物理反射(女神転生シリーズ)

登録日:2010/04/30 Fri 21:18:34
更新日:2023/10/14 Sat 08:00:43
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「しまった!はねかえされた!」


そう表示された頃には後の祭りである。主人公は今まで悪魔を葬ってきた自分の強力な一撃を自身にくらうハメに。


RPG『女神転生』シリーズで多くのユーザーにトラウマを植え付けた防御特性、「物理反射」。文字通り、剣や銃などの物理攻撃を跳ね返す能力で、非常に厄介。
特に本シリーズの主人公は一部を除いて剣や銃以外の攻撃手段をほとんど持たないのが通例であるため、この能力を持つ敵に遭遇したら攻撃アイテムを使用するか、
仲魔かパートナーの魔法攻撃を頼って自分はガードするか、さもなくば逃げるしかなくなる。ある意味、主人公キラーと呼ばれる存在だろう。

今回は、この物理反射を持つ悪魔を数体チョイスして紹介する。



○邪鬼ギリメカラ

スリランカの仏教における仏敵マーラの乗り物であり、ヒンドゥー教の神インドラが乗る聖象アイラーヴァタが邪悪な存在に貶められた姿であるといわれる。
『女神転生』シリーズで物理反射を初めて搭載した悪魔であり、あらゆる登場作品において物理反射能力を所持している。
見た目は大きな牙を有する単眼の巨象であり、このイメージはシリーズで一貫している。作品によっては胴体が人型で、剣を携えていることもある。
なお、初出となるファミコン版『デジタルデビル物語 女神転生Ⅱ』では種族が幽鬼になっており、名前が「ギリメカテ」になっているが、
恐らくは「ラ」を「テ」と見間違えたためと思われる。インド人を右に」に比べれば可愛いものだ。

さて、このギリメカラだが、初登場作品の攻略本にはなぜか物理反射について明記されておらず、「あまり目立った点はない」の一言のみ。
これを信じて攻撃し、手痛い目を見たプレイヤーは少なくあるまい。それどころかAUTO攻撃を選んでいたら……書いた奴出てこい。
しかも困ったことにこのギリメカラ、即死攻撃のムド系魔法を習得している作品が多く、
いざパートナーの魔法で一掃しようと思ったらその前にパートナーが呪い殺された、なんて最悪なパターンも起きたりする。
『女神転生II』ではみんなのトラウマ「恐れの山」在住。即死魔法ムドハンマに加えて剣反射相性にバインドまで持っており、
同じく恐れの山に出没するサウォバクと合わさって恐れの山の難易度を急上昇させている。
ダーク属性なので会話による戦闘回避も難しい(作品にもよる)。トラウマメーカーの名に相応しい悪魔だが、
真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE- マニアクス』では防御属性を無視できる能力「貫通」を所持した状態で仲魔になるイベントがある。
物理反射を持つギリメカラに貫通……製作サイドのちょっとしたジョークだろう。笑えないぐらい泣かされたことが多いがな。
ただし入手難易度が高く、貫通所持のギリメカラを取り扱う悪魔ブローカーのところに行くにはLv95のメタトロンが必要なため、一種のハイエンドコンテンツと言える。
だが閣下とまともに渡り合うには、主人公を含めた戦闘メンバー全員に貫通が必須レベルなのが悩みどころ。
なお、「貫通」が有効なのは「無効」と「吸収」だけなので、貫通を持っていても普通に反射されるため注意されたし。

大半の作品ではムド系に弱いので呪殺してしまおう。ハマ系も一応効くが、ハマには若干の耐性があるのでお勧めしない。ムド系魔法が無ければ普通に攻撃魔法でしばこう。後述のランダ、ドッペルゲンガーも同様。
なお、とある作品ではギリメカラを超えるギリメカラ、通称軍曹が登場する。その強さは自分の目で確かめてほしい。


○鬼女ランダ

バリ島における悪の権化たる魔女であり、対立している聖獣バロンと永遠に終わらない善と悪の戦いを繰り広げるといわれている。
実は初作のFC版『デジタルデビル物語 女神転生』からの登場なのだが、途中から物理反射が搭載された。
今でこそギリメカラに並び、物理反射を有する悪魔として名高いが、当然ながら当時はプレイヤーが知るよしもない。
同じ失敗を繰り返してカロンに出会うハメになったのではないだろうか。リセットボタンって便利だよね。
種族はCHAOS-NEUTRALの鬼女であり物理反射悪魔の中では話が通じるほうなので、満月で交渉が難しくなっている時以外は会話で退散してもらうのも手。
なお、真ifでは反射が付いていない。



ドイツ語で「二重に歩く者」を意味する名称の幻霊。何から何まで同じ姿をしている、もう一人の自分自身であり、遭遇すると死期が近いといわれている。
むしろ物理反射と知らないプレイヤーに死期を与えた外道。自分自身を攻撃すれば結果は火を見るより明らか、なのはわかるが……非常に腹立たしい存在である。
また、SJにおいてはUNKNOWN悪魔システムと合わさって序盤から中盤だというのに理解不能な死を遂げたプレイヤーを量産した挙句、そのLv=防御系パラメータの低さを悪用されて仲魔としても活躍したらしい。


○幽鬼グレイマン

スコットランドに伝わる巨大な幽霊。月が昇る頃に海辺の近くから現れ、その姿を見たり話し声を聴いた人間には死期が近づくといわれている。
デビルサマナー ソウルハッカーズ』の中盤、「あかねモール倉庫」にて初出現する。
彼らはその、横を向きながらどことなくこちらを小馬鹿にしたような外見で、なおかつ集団で現れることが多い。
背丈こそ高いがお世辞にも強そうには見えない姿で、レベル上げに丁度いいからと油断してAUTOモードにしたプレイヤーをお決まりのように葬った。
幸い、ギリメカラなどと違い反射するのは打撃と斬撃だけであり、技と銃撃は普通に効くので、主人公は銃で攻撃させよう。
ハマ系魔法に弱いので、使えるなら破魔攻撃で成仏させるのがベスト。逆にムド系は効かないので使わないように。
本作では同種の悪魔として邪鬼ラクシャーサ、外道アーバンテラーがいる。


見て頂ければわかる通り難敵な彼らだが、共通の弱点として魔法に弱く、特にムド系(相手や作品によってはハマ系)が効果的なので、戦闘中に詰むことはそうそうない。
作品によっては魔法禁止エリアに出てくるなんて奴もいるが、魔法攻撃のアイテムなどは普通に使えるので、準備さえしておけばそこまで脅威にはなりえない。
あくまで情報のない状況や備えを怠った場合が怖いという、典型的な初見殺しである。
また作品によっては、火炎属性を持つヒノカグツチに代表されるように、物理以外の属性を宿しており、疑似的な魔法攻撃ができる剣も存在するため、
主人公がこれを装備していれば彼らも怖くないだろう。代わりに地霊ムスッペル(火炎反射)に泣かされたプレイヤーが増えたらしいが。
なお、『真・女神転生Ⅱ』などでは魔法の威力があまりにも低すぎてほとんど役に立たないため、ムド系の魔法かアイテムがないと、もれなく詰むか壮絶な泥仕合を演じる羽目になる。

ともあれ、これも悪魔の個性として納得するしかないだろう。



追記・修正は反射に注意しながらお願いします。

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最終更新:2023年10月14日 08:00