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第一回戦【サバンナ】SSその3 - (2013/04/23 (火) 02:47:39) のソース

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*第一回戦【サバンナ】SSその3
※このSSにはエロ・グロ・ファントムルージュ描写があります。苦手な方はこのSSを読まずにこのSSに投票してください。他の2つのSSもエログロファントムに溢れているに違いなく、それらが勝ち進めばエログロファントムが続くのはほぼ間違いありません。








「え、あっ、げはっ。らめぇ。い、嫌だ、イきたくない‥‥」
一人の女が数多の異形に嬲られている。
「ぜ、絶対に、ファントム、ルージュなんかに、負けな‥‥ああああああぁああ!!」
口上に反し彼女はあっという間に達する。しかしこれで終わりではない。
「げほっ」
腹部に減り込む触手。
ありふれたエロ同人の触手のように性的に満足させてそれでお終いではない。
苦痛、絶望。ファントムルージュの本領はここからである。

その様子を偽原は無表情で見つめていた。





『女騎士ゾルテリア殺エルフ事件』



† 201x年 『名探偵こまねの事件簿 File.N』

完全な密室で一人の男が殺された。
容疑者は【被害者の親友B】【被害者の恋人M】【最近Mに目をつけていたT】の3人である。

「この事件はさぁ~、ハッキリ言ってすごーく単純だよねぇ~。この現場はトリックの入る余地のない密室だよ~。つまり犯人は『ただの人間』じゃないってことだねぇ~」
「つまり魔人の犯行ってこと?」
「いや、今回の犯人は魔人じゃぁないよ~。そうだよねぇ、Tさん」

名探偵こまねに名指しされたTさんは、しかしひるむことなくニヤリと笑った。
「あぁ、俺も同意見だぜ名探偵。破ぁーーー!!」
突如Tさんが叫ぶと、Mが断末魔を叫びながら燃え上がる。
そう、犯人は既に死んで&ruby(ファントム){幽霊}となっていたMだったのだ!

話を聞けばTさんは寺生まれで悪霊になりかけていたMを追っていたらしい。
「事件が起こる前にきちんと俺が対処するべきだった。
 ファントムは誰かに取り付いている状態では除霊できないし、幽体の状態だとすぐに逃げるしで手をこまねいていたんだ。
 手を煩わせたな名探偵」

寺生まれってスゴイ。そう思った。


† 試合開始 序盤戦
広く開けたサバンナ、しかし今ここの光景は偽原が想像していたものと大分異なる。
試合開始前から、無数のシャボン玉が浮いていたからだ。
試に割ってみると声が発生した。おそらく偽名探偵こまねのものだろう。

そしてシャボン玉は自分の胸元からも絶えず出現している。
こちらもナイフで割ると ドクン と小さな音が聞こえた。
(なるほど、心音をシャボン玉にしているのか)

偽名探偵こまねが「音をシャボン玉に変える」魔人であること、そしてシャボン玉の位置を把握できることは調べがついている。
この心音によってこちらの位置を補足しているのだろう。
「こんな小細工でファントムルージュに打ち勝つとでも?」
そう一人ごちる偽原に向かう影。


† 試合前
「随分と早い試合場入りですね」
そう銘刈 耀は声をかける。
「対戦相手のこと調べさせてもらったらさぁ~。どっちも随分とヤバいひとたちだから、色々仕込んでおこうと思ってねぇ~」
そういいながら偽名探偵こまねは観察を続ける。
猛獣の胸部からは「心音」のシャボン玉が発生し、彼女は猛獣同士の「会話」を聞いていた。

こまね本人の単純な攻撃力は参加者の下から数えた方が早いだろう。
しかし情報収集能力と、緻密で広範囲な能力は特筆すべきである。
(そして何より――、いや「それ」を踏まえても今回は分が悪いか。)

「分が悪いのは分かっているよぉ~。だから私には自分以外の力が必要なんだぁ~」
サバンナを闊歩する獰猛な肉食動物たち。その中でも彼女はライオンに目をつけていた。
群れを形成し生活するライオンたちもその主なコミュニケーションは『声』である。
偽名探偵こまねにもその声の意味が正確にわかるわけではない。
しかし彼女の観察力とものまね力、そして能力をもってすれば、自分は安全な位置にいながらライオンの群れを対戦相手に向かわせることぐらいは可能である。
ライオンの群れを能力を介して対戦者にぶつける。それが彼女の作戦である。

