赤鞘九人男(ONE PIECE)

登録日:2019/07/18 Thu 12:25:00
更新日:2023/02/27 Mon 13:35:09
所要時間:約 12 分で読めます






“月は夜明けを知らぬ君”


“叶わばその一念は”


“二十年を編む月夜に九つの影を落とし”


“眩き夜明けを知る君と成る”



光月トキ



赤鞘九人男とは、漫画ONE PIECE』にて登場する集団名。
※以下、ワノ国編のネタバレを含みます。ご注意ください。







●目次

【概要】

新世界非加盟国ワノ国の元大名にして、海賊王ゴール・D・ロジャー四皇白ひげの船員だった変わり者光月おでんに仕えた9人の侍たちの総称。

ワノ国の侍は、その強さから世界政府をはねつけて昔から鎖国を続けており、海軍ですら不干渉を決め込むほど。
そんな侍たちからも恐れられ憧れられた規格外の実力の持ち主達がこの9人。彼らの背中には光月家の家臣を示す紋様が刻まれている。

個性や我の強い面々も多く並ぶが、全員主君であるおでんに惚れ込んでおり、彼への高い忠誠心を持つ。
中にはおでんが海賊となった際、進んで船員となって供をした者もいる(ワノ国は鎖国国家のため、さすがに全員が賛成した訳ではなかったが)。
因みに全員がおでんの具のどれかを好物の一つとしている。

その名の由来は、諸悪の根源であるカイドウを討つべく鬼が島へと向かうおでんに従う彼ら九人の姿が、夕刻の真紅の太陽に染まっていた事から。

元ネタは歌舞伎の名演目「青砥稿花紅彩画」に登場する盗賊チーム「白浪五人男」と思われる。


【来歴】

◆過去

後に「赤鞘九人男」といわれる面々は少年時代、チンピラや孤児(と猫と犬と河童)ばかりであったが、紆余曲折を経ておでんを大恩人と慕うようになる。
だがおでんの役に立ちたいとワノ国白舞の大名“霜月康イエ”から大金を盗もうとした際、「ゴロツキが家臣ならば、主君のおでんが恥をかく」と、盗もうとした大金を康イエからそのまま渡され、「その金で身なり・礼儀・学問を身につけて、未来の将軍おでんを支えるワノ国一の侍となり、主君を守るだけでなくワノ国の守り神となれ」と諭された。
やがて不良少年達は、おでんの部下としてワノ国内でも名を上げていく。

しかし20年前、おでんの部下であった黒炭オロチと海賊・百獣のカイドウが利害の一致で結託し、オロチは「おでんの地位の簒奪」、カイドウは「ロジャーとの旅でおでんが知った「世界の秘密」の解明」のためにワノ国乗っ取りを開始する。
これには九人男は勿論、おでんを慕う侠客“花のヒョウ五郎”以下裏の住人や康イエといった大名も反発し必死に抵抗したが、誰もカイドウを討ち取れずに敗北。
ワノ国はオロチとカイドウら百獣海賊団の支配下に置かれた。

この時、九人男たちはおでんに命を守られ、代わりにおでんは罪人として処刑により“壮絶な最期”を迎えることとなってしまった。

助かった臣下たちは主君の家族がいる「おでん城」へと向かうが、元々生かして帰す気などなかったカイドウにより既に火が放たれていた。
もはや絶体絶命の状況だったが、おでんの妻・光月トキの「トキトキの実」の能力により、息子モモの助と共に九人男のうち4名が20年後のワノ国へとタイムスリップ
しかし状況が状況だけあって、オロチを除く寝返り組は全滅した…と思われている。


◆新世界編

現在のワノ国では、「開国という危険な思想を持つ」として罪人に仕立て上げられたおでんと共に悪者の代名詞として教育されている。
しかし遺体は誰一人見つからなかったほか、トキが告げた冒頭の予言もあってオロチは今もなお強く警戒している。
オロチの家臣は「将軍は亡霊を恐れている小心者」と陰で笑い誰も本気にしていないが、誰もが戯言と聞き流す亡霊を二十数年監視した警戒心の強さがオロチを厄介者たらしめている。


残ったメンバーは散り散りになってしまったが、麦わらの一味と出会ったことで再び集結。
彼らと共にカイドウ、オロチの打倒とおでんの果たせなかった夢「ワノ国の開国」を目指している。




【メンバー】

錦えもん、カン十郎、雷ぞう、菊の丞は20年後にタイムスリップしている関係で、実年齢は下記で判明している年齢に20歳加算した年齢となる。
またかつては皆同格扱いだったが、タイムスリップしなかった残留組は囚われていた河松を除きそれぞれが20年間鍛え続けた結果、旱害のジャックら四皇最高幹部に比肩する実力を身に付けており、ジャックには「瀕死の赤鞘九人男であれ“飛び六胞”に殺せる程甘くはない!!!」と最大級の評価をされた。





我ら必ずや おでん様の想いを遂げ

きっと この国を『開国』してみせまする!!!

(きん)えもん

異名:“狐火”の錦えもん
CV:堀内賢雄

左側が縞々の着物と浪人髷が特徴の、いかにも侍らしい風貌をした男。赤鞘九人男のリーダー格。
身長は一味最長のブルック(266cm)以上の、295cmという巨漢である。
最初から遺体だった剣豪リューマを除けば、作中初めて登場したワノ国出身の侍。


詳細は錦えもん(ONE PIECE)項目へ。

カッカッカ!! 信じておったゆえヘチマの皮とも思うておらぬわ水くさい!!

