ヴェンデット(遊戯王OCG)

登録日:2019/08/16 Fri 18:11:24
更新日:2024/01/23 Tue 14:27:01
所要時間:約 30 分で読めます





ドーモ。バスタード=サン

リヴェンデット・スレイヤーです。



復 讐 鬼   誕 生(リヴェンデット・バース)




概要

ヴェンデット(Vendread)とは遊戯王OCGに登場するカテゴリである。
所属する全てのモンスターが闇属性アンデット族で、アンデット族では初となる儀式召喚をメインとしたテーマ

公式の記事でも「珍しい組み合わせ」と書かれたほどであるがそれもそのはず、
それ以前に登場したアンデット族儀式モンスターは「ヴァリュアブルブック1」(2002年発売)付属の《スカルライダー》*1が最後。
実に18年ぶりの組み合わせなのだ。


元々はTCGの「Code of the Duelist」から収録されたカード群。
日本にも「EXTRA PACK 2017」で来日…したのだが、当時は日本側の収録範囲の関係で魔法・罠含めて5枚しか収録されなかった
まともに回すには「不知火」と組まなければ成り立たないレベルだったのだ。
が翌年の「EXTRA PACK 2018」で去年のカード達の再録と一緒に残りの「ヴェンデット」カードが収録。
やっと【ヴェンデット】単体でデッキを組むことができるようになった。
更に目玉として新規リンクモンスターも作られるという嬉しいオマケも付いてきた。


イラストは全体的にアメコミを彷彿とさせ、《成金ゴブリン》や「星杯」のように明確なストーリー性を感じさせるものになっている。
その内容はざっくり言うと「ヴェンデットに復讐するダークヒーロー『リヴェンデット・スレイヤー』が活躍する」というもの。

これ故にカテゴリ名の由来はイタリア語で「復讐」を意味する「ヴェンデッタ(Vendetta)」+「アンデット」と思われる。
後述するコンセプトは、寄り集まるヴェンデット達やスレイヤーが倒したヴェンデットから力を吸収していることを表しているのだろうか。

また、「ヴェンデット」魔法・罠には日本語と英語どちらでもアナグラムになるカードが存在している。
【例】
日:《ヴェンデット・ボーン》⇄《ヴェンデット・ボーン》
英《Vendread Reorigin》⇄《Revendread Origin》



テーマのコンセプト

下級「ヴェンデット」は
(1):(墓地に存在する場合の固有効果もしくは墓地に送られた場合)
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
(2):フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「ヴェンデット」モンスターは以下の効果を得る。
●(固有効果)
という「儀式魔人」の延線上とも言える共通効果を持っており、効果を付与した儀式モンスターを中心として戦うのがコンセプト。
マスターデュエルソロモードでは「死者の力を取り込み、「ヴェンデット」はさらに強くなっていく」と解説されている。

ただし「儀式魔人」と決定的に違うのは、フィールド上で儀式召喚に使用されなければ効果が付与されないということ。
儀式魔法の一部が持つ「墓地のモンスターを除外して儀式召喚の素材にできる」効果は呼び出した儀式モンスターに効果が付与されないので要注意。
逆に一部の魔法・罠の「一度フィールドに特殊召喚してから儀式召喚の素材にする」効果ではキチンと付与される。

そしてメイン戦力となる「ヴェンデット」儀式モンスターの多くは、儀式召喚した自身が墓地へ送られた時にサーチや墓地肥やしをする効果を持つ。
これにより儀式召喚特有のリソース消費をある程度リカバリーしやすい。
モンスターによっては儀式含む各種召喚の素材にしても発動できるため、別の大型EXモンスターへの繋ぎとして使うのも良いだろう。

専用儀式魔法は現状全てが対応儀式モンスターを墓地から儀式召喚することができる。
このため闇属性やアンデット族お得意の墓地肥やしとも相性が良く、また儀式モンスターを手札に抱えておく必要が無いためコストとして使いやすい。
前述の通り墓地からアンデット族を除外して素材にできたりと他にも優秀な効果を持つものが多い。



カード一覧

以下、カードテキストは遊戯王カードwikiより引用したものを掲載する。

効果モンスター

下級モンスター

ヴェンデット・レヴナント
効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1800/守 200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
(2):フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「ヴェンデット」モンスターは以下の効果を得る。
●1ターンに1度、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
人型の「ヴェンデット」
自己再生に必要な条件は相手によって破壊され墓地に送られること。
付与する効果は特殊召喚された相手モンスターを1体を対象に取って除外する除去能力。

「ヴェンデット」下級モンスターの中でもレベルが高いので儀式素材として活用しやすい。
付与効果も「破壊を介さず除外」「『特殊召喚されたモンスター』と指定が緩い」「フリーチェーンで撃てる」と非常に強力。

しかし蘇生条件が他の「ヴェンデット」に比べて相手依存であることがネック。《ヴェンデット・チャージ》などで呼び出すか壁にしよう。
また昨今は《ヴァレルロード・ドラゴン》など対象に取れないモンスターも増えてきているため、過信は禁物。


「レヴナント」とは「亡霊」という意味だが、イラストには手足が異形化したゾンビたちが描かれている。
他のカードのイラストを見る限り、スレイヤーは彼らを主な対象として駆逐しているようだ。


ヴェンデット・ヘルハウンド
効果モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻 0/守2100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、手札から「ヴェンデット」カード1枚を捨てて発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
(2):フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「ヴェンデット」モンスターは以下の効果を得る。
●1ターンに1度、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
犬型の「ヴェンデット」
自己再生に必要な条件は手札の「ヴェンデット」カードを1枚捨てること。
付与する効果は相手の魔法・罠を対象に取って除外する除去能力。

特殊召喚の際に「ヴェンデット」モンスターを墓地に送れば儲けもの。
魔法・罠でも手札にダブついた《リヴェンデット・ボーン》を墓地に送れば《リヴェンデット・スレイヤー》の破壊耐性を増やせる。
付与効果はライフコストの無い《コズミック・サイクロン》であり強力。昨今の環境ではフィールド魔法や永続魔法に依存するテーマも少なくないので、そういったデッキに刺さりやすい。
また、墓地で発動できる効果を持つ魔法・罠に対しても強い。


