奈落の城 一柳和、2度目の受難

登録日:2011/10/31(月) 05:41:41
更新日:2023/09/04 Mon 14:03:32
所要時間:約 4 分で読めます




『奈落の城 一柳和(いちやなぎなごむ)、2度目の受難』とは、2008年3月6日に発売されたプレイステーション2ソフトのこと。発売元は日本一ソフトウェア、開発元はフォグ。


【概要】
ヘタレの大学生「一柳和」は、前作『雨格子の館』で出会った売れない俳優「日織」に誘われ、ヨーロッパに住んでいる彼の友人の城へと旅行に出かける。
到着した城は地下に沈みこんでいるという奇妙な構造で、城に繋がるのは一本のつり橋のみ。
そこで立て続けに起こる怪事件。つり橋も何者かに落とされてしまい逃げることも出来ない。
果たして和は事件の真相を明らかにし、一人の犠牲者も出さずに脱出することが出来るのか?


証言や手がかりを集め、真犯人を特定するという至って普通の推理ゲーム。

……なのだが、理不尽なほどの難易度の高さやバグの多さなどからクソゲーオブザイヤー2008にノミネートされている。


【問題点】
(難易度)
  • 暗号が異常なほど難しい。容赦なく詰む。
  • フラグを立て損ねたり、選択肢をミスったりするとバッドエンドへ直行することも。
  • ゲーム中アリバイ表を作らなければならないのだが、なんとⅠ分刻みで作らなければならないうえに全て手動。

ただし、元々前作が高難易度の謎解きゲーとしても評価が高かったのも一因である。
本作はちょっとやりすぎた感はあるが、本来この点はKOTYに挙げる程ではない。


(システム面)
  • 移動がやたらリアルで3D酔いする。
    一応部屋移動スキップ機能はあるが、隠し通路内はスキップできないので結局酔う。
  • カーソルの判定が狭い。小さいものにカーソルを合わせる→ミス→微調整→ミス……なんてことは良くある。
  • バグが多い。楽器が黒く塗りつぶされてただの影と化していたり、アルバムモードのⅠ枠がどうやっても開かなかったりする。挙句の果てに死んだはずの人物と話せたりする。
  • オチが推理物のタブー。


【テキストがまだない】
奈落の城の代名詞とも言えるバグ。12/31にキャラ「クレア」が死亡していることが条件。
南礼拝堂に行くとときどきクレアがいて、普通に会話できる。
その際に「クレアの死」について会話すると、「テキストがまだない」と表示される。
このバグによるフリーズなどは確認されていない。


【登場人物】
男性キャラ率が高い。
絵柄や人間関係を含めて女性人気も高いシリーズという事もあってか、女性キャラ3人の内2人は彼氏持ち。



この作品の主人公。顔がハリー・ポッターと瓜二つ。

アル
ルロイ家の当主。幼いころに母親を亡くしている。

ティーロ
アルに使えている執事。アル同様、幼いころに母親を亡くしている。

クレア
おっぱい医師。ヴィンスの姪。

ヴィンス
オカルトマニア教授。普段はジェントルマンだが、オカルトの話になると暴走する。

千絵子
ドジッ娘メイド。婚約者がいる。
パラシュートで飛び降り、助けを呼びにいくことが多い。

日織
ガチムチ着流し俳優。前作『雨格子の館』にも登場している。

三笠
元刑事、現探偵。悪人面だが、猫が好きという一面も。

ネリー
カタコト金髪メイド。巨乳。

ザック
ガチムチ脳筋。ネリーと出来ている。

ジョージ
ガチムチ黒人。体型に似合わず編み物や園芸が趣味。無口だが、ジェスチャーで頑張って伝えようとしている。

ハユツク
謎の祈祷師。年齢も国籍も不明。



【KOTYとは一体?】
ノミネートされてこそいるが、普通に遊べるレベルなので七英雄の中では空気。
謎解きゲーをガッツリ遊んでるようなプレイヤーでもなければ攻略サイトがほぼ必須なレベルで難しいのは間違いないのだが。

実態は「テキストがまだない」のインパクトから、当時目ぼしいクソゲーが無く枯れていたKOTYスレで盛り上がり、そのままノミネートされてしまったのだ。
(結果的に2008年はクソゲー豊作の年だったが、奈落発売当時は本当にクソゲーは輩出されていなかったのである)
現在ではこのことに関しては「言いすぎだった」とする住人も多い。

BGMやグラフィックは良質、ストーリーも推理物として見るとタブー気味だが、出来自体は悪くない。キャラクターの設定もしっかりしている。
難しい暗号も好評の声も実は結構あり、Amazonのレビューでも評価は高い。
本編はもちろん、雑談まで作りこまれている。

後にベスト版、PSP版が発売され、バグはほとんど解消されている。3D酔いだけは避けられないが。
逆に言うと、PS2版の時点で3D酔いやバグを気にしない人にとっては普通に遊べてKOTYに上がるのが謎なゲームであり、キャラやシナリオ等を評価する人からは当時から評価が高い。


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最終更新:2023年09月04日 14:03