神様(ドラゴンボール)

登録日:2018/05/20 Sun 09:19:36
更新日:2024/03/03 Sun 12:16:16
所要時間:約 8 分で読めます






ではさっそく神龍のやつを生きかえらせてやるか

ドラゴンボールの復活だ!


ここでは漫画ドラゴンボールに登場する神様について解説する。

CV:青野武(無印、Z、改初期)/島田敏(改後期)


人物

ドラゴンボール世界の地球を治めている。この物語の中心であるドラゴンボールを作った張本人でもある。
カリン塔の上空にある天界の宮殿にミスター・ポポと一緒に住んでいる。

正体は、エイジ250年頃にナメック星で起きた天変地異から生き延びるため、地球に逃げてきた龍族のナメック星人
地球に降り立った際に事故によってそれまでの記憶を全て失っており、本名は勿論自分がナメック星人である事すら忘れていた。
ちなみにナメック星の最長老からは「カタッツの子」と呼ばれている。

自分が宇宙人である事に気づいたのは、地球に襲来してきたベジータナッパピッコロを見てナメック星人と口走った時。
だがその際に「どうりでみんなとちょっとちがうかな――って……」と言っていた事から、以前から自分が地球の人間とは雰囲気が違う事を気にしていたようである。

しかしドラゴンボールでは地球だけ見ても、
天津飯のような三つ目だったり*1、獣人っぽい人や、吸血鬼透明人間悪魔、男狼など多種多様な人が存在する…というか
地球人は誰一人神様が宇宙人とは思っていなかった地球人的にはナメック星人なんかよりも、満月見たら大猿になるヤツの方がよっぽど宇宙人に見えるらしいので、
記憶がなければ違和感を覚えていただけ立派である。*2

また、ドラゴンボールを初めて作った際に妙に懐かしい感じを覚えたらしく、
これについて「ナメック星にもドラゴンボールがあり、遠い祖先の記憶が私にも残っていたのだろう」と推測している。
ちなみにデンデは「ナメック星人は水だけで生きられる」と語っているが、神様は小さい頃のことを「食べ物もろくになくて辛かった」と語っている。
一応、ナメック星人は歯があったり、性別の概念を知らないが食べるという概念は理解しているので食事自体は進んで行わないだけで問題無くできるのだろう。
神様の場合記憶を失った事や地球の環境に適応した結果食事が必要になったのかもしれない。
もしくは水だけでは正真正銘、最低限の生命保持しかできない、つまり「生きられる」だけで、地球の美味しい食べ物に触れてしまった結果、水では満足できなくなってしまったか。

地球のユンザビット高地に降り立った後はしばらくその近辺で生活し、青年になると各地を旅して武道家の修行を積む。
その旅の途中で先代の神様に師事し、神の新しい後継者になるという目標が出来た。
しかし、各地を旅するうちに地球人の邪悪な面に触れていった事で、善の存在であるナメック星人には存在しない「悪の心」が芽生える。
それを先代の神に見抜かれていたので、苦しい修行の末に自らの悪を追い出し、地球の神となった。
その追い出した「悪の心」が実体化したものが、後に世界を震撼させる事となるピッコロ大魔王である。
ピッコロ大魔王は、いわば「神の半身」であるため、どちらかが死ぬ事があればもう1人も死ぬ運命にある。

悪の化身ともいえるピッコロ大魔王が地上へ逃げ、長い間人々を苦しめていた事には心を痛めており、出来れば自らの手で責任を取ろうと思っていた。
だが神が自殺するわけにはいかなかったので、ピッコロ大魔王を倒せるような者が現れるのを長い間待ち続けていた。
尤も、「神だって死ぬのは怖いぞ」とも語っているので、後のピッコロのある行動への称賛からも自ら死を選ぶのが怖かったのではないかと思わせる一面もある。

そんな時にピッコロ大魔王を打ち倒した悟空が現れたので、
彼ならきっと成し遂げてくれると思い、彼にピッコロ大魔王の生まれ変わり・マジュニアを倒すための修行を課した。

