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第一回戦【サバンナ】SSその1」(2013/04/23 (火) 02:28:36) の最新版変更点

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#divid(ss_area){ *第一回戦【サバンナ】SSその1 サバンナのど真ん中で待機していたゾルテリアは戦闘許可のアナウンスが 流れたのを確認と共にレイピアを抜き放ち高らかに名乗りを上げる。 「…、…………」 「…?」 異常に気づき、ゾルテリアは首を傾げる。声が出ないのだ。 いや、正確には自分の声が耳に届かなかったと言うべきか。 我が名はゾルテリアうんぬんかんぬんと女騎士らしく決めたのに、 その声が自分に聞こえていない。 「…!」 ゾルテリアは自分の顔の前に浮いているシャボン玉を発見し、少し安堵する。 未知の能力やサバンナの風土により自分の耳か喉がおかしくなったのでは無いと 知ったからだ。 一回戦のゾルテリアの敵の一人である偽名探偵こまねの能力『音玉』、 能力範囲内の音をシャボン玉に変えてしまう力によってゾルテリアの名乗りは このシャボン玉へと変換されたのだろう。 試しに叫んでみると、口の手前辺りから新たなシャボン玉が出た。 「!」再び叫ぶとシャボン玉。 「!」またもや叫ぶとシャボン玉。 「!」「!」「!」「!」「!」叫べば増えるよシャボン玉。 「~!」「~~!」ゾルテリアは楽しくなってきた。 娯楽の無い森で育ったゾルテリアは年甲斐も無く童心に帰ってシャボン玉を作り続ける。 自分が一度イクまで無敵だからって油断しすぎである。 これが敵の武器になる可能性もまだ否定できないのに。 ふとゾルテリアは思った、このシャボン玉頑丈過ぎないかと。 普通のシャボン玉ならばとっくに割れていい時間が経過したのに、 ゾルテリアの周囲のそれらは最初の一つも未だ自分の前に漂い続けていた。 一番近くのシャボン玉を手に取り指でつついても風船の様に凹むだけで割れない。 ならばとレイピアで少し力を込めて突く。 「私は本当は女のフリしたおっさんなのーーーーーーオカマッ!!!!」 「!!!」 シャボン玉増やしている最中に叫んでいたゾルテリアの声の一つが響きわたる。 慌ててゾルテリアは訂正の言葉を叫び、そして出来たシャボン玉を割る。 「さっきのは冗談だから本気にしないで!私は女よ、見ればわかるでしょ!」 シャボン玉を割り言葉を伝えると共に奇乳を突き出し、 自分を今偵察しているかもしれない奴らと観客にアピールする。 それだけでは足りないと思ったのか、元々そういう性癖なのか、 ゾルテリアはアーマーを脱ぎ、タイツだけの姿になりさらに女性的な肉体をアピールした。 「ほら…皆さん見てください。この黒タイツの上からでも分かるバスト…、 そして食い込んだ股の切れ込み…正真正銘の女の証です…」 さらにタイツをずらし、M字開脚で生チチと生割れ目を披露していく。 そんなどう見ても女騎士ではなくただの痴女と化しているゾルテリアを 数十メートル先の茂みから覗く男の目があった。 (命がかかっている戦場で何をやってるんだアイツは…) 偽原光義、元魔人公安。今回のゾルテリアの対戦相手の一人である。 彼はサバンナのど真ん中で隠れもせず鎧を脱ぎだしたゾルテリアを とても理解する事が出来なかった。 (無敵の防御を自慢していたが…その慢心は俺が終わらせてやろう) 人間は理解の及ばない存在には恐怖し、思考と行動を放棄してしまう。 だが、光義は戸惑いはしたが怯みはしなかった。 あの恐怖、家族と自分を失ったあの体験と比べればエルフの脱衣INサバンナなど なんぼのものか。 (勝負開始から出現したシャボン玉はもう一人の敵、探偵とか言っていた アイツの能力だろう。こちらも何を狙っているのかはわからんが、 『場所が分かっている以上は素人一人いつでも倒せる』) 自分の手元を確認し、光義はほくそ笑む。腐っても元魔人公安。 光義は偽探偵などと名乗る少女がどこに隠れ、何を狙っているかも見当が付いていた。 音のシャボン化による無音状態を作り隠れ、彼と女騎士がぶつかり合う様に 仕向けたのだろう。 (ククク、ではそのシャボンは俺も利用させてもらうぞ) 光義は茂みから顔を出しゾルテリアの動向を確認する。 ストリップショーに飽きたのかタイツを着込み、彼女は再び目の前のシャボン玉を どうしようか悩んでいた。そして、シャボン玉は太陽の光を反射し、不鮮明にだが 周囲の風景を映し出している。そう、今ゾルテリアは興味を持って 映像媒体を覗き込んでいた。 (まさかこんなに簡単に条件を満たしてくれるとはな) 光義はゾルテリアに向かって思念を飛ばす。 (ファントムルージュ!) 光義の魔人能力『ファントムルージュ・オンデマンド』。 対象が覗き込む映像をファントムルージュに置き換えて全内容を一瞬で体感させる。 相手は死ぬ。 シャボン玉にツンツン頭の少年が出現し、直後ゾルテリアの表情はアヘ顔に歪む。 「………!」 口から喘ぎ声と思われる大量のシャボン玉を吐きながらゾルテリアはオーガズムへと誘われていく。 その場に倒れ込み、身体を震わせながらタイツを脱ぎ捨て全裸になる。乳首をピンピンに立たせながら。 「ー!ー!…!…!ー!…!ー!」 口からヨダレとシャボン玉を吐き続け痙攣していたが、その痙攣は 次第にゆっくりとしたものになっていき、最後にはシャボン玉が口から 出なくなると共に震えも収まった。 