講義ノート共有Proj
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講義ノート共有Proj
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2013-02-27T18:54:08+09:00
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**Wikiの概要
&bold(){1.教える力を身につけること}
教材の制作を通じて、第三者にうまく伝え、理解してもらう能力を向上させるのに役立たせたいと思っています。レベルや分野は(まともなものであれば)問いません。
ですので編集する側とそれに対する応答がメインコンテンツとなります。
&bold(){2.知識の共有}
無料で体系だった知識を共有する。受験生や資格取得をめざす社会人、それに教養を身につけたい方に向けて役立つ情報を発信する。
資料として、書籍をまとめたもの(レジュメ)を公開。
ただし、1がメイン。
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このwikiでは品質確保のため、編集はログインメンバーのみとさせていただいております。
このwikiで教え方を向上させたい、あるいは、自分の知識を広めたいという方は右上の「&bold(){このwikiに参加}」を押して気軽にご応募ください。
塾講師や教員を目指すかたはもちろん、そうでない方も構いません。
ニコ生で講義をしている方や、LINEで家庭教師をしている方などもその集客に利用していただいて構いません。
また、wikiを書き慣れていない方でも、書けるように[[@Wikiを編集してみる>一般向け/PC/@Wikiを編集してみる]]という記事を用意しました。
(2013/1/22開設)
2013-02-27T18:54:08+09:00
1361958848
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一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第4講 極限・収束といくつかの例
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/78.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
*極限・収束といくつかの例
**極限と収束
講義を理解した方であれば、第2回の講義の最後に触れた記号列に関して理解できるものと思います。今、改めてそれを書いてみましょう。&br()
ある数列{s&sub(){n}}が与えられているとき、数sが{s&sub(){n}}の極限であるとは
#math(100){
\forall \varepsilon > 0 ,\exists N \geq 1, \forall n \geq N \mid s_n - s \mid < \varepsilon
}
を満たすときに言います(式1)。また、このようなsが存在するとき数列{s&sub(){n}}は''収束する''と言います。&br()
また、どんなsに対しても収束しない場合その数列は''発散する''といいます。&br()
では、具体的な例を見ていくことにしましょう。
**最も単純な数列
今、数列{s&sub(){n}}が任意のnに対してs&sub(){n}=0であるようなものを考えます。
#math(100){
0(=s_1),0(=s_2),0(=s_3),0(=s_4),\dots,0(=s_n),\dots
}
というような数列です。ずーーっと、0ばかりの数列で大変単純なものです。&br()
これが収束するかどうか、、、いかがでしょうか?すこし考えてみてください。&br()
&br()
&br()
&br()
そこまでもったいぶるほどのものではありませんね。答えは''収束します''。&br()
問題はここからです。収束するからには、それを証明しなければなりません。今、収束するかどうかは上の定義で出てきた式1を満たすような数sが存在しなければなりません。このsは直感からみて0であることは間違いなさそうです。では、次にやらなければならないことはs=0が式1を満たすことを示すことです。&br()
つまり、収束するというためには、数列{s&sub(){n}}が「収束する」という定義を満たすことを示す。そのために極限(この例の場合は0)を見つけそれが定義の条件(式1)を満たすものであると示す必要があるわけです。&br()
では、証明に入ります。&br()
**収束の証明
式1は任意のε(>0)に対してある条件を満たすようなNが存在すると言っています。ですので、任意のε>0に対してそのようなNが存在することを示していきます。今ある数ε(>0)が与えられています。ここで、Nが満たすべき条件は任意の自然数nに対して|s$sub(){n}-s|<εであることです。sは0であると考えていますので、これは|s&sub(){n}-0|<εをみたすという要請です。&br()
どんな自然数Nをとったらいいですか?&br()
&br()
&br()
答えは、この場合はどんな自然数Nをとっても成り立ちます(しかもεの値によらず!)。今、そのようなNが存在することを示せばいいので、たった一つでもあればいいわけです。ですので、Nとして1をとった場合を考えます。&br()
すると、n≧N=1をみたす任意のnに対しても|s&sub(){n}-0|<εです。だって、s&sub(){n}は常に0ですから|0-0|=0となりε>0の条件から|s&sub(){n}-0|=0<εとなります。簡単ですね。&br()
つまり{s&sub(){n}}は収束し、しかも、極限が0(=s)であることまで証明されました。
**きちんとした証明
これを、きちんと数学屋さん式の文章に直したものが以下のものです。&br()
「&br()
今、ε>0が与えられているとする。この時、N=1に対し条件式(式1)が成立することを示す。&br()
任意のnに対してs&sub(){n}=0であるので、n≧N=0を満たすnに対してもs&sub((){n}=0&br()
よって、任意のn≧Nに対し
#math(100){
\mid s_n -0 \mid = \mid 0 - 0 \mid =0
}
であるが、ε>0よりこれはεより真に小さい。&br()
よって、Nが式1を満たすものであることが示された。&br()
これより、数列{s&ub(){n}}は収束する。
&br()」&br()
実際は、もう少し省いたり(あるいは丁寧に書いたり)と、それを読む側のレベルによって変えていきますが、だいたいこんな感じで証明を行います。&br()
かたい文章かもしれませんが、数学書ではなこのような形式で証明が書かれていることが多くなれておく必要があります。&br()
上の例は極限sもすぐ思い浮かび、しかも、Nのとりかたがεによらないというかなり簡単な例です。次にもう少し複雑なものを考えて行きましょう。
**少し複雑な例
ではs&sub(){n}がn/(n+1)が与えられている数列に関してはどうでしょうか??
