦那さんが今回の件で依頼した弁護士に自らも依頼しようと考えていたらしい。
件の弁護士は「何かあったら連絡するように」と言ったらしいが、それは十中八九「異議申し立て等があれば旦那さんではなく自分に連絡しろ」という意味であり、
92が言っているような「もしも弁護してほしいのなら連絡してください」という意味でないことは明白である。
さらに「自分の弁護士費用も旦那さんが払ってくれるのか」と厚顔無恥も甚だしい期待まで口走る始末。
「夫が稼いだお金でも、離婚するまでは共有財産だから」という理屈らしいが、だったら慰謝料も旦那さんの金から払うのかとツッコまれる。

92の超思考に加熱するスレ住人たち。
「お前どこまでバカなんだよwww」と火の玉ストレートをぶつける住人も。


すると、ここでアクシデントが発生。

92「貼られていたURLから来ました。旦那ですか?」


92が旦那さんの降臨に気付き、誘導先のスレに行きついたようだ。

盛大にしらばっくれる住人たちに対し、92は、


92「また騙されてた本当にムカつく」


「お前が言うな」とツッコまれたのは言うまでもない。


そして元のスレに戻ってきた92は、スレで旦那に対し暴言を吐きまくる。


92「見てるなら出てこい 隠れて証拠なんか取るな!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


書き込みの節々での「悪いことをした」「反省している」等の発言は全て建前だった模様。
知 っ て た


2ちゃんねるで相談したことがバレた理由について「隠しカメラで盗撮されたのか?」と邪推を始めるが、
「お前が『慰謝料についてネットで調べた』って話したからだろ」と総ツッコミを受ける。
しかも慰謝料のためには実家(マンション)を売らざるを得ない状況らしい。

やらかしたのはあくまで娘で、家族とはいえ両親が実家を売ってまで補填する義務は法律上無い。
娘の不貞行為で離婚せざるを得なくなった元婿に何もしないというのは体面が悪すぎるためか、実家を手放す覚悟を決めたようだ。
……尤も、この提案を受け入れるかどうかは旦那さん次第で、どのみち92に支払い能力はないと判断して受け入れる可能性ももちろんあるが、
慰謝料を手に入れることではなく、それを92自らに支払わせることで彼女自身の行動の責任を取らせることが主目的だった場合、
旦那さんが「(特に何の恨みも責任もない)義両親からお金を受け取る気はない」と突っぱねればそこまでである。

馬鹿娘のせいで家まで手放す羽目になった両親への同情と、
両親にそこまでさせながらも微塵も反省する気配を見せず、あろうことか旦那さんに向けて暴言を放つなど、
未だに責任意識や罪悪感が皆無の92への批判に沸き上がる住人たち。


そして、この書き込みを見て事態を重く見た旦那さんが再び降臨。

92旦那「これ以上は危険だと判断しました。

暴走しかねません。
実家に電話して注意しました。
弁護士の助言の上です。

申し訳有りません。
これ以上ここで書き込みする事をやめます。

失礼します。」

(なお、92が勝手に邪推した盗撮疑惑に関してもはっきりと否定している)

そして旦那さん側から注意された92からの最後の書き込みによりこの伝説は幕を閉じる。


92「向こうに書いてある通りです。
家に電話がありました。

スレに書くのを続けると対策すると言われました。
みなさんに謝罪するように言われました。

本当に身勝手な内容で相談してすみません。
荒しみたいになっています。
許してください。

これで最後にします。
ありがとうございました。」


【余談】
  • このあまりにも斜め上な思考により、「慰謝料は有責に関わらず妻が貰うもの」と主張する人のエピソードが出る際に、度々彼女の存在が挙げられるようになっている。
  • 家庭板での類例エピソードとして「伝説の922」と呼ばれる一件も存在する。
    • ただし、伝説の92が無知な女性が愚かさを曝け出した例ならば、922はサイコな女性が自己中心的なことを宣いながら延々暴れまわった胸糞事案と認識されている。
  • また、間男が同様の勘違いをしていて報告者に慰謝料を払えと要求してきた「伝説のS山」なる類似エピソードも存在する。
    • これは婚約者から突然別れ話を突きつけられた男性の話で、当然この時点で報告者や婚約者親は浮気を疑ったが、
      婚約者は断固として否定した上に証拠もなく、婚約者が「慰謝料はきちんと払う」と言ったため、報告者が婚約破棄の慰謝料をもらって手打ちとなるはずだった。
      だがそこへ、慰謝料の件で勘違いしていた間男が宣戦布告してきたため、報告者は間男の勘違いを訂正せず「交際の証拠を見せてほしい」と要求。
      元婚約者との浮気の証拠や自白を間男本人から提供してもらうと、間男の家に元婚約者とその両親共々乗り込んで事情を暴露。
      結果、間男・元婚約者双方から慰謝料を貰い、間男は僻地へ飛ばされて元婚約者はショック*4で引きこもり化*5という報復を成し遂げている。