そしてゾルテリアは…ゆっくりと起き上がって来た。 顔は赤みを帯び、乳首はビンビンでアソコはヌレヌレ。 だがそのボディラインに変化は見られない。 性的ダメージはけして小さくはないが致命傷には至らなかった。 「ッッッン、効いたぁ~。でも、まっこんなモノかしらね」 勝負開始前、大会運営者から光義の能力に関係してファントムルージュについての 知識を聞かされた時、他の参加者がいかにそれを食らわないようにするかという考る中、 ゾルテリアは自分なら耐えられるのではないかと真逆の発想を得ていた。 自分なら耐えられる、その根拠は二つ。 一つ、関西の映画館で視聴されたファントムルージュは家族連れを中心に 大規模な被害を発生させた。即ち全年齢対象作品!性属性からは程遠い攻撃となる以上、 この攻撃もゾルテリアに与えるダメ-ジは大幅に減少させられる。 二つ、ゾルテリアはこの世界の住民ではない。ファントムルージュが恐るべき 呪いとなった一因には元になった漫画のそれまでの知名度から来る期待があった。 ファントムルージュ・クライシスとの災害規模比較でたまに語られる ミルキーショックにおいても、あれだけの悲劇となったのは最終回までの 視聴者の熱狂あってこそだ。 呪術とは仕手と受け手の感性が共振した時にこそ最大の力を発揮する。 異世界人、しかも山奥暮らしで映画という表現手法自体を知識としてしか知らない ゾルテリアの精神は無知故の防御壁を得たのだ。 「馬鹿なっ、ファントムルージュの映像を見て耐えただと!」 ガササッ! 茂みが音を立てるのも気にする事も無く、光義は驚き叫ぶ。 今の彼にとってファントムルージュが通用しないというのはそれ程の事態なのだ。 最大攻撃が効かなかったという戦術的ピンチもさることながら、最早光義にとって ファントムルージュとは己の運命を破壊した忌むべき存在であると共に アイデンティティでもあった。 「そこね、見つけたわ。元女騎士ゾルテリア、いざ参る!」 「し、しまっ…」 鎧を着直す時間を惜しんだのか、全裸にブーツ右手にシルバーレイピアという 海外AVにありそうな格好でゾルテリアは光義の隠れていた茂みに向かってくる。 シャボン玉による辺り一帯の消音効果はいつの間にか無くなっていた。 レイピアを構え突撃するゾルテリアを相手に光義はナイフ術で対応する。 かつて公安最強とも言われたナイフ術はゾルテリアのレイピア術を上回り、 常人ならば即死の斬撃を首に心臓に脳に与えていく。 だが、ゾルテリア死なず。ZTM未だ健在! 性属性皆無のナイフ攻撃など一回の致命傷につきオッパイ一揉みにも 満たない事はキャラ紹介に書かれている通り! ナイフの刃はことごとくゾルテリアの皮膚の上を滑っていく。 そして、最初は光義のナイフ技術に圧倒されかすりもしなかったレイピアが 徐々に命中し始める。 「ぐうっ、昔の様にはいかないか…」 退職後、訓練もせず最悪としか言いようがない最活習慣を送ってきた光義。 心の支えになっていたファントムルージュが敗れた今、不摂生によるスタミナ不足により ナイフ捌きは徐々に衰えていった。だが、劣勢の原因はそれだけではない。 光義とは逆にゾルテリアのレイピアは打ち合う度にその鋭さが増していた。 「私相当なまっていたみたいね。貴方が丁度いい相手で良かったわ」 ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ーン(レベルアップのファンファーレ) ゾルテリア 女騎士 レベル4→5 HP(エッチポイント)37→38 力13 魔力6 素早さ14→15  技10→11守備力8 魔法防御3 運8→9 第一部で育てたキャラが第二部で何故か弱体化していたのが元のレベルに 近づくが如く戦いの中ゾルテリアは成長していた。 ブランクがあるという点では光義も同じなのだが、いかんせん条件がダンチだ。 動物性タンパン質皆無の肉体で昔の動きは長時間出来ない光義。 その能力によりゲームの如く「戦い方は死んで覚える」が可能なゾルテリア。 逆転の為には性属性の攻撃が必要。だが、家族を想い働き家族を想い狂った光義は 勝利の為に妻意外の女を抱くなど選択出来るはずも無かった。 「これで終わりよ!闇に囚われた哀れな人間よ、我がシルバーレイピアにて眠るがいい!」 「ぐわあああああ!!!!!!」 シルバーレイピアが光義の胸に突き立てられる。ファントムルージュ視聴を続けた 光義の肉体は人の姿を保ってはいるものの最早異形のモノに近い存在。 こうかはばつぐんだ! 「う、ぐうう!俺は…まだ…」 崩れ落ちそうな身体を必死に繋ぎ止め立ち続ける光義。 そこに最後の一撃を加えたのはゾルテリアでは無かった。 「パオー!!!!!!!!!!!!!」 「…えっ?」 「…なんっ?」 ドッコーン!パオー来訪者! 決着をつく直前に突然現れた巨体が二人をはねとばした! サバンナ名物ゾウ、特徴:でかい、つよい。はながちんちんににてる。 「はうぅーん!」 ゾウに吹っ飛ばされたゾルテリアの肉体に快楽の波が押し寄せる! ゾウのお鼻はチンチンのメタファー、僅かながら性属性を帯びている。 そして防御手段すら無く既に限界を迎えていた光義はこの一撃で完全に終わってしまった。 地面に強く叩きつけられ、手足があらぬ方に曲がっている。 薄れ行く意識の中光義は思った。これで良かったのかもしれない、ファントムルージュを 世界に発信して全てを滅ぼしてもそれで家族が喜ぶはずもないと。 【偽原光義、意識喪失後戦闘不能判定を受け脱落。