#math(100){{
\frac{1}{2},\frac{2}{3},\frac{3}{4},\dots,\frac{n}{n+1},\dots
}}
どうも、だんだん1に近づいていくような感じがありますね。試しに、極限sは1であると想定して証明できるか考えてみます。&br()
今、1が極限だとすると、あるε>0が与えられた時にs=1として収束の条件(式1)をみたすようなNが存在するはずです。ここで、n/(n++1)が常に1よりも小さな値であることを考えると|s&sub(){n}-1|=|1/(n+1)-1|は1-n/(n+1)と一致し、さらにnが大きくなればなるほどこの値は小さくなっていきます。&br()
つまりある自然数tで1-t/(t+1)<εをみたせばu>tであるようなuに対しても1-u/(u+1)<εがなりたつということです。少し計算してみると
#math(100){{
1-\frac{t}{t+1}<\varepsilon
}}
#math(100){
t+1-t<(t+1)\varepsilon
}
#math(100){
1< t \varepsilon+\varepsilon
}
#math(100){{
\frac{1-\varepsilon}{\varepsilon}<n
}}
となり,これが1-t/(t+1)<εとなる条件であることがわかります。Nとしてこのtより大きな自然数をとれば,n>Nを満たす自然数nに対してもこの大小関係はなりたちますから|s&sub(){n}-1|<εとなるわけです。今回は、先ほどの例とちがい、与えられたεによって、Nの値を考えないといけなかったことに注意してください。
**きちんとした証明2
今の場合の証明を書いてみましょう。&br()
「&br()
あるε>0が与えられたときNをN>(1-ε)/εを満たす数だとする。この数は存在する。&br()
このとき任意のn≧Nに対して、
#math(100){{
\mid s_n-1 \mid = 1-\frac{n}{n+1} \geq 1-\frac{N}{N+1}<\varepsilon
}}
となる。よってこの数列{s&sub(){n}}は1に収束することがしめされた。
&br()」&br()
この証明において、でてきた式の二つ目の不等式は省略されています。この部分に関して証明を書いてもいいのですが、少し考えれば分かるもの、明らかなもの(自明なもの)に関しては証明中で省略する場合があります。書籍などにおいても同じです。&br()
実際、n≧Nですから
#math(100){{
nN+N \geq nN+n
}}
で
#math(100){
N(n+1) \geq n(N+1)
}
となり
#math(100){{
\frac{N}{N+1} \geq \frac{n}{n+1}
}}
つまり
#math(100){{
1- \frac{n}{n+1} \geq 1-\frac{N}{N+1}
}}
で簡単に示すことができます。ただ、ぱっとみて直ぐにわからない場合には必ず手を動かして確認してみてください。もしかするとわからない原因は、前提知識の欠如や理解不足にあるばあいもあります。そのまま読みすすめてしまうと、浅い理解になってしまいますのでこのような「行間を埋める」作業を行うことも数学書をよみすすめるうえで大変重要となってきます。
**第4回のおわりに
今回の講義は以上です。記号の列を理解し、それにそった証明をおこなうという基本的であるが難しく重要な作業を紹介いたしました。今回取り上げた例は簡単なものであり、本講義の趣旨からあまり入り組んだモノを取り上げるのは妥当でないため、このような例をとりあげました。しかし、次回以降も今回行ったことに類似の作業は多々でてきますのでその都度その都度丁寧に理解するということを積み上げることによって力が身につくものと信じています。
&br()&br()&br()
#region(close,この記事のコメントをみる)
#pcomment(reply)
#endregion
2013-02-27T18:31:44+09:00
1361957504
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管理人からのお知らせ
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/66.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
・(2013/1/22)wikiを作成。[[講師をやってみたい方へ]]において、編集ルールを定める。その他細かい点を追加。&br()
・(2013/1/25)文責、アクセスカウンタ、コメント欄を配置した、テンプレートページを作成。編集者の方は新規ページをつくる際には、このページをコピーすれば楽に作れる。&br()
・(2013/1/27)ページが割り当てられていないリンクに対しては「未作成」と表示するように設定を変更。&br()
・(2013/2/16)講義関係のページを徐々に書き始めたので、トップページ置ける注意書きを削除。&br()
・(2013/2/27)トップページほか、諸事情により管理人のブログに関する情報を削除。
&br()&br()&br()
#region(close,この記事のコメントをみる)
#pcomment(reply)
#endregion
2013-02-27T14:06:02+09:00
1361941562
-
講師の紹介
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/16.html
**きょうよ
講師一号兼このWikiの管理人です。ブログで書籍の紹介を中心にかいてましたが、どうせならもう少し広がりのある形にしようと思いまして立ち上げました。ブログの方も更新はしていく予定です。また、管理人として恥ずかしい限りなのですが、口頭であろうが、文章であろうが人に教えることが大変下手です。その改善にもなるよう、ご意見、ご批判、ご指摘が集まるようねがいます。&br()当分は、一人で編集にあたることになると思います。&br()どれも広く浅くですが、政治、経済、法学、社会学、金融、会計、数学、PC関係あたりを中心に書いていくとおもいます。&br()どうぞよろしくおねがいいたします。&br()
LINE:ございますが、ほかの講師から要望があったときのみ教えます。&br()
2013-02-27T14:04:26+09:00
1361941466
-
一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第2講 まずは数列
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/76.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