ヴェンデット・ストリゲス
効果モンスター
星2/闇属性/アンデット族/攻 500/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地へ送られた場合、
手札から「ヴェンデット」カード1枚を相手に見せて発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
(2):フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「ヴェンデット」モンスターは以下の効果を得る。
●このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。
鳥型の「ヴェンデット」
自己再生に必要な条件は墓地に送られた時に手札の「ヴェンデット」カードを1枚見せること。
付与する効果は相手モンスターとの戦闘後に手札交換を行う能力。

墓地に送られた際に「ヴェンデット」カードを見せるだけで、コスト無しで特殊召喚できるのが一番の特徴。儀式召喚以外にも各種コストに使いやすい。
付与効果は特に回数制限も設けられていないため《閃光の双剣-トライス》や《ヴェンデット・ナイト》などでモンスターへの攻撃回数を増やせば、
その分手札調整&墓地肥やしできることも覚えておくと良い。


ヴェンデット・コア
効果モンスター
星1/闇属性/アンデット族/攻 0/守 500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地からこのカード以外のアンデット族モンスター1体を除外して発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
(2):フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「ヴェンデット」モンスターは以下の効果を得る。
●このカードは相手の効果の対象にならない。
「ヴェンデット」の核
自己再生に必要な条件は墓地のアンデット族モンスターを1体除外すること。
付与する効果は対象に取る効果への耐性。

対象耐性を与える付加効果は強力だが、当のこのモンスターがレベル1であることが儀式召喚に使う上で一番のネックになる。
逆に言うとレベル1であるが故に《ワン・フォー・ワン》で引っ張り出せるため、自己再生効果と合わせてフィールドに出す手段が多い。
コストは「ヴェンデット」モンスターに限られていないので、蘇生する際に《シノビネクロ》や「不知火」を除外できれば更にアドバンテージが取れる。これらを能動的に除外しながら自己蘇生できるレベル1モンスターなので、これだけを目当てに【アンデット族】に出張させてもいいかもしれない。
展開するうえで重要な「ヴェンデット」にとってコアの名に恥じぬモンスターである。

《儀式魔人デモリッシャー》も同じ付与効果を持つが、レベルが違うことや「ヴェンデット」サポートの有無、召喚や効果付与の手軽さで使い分けたい。


イラストには目玉や触手、爪の生えた不気味な青いコアめいたものが描かれている。
他の「ヴェンデット」にもこのコアと同じようなものがあることから、文字通りヴェンデット達の動力源であり、
《ヴェンデット・リボーン》を見る限り人の死体や動物に寄生してヴェンデット化させていると考えられる。


ヴェンデット・アニマ
効果モンスター
星1/闇属性/アンデット族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):墓地のこのカードを除外し、「ヴェンデット・アニマ」以外の
除外されている自分の「ヴェンデット」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。
(2):フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「ヴェンデット」モンスターは以下の効果を得る。
●このカードが戦闘で破壊したモンスターは墓地へは行かず除外される。
女性のような異質な「ヴェンデット」
このモンスターのみ自己再生効果を持たない。代わりに墓地から除外することで他の除外された「ヴェンデット」モンスターを帰還させる効果を持つ。
付与する効果は戦闘破壊したモンスターを除外する能力。

自己再生後に除外されたり、《リヴェンデット・ボーン》で墓地から除外した「ヴェンデット」を帰還できる効果は中々優秀。
レベル1のため《ヴェンデット・コア》共々デッキから引っ張り出しやすい。
帰還した「ヴェンデット」は特に除外デメリットが付いたりしないため、再び儀式素材やリンク素材にしても墓地に落ちるのが嬉しい。
また《ヴェンデット・コア》と合わせることであちらのコストで除外した任意の「ヴェンデット」を帰還させられる。
一方で付与する効果は《ヴェンデット・レヴナント》などもっと扱いやすいものがあるため、オマケとして見るべきだろう。
レベル1なので儀式素材にも使いにくい。


イラストには無数の《ヴェンデット・アニマ》が群を成している様子が描かれている。
その中央には《リヴェンデット・スレイヤー》が首から下げているものと同じロケットをコア部分に巻いた個体がいる。
おそらくこの個体は《リヴェンデット・ボーン》に描かれているロケットの女性がヴェンデット化した姿…と思われていた。

が、マスターデュエルのソロモードで明かされたストーリーでは、
吸収されまいと足掻く《ヴェンデット・バスタード》のコアが、スレイヤーが落としたロケットを通じてスレイヤーの生前の恋人の情報を得て、
戦意を削ぐ為に自分含めた周囲のヴェンデットを恋人に似せた姿に変えた。

という経緯で誕生したことが明らかになった。
つまりロケットをコアに巻いた個体はバスタードのコアが化けた姿という事になる。

しかし恋人を貶められ、大切な思い出をも汚されたスレイヤーは更に憎悪を増幅させ……。


上級モンスター

スカー・ヴェンデット
効果モンスター
星6/闇属性/アンデット族/攻2300/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「ヴェンデット」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、フィールドのモンスターがリリースされた場合、
自分の墓地からこのカード以外のアンデット族モンスター1体を除外して発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、
自分は「ヴェンデット」モンスターしか特殊召喚できない。
傷付きの異質な「ヴェンデット」
このモンスターのみ「ヴェンデット」儀式モンスターに能力を付与する効果を持たない。代わりに墓地へ送られた時に「ヴェンデット」魔法・罠カードをサーチできる効果を持つ。
自己再生の条件は場のモンスターがリリースされた際に墓地のアンデット族モンスターを1体除外すること。
場を離れた時の除外デメリットがない代わりに、復活した自身がいる間は「ヴェンデット」以外特殊召喚できなくなる。

何処からでも墓地に送られたら「ヴェンデット」魔法・罠をサーチできるため、デッキの安定性を非常に高めてくれる。
自己再生条件も儀式召喚のついでに達成できるので、攻撃への参加や素材供給としてとても役立つ。攻撃力も2300とそこそこなもの。