その選択肢は間違っていますよ、などと銘刈 耀はもちろん言わない。


† 試合開始 序盤戦の続き
偽原光義にライオンの群れが対峙していた。
さすがの元魔人公安も本来は絶体絶命ではあるのだが、ライオンもすぐに襲いかかろうとはせずに彼を見定めていた。
あくまで「姿の見えぬ謎のライオンの声」に移動を促されただけで、ライオンたちからしても彼との遭遇は予想外のことである。
「獣をけしかける、か。悪くない選択肢だな、ファントムルージュが相手でなければ」

彼はノートPCを取り出しディスプレイをライオンの群れに向けた。
未知の技術との遭遇にライオンたちはそれを注視してしまう。
「ファントムルージュ・オンデマンド」
「「「GUGYAAAAAAAAA!!?」」」
異形と化すライオンたち。この猛獣たちにはもうシャボン玉の指示など無意味である。
群れは散り散りとなり、このサバンナ中の生き物をファントムルージュに堕とさんと動き出した。

――種すら超えた絶望、ファントムルージュ。


† 試合中盤
ファントムルージュに侵された者は、まだ侵されていない者を感染させていく傾向がある。
故にライオンを元とした強力な「感染源」ができた時点で偽原の勝利は確定的である。
彼は煙草をふかしながら試合の終了を待っていた。

しかし、試合開始から数時間がたった今もまだ終了の連絡はない。
「ふっ、ファントムルージュに抗っているというのか、無駄な努力を」
そう呟きながらもどこか期待を抱きながら対戦相手を探索する偽原。

だが、彼が見つけたのは当然のように惨状であった。
「ふぁぁぁぁぁん!らめぇぇぇ!」
ライオンをはじめ様々なサバンナの動物が元になったであろう触手に絡まれた対戦者。
よほど抵抗したのだろう。足はおかしな方向にひん曲がり、体中が傷と粘液に覆われている。
こんな状況でもいまだに浮かんでいる数多のシャボン玉が光景の異様さを加速させていた。

「随分といい恰好じゃないか」
「はぁ、はぁ、お、お前は偽原‥‥。んぁっ!」
「とっととギブアップすればどうだ」
「す、するわけないでしょ。わ、私はファントムルージュに対抗する手段を知っていああぁぁあああ!」
「フン、世迷いごとを」

会話中も嬲ることをやめない触手をもった異形たち。
そのうちの巨大な一つが彼女の秘部に狙いを定めていた。
「ひっ、そ、そこだけは本当にや、やめて、嫌ぁ」
勿論異形に聞く耳はない。
「あ、ああああぁあ」
その大きすぎる異物が捻じ込まれ、彼女の秘部からは鮮血が飛び散った。
それでも終わらない凌辱。多大な苦痛の中にあってはならない快感が入り混じりはじめる。

「え、あっ、げはっ。らめぇ。い、嫌だ、イきたくない‥‥」
「どうした、ファントムルージュに対抗する手段があるのではないのか?」
「ぜ、絶対に、ファントム、ルージュなんかに、負けな‥‥ああああああぁああ!!」
絶頂に至る女。それすら気にせずにひたすらと凌辱を続けるファントムルージュの異形たち。
「げほっ」
その様子を無表情で見つめる偽原

しかしいつまで眺めていても「ファントムルージュに対抗する手段」とやらは出てこない。
「あ、ああぁ、げふっ。た、助け‥‥、の‥こ‥」
「もういい。楽にしてやる」
愛用のナイフを取り出す偽原。その刀身は美しく磨かれ鏡のようになっている。
凌辱されつくした彼女はナイフに映った自分の華奢な姿をぼーっと【3秒以上】見つめていた。
&ruby(キャラづくり){独特の口調}まで忘れて凌辱されていた偽名探偵こまねは、
「ファントムルージュ・オンデマンド」
ついに陥落した。


† もう一つの試合序盤
エルフの元女騎士ゾルテリアに群がるライオンたち。
しかし『ZTM(絶対にチンコなんかに負けない)』の能力に守られる彼女には性的な意味でもダメージはほとんどない。
(ほっ、いきなり獣姦してくる『らいおん』がいなくてよかったわ)

(そして見つけたわ。偽名探偵こまねさん。悪いけど先制させてもらうわ。あんまり騎士らしくないけど、勝ったもの勝ちよね。悪いけど不意打ちさせてもらうわよ)
そして繰り出される一撃必殺の攻撃!
しかしその攻撃はクリーンヒットはせずに偽名探偵こまねの足をへし折るだけとなった
(なっ!?この攻撃を避けるなんて。やはり『アレ』にしろ彼女は私の正体に気付いている‥‥!?)