温厚で真面目な性格。貫禄のある落ち着いた口調で話す。人間に憑依していた時には基本敬語で話していた。
しかし真面目すぎる性格ゆえにユーモアがなく、閻魔大王の機嫌を取ろうとシャレを言った際に「お前ギャグのセンスないのう」と言われていた。
とはいえ自分が地球人でないと判明した時に「ちょっとちがうかなー」と軽めな口調になったり、カリン様のイタズラ心に呆れたり、神龍を復活させるときにはテンションを上げたりと、意外とおちゃめな一面もある。
地球で一番偉い存在なのだが、彼の上には閻魔大王、その上には界王などがいるため、全体的に見ると実際は中間管理職的、あるいは地方支部長的な位置にいる。

全王大界王神界王神破壊神>大界王>界王>閻魔大王、銀河王>神様>カリン様>国王、ミスター・サタンなど>一般市民
こうやって実際に書きだしてみると割と立場的には低いとか言ってはいけない

なので悟空が閻魔大王に失礼な物言いをする度に冷や汗を流し、閻魔大王に接見する度に彼を怒らせないようにしていた。
作中では何度も地球が危機に瀕しているため、気苦労も耐えないようである。


戦闘力

神となる前は天才武術家として名を馳せており、今でもその実力は衰えていない。
出会ってすぐの時(ピッコロ大魔王を倒した直後)の悟空をデコピン一撃で吹っ飛ばし、天下一武道会にシェンとして出場した時にはヤムチャをいとも簡単に破る。
そして修行を積んで強くなっていたピッコロとも激しい勝負を繰り広げた。

なお、ナメック星人は戦闘タイプでなくても才能次第で普通に強い人もおり、
分離前の神様はサイヤ人相手でも負けることはないと最長老から言われているほどの実力者だったようだ。
……そりゃ天才武術家と言われる実力のはずだ。

ただ、そのピッコロ戦では少しの手合わせで「想像以上に鍛えている、これでは自分に勝ち目がない」と内心慌てている。
それでもこの時点では悟空とピッコロに次いで強かったが、この2人が本気でぶつかった戦闘は目で追えないぐらいの実力差があった。

サイヤ人出現以降は悟空たちに修行をつけるのが役目であり、本人はもう戦闘についていけなくなっている。
元々ピッコロ大魔王と分離して弱体化している上に、代替わりしたピッコロと違って若くないので仕方ないだろう。

劇場版のガーリックJr編では参戦するが、ほとんど一方的に殴られまくっていた。


  • 魔封波
ピッコロ大魔王を封じ込めるために亀仙人の師である武泰斗が編み出した秘術。
この技の存在を知った神様は、ピッコロを殺さずに悪事を食い止める方法として使用するが、
既に魔封波対策を講じていたピッコロに返されてしまい自らが封印される結果となってしまう。

ちなみに普通の人間では使った直後に死亡してしまう大技だが、
この技を使おうとしていた神様に死ぬ気がなかったことから、神様クラスの人間なら大丈夫なようである。
神様なので、この技のリスクを知らない事はないと思われるが、魔封波を使って死んだ亀仙人ですら「自分を殺さずに相手を封じるには魔封波はうってつけ」などと言ってるので作者が忘れてた可能性も否めない。
随分後のドラゴンボール超になって、使用者の体力と封印対象との力量差が影響する事が判明した。
無印でも天津飯が妨害されたとはいえ魔封波を使って衰弱したとはいえ生きており、アニメ版では修行中に何度も魔封波を放って勿論生きているので頷ける設定である。

  • 目からビーム
ガーリックJr戦で使用。金色の細いビーム。しかしガーリックJrにはあっさり避けられていた。

ガーリックJr戦で使用。ボコボコにされていたが、金色のバリアと衝撃波で一度ながらガーリックJrをふっ飛ばした。


活躍

  • ピッコロ大魔王編
悟空がピッコロ大魔王に殺された神龍を復活させるために天界にやってきた時に、神殿の奥から現れる。

最初は悟空にピッコロ大魔王と勘違いされるが、
殴りかかってきた彼を弾き飛ばした後で自分とピッコロ大魔王の関係性を話して誤解を解き、
ここで修行をしてもらう事を条件にドラゴンボールを復活させた。

そしてこの修行の目的が、3年後の天下一武闘会に現れるピッコロ大魔王の息子(マジュニア)を倒す事である事を教え、
武道会までの3年間悟空に厳しい修行を課した(ただし、実際の修行の大半はポポに任せていた模様)。

