ギラティナ

登録日:2010/07/24 Sat 12:51:27
更新日:2024/01/05 Fri 22:09:54
所要時間:約 9 分で読めます





暴れ者ゆえ追い出されたが、破れた世界と言われる場所で静かに元の世界を見ていた。



出典:劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ギラティナと氷空の花束 シェイミ、OLM、
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku
(C)Pokemon (C)2008 ピカチュウプロジェクト、
東宝、2008年7月19日公開。




■データ


全国図鑑No.487
分類:はんこつポケモン
英語名:Giratina
高さ:4.5m(アナザーフォルム)
   6.9m(オリジンフォルム)
重さ:750.0kg(アナザーフォルム)
   650.0kg(オリジンフォルム)
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:ゴースト/ドラゴン
特性(アナザーフォルム):プレッシャー(相手から受けた技のPPを1余分に減らす)
隠れ特性:テレパシー(ダブル・トリプルバトル時、味方の全体攻撃を受けない)

特性(オリジンフォルム):ふゆう(じめんタイプの技と「まきびし」「どくびし」「ねばねばネット」「特性:ありじごく」「各種フィールド」が無効)

HP:150
攻撃:100
防御:120
特攻:100
特防:120
素早さ:90
合計:680

  • 種族値(オリジンフォルム)
HP:150
攻撃:120
防御:100
特攻:120
特防:100
素早さ:90
合計:680

努力値:HP+3

弱点:こおり/ゴースト/ドラゴン/あく/フェアリー
半減:くさ/ほのお/みず/でんき/むし/どく
無効:ノーマル/かくとう
※オリジンフォルムは特性「ふゆう」によりじめんも無効


■概要


プラチナバージョンのパッケージを飾った伝説のポケモン。
異なった二つの姿を持つのが特徴。

「アナザーフォルム」はプラチナのような金の甲殻と黒い翼を持ったドラゴン形態、所々に金の装飾や赤と黒の斑尾模様と、六本の足を持つ。
翼は腕のように変形させることが可能。
現実世界ではこちらの姿をとる。

初登場のDPではこの姿で登場していたが、当時はフォルムチェンジの概念もアナザーフォルムという名称も存在しなかった。
その芋虫や百足のような姿からゴッドキャタピーペンドラーの仲間等と呼ばれるが決してむしタイプではない。


ディアルガパルキア同様、アルセウスの分身として作られた「」と呼ばれるポケモンの一匹。
しかし、相当な暴れ者であったため、この世界の裏側である「やぶれたせかい」に追放された。
そのため、他二匹と比べてその存在に関する記述は異常に少ない。

この辺りの元ネタは日本神話素戔嗚尊(スサノオノミコト)だと思われる。

僅かに残った記述によればまだ世界が出来上がったばかりで、時空が安定していない状態であった時に裏から安定させる役割を担っていたらしい。
この設定が判明したのはプラチナから。

追放され反省したのか、今は別世界から静かに元の世界を見守っているとされている。
時折古代の墓場に姿を表す事がある。


またHGSSでは「反物質」を司るポケモンである事が判明。

Ptからオリジンフォルムが新たに追加。
脚がトゲのような形になり、翼もそれぞれ三本の触手のような形となった。
封印された「やぶれたせかい」でこの姿になるとされ、フォルム名通り此方が真の姿と思われる。
……が、『LEGENDs アルセウス』でのこうてつプレートの記述では「せかいの うらがわに みちるもの いぶく ものの すがたを かえる」とあり、オリジンフォルムの方が後に出来たとも取れる文章になっている。考古学や神話というものは後から定説が覆るものなので、「オリジン」「アナザー」という棲み分け自体が人間が勝手に決めたものである、とするのが妥当なところだろう。

またSMUSMで訪れる空間研究所でもギラティナに関するレポートを見ることができる。

名前の由来はおそらくguilty(有罪)+Platinum(白金)


■ゲームでのギラティナ


DPでは四天王クリア後に行ける「もどりのどうくつ」の最奥部にアナザーフォルムが出現。
ただし最奥部に到達するには難解な法則を解かないといけない。
レベルは70。戦闘前の鳴き声は「……ビシャーン!
高レベルに加え、専用技の「シャドーダイブ」でボールをかわすため非常に厄介。
捕獲難度は非常に高い部類に入るだろう。