「い、痛っ。こ、こういう攻撃は予測していたんだけどなぁ~。やっぱり急に来ると避けきれないね~」
そう喋りながら息を整えるこまね。
(や、やばい、何か来る!?)

「あ~、向こうも失敗しちゃったし、正直これはヤバいかもねぇ~」
(あら、あなたもう1人の方にも仕掛けていたのね)
「‥‥ヤバいなぁ~、こっちに向かって来てるよぉ~」
(え、偽原もこっちに?‥‥って何あれ!!)
エルフの元女騎士ゾルテリアは異形と化した猛獣の姿を認めた。
(な、なによあの&ruby(チンコ){T}みたいな触手は!あんなのに犯られたらひとたまりもないわ)
ゾルテリアはこまねを囮としてその場から離脱を行った。


† 試合終盤
「お前の能力ならばゾルテリアとやらの位置もわかるだろう」
「ア、アア、む、ムコウのホウ、い、イヤ、ファントムルージュ、コワイ、ファントム、コワイ」
「なるほど、向こうか」
偽名探偵こまねは異形とは化さず、偽原の妻とよく似た状態になっていた。
こまねをひょいと持ち上げて彼女が示した方向に向かう。

(見た目通り、軽い。)
その体重と体温は彼に娘を思い出させていた。
(俺は、俺は‥‥)
彼が昔のことを思い出しかけていると、ほどなく探し求めていた相手を発見した。
エルフの元女騎士ゾルテリアは木の上に避難していた。
その下には異形たちが群がり木の上に触手を伸ばしている。
「絶対触手になんて負けない!」
などと叫びながらシルバーレイピアで何とか怪物どもをさばいていた。

「気分が悪い。とっとと終わらせよう」
「ギエー!偽原光義!というかこまねちゃんもうレイプ目状態じゃない!わ、私は騎士の誇りにかけて触手に負けたりなんかしないわ!って何やってるのよあなた!」
「木を折る。地に堕ちればお前もすぐにファントムルージュの餌食だ」
彼のナイフ術にかかれば木を一本倒すなどたやすい。
「やめて!私に乱暴する気でしょう? エロ同人みたいにってギャー!」
倒木と共に地面に落ちる元女騎士。
「近づかないでってひゃああああああん」
一体の異形が彼女に触れただけで彼女は嬌声をあげてしまう。
「おほおおおぉぉぉぉ!こ、こんなの1分も耐えられないのおおおおぉぉ!こ、こうなったら奥の手を使うしかって、え!?」

その行為はゾルテリアはもちろん、偽原も予想をしていなかった。
「ダメ、ファントム、タオサナイト、逃ゲチャ、ダメ」
「ひ、ひぁぁぁぁん!?」
なんと偽名探偵こまねがいきなりゾルテリアを愛撫し始めたのだ!
「うひいいいいん、こ、こんな天国じゃ逃げられないのおおおおおぉぉ」
「な、なんだ。いったい何をしている」
「ゾルテリア、ニガサナイ」
周りの喧騒をものともせず愛撫を続けるこまね。
その周囲には今もシャボン玉が浮かんでいる。
その光景は、客観的に言って、美しい。
あの異形たちまでもが2人の絡みを静かに見守っていた。
種を超える芸術がそこにはあった。

(ま、まさかお前がファントムルージュに対抗する手段と言っていたのはこれなのか。偽名探偵こまね)


† 幕間1 ファントムルージュに対抗する手段についての考察
名探偵こまねは、偽原光義の行動原理がファントムルージュであることはすぐに行き着いた。
彼の部屋からはファントムルージュの音声が漏れていたからである。
魔人警察ともつながりのある彼女は、彼の忌まわしき過去もすぐに知ることができた。

彼女は考える。
偽原光義自身は自暴自棄とはいえファントムルージュに耐えることができている。それはなぜか。
ファントムルージュによって愛する2人の家族を失ったというファントムルージュにも匹敵する絶望があるからだ。

ファントムルージュに対抗するには同等の絶望があればいい。
そのことを偽原の存在自体が証明している――。


† 幕間2 エルフの元女騎士ゾルテリアの正体についての考察
名探偵こまねはゾルテリアについても調査を行い彼女の動向を「聞いて」いた。

VSカップめんで小さな文字を老眼鏡を必要としていたこと。
家族を生き返らせたい願いを持つこと。
そして夜中に「娘の魂追い出して体を奪ってするオナニー背徳感いっぱいで最高なのおおおおおおおぉぉぉ」と叫んでいたこと。