それ以上に重要なのが「レベル6のヴェンデットモンスター」であること。
後述の《リヴェンデット・バース》を使うと場・手札を消費せずに《リヴェンデット・スレイヤー》を出しながら魔法・罠をサーチできる。


イラストでは被ったフードの奥から青い光が迸る左目と赤い光が迸る右目を覗かせる大男が《ヴェンデット・レヴナント》を掴んでいる。
「スカー」とは「傷跡」などを意味する単語だが、他の個体が見当たらない事や後述の儀式モンスターを見るに、
「屍肉・腐肉を食べる動物」を意味する「スカベンジャー」も含んでいるのだろう。
このレヴナントを含め他のヴェンデット達を捕食しているのだろうか…


儀式モンスター

ヴェンデット死すべし、慈悲はない

リヴェンデット・スレイヤー
儀式・効果モンスター
星6/闇属性/アンデット族/攻2400/守 0
「ヴェンデット」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、
自分の墓地からアンデット族モンスター1体を除外して発動できる。
このカードの攻撃力は300アップする。
(2):儀式召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから儀式魔法カード1枚を手札に加え、
デッキから「ヴェンデット」モンスター1体を墓地へ送る。
このテーマのエースでありストーリーの主人公でもあるレベル6の儀式「ヴェンデット」。
戦闘時に墓地のアンデット族をコストに攻撃力を上げる効果と、儀式召喚後のリカバリー効果を持つ。

レベル6であるため儀式召喚しやすく、「ヴェンデット」モンスターの効果も付与しやすい。
先行で《ヴェンデット・レヴナント》or《ヴェンデット・ヘルハウンド》+《ヴェンデット・コア》を素材にして立てれば中々の牽制が出来る。
前述したとおり《スカー・ヴェンデット》1体で出せるのも強み。

(1)の効果による上昇は永続なので《リヴェンデット・ボーン》の墓地効果などで維持して複数回発動できればそれなりの攻撃力になるが、
一回の上昇値がショボいうえに墓地利用が主なアンデット族とはシナジーが悪いため基本オマケと考えるべき。

(2)の効果により儀式召喚されたこのカードが墓地に送られた際に「ヴェンデット」モンスターを墓地に送りつつ儀式魔法をサーチできる。
墓地に送られる手段は問わないため、シンクロ・リンク素材で墓地に送れば「ヴェンデット」やアンデット族特有の豊富な蘇生・展開も相まってそのまま次の儀式召喚の準備が整う。
「ヴェンデット」儀式魔法は墓地からも儀式召喚できるので、素材にした《リヴェンデット・スレイヤー》をサーチしたものでもう一度出すことも可能。
ただしこの効果は名称ターン1制限があるので、もう一回素材にしてサーチ&墓地肥やしはできない。
一応持ってこれる儀式魔法は「ヴェンデット」のものに限られていないが、基本的にテーマのものを持ってくるのが吉だろう。


ソロモードで明かされたストーリーによると、元は単なる《ヴェンデット・レヴナント》の1体であった。
しかし、同じく《ヴェンデット・レヴナント》となって彷徨っていた恋人(が首から下げていたペンダント)を見かけたことで生前の記憶を取り戻す。
愛する者を失った悲しみと喪失感、そしてヴェンデットへの憎しみが彼を殺し屋(スレイヤー)へと変異させたという。
また、あくまで個人的な憎悪からヴェンデットを殺して回っているだけであるため、人々を守っているという意識は一切無い
が、何にせよ市民では手も足も出ないヴェンデットを退治してくれる彼はいつしか救世主の様に崇められたとされている。

またMDでのソロモード実装と同時に、デュエルで見守ってくれるメイトとしてショップに追加された。
デュエル開始と共にスーパーヒーロー着地でメイト台に出現し、
タップすると背中の棘で相手を威嚇したり、こちらを指差して勇気付けてくれる。
殺し屋にして復讐者という剣呑なモチーフでありながらも、勝利時モーションも腕を組んで頷くという王道ヒーロー的なものである。
またソロモードのクリア報酬で獲得できるスリーブの柄にも抜粋されている。

「赤いマントを纏った漆黒のダークヒーロー」という姿から、アメコミの『スポーン』を彷彿とさせる。
奇しくも原作『遊戯王』に出てきたゾンバイアと同じ元ネタである。
公式でも意識されており、MDのソロモードではデュエル2戦目のクリア報酬がなんと《ダーク・ヒーロー ゾンバイア》である。
赤目と背中から飛び出す5本の爪はアイアン・スパイダー瞬殺モードにも通じるが、これは偶然か。

さらに「恋人を失い、ヴェンデットでありながらヴェンデットを殺す(スレイする)復讐鬼」というコンセプトから、
直接的な元ネタには小説『ニンジャスレイヤー』とその主人公フジキド・ケンジも含まれているだろう。
古事記にもそう書かれている。


ヴェンデット・キマイラ
儀式・効果モンスター
星5/闇属性/アンデット族/攻2300/守 0
「ヴェンデット」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
自分の墓地からアンデット族モンスター1体を除外して発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):このカードが儀式召喚のために、リリースまたは除外された場合に発動する。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
様々なヴェンデットが統合された末に成り果てたレベル5の儀式「ヴェンデット」。
墓地のアンデット族をコストに破壊効果を無効にする効果と、儀式召喚に使用された際の全体弱体化効果を持つ。
なお、このカードのみ儀式召喚後のリカバリー効果を持たない。

(1)は無効範囲は《スターダスト・ドラゴン》と同じ。墓地からアンデット族を除外するとはいえ、あらゆる破壊からカードを守れる効果は中々有用。
儀式召喚も《リヴェンデット・スレイヤー》以上にしやすいのでついでのように立てることもできる。

(2)の儀式召喚の素材にされた場合の相手モンスター弱体化も地味にありがたい。


様々なヴェンデットの合成獣(キマイラ)というだけあって見た目はあの《ヴェルズ・アザトホース》並みにグロい。
儀式モンスターで唯一儀式素材にされた時の効果を持つのは、融合したのが元々下級ヴェンデット達だったからなのだろうか。
ちなみにこいつ、《ヴェンデット・チャージ》のイラストを見るに複数体いるコワイ!