ファントムルージュに こだわりすぎて本来のスタイルを失っていた事が彼の敗因だった。 だが奥義が敗れた事により彼の呪いは終わりを遂げる。 憑き物が落ちた彼は今までの行為を悔やみ、大会の終了後家族の墓参りと 再就職を心に誓う。】 「よ~し、ここまでは想定通りだよ~。厄介なおっさんを女騎士さんに排除してもらったし 後はこのままゴリ押せば一回戦は突破出来そうだね~」 ゾルテリアの今立っている位置から離れた茂み、伏せた状態のままで偽名探偵こまねは 気づかれない様に小さく呟き小さくガッツポーズした。 試合開始と共に戦闘領域全部を能力で無音化した目的は自身が隠れ一旦狙われなくする事。 ここまでは光義の推察通りだがその先の策が存在した。 突然その場の音が消えさりシャボン玉が出現すれば、原理を聞いていたゾルテリアですら困惑した。 ならば何も知らない野生の動物ならばどうなるか? 「サーカスでバイトした時に教えてもらった猛獣の知識とあたしの声マネ技術~、 そんでもって音玉~、この三つの力が一つになれば~」 ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!ザッ! 「な、何なのよ!この密集率は!いつの間にこんなに猛獣が!」 ゾルテリアに向かって次々とサバンナの猛獣が迫ってくる。 こまねの出した音に時には驚かされ、時には誘惑されここまで誘導されてきた奴らだ。 サバンナの戦闘領域は1キロメートル、それはこまねが負担無しに音玉を精密に 操作出来る範囲と一致する。光義とゾルテリアが接触し戦闘している間、巧みに無音のエリアと そうで無いエリアを切り替え、二人に気づかれない様に猛獣の包囲を敷いていたのだ。 「そんじゃ、ま、いーっつしょう~た~いむ~」 猛獣達の尻に向かって複数のシャボンを飛ばし、それを一度に破裂させる。 パーン!ズギューン!ドカーン!ズガガガガガ! 古今東西の重火器の発砲音(無論、こまねの声マネ)が響き、猛獣達はパニックと共に前方に全力で駆け出す! そう、ゾルテリアに向かって! 「ガオオオオー!」 「こんなもの!」 サバンナ名物ライオン、特徴:きばとつめがつよい。 だがゾルテリアは冷静に受け止める!単純物理は平気だ! 「ウキキー!」 「くっ…いやん!」 サバンナ名物チンパンジー、特徴:にんげんについで、こづくりだいすき。 エロ猿という言葉の語源とも言われるチンパンジーの爪がゾルテリアの性感帯を刺激する。 「キシャー!」 「これは食らったら不味い!」 サバンナ名物大蛇、特徴:からみつきしめつける。せいりょくどりんくのげんりょう。 高い性属性と攻撃力を併せ持つ一撃はゾルテリアへのフィニッシャーとなりうる。全力を持って避ける。 「じょうじ!」 「あ、何か踏んづけた」 サバンナ名物ゴキブリ、特徴:どんなとこにもいる。きらわれものだが、がいはすくない。 大蛇をよけた足でゾルテリアはゴキブリを踏み潰した!ノーダメージ!ゴキは即死! 「全裸でオッパイ大きなおねーさんなのだー!」 「いやー!こないで!」 サバンナ名物ジャングルの王者Tちゃん、特徴:きんたまのかわでそらがとべる。 サバンナ生まれのTちゃんはガイド業を営みながらこの辺りの猛獣を守る管理人だ! サバンナ生まれって凄い、鬼嫁に引きずられて退場するTちゃんを見て改めてそう思った。 「わーお、もっこりギャルみーっけ!」 「もう勘弁してー!」 サバンナ名物シティーハンターRちゃん、特徴:かのじょがいきてたりしんでたりする。 シティーハンターのRちゃんはTちゃんともっこり王の座を争うライバルだ! ゾルテリアはお約束に従い、近くにあった物でRちゃんの頭をどついて成敗! 「くっ、いちいち相手してられないわ!操ってる偽探偵さんを見つけないと!」 ゾルテリアはケツまくって逃走!だがサバンナの猛獣の一部は人間のダッシュと 互角以上のスピード持ちだ!ハイエナが、シマウマが、チーターが逃げるゾルテリアに追撃する。 ザクッ!ガブッ!パカラッ! 「むほおおおおお!らめぇ!チンコには絶対に負けないっ…でも感じちゃう!」 額に汗を浮かべ、今まで以上にハスキーな喘ぎ声を上げるゾルテリア。 常人なら即死級の攻撃十数回、ときどき性属性攻撃も交えられ流石に限界が近づいていた。 割れ目がクパァと花開き、男のモノを受け止めようとするかの様に ヒクッヒクッと女性器全体が僅かに脈動している。陰核は乳首と同じぐらいにまで勃起し、 膣の奥からは微かにイカ臭い男の性の臭いが漂ってくる。 女騎士という清楚そうな職を名乗ってはいるが、男のチンコを数え切れない程 股間の穴から出入りさせて来たのだという事実が漏れ出していた。 最早これ以上食らっては不味い所までゾルテリアのHP(エッチポイント)は削られていた。 「というか…1キロ四方のサバンナに隠れた少女なんて走り回っても見つからないわよ! こんな事ならファントムルージュをワザと喰らうなんてマネしなければ良かった。 …そう言えばこれ何かしら」 ゾルテリアは左手に抱えたままの物質に気づいた。 シティハンターのRちゃんの頭をしばき倒す為に拾った黒い板状の物質。 それはどう見てもこのサバンナの自然物ではない。 側面に突起物があり、それをいじっていると板はそこから開き、無数の文字が刻まれた デコボコした面とサバンナの風景が映されたガラス状の面が現れる。 各選手のプロローグSSをちゃんと読んでる読者の皆さんはもうお気づきだろう。 ゾルテリアが拾ったこの板状の物質の正体、正解は越後製菓! ではなく光義が持ち込んだノートPCである。 