この時点では設定が明かされておらずその存在理由は殆ど謎であった。
バトルタワーで出せないので、何かあると思った人はいる。


一転してプラチナではストーリーに関わる重要なポケモンとして登場。
アカギが時空神二匹を目覚めさせようとした折突如現れ、裏側の世界もろとも壊されそうになったことに怒ってアカギを「やぶれたせかい」へと引きずり込む。
主人公シロナもまた世界の歪みを止めるべく「やぶれたせかい」へ向かうことになるのだが、
そこは現実世界での一切の常識は通用せず、重力やら何やら色々とおかしい。
シロナ曰く「時間は流れず空間も安定していない掟破りの世界」とのこと。

最奥部にてアカギ戦勝利後にギラティナと戦闘に突入する。
ここでの姿は設定通りオリジンフォルム。レベルは47。戦闘前の鳴き声は「ギゴガゴーゴーッ!!

ディアルガ、パルキアと違い、伝説ポケモンと同等の捕獲率のため非常に捕まえにくい。

捕獲せずに倒すか逃げるかするとクリア後にDP同様「もどりのどうくつ」に再出現するため、
ストーリーを優先したい場合、捕獲や厳選を後回しにしたい人は覚えておこう。
Ptのギラティナは「はっきんだま」というドラゴン技とゴースト技の威力を1.2倍にする専用アイテムを持っており、
これを持たせると現実世界でもオリジンフォルムの姿になる事が可能。


またHGSSでは劇場版で入手したアルセウスを「アルフのいせき」に連れていくと「シントいせき」という場所に行けるようになり、
そこでディアパルも含めた三匹のうち一匹を選んで入手出来る。レベルは何と1。

ここで入手するギラティナは「かげうち」を習得した特別仕様との事だったが、
実は単なるLvアップによる追加技で、他の方法で入手した場合でもHGSS内なら「ハートのうろこ」を使い取得可能。


ORASでは、ディアルガ・パルキアを手持ちに加え、
「大空を飛ぶ」でムロタウン近辺に現れている『大きな裂け目』に行くと出現。レベルは50。
逃げたり、倒しても一度地上に降りてもう一度飛べば復活する。


USMでは手持ちにディアルガとパルキアを入れているとウルトラスペースゼロの洞窟ステージでギラティナを捕獲できる。


BDSPではリメイク前同様「もどりのどうくつ」にアナザーフォルムの個体が出現。
また、ハマナスパークの「破れた部屋」ではPtでアカギを飲み込んだ時の様な影になった特殊な個体も登場。レベル100のオリジンフォルムで捕獲は不可能な敵専用の形態。


第9世代ではフォルムチェンジの方法が変更された。
『アルセウス』で登場した「だいはっきんだま」を持たせる事でフォルムチェンジするようになった。一致技を1.2倍にする効果も残っているので安心。
なお、「はっきんだま」も残っておりこちらはフォルムチェンジの効果のみ削除されている。

■対戦でのギラティナ


アナザーフォルムは異常に高いHP・高い特防・防御の数値を持ち、それ以外の能力は伝説にしては平均的という耐久型の能力を持つ禁止級のポケモン。
物理特殊を合わせた総合的な耐久力は全ポケモン中最強クラス
アナザーフォルムで既に無効や半減タイプも8タイプとかなり多い。

どの位硬いかというと、
HB特化なら命の珠を持った攻撃特化イベルタルのダークオーラ補正の乗った「はたきおとす」を耐え
HD特化なら特攻特化ホワイトキュレムの「りゅうせいぐん」やユキノオーミュウツーが一斉に撃った「ふぶきダブルバトル補正)」をアイテム無しで耐えるほど。
等倍技では半分もいかない場合が大半。新たなゴーストタイプの後輩が現れようともまだまだ一線級である。