ソロモードで明かされたストーリーによると、次々とヴェンデットを狩るスレイヤーに対抗する為に生まれた大型ヴェンデットとの事。


ヴェンデット・バスタード
儀式・効果モンスター
星7/闇属性/アンデット族/攻2700/守 0
「ヴェンデット」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地から「ヴェンデット」カード1枚を除外し、
カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
このターン、相手は宣言した種類のカードの効果を発動できない。
(2):儀式召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから儀式モンスター1体を手札に加え、
デッキから「ヴェンデット」モンスター1体を墓地へ送る。
復讐の邪魔をするレベル7の儀式「ヴェンデット」。
墓地の「ヴェンデット」カードをコストに指定種類のカード効果の発動を封じる効果と、儀式召喚後のリカバリー効果を持つ。

(1)は《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》じみた効果。
だが「適用されるのは相手のみ」「持続はそのターン中限定」「カードの発動だけでなく効果の発動も封じる」と細部がちょっと異なる。
強力ではあるのだがレベル7と儀式召喚のコストが嵩みやすく、効果も他で頻繁に除外する「ヴェンデット」カードとは噛み合わせが悪いのが難点。
だが発動さえすればもう《原始生命態ニビル》も《灰流うらら》も気にしなくて済むようになるため、出すならできるだけ早めに出しておきたい。

(2)の効果で儀式召喚されたこのカードが墓地に送られた際に「ヴェンデット」モンスターを墓地に送りつつ儀式モンスターをサーチできる。
《リヴェンデット・スレイヤー》とはサーチ対象の儀式カードが逆転している。
こちらも持ってこれる儀式モンスターは「ヴェンデット」のものに限られていないが、やはり自テーマのものを持ってくるのが一番良いだろう。


「バスタード」とは英語で「偽物」「私生児」、スラングで「クソッタレ」「嫌な奴」という意味を持つ。
言うまでもなく英語圏で「ユー、バスタード!」なんて言ったら間違いなくブン殴られるので絶対使わないこと。ザッケンナコラー!
《リヴェンデット・スレイヤー》にとってクソったれ(バスタード)ということだろう。

《Vendread Battlelord》という英語名と《ヴェンデット・チャージ》のイラストから恐らく、ヴェンデットの親玉にしてストーリーにおけるラスボス。
攻撃力もスレイヤーが一回打点を上げてもギリギリ届かず、付与された効果の発動も封じることが出来るため、実際にメタにもなり得る。
実戦では共闘したりリンク素材の糧になることがばかりだが。

それを裏付ける様にソロモードにおいて
「スレイヤーに狩られたヴェンデット達の怨念が生み出した最強のヴェンデット」と言う設定が明かされた。
ストーリー上でもスレイヤーに対して優位に立ち、徹底的に追い詰めていた。



ハイクを詠め。カイシャクしてやる

リヴェンデット・エグゼクター
儀式・効果モンスター
星8/闇属性/アンデット族/攻3000/守 0
「ヴェンデット」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「リヴェンデット・スレイヤー」として扱う。
(2):儀式召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手は他の自分フィールドのカードを効果の対象にできない。
(3):儀式召喚したこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから「ヴェンデット」カード1枚を手札に加える。
《ヴェンデット・バスタード》のコアを取り込み、殺し屋(スレイヤー)から処刑人(エグゼクター)に進化した《リヴェンデット・スレイヤー》の姿。
レベル8の儀式「ヴェンデット」の1体。
《リヴェンデット・スレイヤー》として扱う効果、他のカードを対象に取らせない効果、儀式召喚後のリカバリー効果を持つ。

(1)の効果により《リヴェンデット・スレイヤー》として扱えるため、《リヴェンデット・ボーン》の効果で破壊から身を守ることが出来る。

(2)の効果は自身を除く自分の全てのカードを対象に取られなくする効果。魔法・罠も含むため、その範囲は他のカードの追随を許さないほど広い。
更に《ヴェンデット・コア》を素材にすれば自身も対象に取られなくなるため、もはや要塞と化す。
《ヴェンデット・レヴナント》《ヴェンデット・ヘルハウンド》も加えれば、その状態でフリーチェーンの除外除去を撃てるようになる。
まさに【ヴェンデット】の切り札足り得るモンスター。処刑人なのに自前の効果はむしろ正義の味方寄り。
アーティファクト‐モラルタ》?《氷結界の龍 トリシューラ》? ナムアミダブツ!

(3)の効果は相手に破壊され墓地に送られた場合に「ヴェンデット」カードをサーチする効果。
主に儀式魔法をサーチして更なる「ヴェンデット」を呼び出すことになるだろう。
《リヴェンデット・スレイヤー》や《ヴェンデット・バスタード》と異なり破壊される必要があるので注意。

基本的な姿は元のスレイヤーとそう変わっていないが、《ヴェンデット・バスタード》を連想させる髑髏の意匠が施されたアーマーが目立つ。
背中から飛び出す棘もやはり骸骨めいて生物的になっている。
露わになった髪も特徴的。アホ毛がチャームポイント。


ヴェンデット・スカヴェンジャー
儀式・効果モンスター
星8/闇属性/アンデット族/攻2800/守 0
「ヴェンデット」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):お互いのメインフェイズに、自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、リリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。
(2):このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「リヴェンデット・スレイヤー」が存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
他のヴェンデット達を食らって進化したと思しき《スカー・ヴェンデット》。もう1体のレベル8儀式「ヴェンデット」。
自分の場のアンデット族をリリースして攻撃力を取り込む効果と、自軍に《リヴェンデット・スレイヤー》が居れば除外デメリット付きで自己再生できる効果を持つ。

自己再生の条件である《リヴェンデット・スレイヤー》は同名扱いのものならば何でも良い。
本家《リヴェンデット・スレイヤー》は儀式召喚後であればもう一つの効果でリリースすると強化しつつサーチ&墓地肥やしで後続へ繋ぐ事が可能。
《リヴェンデット・エグゼクター》の場合はレベル8なので共にランク8エクシーズする事で除外デメリットを踏み倒せる。
《アドヴェンデット・セイヴァー》は3種の中で一番出しやすいので、とにかく蘇生したいときに合わせると良いだろう。