生前(死んでないです)こまねの隠れた場所など分かっていると心の中で豪語していた光義。 その自信が確かならこのPCにこまね攻略のヒントがあるかも知れないのだ、 気づけるかゾルテリア! 行け女騎士ゾルテリア!こまねによって無残に倒された光義の仇討ちだ! 光義の肉体と精神のダメージの90%はゾルテリアによるものだけど! 「これ…何に使う機械なのかしら。そもそも壊れてるじゃない」 中にデータがあるとしたらゾルテリアは気づけるのか、それ以前の問題だった。 彼女にはパソコン知識が皆無、さらに開いたノートPCは液晶がひび割れて 画面はフリーズしており、キーボードの三分の一のボタンが衝撃でバラバラになっていた。 ゾルテリアにとってこのノートPCは一枚の絵が映された板でしかなかった。 ゾルテリアはその絵を暫く眺めていた後、ノートPCを戻通りに畳み、 もういらないとばかりに全力で投げ捨てた。 ノートPCは弧を描き40メートル程前方の茂みに刺さる。 と、同時にゾルテリアは茂みに向かってダッシュ! 茂みからいくつかのシャボン玉が出た直後、頭を押さえてパーカーの少女が 飛び出してきたのをゾルテリアは足にタックルして捕まえた。 「で、続ける?」 「こうさん~」 【偽名探偵こまね、直接戦闘では元プロ二名に勝てないと悟り猛獣を操作して 有利に戦いを進めるものの、後一歩で居場所に気づかれ捕縛される。 その後あっさり観念してギブアップを選択した。だが…】 「外からじゃ見えない様に工夫してたのになんで分かったの~」 ノートPCが直撃した頭をさすりながらこまねは半泣きの顔で問う。 「まさかとは思ったけど、本当にその場所で合ってたのね」 ゾルテリアは正解した事に心底驚いている。 「う~、一体どういう事なんだよぉ~」 「あなたの隠れ場所を発見したのは私じゃあないの。 もう一人の参加者が持ってきていたその板に答えがあった、んだと思う。勘だけど」 こまねが開いた状態で転がるノートPCに目をやると、このサバンナの 映像画面でフリーズしていた。 「これって丁度ここのストリートビューカメラの…そうか~、大会の観戦者がいる以上、 この試合場の映像もどっからか持ってこれる訳だねぇ~」 「ゴメン、あなたが何言ってるのか、あの男が何を企んでたのか全然分からないんだけど。 私はこの絵の風景とあなたの隠れていた茂みの草の角度が違っていたからもしかしたらって思って」 「これはねぇ~、試合前のこの会場をカメラで映した~」 「かめら?えーっと風景を映すアレ?」 「そうそう~、だからねぇ~、あたしは~自分の姿が上手く隠れる様に草を持ち上げて~、 その下に潜ってたんだけどぉ~、その映像は~勝負前の風景なんだよねぇ~」 ゾルテリアはようやく理解する事が出来た。このノートPCに映されている試合前の サバンナの風景とゾルテリアの目に映ったこまねの隠れた後の風景。 単体で見れば見事に違和感を消しており、そこに人が居る事は間近に行き 茂みに頭を突っ込むまで気付く事は出来ないが、PCの画面と比較すれば、 隠れた箇所の草の角度が全く別のものになっている事が分かる。 そういう事なのだ。 「ところで話は変わるんだけどぉ~、ゾルさんちょっとお耳拝借~」 「あら、何かしら?」 こまねはゾルテリアの耳元で他の人物には聞こえないように小声で語りかける。 「ソルさんって本当は…だよねぇ~」 「ぎく、な、何を言ってるのかしら」 「あたしは声の専門家で名探偵だからわかっちゃったんだよぉ~、 ゾルさんの声色、ダメージを受けた時の反応、観察してた間ず~っと違和感 感じてたんだよぉ~。話は変わるけどぉ~、異世界人のゾルさんには 10億円なんて必要無いよねぇ~」 ぐぬぬと顔を歪ませ、不本意ながらも、こまねの提案を飲むしかないゾルテリア。 確かに異世界人の自分が10億貰っても仕方がないが、そこは運営側が気を利かせて 代替品をくれるはずだ。なので正直こまねの提案は酷いにも程がある。 だが、ルールの穴を付いてまで隠し続けているゾルテリアの秘密は今漏れる訳には いかなかったのだ。 【エルフの元女騎士ゾルテリア、ファントムルージュ・オンデマンドをあえて受け これを打ち破り、呪いによって変質した肉体をシルバーレイピアで突く事で 偽原光義を救済。偽探偵こまねの猛獣操作に苦戦しつつも辛うじて勝利し一回戦を 突破する。だが、こまねに何らかの弱みを握られ優勝した場合賞金の大部分を 譲る約束をしてしまう】 サバンナの戦い・完 } &font(17px){[[このページのトップに戻る>#atwiki-jp-bg2]]|&spanclass(backlink){[[トップページに戻る>http://www49.atwiki.jp/dangerousss3/]]}} ---- #javascript(){{ <!-- $(document).ready(function(){ $("#main").css("width","740px"); $("#menu").css("display","none"); $("#ss_area h2").css("margin-bottom","20px").css("background","none").css("border","none").css("box-shadow","none"); $(".backlink a").text("前のページに戻る"); $(".backlink").click(function(e){ e.preventDefault(); history.back(); }); }); // --> }}