  • 当時のスレ内でも疑われているが、話の流れが綺麗すぎるため「創作では?」という疑惑も根強い。
    • ただ、「話が通じているようで絶妙に噛み合っていない」92当人のズレ具合が狂人を演じている感が薄く逆にガチっぽい、という評価や、事前に用意した台本に従ってこれだけの大作を書き上げられるならそれはそれでガチ(でヤバいやつ)という意見も。

  • 無知と非常識を披露した92だが、彼女が賢かったと仮定して「いかにして金額を減らすか、支払いを免れるか」を考えると取る手段はあるにはある。
    • 常套手段としては裁判や離婚調停で「家庭内別居が長く続いていた」「DV、モラハラを受けていた」と旦那の落ち度を指摘すること。
    • その旦那の落ち度によって「浮気の有無とは関係なしに夫婦関係がすでに破綻していた」と主張し、それが立証されれば慰謝料は発生しなくなる。
    • ただし、この点を立証するのは容易ではなく、家庭内別居でも5年以上が認められる条件であり、暴力や暴言に関しても診断書や写真、録音データなどがなければ認められない。
      何の根拠もなく「私が浮気したのは旦那が悪いから」と主張しても認められる可能性は皆無である。よって92はどうやっても助からない。

  • どうして92のような勘違いが発生したのか?という点についてもよく議論される。
    • よく挙がるのは、「ドラマや法律相談の番組では旦那が浮気して慰謝料を払うケースがほとんどで、(視聴者層である主婦に配慮して)妻が浮気して慰謝料を払う流れは滅多にない。」
      →「テレビの情報を鵜吞みにして「浮気の慰謝料は男が女に払うもの」という間違った情報を信じてしまったのでは?」という意見である。
    • また、後述のケースを耳にして曲解してしまったのでは?という考察もある。

  • スレで説明されている通り、どちらかの有責(不倫等)で離婚になった場合、離婚の原因を作った側が元結婚相手に慰謝料を請求する権利が発生する。
    • ただ、中には妻が有責でも、夫が妻に金銭を支払うケースも往々にして発生する。
      これは、専業主婦だったりで妻に支払い能力が無い場合、離婚に関する調停や裁判で最早失うものが無い妻の方がゴネて引き伸ばしに入る可能性があることが理由。
    • そうされると夫側はかなりの時間を取られて仕事などに支障をきたす危険性もあり、裁判費用や弁護士報酬で相応に出費もかさむ。慰謝料で賄おうにも、相手方となる妻に支払い能力がなければ望み薄である。
      また単純に「夫婦関係で揉めていて裁判所通い」というのも社会的に見ればかなりの醜聞であり、世間体に悪影響を及ぼす可能性が高い。
    • こうした理由から、裁判・調停の長期化を嫌がった夫が「これを受け取ってさっさと出ていけ」とばかりに、手切れ金、あるいは解決金として金を支払って早期解決を図るケースもままあるのだ。
      尤も、「不倫しておいて相手に金までせびった」として、妻への周囲の風当たりは最悪になるだろうが。

  • もともと2chの中でも知名度の高いエピソードであったが、2022年にとある元芸能人の発言がきっかけでSNSやまとめサイトで蒸し返されてさらに知名度が上がり、本項目も来場者数が激増する出来事が起きた。
    • 同時に上記のように伝説の92を釣り・創作扱いしていた層も92と同じような考えを持つ人物の実在が公的に立証されたため「まさか本気の書き込みだったのでは」と戦慄させる事態も起こした。




追記・修正は慰謝料について勉強してからお願いします。

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最終更新:2024年02月27日 20:57

*1 曰く「慰謝料って言葉の意味わかりますか?」「浮気して離婚した挙句慰謝料まで払わせるとかどこのヤクザだよお前」等々。要するに「慰謝料とは何か、どういう理由で払われるのか考えてみろ」という内容が大半。

*2 ※下線部は原文ママ。「プライバシーの侵害」と言いたいらしい?

*3 設置にあたってコンセント等を剥がしたり、壁に穴を開けたりすれば、それについて器物損壊罪にも問われる。

*4 間男と別れたショックではなく、報告者(婚約者)と天秤に掛けた間男が凄まじい馬鹿だったというショックからで、一時期復縁を迫ってきたという。

*5 元々就職していたが、浮気が会社にもバレて退社したという。