*まずは数列
**ここからはじめよう!
高校の数学教育の流れをみると、「数列→極限→微積」という流れになっていますね。これは多分、極限操作に慣れ親しんでから微積に入ろうということでしょう。私も例に習って、数列から話をはじめることにいたします。&br()
ただし、数列からはじめるのは上とはちょっと違った意図もありまして、それは''実数を構成する''ということ。&br()
実数という言葉は何度も聞いたことありますね?「小数を使って表せる数」というイメージでおおよそあってますが、実はこれがなかなか厄介で、昔の偉い数学者も頭を悩ませた問題と関連しています。&br()
&br()
どうですか?単純に理解していた実数が厄介なものだと聞いて、ワクワクしてきませんか?笑&br()
&br()
そんな方はごく一部かもしれませんが(笑)、どちらにせよ、まずはじめに実数を倒さなければ前に進めないのでそのためのツールとして数列からはじめたいと思います。&br()
(ペアノの自然数の構成には触れません。自然数、整数、有理数に関しては素朴な理解で十分です。このあたりは、集合論を取り扱った講座を見てください。)
**数列の基礎
数列はもう既にご存知ですね。読んで字のごとく、「数の列」です。&br()
もう少し丁寧に言うと、全ての正の整数nに対して数s&sub(){n}が与えられているときこれを''(無限)数列''といい
#math(100){{
{s_n}={s_1,s_2,s_3,s_4\dots}
}}
と書きます。さらに、数s&sub(){n}を''一般項''といいます。このあたりは高校で習っているはずなので特に説明はいらないでしょう。等差数列、等比数列なんていう言葉も、説明を省いて用いさせていただきます。
**数列の収束
なにか数列{s&sub(){n}}があったとします。この数列の項s&sub(){n}が十分に大きなnに対して、ある数sに任意の近さに近づくときこの数sを数列{s&sub(){n}}の''極限''といいます。・・・というのは、高校までの言い方です。これでは「十分に大きな」とか、「任意の近さに」など何を言っているのか厳密ではありません。&br()
早速、難しいポイントですね。&br()
**近いと大きい
まずは、「任意の近さに」という点を正確にしていきましょう。&br()
「任意の近さに」というのは「どんな正数よりも近く」ということです。ある正数(ここではεとしましょう)より近いというのは絶対値の記号を使って、
#math(100){
\mid s_n-s\mid<\varepsilon
}
という状況です。εを距離だとおもうと、数列と極限が距離ε未満になっていると読めますね。&br()
つぎに「十分に大きなnに対して」というのを考えます。これは、すべてのn≧Nに対して上の絶対値の大小関係が成り立つような数Nが必ずあるということです。&br()
&br()
**A君とB君の会話
今申し上げたことをもうすこしくだけた感じで説明しましょう。&br()
ある数列{s&sub(){n}}と数sがあって、この数列に対してsが極限であるかどうか考えてみます。これをチェックするのにsは極限だと主張するA君と極限じゃないと主張するB君の会話を想像してみましょう。&br()
A君「sは絶対に極限だね!」&br()
B君「いいや、極限じゃない!極限だって言うなら、100より近くなるようなNを言ってみろよ」&br()
A君「ふんっ!それなら、Nを20にすれば、第20項よりあとの項はsとの差は100未満になる!」&br()
B君「100じゃ大きすぎたか。じゃあ0.1より近くなるなだどうだ?」&br()
A君「0.1でも大丈夫!Nを10000にすれば第10000項よりあとの項は全部sとの距離は0.1未満だ!」&br()
この言い争いで、Bくんが提示した数(イプシロンのこと。上の会話では100とか0.1)がどんな数であっても、A君がそれに対してn≧Nならsとs&sub(){n}の距離がB君のいった数よりも近くなるというような、そんなNがいうことができれば、A君の主張は正しく「sは極限である」ということができます。逆に、そういうNが存在しないくらい小さい数を一個でもB君が探し当てれば、B君の主張が正しく、「sは極限ではない」ということができます。&br()
**具体的な数をあてはめてみよう
{s&sub(){n}}を具体的にs&sub(){n}=1/n、s=0とおいて考えてみましょう。&br()
B君が0.003を提示したとします。&br()
この時、A君はNを1000とすれば、s&sub(){1000}=1/10000=0.001で|s&sub(){1000}-0|<0.003ですし、これよりも大きなn(≧N)は''どのnをとっても''|s&sub(){n}-0|<0.003を満たすことは簡単にわかります。&br()
これだけでなく、B君が0.003であろうがもっと小さい数(ただし、0は正数には含まれない)を言ってきてもn≧Nに上の大小関係を満たさせるようなNを探し出すことができます。つまりs=0はこの数列の極限であると言えます。&br()
一方で、sが0ではない数を考えるとこの場合はB君の勝ち!B君は簡単にどうやっても上の大小関係を満たさせるようなNが''存在しない''ような小さい数字をいうことができます。&br()