#divid(ss_area){ *第一回戦【サバンナ】SSその1 サバンナのど真ん中で待機していたゾルテリアは戦闘許可のアナウンスが 流れたのを確認と共にレイピアを抜き放ち高らかに名乗りを上げる。 「…、…………」 「…?」 異常に気づき、ゾルテリアは首を傾げる。声が出ないのだ。 いや、正確には自分の声が耳に届かなかったと言うべきか。 我が名はゾルテリアうんぬんかんぬんと女騎士らしく決めたのに、 その声が自分に聞こえていない。 「…!」 ゾルテリアは自分の顔の前に浮いているシャボン玉を発見し、少し安堵する。 未知の能力やサバンナの風土により自分の耳か喉がおかしくなったのでは無いと 知ったからだ。 一回戦のゾルテリアの敵の一人である偽名探偵こまねの能力『音玉』、 能力範囲内の音をシャボン玉に変えてしまう力によってゾルテリアの名乗りは このシャボン玉へと変換されたのだろう。 試しに叫んでみると、口の手前辺りから新たなシャボン玉が出た。 「!」再び叫ぶとシャボン玉。 「!」またもや叫ぶとシャボン玉。 「!」「!」「!」「!」「!」叫べば増えるよシャボン玉。 「~!」「~~!」ゾルテリアは楽しくなってきた。 娯楽の無い森で育ったゾルテリアは年甲斐も無く童心に帰ってシャボン玉を作り続ける。 自分が一度イクまで無敵だからって油断しすぎである。 これが敵の武器になる可能性もまだ否定できないのに。 ふとゾルテリアは思った、このシャボン玉頑丈過ぎないかと。 普通のシャボン玉ならばとっくに割れていい時間が経過したのに、 ゾルテリアの周囲のそれらは最初の一つも未だ自分の前に漂い続けていた。 一番近くのシャボン玉を手に取り指でつついても風船の様に凹むだけで割れない。 ならばとレイピアで少し力を込めて突く。 「私は本当は女のフリしたおっさんなのーーーーーーオカマッ!!!!」 「!!!」 シャボン玉増やしている最中に叫んでいたゾルテリアの声の一つが響きわたる。 慌ててゾルテリアは訂正の言葉を叫び、そして出来たシャボン玉を割る。 「さっきのは冗談だから本気にしないで!私は女よ、見ればわかるでしょ!」 シャボン玉を割り言葉を伝えると共に奇乳を突き出し、 自分を今偵察しているかもしれない奴らと観客にアピールする。 それだけでは足りないと思ったのか、元々そういう性癖なのか、 ゾルテリアはアーマーを脱ぎ、タイツだけの姿になりさらに女性的な肉体をアピールした。 「ほら…皆さん見てください。この黒タイツの上からでも分かるバスト…、 そして食い込んだ股の切れ込み…正真正銘の女の証です…」 さらにタイツをずらし、M字開脚で生チチと生割れ目を披露していく。 そんなどう見ても女騎士ではなくただの痴女と化しているゾルテリアを 数十メートル先の茂みから覗く男の目があった。 (命がかかっている戦場で何をやってるんだアイツは…) 偽原光義、元魔人公安。今回のゾルテリアの対戦相手の一人である。 彼はサバンナのど真ん中で隠れもせず鎧を脱ぎだしたゾルテリアを とても理解する事が出来なかった。 (無敵の防御を自慢していたが…その慢心は俺が終わらせてやろう) 人間は理解の及ばない存在には恐怖し、思考と行動を放棄してしまう。 だが、光義は戸惑いはしたが怯みはしなかった。 あの恐怖、家族と自分を失ったあの体験と比べればエルフの脱衣INサバンナなど なんぼのものか。 (勝負開始から出現したシャボン玉はもう一人の敵、探偵とか言っていた アイツの能力だろう。こちらも何を狙っているのかはわからんが、 『場所が分かっている以上は素人一人いつでも倒せる』) 自分の手元を確認し、光義はほくそ笑む。腐っても元魔人公安。 光義は偽探偵などと名乗る少女がどこに隠れ、何を狙っているかも見当が付いていた。 音のシャボン化による無音状態を作り隠れ、彼と女騎士がぶつかり合う様に 仕向けたのだろう。 (ククク、ではそのシャボンは俺も利用させてもらうぞ) 光義は茂みから顔を出しゾルテリアの動向を確認する。 ストリップショーに飽きたのかタイツを着込み、彼女は再び目の前のシャボン玉を どうしようか悩んでいた。そして、シャボン玉は太陽の光を反射し、不鮮明にだが 周囲の風景を映し出している。そう、今ゾルテリアは興味を持って 映像媒体を覗き込んでいた。 (まさかこんなに簡単に条件を満たしてくれるとはな) 光義はゾルテリアに向かって思念を飛ばす。 (ファントムルージュ!) 光義の魔人能力『ファントムルージュ・オンデマンド』。 対象が覗き込む映像をファントムルージュに置き換えて全内容を一瞬で体感させる。 相手は死ぬ。 シャボン玉にツンツン頭の少年が出現し、直後ゾルテリアの表情はアヘ顔に歪む。 「………!」 口から喘ぎ声と思われる大量のシャボン玉を吐きながらゾルテリアはオーガズムへと誘われていく。 その場に倒れ込み、身体を震わせながらタイツを脱ぎ捨て全裸になる。乳首をピンピンに立たせながら。 「ー!ー!…!…!ー!…!ー!」 口からヨダレとシャボン玉を吐き続け痙攣していたが、その痙攣は 次第にゆっくりとしたものになっていき、最後にはシャボン玉が口から 出なくなると共に震えも収まった。 そしてゾルテリアは…ゆっくりと起き上がって来た。 顔は赤みを帯び、乳首はビンビンでアソコはヌレヌレ。 だがそのボディラインに変化は見られない。 性的ダメージはけして小さくはないが致命傷には至らなかった。 