魔法カード

リヴェンデット・ボーン/Revendread Origin
儀式魔法
「ヴェンデット」儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、
自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、
またはリリースの代わりに自分の墓地のアンデット族モンスターを除外し、
自分の手札・墓地から「ヴェンデット」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
(2):自分フィールドの「リヴェンデット・スレイヤー」が戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに墓地のこのカードを除外できる。
「ヴェンデット」における基本的な儀式魔法。
墓地のアンデット族モンスターをリリースの代わりに除外でき、そして儀式召喚で手札または墓地から儀式モンスターを出せる。

同じく墓地から出せる《影霊衣の反魂術》と比べると儀式召喚するモンスターのレベルは指定の値以上でもいいため儀式召喚がしやすい。
このため「ヴェンデット」儀式モンスターを気軽に手札コストにしやすく、また墓地から儀式モンスターを使いまわすことも可能。

(2)の効果は《リヴェンデット・スレイヤー》(あるいは同名として扱うモンスター)の破壊を墓地にある自身の除外で肩代わりする効果。
該当モンスターはどれも破壊耐性を持たないため嬉しい効果ではある。
が、現在では《トロイメア・ユニコーン》のような破壊以外の除去手段が増えているため、あくまでもおまけレベル。
しかしこの効果の真の力はテキストに《リヴェンデット・スレイヤー》と書いてあるところにある(後述)。


イラストには悲しみの表情を浮かべながらロケットペンダントを握り《リヴェンデット・スレイヤー》に変身する《ヴェンデット・レヴナント》の姿と、
その中身である仲睦まじく微笑む男女の写真が描かれている。
このロケットペンダントは《リヴェンデット・スレイヤー》のイラストでも首に下げてられており、様々な「ヴェンデット」カードでも登場している。

「ボーン」の名の通りヴェンデットに対する憎しみから、スレイヤーがまさに「生まれ」出でようとする場面だろう。
ちなみに、英語名の「origin」はアメコミにおいてヒーローやヴィランの起源を描く際に題名として用いられる単語でもある。


リヴェンデット・バース/Revendread Evolution
儀式魔法
「ヴェンデット」儀式モンスターの降臨に必要。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、
自分の手札・フィールドのモンスターをリリース、
またはリリースの代わりにデッキから「ヴェンデット」モンスター(1体まで)を墓地へ送り、
自分の手札・墓地から「ヴェンデット」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
この効果で儀式召喚したモンスターは、次のターンのエンドフェイズに破壊される。
満を持して登場した「ヴェンデット」第二の儀式魔法。
その効果は、なんと手札・場に加えてデッキから「ヴェンデット」モンスターを1体墓地に送ることで儀式素材にできる「影霊衣」もびっくりな儀式魔法。
当然のように墓地からの儀式召喚も可能。
ただし儀式召喚されたモンスターは次のターンのエンドフェイズに破壊されてしまう。

もっぱら墓地肥やし+出した「ヴェンデット」儀式モンスターを各種素材にしてサーチ・墓地肥やし効果を使って次に繋げるのがメインになる。
一応《リヴェンデット・スレイヤー》や《リヴェンデット・エグゼクター》なら墓地の《リヴェンデット・ボーン》を除外して破壊を免れることも可能。

デッキからモンスターを墓地に送って儀式召喚する場合でも、「儀式魔人」の効果で足りない分を除外して儀式召喚出来るのは覚えておくとよい。


イラストは《リヴェンデット・スレイヤー》が《ヴェンデット・バスタード》のコアを引きずり出して返り討ちにしている場面。
後述する《ヴェンデット・リバース》の続きであり、この時首から下げていたロケットを落としている。
この後に先述したアニマの一件を乗り越えてバスタードのコアを取り込むことで《リヴェンデット・エグゼクター》に進化したと思われる。


ヴェンデット・チャージ/Vendread Charge
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
アンデット族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
デッキから「ヴェンデット」モンスター1体を特殊召喚する。
手札またはフィールドのアンデット族モンスターをコストにデッキの「ヴェンデット」を特殊召喚する速攻魔法。

手札にある《リヴェンデット・スレイヤー》や《馬頭鬼》などを墓地に落としつつ、「ヴェンデット」モンスターを出せる優秀な魔法。
リンク素材にしてから自己再生させれば更なる展開も期待できる。


イラストでは《ヴェンデット・バスタード》が数多のヴェンデットや《ヴェンデット・キマイラ》を率いて進軍している。


ヴェンデット・ナイト/Vendread Nights
フィールド魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「ヴェンデット」モンスター1体を手札に加える。
(2):自分の「ヴェンデット」モンスターの攻撃で相手モンスターを破壊した時、
自分の墓地から「ヴェンデット」モンスター1体を除外して発動できる。
そのモンスターは相手モンスターに続けて攻撃できる。
「ヴェンデット」専用のフィールド魔法。
手札をコストに「ヴェンデット」モンスターをサーチする効果と、墓地の「ヴェンデット」モンスターを除外することで連続攻撃を行う効果を持つ。

手札にあるアンデット族や《リヴェンデット・スレイヤー》を墓地に送りつつサーチが出来るのは中々優秀。
しかしチェーンして除去されるとアド損になるので要注意。

《スカー・ヴェンデット》でサーチしやすいので《死霊王 ドーハスーラ》を入れる際に参照先として一緒に入れるのも手。


イラストでは《リヴェンデット・スレイヤー》が上空から大量の《ヴェンデット・レヴナント》たちを襲撃している。
またソロモードにおいて、「ヴェンデット達の現れた街は明けない夜に閉ざされてしまう」という現象が起こることが判明した。
この光景はまさしく「ヴェンデット達の夜」と言った所だろうか。


ヴェンデット・ナイトメア/Vendread Nightmare
永続魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、自分の手札・フィールドから「ヴェンデット」モンスターを任意の数だけリリースし、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルはターン終了時までリリースしたモンスターの数だけ上がる。
(2):自分の「ヴェンデット」儀式モンスターの攻撃で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
その自分のモンスターの攻撃力は1000アップする。
モンスターのレベルを上げる効果と儀式「ヴェンデット」の打点を上げる効果を持つ永続魔法。