例えば、A君がs=0.01を極限だと主張したなら、B君はεをそれよりも小さい数、例えば0.001を提示すればA君は上の大小関係をみたさせるようなNをいうことができなくなります。なぜならこの場合はnが10000の時s&sub(){1000}は0.0001でこのn=10000よりも大きなnはいずれも0.0001より小さい数です。つまり|0.0001(s&sub(){10000})-0.01(=s)|=0.0999≧0.001(=ε)で、nが10000より大きければこのような関係が続きます。A君が極限だと主張するためにはあるNをとってn≧Nをみたす'すべてのn'に対して|s&sub(){n}-0.01|<0.001が成り立たないといけませんが、どんなNをとっても第10000項以降には条件をみたさないnが''存在して''しまうというわけです。
**記号を使った表現
今、説明で「すべてのn」「任意の」あるいは「存在して」「存在しない」というような言葉を使いましたが、これらを数学の記号で表すことができます。&br()
まず「任意の」というのは「∀」この記号で表します。任意のnは「∀n」となります。また、「存在する」は「∃」という記号を使って表します。上の例で言えば正数Nが存在するですから「∃N≧1」と書きます。&br()
これらを使って今述べたことを書くと
#math(100){
\forall\varepsilon >0 , \exists N\geq 1 ,\forall n\geq N ,\mid s_n-s\mid < \varepsilon
}
となります。訳がわからないですね(笑)いきなりこれ以上やると頭をパンクさせてしまいそうなので今回はここまでとし、次回この記号をつかった表現の説明からはいることといたします。&br()
いきなり、不等号や任意あるいはイプシロンだとかいろいろな記号がでてきて混乱しているかもしれませんが、読み進めまた読み返すことによってだんだんと理解ができるようになるはずです。いきなり全部を理解しようとせずに、部分的な文章の理解を丁寧におこなうことが理解のコツだとおもいます。
&br()
&br()&br()&br()
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2013-02-27T12:54:01+09:00
1361937241
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一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/51.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
*講座の紹介
本講座では高校でならう微積分の少しだけ進んだ内容を解説したいとおもいます。数学を専門的に扱う方を除いて、大学や社会でこれだけ知っていればとりあえず足りるという程度の知識を与えることが目的です。
なお、前提知識は高校数学ⅢC程度までの知識があれば理解できるように書くつもりです。
&br()&br()
*目次
***[[第1講 微分積分事始め>一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第1講 微分積分事始め]]
***[[第2講 まずは数列>一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第2講 まずは数列]]
***[[第3講 記号を読む>一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第3講 記号を読む]]
***[[第4講 極限・収束といくつかの例>一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第4講 極限・収束といくつかの例]]
&br()&br()&br()
#region(close,この記事のコメントをみる)
#pcomment(reply)
#endregion
2013-02-27T12:44:49+09:00
1361936689
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一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第3講 記号を読む
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/77.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
*記号を読む
**記号はつまずく
すこし高度な数学を扱うような書籍を読もうとした場合、どうしても任意や存在を表す記号の羅列と向き合わなければならなくなります。多くの人は、ここで大変苦労をしてしまうかもしれません。&br()
しかしながら、数理論理を扱うのでなければ、出てくる記号は「∀」「∃」あるいは「⇒」がほとんどで、そこまで複雑なものではないはずです。ごちゃごちゃと書いてありますが、見た目に騙されてはいけません。「丁寧に書こうとすれば説明が長くなる」ように「記号で書くと長くなる」という程度のことで、言っていることはそんなに難しくないはずです。&br()
みんながつまずくここを突破できれば、だいぶ楽になるとおもいます。がんばって理解していきましょう!
