ブレス(技)

登録日:2018/04/18 Wed 08:11:59
更新日:2024/04/02 Tue 22:44:11
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1) [英]「breath(呼吸)」、ファンタジーにおいては吐息による必殺技を指す。
2) [英]「bless(祝福)」、ファンタジーにおいては聖職者が施す祝福を指し、味方にささやかな強化・回復効果を与える事が多い。

当項では1)について解説する。




概要

ドラゴンに代表される怪獣系モンスターの必殺技。
大きく息を吸い込み、体内にある器官から分泌された物質を混ぜて吐き出すことで外敵を攻撃する。
これを実際に主力にする生物はあまりいないが神話や伝承の怪物には定番の能力。
一説には「捕食器官である『口』への本能的な警戒心」とも。

魔法ではないが、物理攻撃でもない」という分類になる珍しい技ともいえる。
基本的にドラゴン、モンスター専用の技であり、人間キャラでこの技が使えるのは滅多にいない。
え、サーカスに火吹き男がいる?

非常に高威力かつ、危険度の高い大技として扱われることが多く、登場する作品では大抵の場合要警戒の対象。
神話などでは「いかにブレスを封じるか?」というのがドラゴン攻略の鍵でもある。
なので封じられてそもそも出せないなど、いわゆる「強力すぎてかえって決まらず不遇」系の扱いを受ける場合もある。

RPGでは大抵全体攻撃かつ回避不能攻撃であり、「いかに被害を軽減するか」「いかに食らった後に建て直すか」というのが重要になる。
また、使用した側の体力に応じて威力が変動したり、耐性でしのぐしかないので、防御力が意味をなさないことが多い。
単純なHPの高さで耐えるしかないパターンもある。この場合、HPの低い魔法使いタイプの天敵。
厄介な追加効果のあるブレスも非常に多い。


ブレスの種類

最も代表的で有名なブレス攻撃。
特に日本でのファンタジー作品黎明期には「ブレス=炎」というイメージが強かった。
FC版の「Wizardry」シリーズにおいてブレスの種類と無関係に「ほのおをはいた」と訳されているのはご愛嬌。

ファンタジーものでは映画から漫画からゲームからあらゆるジャンルにおいてドラゴンを含め膨大な種類のモンスターが炎のブレスを使用する。
あまりにも使い手が多すぎて代表的キャラを上げるほうが困難なくらいである。
一般的にも知名度の高い炎を吐くキャラクターとなるとマリオシリーズのクッパか。
ドラゴンクエストでは初代から登場しており、ラスボスであるりゅうおうの必殺技でもある。『6』『7』では珍しいことに氷のブレス共々人間が習得できる。
その他、ファイナルファンタジーシリーズやポケモン、モンスターハンターシリーズなどのメジャーなゲームでも様々なモンスターが使用する。

「特撮怪獣の必殺技」としても有名だが、意外と主役級の怪獣の中では「そのものを吹く怪獣」は有名なところではガメラくらいだったりする。ゴジラのブレスは放射能火炎とは言われているものの設定や描写的には荷電粒子ビーム砲に近いし。
また、『ウルトラセブン』だと主題歌で「倒せ火を吹く大怪獣」と歌われているのに、本編に登場する火を吹く怪獣はパンドンだけである。単に火を吐くだけではキャラが弱いと判断されて変わり種の能力を与えられることが多いのか、はたまた予算の都合で火炎を合成するのが難しかったからなのか。
とはいえウルトラシリーズ全体ではパンドン以外にもバードンぺスタージャミラ、タッコング*1ベロクロンドラゴリーなど多数の有名所の怪獣が炎のブレスを披露している。

技としては主に火炎放射タイプと火球タイプに大別でき、火球タイプは当たると爆発することが多い。
とはいえ大半の炎のブレスは火炎放射タイプであり火球タイプは少なめ。主な火球タイプのブレスの使い手は平成ガメラやファイナルファンタジーシリーズのバハムート*2、ゲーム『ドラゴンバスター』のドラゴン(火炎型と火球型両方が存在)、ポケモンシリーズのだいもんじ*3の使い手たち、戦国BASARAシリーズの前田利家など。

炎と言えば最も温度が低い赤色の炎でもおよそ1500度はあるが、こんな温度のものを吐いたら普通に考えて喉が無事では済まない。
これについては特に説明がされていないものもあるが、一応理屈が付けられているものもある。

  • 吐き出しているのは可燃性の何かで、口を出た後に着火して疑似的に炎を吐いている…モンスターハンターイャンクック
  • 物理的に炎そのものを吐き出しており喉が焼けているが、その都度再生している…モンスターハンターのリオレウス

+ メジャーな炎ブレスの使い手

ゲーム

クッパ大王スーパーマリオシリーズ)