手札の「ヴェンデット」を墓地に送ることで蘇生効果を使いつつ場のレベルも上げて儀式召喚しやすくなるが、消費が荒くなることに要注意。

本命は(2)の効果。主軸の《リヴェンデット・スレイヤー》は素の打点が低いがそれを補える。
一度モンスターを破壊すれば3000を超えて倒せるモンスターが一気に増えるのは嬉しい。


イラストでは《リヴェンデット・エグゼクター》が《ヴェンデット・アニマ》の群れを蹂躙している。
将を失い、なすすべもなく処刑されるヴェンデットにとってはまさに「悪夢」だろう。
そしてエグゼクター本人にとっても大切な思い出を汚したヴェンデット達は「悪夢」であり、故に激情のまま襲い掛かっているのだろう。

ちなみに《ヴェンデット・ナイト》とはイラストのシチュエーションと(2)の効果の発動条件が一致している。
効果の相性も良い。


ラヴェナス・ヴェンデット
儀式魔法
「ヴェンデット」儀式モンスターの降臨に必要。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の手札・デッキ・墓地から「ヴェンデット・スカヴェンジャー」以外の
「ヴェンデット」モンスター1体を選んで裏側守備表示で特殊召喚する。
その後、以下の効果を適用する。
●レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、
この効果で特殊召喚したモンスターを含む自分フィールドのモンスターをリリースし、
自分の手札・墓地から「ヴェンデット」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
ヴェンデット第三の儀式魔法。
なんと手札・デッキ・墓地から《ヴェンデット・スカヴェンジャー》以外の「ヴェンデット」を裏側で特殊召喚。
そのモンスターを含めて場のモンスターをリリースして儀式召喚する
と言う「影霊衣」もびっくりな(ry。
墓地からの儀式召喚もちゃんと付いている。

手札や墓地のモンスターは使えないものの、デッキからも素材を用意出来るのは儀式魔法として最上のもの。
また一度モンスターを場に出してからリリースするため、下級「ヴェンデット」の能力付与効果が使いやすい。
2体分の能力を付与された「ヴェンデット」儀式モンスターも簡単にお出しできる。

更に《リヴェンデット・ボーン》と同じく《ヴェンデット・スカヴェンジャー》の名前が書かれているのも強み。
これは無理矢理ではなく効果上の制限である、いいね?



ヴェンデット・リボーン/Vendread Reorigin
通常罠
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをリリースし、その元々のレベルと同じレベルを持つ
「ヴェンデットトークン」(アンデット族・闇・攻/守0)1体を自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したトークンがモンスターゾーンに存在する限り、自分は「ヴェンデット」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
相手のモンスターをリリースし、自分のトークンに変える罠カード。

リリースによる除去なので「壊獣」よろしく破壊耐性持ちのモンスターを墓地に送ることも出来る。

ただしトークンがリリースしたモンスターのレベルを参照するため、エクシーズやリンクのようにレベルを持たないモンスターはリリース出来ない。
特に現在ではリンクモンスターが環境の主役になっているので向かい風気味。できる限り素材を狙うようにしよう。
また「壊獣」と違い効果によるリリースであるが故に完全耐性には無力なのも注意。
トークンを「ヴェンデット」以外のリンクやシンクロ素材にもできず、処理がしにくいのも欠点。

よってサイドデッキ向けのカードと言えるだろう。


イラストでは《ヴェンデット・レヴナント》が墓場から這い出てきている。
リリースしたモンスターをヴェンデット化させているということだろうか…。


ヴェンデット・リユニオン/Vendread Reunion
通常罠
(1):儀式召喚する手札の「ヴェンデット」儀式モンスター1体を相手に見せる。
レベルの合計が見せた儀式モンスターのレベルと同じになるように、
除外されている自分の「ヴェンデット」モンスターを任意の数だけ選び、
裏側守備表示で特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
その後、その裏側守備表示モンスターを全てリリースして手札からその儀式モンスターを儀式召喚する。
除外された「ヴェンデット」をフィールドに戻して儀式召喚を行う罠カード。
現在でも珍しい罠カードによる儀式召喚である。

フィールドに一旦出してから儀式素材にするため、下級「ヴェンデット」の能力付与効果が機能する。
そのうえ素材はそのまま墓地に行くため再利用も可能と至れり尽くせりな効果。

ただし「罠カード故の遅さ」「ある程度除外されていないと使えない」「手札にヴェンデット儀式モンスターが必要」と要求される点が多い。
主にデュエル後半で使いたい。
また一度フィールドに展開する都合上、モンスターゾーンが埋まっていると使えないので注意。


イラストでは《リヴェンデット・スレイヤー》が様々な生き物が混じった渦巻き状の円柱を見上げている。
恐らくこれから《ヴェンデット・キマイラ》が誕生するのだろう。


ヴェンデット・リバース/Vendread Revolution
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札を1枚捨て、自分の墓地の、「ヴェンデット」モンスター1体と儀式魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚し、その儀式魔法カードを手札に加える。
(2):墓地のこのカードを除外し、除外されている自分のアンデット族モンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。
手札をコストに「ヴェンデット」モンスターの蘇生と儀式魔法をサルベージする罠カード。
除外されたアンデット族5体をデッキに戻してドローする墓地効果も持つ。

(1)の効果は「ヴェンデット」儀式モンスターをコストにできれば少ない消費で儀式召喚の準備が整う。

(2)の効果はアンデット族限定の擬似《大欲な壺》。だが【ヴェンデット】といえど5枚除外は中々達成しにくいのが難点。
また《ヴェンデット・リユニオン》の対象となる素材が減ってしまうのも難しい。できることならデュエル終盤に発動したいところ。


イラストでは《ヴェンデット・バスタード》がボロボロになったスレイヤーをコアに吸収しようとしている。
カード名や状況から、この直後に隙を突かれて《リヴェンデット・バース》に繋がると思われる。