その耐久力から「おにび」や「めいそう」「ほえる」「でんじは」等を駆使してじわじわと相手を追い詰めるまさに要塞のような活躍が期待出来る。

Ptから取得した「うらみ」と特性「プレッシャー」を利用したPP破壊型もなかなかえげつない。一致弱点すらも弾切れさせる様は圧巻。
恐らく禁止級のポケモンの中で一番特性「プレッシャー」を使いこなしているポケモンである。
伝説らしく「はどうだん」「だいちのちから」等攻撃技もなかなか粒ぞろい。
攻撃特攻が両方高いため初見で型が見破りにくいのが魅力。
物理型、瞑想眠る特殊型、スカーフシャドーダイブ、「おいかぜ」によるアシスト、「かげうち」によるタスキ潰し等なんでもござれ。

しかし、ドラゴンやこおり等全体的に弱点に痛い物が多いのが欠点。
それらを耐えるだけの能力はあるが、「じこさいせい」等の再生回復技が無く回復が「ねむる」頼りなのも少し痛い。
一応HGSSからは「いたみわけ」を取得したもののHPが高いギラティナには使いにくい。


だが、SMにて新たに「Zワザ」というシステムが登場。
一回限りだが「うらみ」をZワザ化することでHP全回復という効果が付くようになった。
タイミングさえ合えば実質無傷で敵をPP切れに追い込むという恐ろしい戦法が取れる。
また、この際の持ち物は「ゴーストZ」となるため、「うらみ」を使わずともよさそうな時は「シャドーダイブ」をZワザ化するという選択もアリ。
そっちはそっちで「元となるのが溜め技であっても1ターンで放つ」というZワザの性質と噛み合っており、なかなかに優秀。



Ptから追加されたオリジンフォルムは特性が「プレッシャー」から「ふゆう」に変わりアナザーフォルムの防御・特防と攻撃・特攻を入れ換えた能力を持つ。
いわゆる攻撃形態である。もっとも、このフォルムでもクレセリアアルセウスとほぼ同等の硬さがあるが。

持ち物が「はっきんだま」で固定されてしまうのは痛くGSルールでは死にフォルム扱いされていたが、
グラードンアルセウスの「じしん」を無効に出来る点が評価されクリスマスカップでは急速に使用率を伸ばした。
なおギラティナ自体の使用率は9位。うちはっきんだまの割合は5割弱ほど。
ゲンシグラードンの登場に伴いますます追い風傾向にある。
またオリジンフォルムの「はっきんだま」は戦闘中外れる事は一切無く「トリック」や「はたきおとす」等の技の効果は無効化。
つまり戦闘中にフォルムを変える事は出来ない。はたきおとすの威力も65となり、最低限のダメージしか受けないのもありがたい。

ちなみにPtとDPを通信しDP側からオリジンフォルムを見てもアナザーフォルムで表示され(能力はオリジンのまま)、
特性「おみとおし」で「はっきんだま」を見ようとしても???と表示される。


専用技の「シャドーダイブ」は「そらをとぶ」のように1ターン消えてから非常に威力の高いゴーストタイプの攻撃を行うという物。
「まもる」や「みきり」」系統の技を貫通し、守りの効果を解除する効果も持つ。
受けが成立するシングルでは使いにくいが、主戦場であるダブルでは「フェイント」の効果を持つ強力な物理技になるため使用率は非常に高い。
スカーフを巻いてシャドーダイブを連打しミュウツーを牽制する型も存在する。 
XYで登場したギルガルドの「キングシールド」も貫通するので使い勝手はさらに良くなった。
ただしノーマルタイプに交換されると無効化されるのは注意。


■アニメでのギラティナ


劇場版「氷空の花束」で初登場。シェイミを優しく咥えて助けてあげたりとかわいい。
この一件からサトシを信頼(?)しており「超克の時空」で自分の世界を汚したディアルガを見つけ襲いかかるも、サトシとピカチュウの呼びかけで落ちつきを取り戻し、大人しくサトシの話を聞いていたりする。
よくサトシと見つめ合う。かわいい。
なぜか声がモスラと同じ。公式で虫扱いである。


ゲームを元にしたwebアニメ「ポケモンジェネレーションズ」第11話「新しい世界」にも登場。
やりのはしらでアカギを引きずり込むのは原作と同じだが、こちらでは妙にアカギにシンパシーを抱かれたようで、
そのまま彼がやぶれたせかいに留まるという異なる展開になっている。



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最終更新:2024年01月05日 22:09
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