「ッッッン、効いたぁ~。でも、まっこんなモノかしらね」 勝負開始前、大会運営者から光義の能力に関係してファントムルージュについての 知識を聞かされた時、他の参加者がいかにそれを食らわないようにするかという考る中、 ゾルテリアは自分なら耐えられるのではないかと真逆の発想を得ていた。 自分なら耐えられる、その根拠は二つ。 一つ、関西の映画館で視聴されたファントムルージュは家族連れを中心に 大規模な被害を発生させた。即ち全年齢対象作品!性属性からは程遠い攻撃となる以上、 この攻撃もゾルテリアに与えるダメ-ジは大幅に減少させられる。 二つ、ゾルテリアはこの世界の住民ではない。ファントムルージュが恐るべき 呪いとなった一因には元になった漫画のそれまでの知名度から来る期待があった。 ファントムルージュ・クライシスとの災害規模比較でたまに語られる ミルキーショックにおいても、あれだけの悲劇となったのは最終回までの 視聴者の熱狂あってこそだ。 呪術とは仕手と受け手の感性が共振した時にこそ最大の力を発揮する。 異世界人、しかも山奥暮らしで映画という表現手法自体を知識としてしか知らない ゾルテリアの精神は無知故の防御壁を得たのだ。 「馬鹿なっ、ファントムルージュの映像を見て耐えただと!」 ガササッ! 茂みが音を立てるのも気にする事も無く、光義は驚き叫ぶ。 今の彼にとってファントムルージュが通用しないというのはそれ程の事態なのだ。 最大攻撃が効かなかったという戦術的ピンチもさることながら、最早光義にとって ファントムルージュとは己の運命を破壊した忌むべき存在であると共に アイデンティティでもあった。 「そこね、見つけたわ。元女騎士ゾルテリア、いざ参る!」 「し、しまっ…」 鎧を着直す時間を惜しんだのか、全裸にブーツ右手にシルバーレイピアという 海外AVにありそうな格好でゾルテリアは光義の隠れていた茂みに向かってくる。 シャボン玉による辺り一帯の消音効果はいつの間にか無くなっていた。 レイピアを構え突撃するゾルテリアを相手に光義はナイフ術で対応する。 かつて公安最強とも言われたナイフ術はゾルテリアのレイピア術を上回り、 常人ならば即死の斬撃を首に心臓に脳に与えていく。 だが、ゾルテリア死なず。ZTM未だ健在! 性属性皆無のナイフ攻撃など一回の致命傷につきオッパイ一揉みにも 満たない事はキャラ紹介に書かれている通り! ナイフの刃はことごとくゾルテリアの皮膚の上を滑っていく。 そして、最初は光義のナイフ技術に圧倒されかすりもしなかったレイピアが 徐々に命中し始める。 「ぐうっ、昔の様にはいかないか…」 退職後、訓練もせず最悪としか言いようがない最活習慣を送ってきた光義。 心の支えになっていたファントムルージュが敗れた今、不摂生によるスタミナ不足により ナイフ捌きは徐々に衰えていった。だが、劣勢の原因はそれだけではない。 光義とは逆にゾルテリアのレイピアは打ち合う度にその鋭さが増していた。 「私相当なまっていたみたいね。貴方が丁度いい相手で良かったわ」 ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ハ゜ーン(レベルアップのファンファーレ) ゾルテリア 女騎士 レベル4→5 HP(エッチポイント)37→38 力13 魔力6 素早さ14→15  技10→11守備力8 魔法防御3 運8→9 第一部で育てたキャラが第二部で何故か弱体化していたのが元のレベルに 近づくが如く戦いの中ゾルテリアは成長していた。 ブランクがあるという点では光義も同じなのだが、いかんせん条件がダンチだ。 動物性タンパン質皆無の肉体で昔の動きは長時間出来ない光義。 その能力によりゲームの如く「戦い方は死んで覚える」が可能なゾルテリア。 逆転の為には性属性の攻撃が必要。だが、家族を想い働き家族を想い狂った光義は 勝利の為に妻意外の女を抱くなど選択出来るはずも無かった。 「これで終わりよ!闇に囚われた哀れな人間よ、我がシルバーレイピアにて眠るがいい!」 「ぐわあああああ!!!!!!」 シルバーレイピアが光義の胸に突き立てられる。ファントムルージュ視聴を続けた 光義の肉体は人の姿を保ってはいるものの最早異形のモノに近い存在。 こうかはばつぐんだ! 「う、ぐうう!俺は…まだ…」 崩れ落ちそうな身体を必死に繋ぎ止め立ち続ける光義。 そこに最後の一撃を加えたのはゾルテリアでは無かった。 「パオー!!!!!!!!!!!!!」 「…えっ?」 「…なんっ?」 ドッコーン!パオー来訪者! 決着をつく直前に突然現れた巨体が二人をはねとばした! サバンナ名物ゾウ、特徴:でかい、つよい。はながちんちんににてる。 「はうぅーん!」 ゾウに吹っ飛ばされたゾルテリアの肉体に快楽の波が押し寄せる! ゾウのお鼻はチンチンのメタファー、僅かながら性属性を帯びている。 そして防御手段すら無く既に限界を迎えていた光義はこの一撃で完全に終わってしまった。 地面に強く叩きつけられ、手足があらぬ方に曲がっている。 薄れ行く意識の中光義は思った。これで良かったのかもしれない、ファントムルージュを 世界に発信して全てを滅ぼしてもそれで家族が喜ぶはずもないと。 【偽原光義、意識喪失後戦闘不能判定を受け脱落。ファントムルージュに こだわりすぎて本来のスタイルを失っていた事が彼の敗因だった。 だが奥義が敗れた事により彼の呪いは終わりを遂げる。 憑き物が落ちた彼は今までの行為を悔やみ、大会の終了後家族の墓参りと 再就職を心に誓う。】 