ちなみに、元々ドラゴンボールは地上の者達の勇気と希望のために作成したものだが、
皆私利私欲の為だけにしか使用しなかったので、神龍が殺された後はもうこのままにしようと考えていた。
だが皆の為にドラゴンボールを使おうとしている悟空が現れた事で、彼のような人間が僅かでもいるようならドラゴンボールを復活させてもいいと考えを改めた。

  • 第23回天下一武道会編
3年間悟空に修行をつけたものの、ポポから「ピッコロが死ねば神様も死ぬ」という事を聞いていた悟空ではピッコロを倒せないと判断し、
中年男性に憑依し「シェン」として自らも武道会に出場する。

一回戦でヤムチャを破り二回戦でマジュニア(ピッコロ)と対戦。
魔封波でピッコロを封じ込めようとするが、ピッコロに魔封波返しをされてしまい、
憑依していた男性から抜け出し自身が小瓶の中に封じられる結果となってしまった。

後に悟空の作戦で無事救出され、悟空と共にピッコロを倒そうとするが、「ピッコロと1対1で勝負したい」と悟空に拒否されてしまう。
「つまらん意地をはるな!」と悟空に言ってきかそうとするも、それでも悟空の意志は揺らがなかったので、悟空の底知れない力を信じ彼に賭けてみる事にした。

天津飯の開けた穴へ避難するのに当事者の自分が避難するのを躊躇って、
ランチに蹴り落とされたりする場面もあったが、悟空がピッコロに殺されそうになった時には天津飯に自分を殺してくれと頼む。
だが土壇場で悟空が見事ピッコロに勝利した事で、命を絶つ事なくピッコロの世界征服の野望は潰える事となった。
ピッコロが瀕死状態だったのですぐに止めを刺そうとするが、それを悟空に静止される。

後でドラゴンボールで自分だけ生き返らせてもらうと言って安心させようとするが、
悟空には「神様が死んだらドラゴンボールも使えなくなる」事を見透かされていたので、それを皆の前で言われるとピッコロに止めを刺すのをやめた。

この時に「ピッコロを生み出し世界を混乱させた私に神の資格はない」と天を仰ぐが、
亀仙人「あなたの作られたドラゴンボールがなければ今の悟空達の出会いや成長はなく、たった1個のドラゴンボールから全てが始まりこの世を守ったのです」と説かれる。
この言葉で自らの事を思い直すと、「良い師匠にめぐり合えたな」と悟空に笑顔を見せ、ボロボロになっていた亀仙流の道着を元に戻した。
その後は悟空なら自分の後継者に相応しいと判断し彼に「神にならないか」と尋ねる。
すると悟空に「あんな退屈なところにいたら死んじゃう」と言われて拒否され、筋斗雲で逃げられてしまった。

  • サイヤ人編
ラディッツとの戦いで命を落とした悟空の遺体を回収し、彼を閻魔大王のところまで連れて行く。
そこで閻魔大王から悟空を界王に会わせる許可を取り、彼を界王のところに向かわせた。
その後は天界からピッコロの様子を観察するが、ピッコロから以前のような粗暴さが失せていた事や彼に殺されたラディッツがあの世にいた*3事から、昔の彼とは明らかに違う事に気づく。
また、自分の死期を悟っていた*4ので、ドラゴンボールが使えるのはあと1回になるだろうと考えていた。

サイヤ人の襲来に備え、クリリン達を集めて修行をつける。
だがサイヤ人の戦闘力は想像を遥かに超えており、ナッパとの戦闘でヤムチャや餃子、天津飯が次々とやられていく。

そしてピッコロが我が身を犠牲にして悟飯を庇った事で遂に死亡する事となるが、
神様はかつて自分ではできなかった自己犠牲を躊躇なく行った己の悪の半身を「ピッコロは最期に私を越えた…嬉しいぞ…」とまるで父親の様に褒め称え、ポポに全てを託し消えていった。
彼の死と同時にドラゴンボールはただの石ころとなり、ヤムチャ達が生き返る望みは絶たれてしまった。かに思えたが……?