**基本の記号
記号列の解読の鍵は、まずは、上にあげた三つの記号を理解することです。ひとつひつつ見ていきましょう&br()
「∀」、これは「任意の」を表す記号です。「任意」という言葉自体、日常の会話では合間り使わないかもしれませんが、意味としては「どのような」とか「~を満たす全ての」だと思っておけば大丈夫でしょう。&br()
例えば「∀x>0 式1が成り立つ」とあれば、0より大きな「どのような」数xに関して式1が成立するとなります。簡単な例で言えば
#math(100){
\forall x>0 ,x+1>1
}
のような感じです。これは「どのような正数xにたいしてもx+1>1(が成り立つ)」ことを意味しています。むずかしくないですね。&br()
ここで注意ですが、上のxがどのような数であるかは上の記号列からはわかりません。有理数であるかもしれませんし、実数であるかもしれません。しかし、たいていの本では、文脈から分かるため省略されています。逆に、わかりにくい場合には省略されていないので読んでいくのに障害にはならないはずです。&br()
つぎに「∃」は「存在する」を意味しています。こちらは、日常の会話でも普通に使うのでわかりやすいですね。「100以上の偶数が存在する」とか「3で割り切れる偶数が無限に存在する」とかです。ある関数fが与えれるとして
#math(100){
\exists x>0 ,f(x)=3
}
とあれば、「正数のなかで、f(x)=3を満たすようなxが存在する」ということを意味しています。&br()
「⇒」は「ならば」を意味します。これだけではわかりにくいですが通常「A⇒B」と書いて「AならばB」とよみ「Aが成立すればBも成立する」とか「Aが正しければBも正しい」ということを意味します。高校で必要十分条件をならったかたなら簡単に理解できますね。
**「または」と「かつ」
ほかにも出てくるかもしれない記号として「∨」と「∧」があります。ただ、これらは記号で用いられるようりも日本語でそのまま「または」あうるいは「かつ」と表記されることが多いようです。あまり気にする必要もありませんが、もし出てきた場合には「または」と「かつ」だと思っておけば良いでしょう。(このwikiでは数学モードで日本語を打ち込めないので頻繁に用いるかもしれません。ご了承ください。)&br()
これらの意味も少し説明します。&br()
「または(∨)」は、「AまたはBが成立する」のように用いて、「Aが成立する」あるいは「Bが成立する」あるいは「AとB両方が成立する」という意味です。最後の「AとB両方が成立する」場合も表していることに注意しましょう。&br()
「かつ(∧)」も同様に「AかつBが成立する」のように用いて「AとB両方が成立する」ことを意味します。
**範囲に気を付けよう
基本的な記号の意味に関しては上のようになりますが、記号の(作用)範囲に関しても気をつける必要があります。記号の範囲というのは、「その記号はどこに効果があるのか」ということを意味しています。厳密にやると少々骨がおれるので、簡単な例を見てりかいすることに致しましょう。次の記号列をみてください。
#math(100){
\forall x>0 ,\exists y>100 ,x>y \Rightarrow x>100
}
これには二通りの読み方があります。まず一つは「∃y>100」の範囲を「x>y」と考える読み方です。この読み方では「どんな正数xに対しても100より大きな数yでxよりも大きな数が存在していればxは100より大きくなる」と読みます。&br()
一方「∃y>100」よ作用範囲を「x>y⇒x>100」と読むと「どんなxに対しても、ある100よりも大きな数yでx>yならばx>100となるような、そのようなyが存在する」と読みます。&br()
違いがわかりましたか?前者の読み方ではどのようなyが存在するかというと(100よりも大きくて)「x>y」となるような数yが存在するといってますが、後者の場合は(100よりも大きくて)「x>y⇒x>100」となるような数yが存在すると行っています。&br()
この例では実質的な意味はあまり変わりませんが、大きな違いが出てくる場合もあります。ただし、たいていの場合は上のような紛らわしい書き方はされることはあまりありませんし、紛らわしい場合には括弧で範囲をわかりやすく書いてあるはずです。しかし、ごくまれに筆者が「これは勘違いしないだろう」と書いたものでわかりにくいばあいがでてくるかもしれません。そのようなときには、この「範囲」というものを注意深く意識してみましょう。
**問題
ここまでに書いた例文でだいぶ読めるようになっていると思いますが、最後にすこし複雑な問題をだしてこの回は終わりたいと思います。次の記号列を見てください。
#math(100){
\exists x(\phi(x)\wedge \forall y(\phi(y) \Rightarrow x=y))
}
ここでxやyは数で、φ(x)やφ(y)というのはxあるいはyに関する、何らかの条件や(不)等式だと思ってください。&br()
いきなり読むのは大変かもしれませんがひとつひとつ見ていきます。&br()
まず、「∃x」とありますので「なんらかの条件を満たすxが存在する」と言っています。「なんらかの条件」というのは、後ろに続く「(φ(x)∧∀y(φ(y)⇒x=y))」です。&br()
では、条件は何を言っているのでしょうか?まず「φ(x)をみたす」と言っています。「∧(かつ)」の記号がありますので、それにくわえて「∀y(φ(y)⇒x=y)」も満たすと言っています。&br()