◆カン十郎(じゅうろう)

通称:“夕立ち” カン十郎
CV:山崎たくみ

真っ赤な長髪に白粉のような肌と、歌舞伎役者のような風貌をした大男。身長もこれまた347cmと高く、錦えもんより上。
刀は持っておらず、代わりに背中に大きな筆を背負っている。


詳細はカン十郎(ONE PIECE)の項目へ。



“モテ期”は来ねえが“無敵”の忍者!!!

“霧の雷ぞう”只今ァ~ あ、参・上ォ!! 忍!!忍!!!

(らい)ぞう

通称“霧”の雷ぞう
身長:311cm
好物:ごぼう巻(おでんの具)
CV:江原正士

九人男唯一の忍者。現お庭番衆*1の隊長である福ロクジュとはかつてライバルだった。
しかしその体格はカン十郎に迫るデカさで、特に顔が縦横に大きい
それに加え出っ張った顎に三日月の傷、カニの様な髪型が特徴で、忍び装束を着てはいるがあまり忍らしい感じは見受けられない。
この体型のせいでくノ一にも振りむいてもらえないらしい。「ほっとけ!!」


詳細は雷ぞう(ONE PIECE)の項目へ。


お戯れを 卑しきはあなたの心

(きく)(じょう)

通称“残雪”の菊の丞
身長:287cm
好物:しらたき(おでんの具)
CV:伊瀬茉莉也

表向きはおこぼれ町の茶屋で看板娘「お菊」として過ごしている美人剣士。
すらりとした黒髪をもつ麗人で、その美貌はサンジをメロメロにし、相撲界のスターである横綱の浦島から求婚を迫られるほどだが、体格は181cmのゾロが見上げるほど大きい。
錦えもんのことは「錦様」と呼び、出会いがしらに抱き着くなど強く慕っている。

詳細はお菊(ONE PIECE)の項目を参照。

上記4名が、モモの助と共に20年後の未来へタイムスリップした組である。




侍ナメんなよ…!!

◆アシュラ童子(どうじ)

身長:544cm
好物:きんちゃくもち(おでんの具)
CV:飛田展男

頭山盗賊団の棟梁を務める大男。
でっぷりとした腹と桃色のアフロヘアー、頭頂が木の形をしているのが特徴。
現在は酒天丸という名前で通っている。

詳細はアシュラ童子(ONE PIECE)の項目を参照。




いかなる苦行も主君の無念を思えば"そよ風"!! 待っていたぞ!!!

河松(かわまつ)

通称:“河童”の河松横綱河松
身長:271cm
好物:たまご(おでんの具)
CV:水島裕

顔を覆うほどの大きな菅笠を被った緑色の皮膚の男。「カッパッパ!!」という笑い声が特徴。
20年前に錦えもんたちと共に炎上しているおでん城に向かった際、まだ幼かった主君の娘の日和(ひより)を守るため、自身はあえてタイムスリップせずに彼女と城を脱出した。*2

詳細は河松(ONE PIECE)の項目へ。

(でん)ジロー

身長:306cm
好物:牛すじ(おでんの具)
CV:???

同じく九人男に名を連ねている侍。サングラスが特徴。
長髪を大きく纏めている男だが、おでんの過去編のみの登場のため、現在の消息はいまだ不明。

かつては孤児だったが、錦えもんが原因で発生した事件をおでんが解決したことで彼に惚れ込み、錦えもんと共におでんの最初の家臣となった。
孤児のころから詐欺を働くなど悪知恵が働き、おでんの家臣になってからはおでんの財布役・財政係を担当。おでんがオロチの頼みを断れずに金を貸していることには怒り、オロチを「あんな奴」と嫌っていた。
25年程前にオロチが将軍代理となってからは、貧しくなった九里の財政もあり、国中を歩き回って金を借りたり返済のために奔走していた。
おでん処刑後は、追っ手である百獣海賊団ナンバーズを抑えるべく殿(しんがり)を務めて消息を絶つが…




彼こそ我らの恩人…! 彼こそ英雄、彼こそ主だった…!!

◆イヌアラシ

CV:土師孝也

◆ネコマムシ

CV:池田勝

モコモ公国の、それぞれ昼と夜の長を務める犬と猫のミンク族
少年時代にゾウから外界へ航海に出たところ、最終的にワノ国へ漂流。
ワノ国では異形な外見をしていた彼らを人々は怖がり迫害しようとしたが、おでんは一切差別せず迎え入れたため、とりわけ主君に対して強い忠誠心を持っていた。
後におでんが白ひげ海賊団に入った時も、元々ワノ国外部の人間だったこともあり、彼らは進んで密航。
白ひげやロジャーと共に空島魚人島など様々な島と海域を見てきたようである。

当時の二人は仲睦まじかった様子が所々で見られるが、おでん処刑を境に主君を守れなかった二人は険悪な雰囲気となり、城へ逃走しているときも互いの足を引っ張り合って捕まってしまうくらい仲が悪くなってしまった。
そのため錦えもんたちは無事生還していたとは思っていなかった模様。

その後ゾウまで無事帰還できたようであるが、既に顔を合わせれば殺し合いにまで発展するほど軋轢ができたため、それぞれ昼と夜の長を務めるという形で20年間やり過ごしてきた。
仮初とはいえ、この二人が再び結束するのはモモの助の登場まで待つことになる。

そのほか詳細は秘境ゾウの項目を参照。


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最終更新:2023年02月27日 13:35

*1 オロチ直属の忍者集団

*2 未来と現代、どちらで何かあっても、光月家の血が絶えないようにリスクを抑えるため