魔法技能師(まほうぎのうし、通称:魔法師)とは、実用レベルで
魔法を行使するスキルを持つ者の総称である。
使用する魔法の種類が
現代魔法であっても
古式魔法であっても、一括りで『魔法技能師』と呼ぶ。
魔法師は、魔法師ではない人間に比べ、左右対称性の高い身体をしていることが多い。
魔法資質の高い人間ほど骨格が左右対称的になる傾向が見られる。
魔法技能
開花
魔法の素質は遺伝もしくは突然変異により先天的に備わって生まれる。魔法を使うには長期間の修学と訓練が必要になる。
なお、魔法的な能力を持たず魔法師の血筋でもない両親から生まれた突然変異的魔法師は、「第一世代」と呼ばれている。
消失
魔法技能は、心理的要因は魔法失敗による危険体験、それによってもたらされる魔法に対する不信感、訓練中の事故、老衰、
魔法力を増大させる代わりに魔法師としての寿命を削る技術などによって失われる。
魔法師の開発
魔法技能の開発時代
1999年に人類滅亡の預言を実現しようとした狂信者集団による核兵器テロを、特殊な能力を持った一人のアメリカ人警察が阻止した事件が発端となり、魔法技能の開発が盛んになる。
遺伝子研究による魔法師開発
魔法技能の開発が始まってから17年程経つと、魔法技能が遺伝的素質によるものであることが理解され、遺伝子研究による魔法師の開発が始まる
後進国では、国家公認の強姦まがいの強制交配が行われていた。
先進国では、卵子の複製と人工授精、遺伝子操作による魔法師の開発が行われた。ただ、このようにして開発された魔法師は、技術的な問題から多くが夭折した。しかし、物心がついて自我が明確になる3歳になれば潜在的な魔法素質の計測が可能となるため、遺伝子解析によって魔法素質を決定づける遺伝子が特定された。
以後、魔法素質を決定づける遺伝子を持つ人間間の意図的な交配が始まる。
魔法師開発の国際化
優秀な血の交配によって優れた魔法師を開発するという目的から国際結婚が奨励されるまで拡大した。
国立魔法大学付属第一高校にハーフやクォータの生徒がいるのも、この国際結婚の結果である。
しかし、魔法が国力と強く結びつくにつれて各国は魔法師の血を囲い込み、魔法師の国際結婚を禁止するようになった。ハイレベルの魔法師の遺伝子資源が流出することを危惧する政府により、海外渡航をも厳しく管理され、実質的に魔法師開発の国際化の時代は終わった。
魔法師の名門・家系の成立
日本では2060年代後半には、名門とされる家系が成立していたようである。その内訳を出自別にみると、全体の8割が血統交配と潜在能力開発型で、遺伝子操作により製造された魔法師は2割に満たない。
兵器としての魔法師
核兵器すらねじ伏せる強力な魔法技能師は、
国家にとって兵器であり、力そのものである。
それ故に、魔法師は国家の財産として、国家に属するものとされており、世界的に魔法師の人権は非魔法師に比べ著しい制限を受けている。
民間の魔法師であっても、国益に反する行動は許されない。国家に対して重大な反逆行為を働いた、あるいは働こうとした魔法師や、軍事的に利用可能な魔法技術を国外の勢力に流出させようとした魔法師は、国家の敵とみなされ、粛清の対象となる。
世界の各国は、優れた兵器としての魔法技能師の開発・育成に競って取り組んでいる。2095年の時点では、魔法師の開発は軍事利用を目的とするものが依然として9割を占めていると言われている。
軍に所属する平均的な戦闘魔法師で通常の歩兵の一個中隊分に匹敵すると言われている。
魔法師の報酬
社会に必要とされる希少スキルを有している魔法師は、平均年収以上の報酬を得られる。反面、どんなに強力であっても、社会に必要とされない魔法は、金銭も名誉ももたらさない。魔法スキルを持ちながら、魔法とは無関係の職しか得られず、平均的なサラリーマンよりむしろ低賃金に甘んじている予備役的な魔法師も大勢存在する。
また、仕事の難度に応じて必要とされるライセンス(後述)が指定されており、ランクの高いライセンスを持つ魔法師ほど高い報酬を得られる仕組みになっている。
魔法師の軍人・行政官は、そうでない者より高い報酬を受けているが、それは単純に労働の量に応じたものであり、命を磨り減らす過重労働の対価でしかない。