上で注意したとおり、「∀y」の範囲には気をつけてください。この場合後ろは丸々カッコでおおわれていますので、「∀y」の範囲は「(φ(y)⇒x=y)」ということになります。&br()
これは、φ(y)がなりたてばx=yになるという意味でしたね。つまり「∀y(φ(y)⇒x=y)」というのは「どんなyに対してもφ(y)がなりたてばx=yになる」ということです。&br()
ですので、「(φ(x)∧∀y(φ(y)⇒x=y))」は「φ(x)をみたす」かつ「どんなyに対してもφ(y)がなりたてばx=yになる」であると言っています。これが、存在するxの条件です。&br()
つまり、どのようなxが存在するかというと「(φ(x)をみたし)かつ(どんなyに対してもφ(y)がなりたてばx=yになる)」ようなxです。&br()
**解釈
記号の読み取りはこれで完璧なのですが、ときに、もっとわかいりやすい形で「解釈」する必要が出てきます。うえの意味をそのまま理解して、うまくつかいこなせるような頭の良い方にはそのようなことは必要ありませんが、大抵は自分なりにわかりやすい言葉に変換したほうが便利かと思います。&br()
この「解釈」には特定のやり方はありません。それぞれが経験によって自分なりの読み方を鍛えていくしかありません。それははっきり言って「慣れ」ということになります。&br()
たとえば、私であれば上の記号列は「なにかわからんけどφ(なんとか)っていう条件を満たすのはxしか存在しない」と読みます。つまり、まずxはφ(x)をみたすし、ほかにφ(y)をみたすようなのがあればそれはxと同じ数だと書いてあるようによめるからです。&br()
これは私なりの読み方なので、もちろん答えは一つではないし人それぞれ異なっているかもしれません。うまくあたまに入らない場合には、このように「自分にとって理解しやすい形」に解釈しなおすことをオススメいたします。
&br()&br()&br()
#region(close,この記事のコメントをみる)
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#endregion
2013-02-16T15:01:19+09:00
1360994479
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一般向け/数学/微分積分/高校微積のちょっと上/第1講 微分積分事始め
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/75.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
*第1講 微分積分事始め
**微分積分はどんなイメージ?
今回から、数回にわたって微分積分学の基礎に関する講座を行いたいと思います。&br()
さて、突然ですが読者の皆様は''微分積分に関してどのようなイメージをお持ちでしょうか?''&br()
高校で習ったことのあるかたにとっては、「微分は傾き、積分は体積」のようなイメージや、あるいは大学受験用の勉強をしてきた方であれば微分方程式・積分方程式を想像して演算子みたいなものをイメージしているかもしれません。&br()
これらは別に間違いではありませんし、かなり本質的な事であるのは間違いないでしょう。&br()
しかしながら、本講座では読者の方には少し違ったイメージをもっていただくことを目標としています。具体的に申し上げれば
-精密な無限へのアプローチ
-論理の運用
というようなイメージです。(無限であるかは別として)これらは微積分に限らず、集合論や代数学など、数学の様々分野で感じることのできる''感覚''であり、また、高校数学ではなかなか感じることのできない感覚だとおもいます。&br()
ですから、別に微積分学でなくてもいいといえばいいのですが、入口としてはちょうどよい題材で、また、これからお仕事や勉強などで難しい数式と向き合う際には上のような感覚があればだいぶ理解も異なるものだと考えています。&br()
**目標地点
もう少し具体的に申し上げると、本講座をよんで''イプシロン-デルタ論法''を自在に使いこなせるようになっていただければ申し分ありません。本講座のタイトルにある「ちょっと上」という言葉もまさにこのイプシロン-デルタ論法を指すものです。&br()
「イプシロン、デルタ??」と頭にハテナマークが思い浮かんでいる方もいらっしゃるかと思いますが、今の段階ではそういう数学の技術があると思っておいてください。これから微積分における計算よりもそちらに重点をおいて説明していきますので必ずやマスターできるようになるはずです。&br()
**解法には触れません
高校数学では、いろいろなケースにおける微分の解き方や積分の解き方、計算方法に関して学ぶことになりますが、本講座ではそのような計算方法や解法には基本的には触れません。この点に関しては、各種参考書や問題集にゆずることにいたします。&br()
上でも申し上げたように、そのような計算を説明することは本講座の趣旨とは異なりますし、そこに触れてしまうと日が暮れてしまうからです。&br()
ただし、本講座がそのような受験数学や資格をとるのに必要とされる数学的知識に全く寄与しないものではないワケではありません。上述のように、''イプシロン-デルタ論法''の理解と運用に関しての話題は、他分野の数学書を読み解くいいテストケースですし、応用問題などが出てきても深い理解があれば必ずや力になると信じています。&br()&br()
それでは、次回から無限の世界に入っていくことに致しましょう。
&br()&br()&br()
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2013-02-13T13:08:14+09:00