ミスターテレビゲーム、スーパーマリオシリーズの定番のボス、クッパ大王。
口からゴーッという激しい音とともに炎を吐いてくる。炎の演出は作品ごとに様々だがアクションゲームの都合で概ね火球型であることが多い。
持続的な火炎放射式だと回避が困難だからだろう。
ただしマリオカートなど一部の作品では火炎放射式の炎を吐くこともある。
空に向かって炎を飛ばし、一定時間後に画面中に炎を雨のように降らすなど器用な技も使いこなす。

怪獣系のデザインのポケモンたち

リザードンカイリューガブリアスなどの怪獣系のデザインのポケモンたちがかえんほうしゃやだいもんじなどの炎特殊技を使う場合たいていは口からブレスとして放射するような演出になっている。
人型のポケモンは手から超能力のように発射することが多いが中にはグレンアルマゴウカザルのように口から発射する変わり種もいるといえばいる。

リオレウスモンスターハンター

両腕と翼が一体化しているドラゴンのようないわゆるワイバーン型のモンスター。自らの喉を焼きつつ強大な炎のブレスを発する。
その火力は実写映画版ではなんとアメリカ軍の戦闘ヘリや戦車部隊を一瞬で焼きつくして全滅させてしまうほどで特撮怪獣にも負けずとも劣らない。
こんな「豪火球」をまともに浴びても即死せず狩りを続行できるハンターたちの肉体強度もまた凄まじいと言えるだろう。

その他ドラゴン系モンスターたち(ファンタジー系世界観のゲーム全般)

ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなど、ファンタジー系のRPGのほとんどで炎を吐くドラゴン系のモンスターが出てくる。
総数は恐らく100を軽く超えるだろう。またドラゴン以外でも火炎芋虫だと溶岩魔人だとか魔王系のモンスターなど炎のブレスを吐くモンスターは多い。

特撮

ガメラ

日本を代表する特撮怪獣の一体。
昭和シリーズと平成シリーズで設定や演出が大きく変わっており、昭和シリーズでは実在の火炎放射のように持続的に炎を吐きかけて対象を燃やすという演出だった。
威力はあまり高くなくて敵怪獣にほとんどダメージを与えられないことも多く、最後のトドメに使われることも少なかった。
平成シリーズでは演出が大きく変わり、口内に体内の熱エネルギーを収束して砲弾のような火球にして発射するという演出となった。
直撃すると大爆発を起こすようになって破壊力も大きく上昇。
ギャオスに直撃すれば一撃でその肉体を爆砕し、ビルに当たれば広範囲にわたって吹き飛ばすなど非常に強力なものとなった。それでいて連射もできたりと隙もない。
昭和から平成への演出のインフレ具合をよく表しているといえる。

バードンウルトラマンタロウ

ウルトラマンシリーズにも多数炎を吐く怪獣が登場する。その中でもバードンは火山怪鳥と呼ばれ、宇宙警備隊最強と言われたウルトラマンゾフィーの頭部を文字通りの意味で炎上させてノックダウンしたそのインパクトから炎を吐くウルトラ怪獣の代表格の一体と言って過言ではないだろう。

仮面ライダー響鬼

比較的珍しい人間型の炎のブレスの使い手。響鬼に登場するライダーたちは厳しい鍛錬によって鬼に変身する能力を得た人間であり、山伏や陰陽師のような存在と言えるだろう。最強の決め技は音撃という音波を利用した攻撃だが牽制として口から炎を吐くことができる。

神話、伝承

テュポーン(ギリシャ神話

主神ゼウスを真っ向から倒したギリシャ神話最大最強のモンスター。台風(タイフーン)の語源とも言われている。その姿はドラゴンであるとも全身から無数の蛇が生えた人間のような姿とも言われる。目や口からゼウスの稲妻に匹敵する激しい炎を吐くとされる。現在の炎を吐くドラゴンのイメージの元になった怪物と言えるだろう。ちなみに怪物ではあるものの言葉を話し、頭も良い。

レヴィアタン(聖書)

リヴァイアサンのほうが通りが良いかもしれない。日本のファンタジー系の創作ではリヴァイアサンと言うと水を操るモンスターと扱われることが多く炎を吐くというイメージは少ないかもしれない。しかし原典であるヨブ記では鼻から煙、口から火を吐くとされている。

ズメイ(スラブ神話)

スラブ神話に出てくる複数の頭を持つドラゴン。口や鼻から炎やを吐く典型的なドラゴンとして描かれている。

孫悟空(西遊記

西遊記の孫悟空と言えば筋斗雲に乗ったり毛を千切って分身したりというのが有名だが仙術によって炎を吐いて敵を焼きつくしたりもしている。決め技というよりは敵の死体処理などの後始末に使うことが多いけど。

日本の昔話や伝承に登場する鬼たち。彼らもしばしば口から炎を吐くと言われることがあり、石川県に伝わる昔話『鬼と刀鍛冶』では口から炎を吐いてその炎でを鍛える鬼が登場する。




