組分け帽子

登録日:2012/06/23 Sat 09:18:21
更新日:2024/01/22 Mon 14:21:04
所要時間:約 10 分で読めます




''Oh you may not think i'm pretty, / but don't judge on what you see./I'll eat myself if you can find / a smarter hat than me.''
The sorting hat, opening lines of the 1991 sorting hat song.




組分け帽子(sorting hat)とはホグワーツ魔法魔術学校にてに生徒を選別することを生業としている人格を持った帽子のことである。


【創設者と歴史】

元々はホグワーツ創設者の1人であるゴドリック・グリフィンドールが愛用していた普通の帽子だった。

ある日、ホグワーツの4人の創設者達が自分達が死んでから生徒を選別することが難しくなることを憂いていた時に、
ゴドリックが自分の被っていた帽子を差し出し、死後も問題なく組分けができるよう、創設者達の知恵と人格をコピーして帽子に与えたのが始まり。
(そのため、人格にはサラザール・スリザリンのそれも含まれているものの、彼の思想が先鋭化する前だったのでマグルへの偏見はない模様)
それから千年以上の長きに渡り活躍し続けている。入学式では校長の座る特等席の真ん前に置かれる。偉いのである。

帽子は、これをかぶせた生徒の持っている素質や性格、重視する徳目などを強力な開心術で読み取り、また直接本人に希望などを確認したりしながら、もっとも適合する寮はどこかを審議する。
決定すれば、帽子は大声でどの寮かを宣言する。

ちなみに原作では、候補者と帽子のやり取りは本人にしか聞こえないようになっていた(周囲に聞こえるのはどの寮か決定したときのみ)が、映画版では帽子が声を発し、小声ながらも外に聞こえかねない様子になっていた。


「組分け帽子」は基本的に組分けにのみ使われるが、実はそれ以外の時に被っても、ちゃんと話をしてくれるという一面もある。
場合によっては悩み相談にも乗ってくれるようで、ある意味もう一人の教員ともいえる。


因みに素養があると認めたグリフィンドール生はここからゴドリック・グリフィンドールの剣を抜く事ができるという隠し能力がある。
実際、この剣を必要とするケースが作中で複数回起きた。
なお、作中では帽子の中に剣が入っていると説明されているが、実際の剣の場所が判明しているにもかかわらず問題なく剣を抜くことができる描写がある事から、帽子に剣本体が仕込まれていると言う訳ではなく、どこからでも剣をその場に召喚する魔法が条件を満たした場合に発動するという仕組みだと推測される。


【組分け帽子の歌】

毎年新入生が入る前に組分け帽子が一年かけて全力で作り上げる。歌詞と曲は毎回変わる。


作曲 組分け帽子
作詞 組分け帽子

in 1991


oh you may not i'm prrety, but don't judge on what l see.

I'll eat myself if you find a smarter hat than me.

You can keep your bowles black.

your top hats sleek and tall.

For i'm the Hogwartz Sorting Hat and i can cap them all

there's nothing hidden in your head the sortig hat can't see.

so try me on and I will tell you where you ought to be.


You might belong in Gryffindor, where dwell the blave at heart, their daring, nerve and chivalry

You might belong in Hufflepuff, where they are just and loyal, those patient are true.


Or yet wise old ravenclaw If you've a ready mind where those of wit and learning will always find their kind.


Or Perhaps in Slythrin you'll make your real friend.

those cunning falks are any means to achieve their ends

So put me on! Don't be afraid!

その歌詞や曲は毎回変わるが基本的には新入生に組分け帽子の役割と寮の特色を説明する内容である。


【作中主要人物の組分け】

彼の組分けは困難な作業だったと後に組分け帽子は話している。

4つの寮全てに対する適性があったが、
特に自分の力を試してみたいという思いや、かつてスリザリンが自分の寮生に望んでいた断固たる決意・機知・規則を無視しがちな傾向、
そして何より蛇語といった性格や資質を持ち合わせていたため、スリザリンに入れば類を見ないほどの大きな栄光と名誉がハリーのものになると薦めたが、
ハリーが拒否したためグリフィンドールに入れた。

その結果、ハリーはヴォルデモートを倒す程にまで成長する事となっているが、組み分け帽子の方はハリーをグリフィンドールに入れてしまった事が「間違い」だったと判断しており、むしろスリザリンに入れるべきだったと考えている。
ヴォルデモートを倒したとは言っても、ハリー一人の力だけで実現させた訳ではないし、物語終了後の様子を見ても、スリザリンに入れる事も決して間違いとは言えなかったのではないかと思わせる部分はあった。


なぜ希に見ぬ賢さとアカデミックな才能がずば抜けている彼女をグリフィンドールに入れたのかと、主にレイブンクロー生を中心に疑問を抱かれている。
全てがレイブンクロー向きでレイブンクローに入れば成功することは目に見えていたらしく、実際にかなり悩んだという。

が、ハーマイオニー自身が勇気と友情により重きを置いていたことと、グリフィンドールに入ることでその知能を存分に生かせる勇敢さを身に付けることを見越してグリフィンドールへ入れたらしい。


彼は「ウィーズリー家の中で自分だけグリフィンドールに入れないのでは」と心配していたが、無事に入れた。

ロン本人の資質ももちロン精査されはしただろうが、何気に家系そのものを根拠にされるのは珍しい部類である。「またウィーズリー家か!」
ブラック家でもグリフィンドール入りしたシリウスの例もあり、やはりロンは相応の勇敢さを見込まれたのだろう。