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資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/4章の概要(2)
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/74.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
**4.3 ケインズの流動性選好説
・ケインズは貨幣需要への動機を三つの要素に分解した。&br()
(1)取引動機&br()
(2)予備的動機&br()
(3)投機的動機&br()
&br()
・ケインズによれば、現在と将来の間の財の配分をある主体が計画するとき、その主体は二つの決定をしなければならない、&br()
→現代の所得の内どれだけを将来の消費のために貯蓄するかと、貯蓄された資産を貨幣された資産を貨幣かほかの資産家のどちらかのかっちで保有するかである。&br()
→前者の決定が''消費性向''であり、後者の決定が''流動性選好''である。&br()
&br()
***取引動機
・家計にしろ、企業にしろ、収入を受け取る時点とそれを支出する時点は乖離しているのが通常である。この間、主体は購買力を貨幣の形で保有する。&br()
→この形の貨幣の需要を''取引動機に基づく需要''とよぶ。&br()
&br()
・この動機に基づく流動性選好は利子率の変化に対して非感応的である。国民所得が増えれば、おそらくは比例的に、増加すると考えられる。
***予備的動機
・''予備的動機''とは、不時の支出に備えて貨幣保有への動機である。&br()
→この動機に基づく貨幣需要も主体の所得が増えれば比例的に増すと考えられるので、国民所得の増加関数である。&br()
&br()
***投機的動機
・''投機的動機による貨幣需要''とは、利子率の変化にともなうキャピタルゲインを求めて主体が貨幣か債券かを選択する結果生じる貨幣への需要である。&br()&br()
&br()
・話を簡単にするために、債券は''コンソル''と呼ばれる永久債券のみとしよう。&br()
→コンソルとは毎年名目で一定額の利子が所有者に対して永遠に支払われる政府発行の債券をいう。コンソルは償還されることがないので永久債券と呼ばれる。&br()
&br()
・例えば、いまコンソル1単位は年に1ポンドの利子の支払いを約束しているとしよう。&br()
→このような利子の時間的な流列の和は、今年の時点のポンドで評価すると何ポンドに等しいだろうか。&br()
→これを理解するには、次のような割引現在価格の考えが必要である。&br()
&br()
・今年1ポンドは預金しておくと来年は(1+i)ポンドになる。ただしiは利子率である。&br()
→したがって、今年の1ポンドは来年の(1+i)ポンドと等価である。&br()
→逆に来年の1ポンドは今年の1/(1+i)ポンドに等しい。&br()
&br()
・このように(1+i)で除された、一年後のポンドの現在の評価額をこれの''割引現在価格''という。&br()
&br()
・同様に2年後3年後と考えていくと、前期のコンソルの利子払いの流列の割引現在価格は
#math(100){{
\frac{1}{(1+i)}+\frac{1}{(1+i)^2}+\frac{1}{(1+i)^3}+\dots=\frac{1}{i}
}}
を得る。&br()
&br()
・さて、現在の利子率がi、この主体が予測する将来の利子率がi&sup(){e}の場合を考えよう。&br()
・上記のようにコンソル価格は利子率の逆数にほかならないから、i<i&sup(){e}は債券価格が将来下落するとこの主体が予想していることにほかならない。&br()
→もし、債券価格が下落するのならば、この主体は資産を債券ではなく貨幣で保有したほうが有利である。逆も同様。&br()
&br()
***流動性の罠
・経済に存在する各主体は将来の利子率に対して各々異なった予想をもつ。&br()
→しかし、利子率が下がるほど、将来の利子率の上昇を予想する主体の数が増加するから、経済全体の貨幣需要は増加する。
→こうして、投機的動機に基づく貨幣需要は利子率の減少関数である。&br()
&br()
・ケインズは利子率がある限度まで低下するとすべての経済主体が利子率は将来上昇すると予想するので、経済の貨幣需要は無限大になるとした。&br()
→この状態は「''流動性の罠''」(''リクディティ・トラップ'')と呼ばれる。&br()
→実際に流動性の罠の部分が貨幣需要関数上に存在するかは理論的・実証的に大きな論争の種となった。
#image(流動性の罠.png)
&br()
**4.4 トービン=ボーモルの在庫理論的接近
・この理論は、貨幣の取引需要が利子率に依存することを明らかにしたものとして、興味深い。&br()
&br()
・''在庫理論''とは、ある倉庫に原材料が入れてあり、原材料を運び込むのに運び込む量とは無関係に一定額の費用がかかるとし、この原材料が次第に止揚によって減少していくときに、どれほどの感覚をおいて原材料を倉庫に運び込むのが最適かというような問題設定をとくOR理論をいう。&br()
&br()
***在庫理論的問題設定
・ある一定の機関の最初に公衆はTだけの金融資産を有し、それをこの期間中に消費することを計画しているとしよう。公衆は消費支出をするためにこの金融資産を貨幣に換える必要がある。&br()
→このとき、この金融資産を何回かに分けて換金したらよいだろうか。&br()
&br()