以上のことから彼女はエルフの元女騎士ゾルテリアの正体を「ゾルテリアを殺してしまい、彼女の体を元に蘇った彼女の父親」であると推理した。
いや、まぁ3つ目は作者やまいちの捏造だけど、もろもろの描写的にそうとしか読み取れないのでご容赦いただきたい。信じられない人はもう1回ゾルテリアのプロローグSSを読んでみよう。

なお時間と構成の関係で他に明かすところが無さそうなのでここで明かすが、、
「† もう一つの試合序盤」でゾルテリアが繰り出した必殺攻撃とは
ゾルテリアの体から幽体離脱した彼女の父親が、相手の足元の地面から3メートルに及ぶチンコを急激に勃起&実体化する奇襲である。
ファントムブラックと名付けたい。


† 試合最終盤
偽原も、異形たちも息を飲んで見ていた偽名探偵こまねとエルフの元女騎士ゾルテリアのレズプレイ(※1)は、そう長くは続かなかった。
そう、ゾルテリアが絶頂に達したのである。
「お、お、女の子にいかされちゃうーーーーーー!!!いぐーーーーーッ!」
そしてそれは、肉体の変質魔法が解けることを意味する。
美しい女騎士だったものの突如の膨張でアーマーやらタイツはすべて吹っ飛ぶ!
股間に顔をうずめていたこまねもなぜか吹っ飛ぶ!!
ブクブクブクブクと膨れ上がる肉体!
文字通り抜け出てくる魂(ゾルテリア父)!!めっちゃ幸悦の表情を浮かべている。もちろんブクブクの外見だ!
しかも肉体も魂も等しくなんか知らんが大きなものを股間にぶら下げているではないか!!
なるほど、偽名探偵こまねを吹っ飛ばした正体はこの剛直だったのだ!

種を超える美しさは一瞬にして種を超える醜さへと変貌を遂げていた。

偽原も、サバンナの獣たちも、声すら出すことができない。
ただ無駄にクリーンになっていく思考。
いつの間にかサバンナの獣たちの異形化も元に戻っている。

吹っ飛ばされていた偽名探偵こまねもゆっくりと立ち上がる。
ただし、彼女だけは今自分がすべきことが分かっていた。
紆余曲折はあったけれども、これはゾルテリアを倒すために想定していたシチュエーションそのものだ。

今のこまねには、大声を出す余裕すらない。
でも、こんな時のために無数の「それ」を空中に浮かべていたのだ。



シャボン玉が割れる。


「破ぁーーーーー!!」

寺生まれのTさんの『声真似』。
ゾルテリア父の魂は吹き飛んだ。


† 終局
ゾルテリアの死体の傍らで、偽原光義と偽名探偵こまねが対峙している。
(サバンナの獣たちはなんかトボトボと去って行った)
ファントムルージュの絶望も、レズプレイ⇒チンコアタックの絶望によって吹き飛んだのだろう。
今の彼女の眠たげな目には闘志が宿っている。

「‥‥狙ってファントムルージュから脱したのか?」
「‥‥さすがに、あの状況で、狙っていたとはとても言えないけどねぇ~
 ただ、ファントムルージュが絶望で対処できることと、ゾルテリアがミルキーレディ級の絶望であることは分かっていたから、本能的に動けたのかもねぇ~」
「なるほどな」

今にも崩れ落ちそうなこまねを、無傷の偽原が倒すことは容易い。しかし。

「憑き物が落ちたようだよ。アレのおかげというのはなんだか納得いかないがな‥‥」
偽原光義は、何年振りだろうか、微笑を浮かべていた。
あまりに久しぶりすぎて、顔の筋肉が軽い痙攣を起こしている。
でも、きっと、またうまく笑えるようになるだろう。

「ギブアップ。お前は曲がりなりにもファントムルージュに打ち克ってみせたのだ。俺の戦う理由ももうない」
ふっ、と偽名探偵こまねは笑い、その場で崩れ落ちた。

【試合終了】


エルフの元女騎士ゾルテリア
 ⇒地獄に魂が送られたが、世界が違うということで差し戻されて試合終了後復活

偽原 光義
 ⇒ファントムルージュの呪縛から解き放たれ、新たな人生を歩み始める

偽名探偵こまね
 ⇒心と体に多大な傷を負うが2回戦進出



※1 百合ではない
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