達也の場合は、
トーラス・シルバーの片割れとして、
CADの売上による出来高払いで平均月収500万を稼ぎ出している。
ライセンス
多くの国において、魔法師はライセンス制の下に管理されている。
国際ライセンスの区分はAからEの5段階。選定基準は
国際魔法協会が定めている。
企業や官公庁に勤めるにしても個人で営業するにしても仕事に応じて必要とされるライセンスが指定されている。
なお、実務経験が不足していると正規のライセンスは取得できない。
Aランク
Bランク
Cランク
Dランク
Eランク
裏話
https://twitter.com/dengeki_mahouka/status/442641134016155648
魔法技能師は一般的にmagic constructor、一部に根強いの呼び方で magicrafter です #mahouka
BD/DVD特典 魔法科高校の劣等生 九校戦編3 GUIDE BOOK 教えて!佐島先生! 特別編 質問3
Q.『氷炎地獄』『フォノンメーザー』『ニブルヘイム』はA級魔法師にしか公開されていないそうですが、公開の基準はどのようなものでしょうか?また、ライセンスはいつから取れるのでしょうか?
A.まず押さえておかなければならないのは、A級ライセンスを持たない魔法師がこれらの魔法を使っても法令違反にはならず、私的にもペナルティを受けることはないということです。現代魔法の特徴として、発動しようとする魔法に対してキャパシティと干渉力のどちらか一方でも不足していると魔法は全く発動しません。魔法力が足りなくて魔法が暴走するということは無いのです。
魔法の制御は起動式によって発動時点で魔法が終了するまでの事象改変が決定されていますので、コントロール力という意味でも魔法力が不足して魔法が暴走することはありません。魔法の暴走は、その魔法を発動できる魔法師が変数の設定を失敗したときに起こります。例えば深雪の冷却魔法の暴走は、座標や強度の変数を設定せずに魔法を発動してしまった為に起こる現象です。それ故、魔法力が不足しているライセンス未取得者に高レベルの魔法を禁止する理由はありません。単に「使えない」という結果が待っているだけですから。
『氷炎地獄』などの高等魔法がA級魔法師にしか公開されていないのは、単に国際魔法協会でそう決められているからです。A級ライセンスに伴う特権の一つとして、これらの魔法の起動式が魔法協会と魔法大学から無償で提供されています。ですから、A級魔法師でなくても『氷炎地獄』や『フォノンメーザー』の起動式を入手するのは可能です。魔法協会と魔法大学以外の私的な魔法研究機関に行けば、非公開の全ての起動式が手に入るというわけにはいきませんが、一つ二つの非公開になっている高等魔法の起動式は有償で手に入れられます。
また、A級魔法師にしか公開されていないというのも完全に正確ではありません。A級ライセンス試験の課題魔法に選ばれた高等魔法は、受験者に対して魔法協会を通じ事前に起動式が配布されます。配布する際に守秘義務が課せられますが、起動式はデータですから違反してリークしても事実上ばれることはありません。実際にリークされることはほとんどありませんが。
魔法師のライセンス試験は満18歳以上で受験できます。受験できるのはC級以下で、A級を受験する為にはB級のライセンスが、B級を受験する為にはC級のライセンスが必要になります。ライセンスの取得には、試験に合格後1年間の実務経験が必要になります。この実務経験は、証明書にC級以上かつそのライセンス以上のランクの魔法師が署名することにより認められます。例えばB級ライセンスの実務経験の証明書にはB級またはA級の魔法師のサインが必要です。ここで不正を行うと、それが発覚した場合、署名した魔法師のライセンスまで一緒に取り消しになります。ほとんどの魔法師は、魔法大学やそれに準じる高等魔法教育機関卒業時にライセンス試験を受けます。
関連
登場巻数
1巻、
2巻、
3巻、
4巻、
5巻、
6巻、
7巻
コメント
用語 魔法
最終更新:2022年10月27日 07:13