  • フリーザ編
界王星に向かったヤムチャ達とは別れ、あの世に残っていた。
なお、ナッパ戦で自爆したことで木端微塵になった餃子の身体(とおそらく天津飯の左腕)を再生させて界王様の修行を受けられるようにしている。
ナメック星のドラゴンボールによってピッコロが生き返ったと同時に彼も生き返り、地球のドラゴンボールも復活する。
当初は復活したドラゴンボールでヤムチャ達を生き返らせるつもりだったが、界王様の提案を受けてフリーザ達に殺されたナメック星人が生き返らせ、
ナメック星のドラゴンボールでナメック星にいる悟空とフリーザ以外の人間が全員地球にワープさせる事に成功した。

  • 人造人間、セル編
想像を絶する強さを持つ人造人間を倒すために、ピッコロと再び融合する事を決意。
だがトランクスが未来で会った人造人間とこちらの世界の人造人間の様子が少し違う事が気になり、最終的な決断を下すためにもう少し様子を見ようとする。
どうやら4年前から妙な胸騒ぎを覚えていたらしく、その原因を目の当たりにした時に「間もなくこの地球にとんでもない事が起こる」と戦慄した。
これにより遂に最終決断を下し、ピッコロと融合する事を決める。

融合する前にピッコロの中の邪心がほとんど消えていると語り、これならもう分かれる事はないだろうと安心する。
そして長年自分に尽くしてくれたポポにお礼を言い、ピッコロと融合を果たした。

この融合でピッコロは更なるパワーアップを果たし、幅広い知識を得る事となる。
その代わり神様の作ったドラゴンボールは使えなくなってしまうが、後に新たな地球の神となったデンデの手で使えるようになっている。
デンデがドラゴンボールを復活させたときにはピッコロの内心で神様の部分が出ているような描写がある。
あとセルに悟飯が痛めつけられているのを見てやめさせるよう悟空に言った時とかセルの自爆で地球が消滅してしまうと知った時とか界王神様の前に出た時とか宮殿壊された時とかにも


アニメ版の活躍

  • Z
ガーリックJr.編にて、かつてガーリックと地球の神の座を狙って争っていた事が判明。
父の復讐に燃えるガーリックJr.に人間を魔族に変えるアクアミストを世界中に流され、自らも囚われの身となる。
ピッコロの機転で助かると、地上の人々を元に戻すために超神水を流しに神仙界へと向かう。

そこは歴代の神々が眠る神聖な場所で、現役の神は決して踏み込んではならないという掟があり、
破れば神を辞めるか、魂を抜かれて殺されてしまうかもしれないという場所であったため、
先代の神々の霊に妨害されるが、超神水をポポに託し、何とか地上の人々を元に戻した。
その後は神々の霊も事情を理解したのか、神様の傷を癒すとポポと共に神仙界の外へ返した。

  • GT
本人はZ終盤と同じくピッコロとの融合状態のままだが、 悪の心を摘出する前にドラゴンボールを試作していた ことが判明。
ピッコロと融合したことでお馴染みのドラゴンボールが石になったのと引き換えに人知れず復活していたその黒い星の 究極ドラゴンボール は、
数倍の大きさの赤い神龍が現れ、蘇生に制限が無かったり神の力を超えた願いを叶えることができるとも言われるが、
願いをかなえた後は宇宙に散らばり 集めなければその惑星が砕ける というとんでもない迷惑仕様。
ここから「ドラゴンボールGT」の物語が始まる。
この危険すぎる究極ドラゴンボールがどうなったかはピッコロの項目を参照。





「わたしやミスター・ポポには追記・修正できんわけがある
 ここを追記・修正し良い項目を作れるのはお前だけだ」

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最終更新:2024年03月03日 12:16

*1 いちおう天津飯は、宇宙人『三つ目人』と地球人の混血の末裔で、かつ隔世遺伝者である。

*2 実は「悪の心がなくなった宇宙人」であり、「心のどこかで自分は地球人とは違うのではないかと疑っていた」のは悟空との共通点でもある。でも周囲から宇宙人では?と疑われたのは悟空だけ。不思議!

*3 魔族に殺された人物の魂はあの世に行く事なく永遠に漂い続けるため。

*4 ピッコロが戦死するためか、自分の寿命が尽きるからかは本人も分かりかねていたが、後に生き返った神様は寿命が尽きる様子が全くなかったので前者であろう。