「よ~し、ここまでは想定通りだよ~。厄介なおっさんを女騎士さんに排除してもらったし 後はこのままゴリ押せば一回戦は突破出来そうだね~」 ゾルテリアの今立っている位置から離れた茂み、伏せた状態のままで偽名探偵こまねは 気づかれない様に小さく呟き小さくガッツポーズした。 試合開始と共に戦闘領域全部を能力で無音化した目的は自身が隠れ一旦狙われなくする事。 ここまでは光義の推察通りだがその先の策が存在した。 突然その場の音が消えさりシャボン玉が出現すれば、原理を聞いていたゾルテリアですら困惑した。 ならば何も知らない野生の動物ならばどうなるか? 「サーカスでバイトした時に教えてもらった猛獣の知識とあたしの声マネ技術~、 そんでもって音玉~、この三つの力が一つになれば~」 ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!ザッ! 「な、何なのよ!この密集率は!いつの間にこんなに猛獣が!」 ゾルテリアに向かって次々とサバンナの猛獣が迫ってくる。 こまねの出した音に時には驚かされ、時には誘惑されここまで誘導されてきた奴らだ。 サバンナの戦闘領域は1キロメートル、それはこまねが負担無しに音玉を精密に 操作出来る範囲と一致する。光義とゾルテリアが接触し戦闘している間、巧みに無音のエリアと そうで無いエリアを切り替え、二人に気づかれない様に猛獣の包囲を敷いていたのだ。 「そんじゃ、ま、いーっつしょう~た~いむ~」 猛獣達の尻に向かって複数のシャボンを飛ばし、それを一度に破裂させる。 パーン!ズギューン!ドカーン!ズガガガガガ! 古今東西の重火器の発砲音(無論、こまねの声マネ)が響き、猛獣達はパニックと共に前方に全力で駆け出す! そう、ゾルテリアに向かって! 「ガオオオオー!」 「こんなもの!」 サバンナ名物ライオン、特徴:きばとつめがつよい。 だがゾルテリアは冷静に受け止める!単純物理は平気だ! 「ウキキー!」 「くっ…いやん!」 サバンナ名物チンパンジー、特徴:にんげんについで、こづくりだいすき。 エロ猿という言葉の語源とも言われるチンパンジーの爪がゾルテリアの性感帯を刺激する。 「キシャー!」 「これは食らったら不味い!」 サバンナ名物大蛇、特徴:からみつきしめつける。せいりょくどりんくのげんりょう。 高い性属性と攻撃力を併せ持つ一撃はゾルテリアへのフィニッシャーとなりうる。全力を持って避ける。 「じょうじ!」 「あ、何か踏んづけた」 サバンナ名物ゴキブリ、特徴:どんなとこにもいる。きらわれものだが、がいはすくない。 大蛇をよけた足でゾルテリアはゴキブリを踏み潰した!ノーダメージ!ゴキは即死! 「全裸でオッパイ大きなおねーさんなのだー!」 「いやー!こないで!」 サバンナ名物ジャングルの王者Tちゃん、特徴:きんたまのかわでそらがとべる。 サバンナ生まれのTちゃんはガイド業を営みながらこの辺りの猛獣を守る管理人だ! サバンナ生まれって凄い、鬼嫁に引きずられて退場するTちゃんを見て改めてそう思った。 「わーお、もっこりギャルみーっけ!」 「もう勘弁してー!」 サバンナ名物シティーハンターRちゃん、特徴:かのじょがいきてたりしんでたりする。 シティーハンターのRちゃんはTちゃんともっこり王の座を争うライバルだ! ゾルテリアはお約束に従い、近くにあった物でRちゃんの頭をどついて成敗! 「くっ、いちいち相手してられないわ!操ってる偽探偵さんを見つけないと!」 ゾルテリアはケツまくって逃走!だがサバンナの猛獣の一部は人間のダッシュと 互角以上のスピード持ちだ!ハイエナが、シマウマが、チーターが逃げるゾルテリアに追撃する。 ザクッ!ガブッ!パカラッ! 「むほおおおおお!らめぇ!チンコには絶対に負けないっ…でも感じちゃう!」 額に汗を浮かべ、今まで以上にハスキーな喘ぎ声を上げるゾルテリア。 常人なら即死級の攻撃十数回、ときどき性属性攻撃も交えられ流石に限界が近づいていた。 割れ目がクパァと花開き、男のモノを受け止めようとするかの様に ヒクッヒクッと女性器全体が僅かに脈動している。陰核は乳首と同じぐらいにまで勃起し、 膣の奥からは微かにイカ臭い男の性の臭いが漂ってくる。 女騎士という清楚そうな職を名乗ってはいるが、男のチンコを数え切れない程 股間の穴から出入りさせて来たのだという事実が漏れ出していた。 最早これ以上食らっては不味い所までゾルテリアのHP(エッチポイント)は削られていた。 「というか…1キロ四方のサバンナに隠れた少女なんて走り回っても見つからないわよ! こんな事ならファントムルージュをワザと喰らうなんてマネしなければ良かった。 …そう言えばこれ何かしら」 ゾルテリアは左手に抱えたままの物質に気づいた。 シティハンターのRちゃんの頭をしばき倒す為に拾った黒い板状の物質。 それはどう見てもこのサバンナの自然物ではない。 側面に突起物があり、それをいじっていると板はそこから開き、無数の文字が刻まれた デコボコした面とサバンナの風景が映されたガラス状の面が現れる。 各選手のプロローグSSをちゃんと読んでる読者の皆さんはもうお気づきだろう。 ゾルテリアが拾ったこの板状の物質の正体、正解は越後製菓! ではなく光義が持ち込んだノートPCである。 生前(死んでないです)こまねの隠れた場所など分かっていると心の中で豪語していた光義。 その自信が確かならこのPCにこまね攻略のヒントがあるかも知れないのだ、 気づけるかゾルテリア! 