伝統派(でんとうは)は、京都を中心とする地方の
古式魔法師が宗派を超えて手を組んだ魔法結社。
目的は
現代魔法に対して
古式魔法の独自性を守ることであり、「九」を冠する魔法師を対立勢力と想定している。
密教僧、陰陽師、修験者、呪い師などが居る。
組織体制・拠点
単一の組織ではなく、少なくとも10を超える魔法師集団の連合体である。
拠点は有名な寺社の近くに設けられ、その拠点が最も集中しているのは京都だが、奈良にも主要拠点と見られる所が少なくない。
沿革
現代魔法成立以前の術者は、権力者の要請に応じて汚れ仕事に手を染めていたが、江戸幕府成立以降に正統派の宗教組織から暴力的な側面が排除されていくと、それを良しとしない勢力が地下に潜り、それが伝統派の母体となった。
地下に潜った魔法師集団の一部は、伝統的な修行法に忠実であることをよしとせず、
現代魔法のノウハウを求めて
魔法技能師開発第九研究所に参加した。
第九研のスローガンは「現代魔法と公式魔法の融合」であった。その意味するところは古式魔法の術理・術法取り入れた
現代魔法師の開発であり、これは秘密ではなく、古式魔法師に協力を求める際に渡された第九研に関する説明書の設立目的欄にも記載されていた。古式魔法師は第九研に参加するに当たり、自分たちの秘術を提供する代わりに、それを改良し発展させた新たな魔法を提供してもらえると思い込んでいた。しかし、古式魔法師への見返りについては、金銭、施設及び社会的地位を謳っていたのみであり、新魔法を提供するという取り決めは何処にも存在していなかった。
結果として新魔法が提供されなかったことで、参加した古式魔法師たちの視点では、第九研にただ利用され秘術を盗まれるだけに終わった。これを自分たちへの裏切りと受け取った彼らは、第九研に対する怒りと怨念を求心力として「伝統派」を結成した。その目的は、第九研と「九」を冠する魔法師(
九島家、
九鬼家、
九頭見家?)への報復である。
なお、魔法技能師開発第九研究所に参加した魔法師集団の中でも、土御門から派遣された陰陽師、
九重寺などの忍術使いは伝統派にはならなかった。
日本行きを希望する
大亜連合からの亡命古式魔法師は、
周公瑾からの求めに応じて伝統派に属する諸家に寄留するのが通例であり、そのため「九」を冠する各家は、周公瑾を自分たちの潜在的な敵対勢力を増強する人物としていた。
2096年8月16日以降、横浜中華街から脱出した
周公瑾の逃亡を支援したり、周公瑾の捕縛を図る
四葉家から周の身柄を匿ったりしている。
外聞・その他
伝統派は良くも悪くも
古式魔法師の一大派閥であり、古式魔法師集団は、彼らを支持する派閥、敵対する派閥に分かれている。そのうち、
吉田家、
藤林家は敵対する派閥に属している。
十師族においても、例えば
四葉真夜は伝統派の幼稚なメンタリティーを嫌っている。
登場巻数
13巻、
14巻、
15巻
コメント
用語 組織・団体
最終更新:2016年03月29日 19:08