・この主体の計画する換金回数が多いほど、この主体が平均して保有する貨幣額は少ないことになる。つまり貨幣需要が小さくなるのである。&br()
&br()
***利子収入
・貨幣が一般に利子収入を産まないのに対して、金融資産は利子をその保有者にもたらす。&br()
→したがって、この主体はできるだけ資産を金融資産の形で保有していたい。&br()
→したがって、この経済主体はできるだけ頻繁に銀行にかよって、金融資産を換金したほうが有利である。
***換金の費用
・しかしながら、金融資産を現金に換える作業は、時間、労力等の形で費用をともなう。&br()
→これらの費用は金融資産の変換額には依存せず、一回の換金あたり一定の費用をもたらすと考えられる。&br()
&br()
・この点から見れば、交換回数を減らすほどこの主体は有利になる。&br()
&br()
・このように、換金回数を増やすと、一方で利子収入が増加するが、他方で換金費用が増加する。&br()
&br()
***最適換金回数
・数学的に解いてみよう。&br()
&br()
・Tを初期金融資産保有量(=取引量)、iを利子率、Cを換金一回あたりの換金額、Bを換金作業にかかる固定費用とする。&br()
→T/Cが換金の回数である。&br()
&br()
・このとき一ヶ月間の平均金融資産残高は(1/2)(T-C)で与えられる。&br()
→したがって、この場合に得られる利子収入は(i/2)(T-C)である。&br()
&br()
・この時の換金費用は、(T/C)bである。&br()
&br()
・従ってこの主体の利益Πは
#math(100){{
\Pi=\frac{i}{2}(T-C)-\frac{T}{C}b
}}
で与えられる。ΠをCで微分して最大値をもとめると、その時の平均貨幣保有量(C/2)は
#math(100){{{
\frac{C}{2}=\sqrt[]{\frac{Tb}{2i}}
}}}
&br()
・さて、ここまでTを初期金融資産保有量と読んできたが、Tはこの主体の計画するこの期間の消費量でもあった。&br()
→したがって、この式はこの主体の取引量Tが増減するにしたがって、貨幣需要量がどう変化するかを示すものと言える。&br()
&br()
***貨幣需要関数の特徴
・この貨幣需要の特徴は&br()
(1)取引額Tが大きくなるにつれ、その平方根に比例し&br()
(2)利子率の平方根に逆比例する&br()
点である。&br()
&br()
・(1)は取引に伴う貨幣需要に対して規模の利益が存在していると解釈できる。
&br()&br()&br()
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2013-02-05T16:57:43+09:00
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資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)
https://w.atwiki.jp/teachnote/pages/55.html
#right(){文責:きょうよ}
今日:&counter(today)
昨日:&counter(yesterday)
合計:&counter()
*本の紹介
本書は金融論のエッセンスをコンパクトにまとめたものです。少し古い書籍ではありますが、現在においても金融論を学びたい方にとっては大変良い入門書であるとおもいます。読者の対象は、既に経済学を学んだ学生のみならず、大学2年生から3年生(場合によっては1年生でも)および金融に興味のある社会人とありますが、前提知識は高校卒2~3年生程度の数学ぐらいで、勤勉な高校生であれば理解できるレベルだと私は思います。
*目次
**0 金融とは
[[0章の概要>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/0章の概要]]
**1 金融と資金循環
[[1章の概要(1)>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/1章の概要(1)]]
[[1章の概要(2)>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/1章の概要(2)]]
**2 金融機関と証券市場
[[2章の概要(1)>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/2章の概要(1)]]
**3 貨幣とその供給
[[3章の概要>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/3章の概要]]
**4 貨幣需要
[[4章の概要(1)>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/4章の概要(1)]]
[[4章の概要(2)>資料/経済/金融/日向野・金谷・柳田「金融論」(新世社)/4章の概要(2)]]
**5 IS-LM分析と金融政策
**6 フィリップ曲線
**7 国際金融(開放マクロモデル)
**8 国際金融(マネタリスト・アプローチ)
**9 ケイジアンとマネタリスト
**10 日本の金融組織と金融政策
**11 アメリカ金融構造と金融政策
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2013-02-05T13:28:33+09:00
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