【お知らせ】


<2018/12/26 追記>
本設定を Ubuntu-18.04 で試してみたところ、特に問題なく動作しました。XDMCP の設定は次のページを参考としました。私の環境では、1 と 2 の [security] の設定は不要でした。

<2014/11/25 追記>
フォントは次のページからMigu 1Mをインストールし、Setting -> Configuration -> Terminal で設定すると見やすくなります。

【本題】


MobaXterm が便利なので紹介します。

MobaXterm は非常に広範な機能を持ったターミナルソフトです。Xサーバの機能が内包されているので、MobaXterm から ssh接続する際に X11-Forwardingオプション を ON にしておくと、接続先のマシン上で起動した Xクライアント を ローカルPC に表示させることができます。
(デフォルト値の設定は、メニュー -> Setting -> Configuration -> SSH で行うことができます。)

この仕組みと Xephyr という Xクライアント(追加インストールが必要)を使うと、ローカルPC を X端末のように利用することができます。

<利用手順>

1) X端末として接続したいマシンに xserver-xephyr をインストールする。

2) X端末として接続したいマシンのディスプレイマネージャの設定で XDMCP を ON にし、ディスプレイマネージャを再起動する。

※ Ubuntu-18.04 の XDMCP の設定は次のページを参照してください。私の環境では、1 と 2 の [security] の設定は不要でした。また、Xnest のインストールは不要です。

3) X端末として接続したいマシンに X11-Forwardingオプション を ON にして ssh接続する。(ssh コマンドを使う場合は、-X を付ける。)

※ Emacs と組み合わせて使う場合には、次の設定を行ってください。tramp の接続先の shell から次の 4) のコマンドを実行できるようになります。

4) 接続後、次のコマンドを実行する。
$ Xephyr -query localhost -screen 1024x768 :1

5) 3)、4) の設定がうまく行ったら、MobaXterm のセッションアイコンを作成し、Advanced SSH setting の X11-Forwarding と Execute command の設定に 3)、4) で説明した設定を入れる。これで、アイコンをダブルクリックすることで Xephyr が起動する。もしくは、shell 画面から次のコマンドを打つ。
$ ssh -X <username>@<hostname> Xephyr -query localhost -screen 1024x768 :1 # -C も付けると データ圧縮が有効となる

6) 開いた Xサーバの画面(ディスプレイマネージャのログイン画面)からログインする。


同様なことは vnc4server を使ってもできますが、Xephyr の方が簡単な設定で利用することができます。(特に、ディスプレイマネージャーと連携して使う場合。)一方、Xephyr の方法はクライアント側のソフトが落ちるとセッションが切れますので、この点は VNC の方が便利かもしれません。

無償で利用できる MobaXterm の free版には登録できるセッション数などに制限がありますが、.ssh/config が使えるのであまり制限も気になりません。Cygwin の .ssh を共有(シンボリックリンク)して使うこともできます。是非、利用してみてください。


<変更履歴>
  • 2014/05/10 このページを作成した。
  • 2018/12/26 Ubuntu-18.04 で正常に動作するようになったので、その設定の説明に見直した。


最終更新:2019年11月01日 00:00