行け女騎士ゾルテリア!こまねによって無残に倒された光義の仇討ちだ! 光義の肉体と精神のダメージの90%はゾルテリアによるものだけど! 「これ…何に使う機械なのかしら。そもそも壊れてるじゃない」 中にデータがあるとしたらゾルテリアは気づけるのか、それ以前の問題だった。 彼女にはパソコン知識が皆無、さらに開いたノートPCは液晶がひび割れて 画面はフリーズしており、キーボードの三分の一のボタンが衝撃でバラバラになっていた。 ゾルテリアにとってこのノートPCは一枚の絵が映された板でしかなかった。 ゾルテリアはその絵を暫く眺めていた後、ノートPCを戻通りに畳み、 もういらないとばかりに全力で投げ捨てた。 ノートPCは弧を描き40メートル程前方の茂みに刺さる。 と、同時にゾルテリアは茂みに向かってダッシュ! 茂みからいくつかのシャボン玉が出た直後、頭を押さえてパーカーの少女が 飛び出してきたのをゾルテリアは足にタックルして捕まえた。 「で、続ける?」 「こうさん~」 【偽名探偵こまね、直接戦闘では元プロ二名に勝てないと悟り猛獣を操作して 有利に戦いを進めるものの、後一歩で居場所に気づかれ捕縛される。 その後あっさり観念してギブアップを選択した。だが…】 「外からじゃ見えない様に工夫してたのになんで分かったの~」 ノートPCが直撃した頭をさすりながらこまねは半泣きの顔で問う。 「まさかとは思ったけど、本当にその場所で合ってたのね」 ゾルテリアは正解した事に心底驚いている。 「う~、一体どういう事なんだよぉ~」 「あなたの隠れ場所を発見したのは私じゃあないの。 もう一人の参加者が持ってきていたその板に答えがあった、んだと思う。勘だけど」 こまねが開いた状態で転がるノートPCに目をやると、このサバンナの 映像画面でフリーズしていた。 「これって丁度ここのストリートビューカメラの…そうか~、大会の観戦者がいる以上、 この試合場の映像もどっからか持ってこれる訳だねぇ~」 「ゴメン、あなたが何言ってるのか、あの男が何を企んでたのか全然分からないんだけど。 私はこの絵の風景とあなたの隠れていた茂みの草の角度が違っていたからもしかしたらって思って」 「これはねぇ~、試合前のこの会場をカメラで映した~」 「かめら?えーっと風景を映すアレ?」 「そうそう~、だからねぇ~、あたしは~自分の姿が上手く隠れる様に草を持ち上げて~、 その下に潜ってたんだけどぉ~、その映像は~勝負前の風景なんだよねぇ~」 ゾルテリアはようやく理解する事が出来た。このノートPCに映されている試合前の サバンナの風景とゾルテリアの目に映ったこまねの隠れた後の風景。 単体で見れば見事に違和感を消しており、そこに人が居る事は間近に行き 茂みに頭を突っ込むまで気付く事は出来ないが、PCの画面と比較すれば、 隠れた箇所の草の角度が全く別のものになっている事が分かる。 そういう事なのだ。 「ところで話は変わるんだけどぉ~、ゾルさんちょっとお耳拝借~」 「あら、何かしら?」 こまねはゾルテリアの耳元で他の人物には聞こえないように小声で語りかける。 「ソルさんって本当は…だよねぇ~」 「ぎく、な、何を言ってるのかしら」 「あたしは声の専門家で名探偵だからわかっちゃったんだよぉ~、 ゾルさんの声色、ダメージを受けた時の反応、観察してた間ず~っと違和感 感じてたんだよぉ~。話は変わるけどぉ~、異世界人のゾルさんには 10億円なんて必要無いよねぇ~」 ぐぬぬと顔を歪ませ、不本意ながらも、こまねの提案を飲むしかないゾルテリア。 確かに異世界人の自分が10億貰っても仕方がないが、そこは運営側が気を利かせて 代替品をくれるはずだ。なので正直こまねの提案は酷いにも程がある。 だが、ルールの穴を付いてまで隠し続けているゾルテリアの秘密は今漏れる訳には いかなかったのだ。 【エルフの元女騎士ゾルテリア、ファントムルージュ・オンデマンドをあえて受け これを打ち破り、呪いによって変質した肉体をシルバーレイピアで突く事で 偽原光義を救済。偽探偵こまねの猛獣操作に苦戦しつつも辛うじて勝利し一回戦を 突破する。だが、こまねに何らかの弱みを握られ優勝した場合賞金の大部分を 譲る約束をしてしまう】 サバンナの戦い・完 } &font(17px){[[このページのトップに戻る>#atwiki-jp-bg2]]|&spanclass(backlink){[[トップページに戻る>http://www49.atwiki.jp/dangerousss3/]]}} ---- #javascript(){{ <!-- $(document).ready(function(){ $("#main").css("width","740px"); $("#menu").css("display","none"); $("#ss_area h2").css("margin-bottom","20px").css("background","none").css("border","none").css("box-shadow","none"); $(".backlink a").text("前のページに戻る"); $(".backlink").click(function(e){ e.preventDefault(); history.back(); }); }); // --> }}

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