帽子を被った途端に……というか、頭に触れるか触れないかくらいの一瞬で即スリザリンである。
家柄もスリザリン系で純血、さらには性格が悪い(端的に言えば)ということで速攻で決まった。
因みに組分けに掛かった時間は歴代でも上位に入る短さらしい。

なお、決定時間が短かった生徒・歴代第一位はトム・リドル(血筋や本人の資質を考えると当然ではあるが…)。


組分けにかなり長い時間を要した。ネビルと口論になったためらしい。

組分け帽子はグリフィンドールを奨めたのだが、どう考えても自分にグリフィンドール生の資質は無いし絶対虐められるからハッフルパフに入れてくれと懇願されたという。
しかし、ハッフルパフ生に必要な忍耐と勤勉さが足りなかったので入れなかった。
作中描写だとあまりイメージが定着しないふわっとした寮と思われがちだが、人間として正しく、強いのがハッフルパフなのだ。敷居は低いようでまったく易くない。
なお公式で判明した例で唯一の入寮拒否通告がこれ。

最終的に説得に成功し、グリフィンドールへ入った。その結果は言うまでもない。


ホグワーツに入った時に、組分け帽子にレイブンクローかグリフィンドールかどっちか選べと迫られたのでレイブンクローにしたらしい。
当時は決闘に明け暮れていて、もしグリフィンドールを選んでいたら教師なんてやってなかったというのは本人談。


純血主義の負の側面を体現した集団の直系でありながらまさかのグリフィンドール入り。ちなみにブラック家でグリフィンドール入りしたのは彼だけ。
生まれつき家風を嫌っていたのが大きかった模様。
ただし、在学中はジェームズと2人仲良く悪ガキの頂点として名を轟かせ、スリザリンに引けを取らない傲慢さや差別的な態
問題行動の中にはジェームズですら妨害せざるを得なかったほどの凶悪過ぎるものもあった模様。
もしかするとハリー同様、スリザリン入寮を勧められるも拒否したのかもしれない。


ミネルバをグリフィンドールとレイヴンクローのどちらにするかで5分半も悩んだ末、グリフィンドールに。
彼女の資質がどちらでも大成できる物であったがためである。


組分けでグリフィンドールとスリザリンとで散々迷った末にグリフィンドールになった。選択にかかった時間はミネルバ並だったという。
ピーターは勇敢さのかけらもない小心者にして卑怯者だが、ジェームズ・ポッターやシリウスにくっついていたことから勇猛さに対する憧れがあったから、最終的にグリフィンドールに入れたのではと推測できる。
なお、この決定を帽子は間違いだとは認めていない。その理由は、彼が最期を迎える原因として、旧友であったジェームズの息子であるハリーを殺す事を良心から躊躇った事にあるとされている。


【その他】

▼組分け時には人柄よりも生徒が何に価値を置いているかを重視する。

その為組分けに時間がかかっても、間違った寮へ入れられて苦労することはない、しかし千年に一度くらいミスることがあるらしい。因みに先述したとおりピーターはミスにカウントされない。

また、前述のハリーなどのように必ずしも本人が一番向いている寮でなくても他の寮でやっていけるような適性があれば本人の意思を尊重してくれる。

一方でネビルのように条件を満たしていないと判定されると例え希望の寮であっても入寮拒否されることもある。

7巻のエピローグである人物がスリザリン入りしたらどうしようかと不安になっていたが、まあなんとでもなるだろう。
その人物ならスリザリン入りしても問題は無さそうだし*1


セブルス・スネイプは純血主義やスリザリン入りの熱意などの要素があったのでスリザリンへ。
(つーか力への欲望・危機を「蛇のように」すり抜ける抜け目のなさなど典型的なスリザリン向けの人材である)
ただし、後に生半可なグリフィンドール生以上に勇敢さを見せた点から、ダンブルドアからグリフィンドールでも十分な勇敢さと気高さを潜在的に持っていると思われており、
組み分け帽子による判断が性急過ぎたかもしれないと、後悔させている。
実際、ジェームズ一派の虐めや唯一仲の良かったリリーとの関係破綻も、グリフィンドールとスリザリンという寮の違いが最大の原因である為、
本人が望んでいたとはいえ、スリザリン入りはスネイプに不幸をもたらすだけだったと言える。


▼組分けに特に時間を要した人物の事を「組分け困難者」と呼ぶ。
判定におおよそ5分以上経過するとそのように判断される。これでも50年に1度程度にしか起こり得ないらしい。
作中で判明した組分け困難者はミネルバ・マクゴナガルとピーター・ペティグリュー。かなり長かったとされるハーマイオニーとネビルですら組分け困難者ではないので、この二人の組分けは語られているより困難な作業だったということがうかがえる。





Wiki篭り(スリザリンは嫌だ……スリザリンは嫌だ……スリザリンは……)

組分け帽子「レイブンクろふぅっっぼぇっ「追記・修正宜しくお願いします。」

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最終更新:2024年01月22日 14:21

*1 なお、この人物については続編である「呪いの子」にてスリザリンに組み分けされることとなった。しかし残念ながらその組み分け結果は彼の中で深い影を落とすことになるのである。