夜魔口赤帽&夜魔口砂男幕間その3
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dangerousss3
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合縁奇縁・その1
ザ・キングオブトワイライト参加選手用ホテル、その一室にて。
「……うう、まだ痛ぇッスよ……」
若き魔人ヤクザ・夜魔口砂男が――デカいタンコブをさすりながら、呟く。
「アホウ、痛いで済むだけマシじゃろうがい。
ヘタしとったら、おどれの首と胴が生き別れとっても文句は言えんのじゃぞ」
ヘタしとったら、おどれの首と胴が生き別れとっても文句は言えんのじゃぞ」
アキビン姿の魔人ヤクザ・夜魔口赤帽が呆れながら言葉を返す。
「生き別れどころか、纏めて粉砕されるトコだったんスけど」
砂男がそう愚痴るのも無理はない。
彼のタンコブを作ったのは――尊敬すべき、畏怖すべき親分・夜魔口組組長その人である。
彼のタンコブを作ったのは――尊敬すべき、畏怖すべき親分・夜魔口組組長その人である。
新黒死病に伏せっていたさなか、とある陰謀によってこの戦いの会場へと運び込まれたり
探偵・遠藤終赤によって防具代わりに巻き付けられたりした結果、
大会専属医師ワン・ターレンの手によって綺麗サッパリ全快した彼は、これまでの経緯を知り
砂男と赤帽を盛大にドヤしつけたのである。砂男に至っては、ゲンコツまで喰らう始末だった。
無理もない。全国放送される格闘大会の一回戦で負け、敗者復活の裏の戦いでもザリガニに負けたのだから。
(もちろん実際にはザリガニに負けたわけではないが、何故かそういう誤解をされてしまったのだ)
探偵・遠藤終赤によって防具代わりに巻き付けられたりした結果、
大会専属医師ワン・ターレンの手によって綺麗サッパリ全快した彼は、これまでの経緯を知り
砂男と赤帽を盛大にドヤしつけたのである。砂男に至っては、ゲンコツまで喰らう始末だった。
無理もない。全国放送される格闘大会の一回戦で負け、敗者復活の裏の戦いでもザリガニに負けたのだから。
(もちろん実際にはザリガニに負けたわけではないが、何故かそういう誤解をされてしまったのだ)
とはいえ、己の病が発端ということもあり、更に自分自身も拉致同然に連れてこられた手前
それ以上二人を咎めずに、組長は帰っていったのだった。
それ以上二人を咎めずに、組長は帰っていったのだった。
「しかしまあ、あの探偵嬢ちゃんが親父の知り合いと縁があったとはの。
わからんもんじゃな、人の縁っちゅーのは」
「……そーッスね。世間は、狭いもんですよ」
わからんもんじゃな、人の縁っちゅーのは」
「……そーッスね。世間は、狭いもんですよ」
この二人には珍しく、他愛のない会話が続く。
……理由は、簡単だ。
彼らが大会に拘泥する最大の理由にして目的が――達成されてしまったからだ。
棚から落下したボタモチが、頭を強打したような流れに、二人は少し燃え尽き気味だったのだ。
……理由は、簡単だ。
彼らが大会に拘泥する最大の理由にして目的が――達成されてしまったからだ。
棚から落下したボタモチが、頭を強打したような流れに、二人は少し燃え尽き気味だったのだ。
……尤も、片方は。まだ、燃え尽きるわけにいかない理由が、新たにできていた。