蒸気機関のもたらす繁栄に満ちながらも、暗い空と海に覆われた世界。太陽も星々も、時折、排煙と雲とが混ざり合った灰色の空の片隅に姿を見せるだけであり、この世界での“晴天”とは排煙が“薄まって”明るくなった状態を指す。世界地図には3つの大陸(
北央大陸、
東大陸、
東南大陸)が記載されているが、未だに北極圏の詳細地図は完成しておらず、北西部は
《ロマール海》に、南方は
《世界の水殻》によって行く手を遮られているため“世界地図の完成”には至っていない。世界が惑星という巨大な楕円球体であることは実証されているものの、3つの大陸を有する暗い世界以外、そこに住む人々は世界を知らない。超大国である
北央帝国及び王侯連合では、惑星としての世界地図を完成させることを禁忌としており、世界地図には3つの大陸と
《ロマール海》の表記、北極圏の想像図のみ記載が許されている。惑星のほんの一部ではあるが、その面積は
西亨(地球)とほぼ同一か、それ以上。赤道の存在は確認されていない。
西享(地球)においては、西暦1822年、北海の果てで発見された異境とされる。
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最終更新:2022年04月06日 13:34