ヴェンデット・デイブレイク/Vendread Daybreak
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードより多い場合に発動できる。
自分フィールドの儀式召喚した「ヴェンデット」モンスター1体を選び、
そのモンスター以外のフィールドのカードを全て破壊する。
その「ヴェンデット」モンスターはフィールドに表側表示で存在する限り、直接攻撃できない。
儀式召喚した「ヴェンデット」の直接攻撃を封じる代わりに条件付きで《ブラックホール》+《大嵐》をぶっ放す罠カード。

条件的に劣勢からの切り返しに利用するカード。
直接攻撃出来なくなった「ヴェンデット」は儀式やリンク素材にすることで、改めて直接攻撃なモンスターに変えることが出来る。
フリーチェーンなので相手が展開してきた際に発動して妨害することも可能。

ただし発動条件の厳しさ故に事前に除去されやすい点と自軍も巻き込む点に要注意。
手札か墓地に《アルグールマゼラ》を控えさせておけば、自分のアンデット族モンスターは破壊から守れるので、そこで一気に勝負を決めたい。


イラストでは夜明けを迎えた街をバックに《リヴェンデット・エグゼクター》がロケットを握ったまま消えようとしている。
ヴェンデットを滅ぼしたことで彼の復讐は終わりを告げ、天に昇るように朝日と共に消えたと思われたが…。



リンクモンスター

アドヴェンデット・セイヴァー
リンク・効果モンスター
リンク2/闇属性/アンデット族/攻1600
【リンクマーカー:左下/右下】
◤ ▲ ◥
◀   ▶
アンデット族モンスター2体
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、
カード名を「リヴェンデット・スレイヤー」として扱う。
(2):自分の墓地の「ヴェンデット」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(3):このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、
デッキからアンデット族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
その相手モンスターの攻撃力はターン終了時まで、
墓地へ送ったモンスターのレベル×200ダウンする。
ヴェンデットへの復讐を果たし、朝日の中へ消えていったはずの《リヴェンデット・スレイヤー》が再び夜の街へ再臨(アドヴェント)した姿。
「EXTRA PACK 2018」にて新規で追加された「ヴェンデット」のリンクモンスターである。

素材指定はアンデット族2体以上なので、【ヴェンデット】以外のアンデット族デッキでもリンク召喚可能。
お馴染みの《不知火の隠者》と《ユニゾンビ》あたりでリンク召喚しよう。
《リヴェンデット・スレイヤー》や《ヴェンデット・バスタード》をこのカードのリンク素材にすればあちらの(2)の効果で更なる展開が望める。

(1)の効果により《リヴェンデット・エグゼクター》と同じく《リヴェンデット・バース》の身代わり効果の恩恵を受けることができる。

(2)の効果は「ヴェンデット」カードのサルベージ。
「ヴェンデット」モンスターは基本墓地にいて意味のあるモンスターばかりのため、主に魔法・罠を回収することになるだろう。
リンク召喚時などに限定されていないため、ターンを跨いで維持できれば何枚でも回収してくれる。

メインとなるのは(3)の効果。戦闘時にデッキからアンデット族モンスターを墓地に送って相手モンスターを弱体化させる。
このカードの戦闘補助のみならず、墓地に好きなアンデット族を送れるのは非常に強力。
馬頭鬼》を墓地に送ればメイン2でアンデット族を蘇生できるし、《屍界のバンシー》を墓地に送れば《アンデットワールド》の展開準備ができる。既にアンデットワールドが張られているのなら《グローアップ・ブルーム》を墓地に送り上級・最上級アンデットをリクルートして追撃も強力。
あくまでこの効果は戦闘相手の弱体化であり、墓地送りはコストである。なので効果を無効にされても墓地送り(コストの支払い)は可能である事は覚えておこう。

総じてリンクマーカーの向きも相まって汎用性が高く、【ヴェンデット】のみならずアンデット族が主軸のデッキなら是非とも入れておきたい1枚。
難点はレアリティがシークレットレアのみため、箱でも引きにくくシングルも高値で取引されていることか。


今までの「殺し屋(スレイヤー)」や「処刑人(エグゼクター)」といったネガティブで物騒なネーミングから一転して「救世主(セイヴァー)」という名を持つに至った。
復讐者から街を見守るダークヒーローに生まれ変わったのだろう。

ソロモードのストーリーによると、
それまで人を救う事など考えず、ただ目の前のヴェンデットを狩り続けていたスレイヤーだったが、その姿は人々にとっては英雄として映っていた。
そして彼に救われた人々の希望の心が、孤独に戦い続けた彼を案じる優しい心がスレイヤーを闇から救い上げ、現世に留めさせた。

という背景があったようだ。
アメコミにしては市民の民度が高い

《ラヴェナス・ヴェンデット》のイラストでは新たな脅威として立ち塞がった《ヴェンデット・スカヴェンジャー》と対峙している。

見た目はこれまでの姿と比べると体つきがスマートになり、目の輝きも激しい赤から穏やかな紫に変わっている。
背中かに生える骨状の触手も2本に減ったが、代わりに一本一本が翼の如く巨大化している。
プリケツがチャームポイント。

元ネタは恐らく『ニンジャスレイヤー』に登場するリアルニンジャ「サツバツナイト」。
終盤でナラク・ニンジャのソウルを吸収された「ニンジャスレイヤー」フジキド・ケンジが、ソウル憑依ニンジャから覚醒したことで成った姿である。



相性の良いカード

  • 儀式の下準備
儀式魔法と、その儀式魔法に名前が記されている儀式モンスターをサーチする魔法カード。対応しているなら一気に準備が整う最高のサーチカード。
実は上述したように、
《リヴェンデット・ボーン》には(2)の効果で《リヴェンデット・スレイヤー》のカード名
《ラヴェナス・ヴェンデット》には特殊召喚先の制限で《ヴェンデット・スカヴェンジャー》のカード名
が記されているので、これらは「ヴェンデット」全般を儀式召喚する儀式魔法でありながらこのカードのサーチに対応しているという裏技がある。
そのためフル投入必須なのは言うまでもない。

