バル・ベルデ

バル・ベルデまたはバルベルデ(Val Verde)は、ハリウッド映画に登場する架空の国家。いくつかの映画で設定が共有されており、これらは広義におけるクロスオーバー作品的要素ともいえる。なお、世界中にいくつか同じ名称を持つ地域や、同じ読みのスペイン系の姓が実在するが全く関係はない。

概要


バル・ベルデはしばしば次のような国家として描かれている。

  • 地理的には中南米、もしくはその近辺に位置する(『プレデター』ではグアテマラと隣接している事を思わせる描写がある)。
  • 気候は熱帯性。国土の多くの地域に熱帯雨林が広がる山岳地帯がある(これらの特徴は中南米に属するほとんどの国にあてはまる)。
  • 公用語はスペイン語である。また、英語も母語として通用する。
  • 短期間に何度もの政変(クーデター合戦)を経験した形跡があり、国政状況は混沌としている。
  • 農業国である(主に収穫される作物などは不明)。
  • 傭兵などが国内へ頻繁に出入りしており、しばしばゲリラ化した武装勢力が勃興する。
  • 社会的格差が激しく、一般人は裕福でない場合が多い。
  • 反米容共(これが最大の特徴。ただし、『コマンドー』ではアメリカの援助を受けて大統領となった人物が設定上登場し、『ダイ・ハード2』ではアメリカとコネクションのある反共主義者の麻薬王が登場する)。

バル・ベルデは主人公の敵役(もしくはその出身国)としての登場が大半を占める。コロンビアやニカラグア、エルサルバドルのような比較的政情が安定していなかった上に、クーデターや汚職が蔓延している国家を想像させるが、このように架空の国家を設定した理由としては、上記の国家をはじめとする中南米諸国への偏見を避けるための配慮が考えられる。
最終更新:2013年05月22日 20:44