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「基準量」とは

 「基準量」は、「かけられる数」とほぼ同じ意味で使われています。
 違いもあります。かけられる数を使った場合、「かけられる数(被乗数)×かける数(乗数)=答え(積)」といった、かけ算の式の構文に焦点が当てられますが、基準量という言葉からは、かけ算を含む2項演算における被演算数の一つ(かけ算に限れば、因数の一つで、もう一つと区別するためのもの)という印象を受けます。
 また、「かけられる数(被乗数)」の対となる言葉は、「かける数(乗数)」ですが、基準量については、これに相対する言葉は一意に定まりません。そもそも、「基準量」という言葉の認知度・普及度が、被乗数ほかよりも高いことはありません。
 しかしそれらは、この言葉の欠陥となっておらず、逆にあいまいさや多様性により、教師向けの用語として、かけ算の意味の指導に利用されているように見えます。

文献

 学習指導要領やその解説では、「基準量」と同じ意味になる語句が、微妙に表現を変えながら、出現しています。
  • 文献:算数解説1951では、六年で「基準にする量の大きさが同じでないような場合に、それに対する量の大きさを比べるのに」(http://www.nier.go.jp/guideline/s26em/chap3-6.htm)とあり、現在の「単位量あたりの大きさ」「異種の二つの量の割合」に相当する概念の中で使用されています。
  • 昭和43(1968)年公示、昭和46(1971)年施行の学習指導要領では、第3学年に「乗法は一般に次のような場合に対応して用いられること」として「(基準とする大きさ)×(基準の大きさを単位とした数)」という言葉の式を記載しています(http://www.nier.go.jp/guideline/s43e/chap2-3.htm)。
  • 平成20(2008)年公示、翌(2009)年先行実施の小学校学習指導要領では*1、第5学年向け解説の中に、B×P=Aという式に対して、Bに「基準にする大きさ」という名称を割り当てています。ちなみにPは「割合」、Aは「割合に当たる大きさ」です。わり算も、これら3つの文字による関係として、式になっています。
 解説書にも、見られます。
  • 文献:中原2000では、乗法の意味(187頁)の中で、スカラー関係に基づく乗法の式として「(求める全体量:x)=(基準量:a)×(倍量:b)」とあります。
  • 文献:前川2011では104頁に、「基準量が後に示された適用問題」と題して、第2学年向けの学習指導案を示しています。

外部リンク