墓地肥やし要員。
《終末の騎士》は「ヴェンデット」だけでなく「儀式魔人」も墓地に送れるのが魅力。

  • 《マンジュ・ゴッド》や「魔神儀」などの儀式サーチ
《儀式の下準備》だけでは満足できない人向け。
「魔神儀」モンスターはフィールドに残すと《アドヴェンデット・セイヴァー》やシンクロが出せなくなる点に要注意。

  • 宣告者の神巫(デクレアラー・ディヴァイナー)虹光の宣告者(アーク・デクレアラー)
今流行りの儀式サーチ手段。
「ヴェンデット」側は基本効果発動に通常召喚を必要としないので召喚権を回しやすい。
また《スカー・ヴェンデット》の登場で効果使用後の《宣告者の神巫》がレベル6になることにも利点ができた。
これ以外でも単純にランク6エクシーズで《永遠の淑女 ベアトリーチェ》などを出したり、《旧神ヌトス》を落とせば除去になったりと、活用の幅が広い。

  • 儀式魔人リリーサー
儀式モンスターの最高のお友達。ただし現在禁止カード。
初手で《儀式魔人リリーサー》+《ヴェンデット・コア》+《ヴェンデット・ヘルハウンド》の組み合わせを素材に儀式召喚すれば、
「対象に取れずモンスターも特殊召喚させず、セットカードも除去できる強固な《リヴェンデット・スレイヤー》」
が誕生する。
《リヴェンデット・エグゼクター》なら追加で自分フィールドの全てのカードが対象に取れなくなる。
ぶっちゃけ強すぎて他の「ヴェンデット」モンスターの付与効果がしょぼく見えるのは内緒。コイツがおかしいだけでは?レヴナントは訝しんだ

問題は【ヴェンデット】ではデッキから直接墓地に送る手段が少ないことか。
《おろかな埋葬》や《終末の騎士》、《水晶機巧-ハリファイバー》から《シューティング・ライザー・ドラゴン》の効果を使ってどうにかしよう。

「ヴェンデット」来日当初から彼らを支えている、除外されることで効果を発揮するアンデット族テーマ。
《リヴェンデット・ボーン》や《ヴェンデット・コア》の効果で「不知火」を除外すれば、効果を発動しつつ展開できる。

お馴染みアンデット族トリオ。
《アドヴェンデット・セイヴァー》や《PSYフレームロード・Ω》《戦神-不知火》などリンクモンスターやレベル8シンクロを出そう。
《ユニゾンビ》で「ヴェンデット」を落としたり、《馬頭鬼》で墓地の「ヴェンデット」を蘇生すれば効果付与も狙える。
《不知火の隠者》が手札に来なくても様々な使い方があるため、多めに採用しても問題無いだろう。

  • ヴァンパイア・サッカー
《アドヴェンデット・セイヴァー》に続くアンデット族の汎用リンク2のモンスター。
それぞれに利点があるため状況を見て使い分けよう。

  • シノビネクロ

シノビネクロ「ドーモ、スレイヤー=サン。シノビネクロです」
スレイヤー「アイエエエ!ナンデ!?ニンジャナンデ!?」

ニンジャスレイヤーに似てるとか言ってたら本当にアンデット族のニンジャが来てしまった。
しかもイラストはあからさまに《リヴェンデット・スレイヤー》とクリソツなのだ!

全ての効果が「ヴェンデット」と噛み合っている。
特に《リヴェンデット・ボーン》で除外すれば(2)の効果で帰還し、《水晶機巧-ハリファイバー》などのリンク召喚に繋げることも可能。
【不知火ヴェンデット】でも気軽に投入でき、更なるシンクロが狙える。

《妖刀-不知火》と《不知火の隠者》に《シノビネクロ》も利用すれば、《刀神-不知火》経由で《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》も出せる。

  • PSYフレームロード・Ω
アンデット族のお供のレベル8シンクロモンスター。
《馬頭鬼》の他にも除外された「ヴェンデット」や《リヴェンデット・ボーン》も戻せる。

  • 「魔妖」
第二陣来日直前に発売された「デッキビルドパック ヒドゥン・サモナーズ」収録のシンクロ主軸のアンデット族テーマ。

「ヴェンデット」は儀式モンスターをメインに扱うため、「魔妖」側の「魔妖モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない」誓約を無視できる。
ただし「魔妖」で展開したターンは《アドヴェンデット・セイヴァー》や《PSYフレームロード・Ω》などを出せないことに要注意。

「不知火」共々「ヴェンデット」は和のアンデットと縁があるようだ。

ストラクRで登場及び強化されたカード。
「ヴェンデット」とは種族・属性で共生しやすく、フィールド魔法も《アンデットワールド》と《ヴェンデット・ナイト》の2種類あるため相性が良い。

  • アンデット・ストラグル、アンデット・ネクロナイズ、リターン・オブ・アンデット
《死霊王 ドーハスーラ》同様ストラクRで出てきたアンデットを強化する魔法・罠。
再利用する際に除外されたアンデット族をデッキに戻すので、除外された「ヴェンデット」モンスターをデッキに戻してやろう。

  • ワン・フォー・ワン
おなじみレベル1サポート。
手札にある「ヴェンデット」儀式モンスターを墓地に送りつつ、《ヴェンデット・コア》や《ヴェンデット・アニマ》を特殊召喚できる。

  • 悪夢再び
お馴染み闇属性守備力0サポート。
儀式ヴェンデット全てと、ついでに「アニマ」も回収することができる。


弱点

アンデット族特有の除外や特殊召喚封じが一通り刺さる。特に《墓穴の指名者》で墓地から出す儀式モンスターを除外されると身動きが取れなくなる。
また打点3000を超えられると戦闘による破壊が厳しくなるので、《ヴェンデット・レヴナント》の付与効果など何かしら他の除去手段が欲しいところ。
スキルドレイン》や《エフェクト・ヴェーラー》を打たれてしまうと付与した効果ごと無効にされてしまうため、なるべく対処するよう心がけたい。




追記・修正は初手で効果を3つ付与した《リヴェンデット・エグゼクター》を儀式召喚してからお願いします。

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最終更新:2024年01月23日 14:27

*1 何気に遊戯王OCGで初めて登場した儀式モンスターでもある