水棲モンスターの定番必殺技。
水を勢いよく吐き出して敵を押し流す。

  • 「とにかく洪水のような勢いで叩き付ける」タイプ
  • 「水球のような形状にして、破裂させてダメージを与える」タイプ
  • 「細く収束させ、ウォーターカッターの原理で攻撃する」タイプ
など意外とバリエーションが豊富。
「どう見ても本体の体積上回っているだろ」って量を吐き出してくるのもまたありがち。
イメージしにくい人はアトランティスのウォーターマグナムあたりを想像しておけば大体あってる。
+ 水ブレスの使い手

ポケモンたち

アニメ版、コミック版では、"みずでっぽう""ハイドロポンプ"など放水系のわざは、口から放つ演出にされることがほとんど。
サトシのゼニガメやワニノコを覚えている人も多いのでは?

ガノトトス

「モンスターハンター」シリーズの魚竜型モンスター。
上述した「ウォーターカッター」タイプの水ブレスを吐く。

キマイラ、リヴァイアサン、その他青魔法の使い手たちなど(ファイナルファンタジーシリーズ)

アクアブレスという水属性のブレスを使う。高圧の水で包み込んで押しつぶすという設定だがグラフィック上では泡で包み込むような演出になっている。なぜか砂漠のモンスターが使うことが多かったり、一部の作品では無属性だったりとプレイヤーをよく混乱させる。
青魔法(敵モンスターの技をラーニングする魔法体系)によって味方が習得することも可能。だいたいのシリーズで中盤ではそこそこ強いがストーリー後半では力不足といった性能。

テッポウウオ

水使いの数少ない実在生物。

上記の水の発展or亜種ともいえるもの。

殺傷力自体はないことが多いが相手をスリップさせたり、纏わりつかせて相手の動きを鈍らせるのに使われる。
たまに泡自体に酸や毒が含まれていることも。
カニをモチーフにしたキャラが使うことが多いか。
ポケモンのバブル光線などが代表だろうか。
上述の水属性の項で紹介したアクアブレスもグラフィック的には泡で攻撃しているように見えなくもない。
また、ファイナルファンタジー7に登場する青魔法のマジカルブレスは炎、冷気、雷を封入した3種類の泡を口から大量に吐き出して敵を攻撃するという変わり種。
泡と言いつつも水属性ではなく、炎と冷気と雷の3属性の複合技である。
なおゲーム中の性能はMP消費は少なめながら攻撃力はかなり高いという高性能な技なのだが、3種類の属性のうちのどれか一つにでも耐性がある相手には防がれてしまうため使い勝手はあまりよくなかったりする*4

氷・冷気

氷や雪を含んだ息、あるいは極低温のガスを吐き出す攻撃。

暴風とともに吹きつけられる氷塊は敵を斬り裂き、冷気がその傷口を容赦なくむしばむ。
炎ブレスほどではないがファンタジー系作品では氷系のモンスターの技としてよく出てくるブレスであり、ドラゴンクエストシリーズやファイナルファンタジーシリーズではほぼ皆勤である。
主に氷雪地帯に住む氷属性のモンスター(ブリザードマンとかアイスドラゴンとか)が使用してくる。
黎明期のTRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」ではホワイトドラゴンの得意技。アイスドラゴンなどが用いる。
+ 主な氷ブレスの使い手
ゾーマ
ドラゴンクエスト3ラスボス。こごえる吹雪という冷気系ブレスを使うほか、マヒャド(氷雪呪文)など冷気系攻撃を得意とする魔王。ドラクエシリーズには他にも氷系ブレスを使用する魔王はいるがゾーマが一番最初の魔王系モンスターのラスボスであること*5、そして冷気攻撃を主力技として使う魔王はゾーマくらいであること*6、その威厳あるセリフなどからキャラクター人気が高いことも相まってゾーマこそがドラクエシリーズにおける冷気を操る魔王の代表格と言えるだろう。
フレイザードボラホーンドラゴンクエスト ダイの大冒険
フレイザードは左半身が高温の炎を発し、右半身が氷点下の冷気を発する炎属性と氷属性が融合した魔法生物系モンスター。その特異な肉体からも分かるように炎のブレスと氷のブレスの両方を使いこなし、金属鎧を炎と冷気の温度差で脆くして砕くと言った頭脳戦法を得意とする。
ボラホーンはセイウチの獣人系モンスター。
寒い極地に生息するセイウチの獣人というだけあって冷気を操る力を持ち、マヒャド*7並みの超低温のブレスを吐くことが可能。これによって相手を凍結させ、怪力によって殴り砕くという戦法が得意技。
こおりタイプのポケモンたち(ポケモン)
氷タイプというタイプ名の通り冷たい冷気を放出する技が得意なポケモンたち。
必ずしも口からとは限らないが大半のこおりタイプポケモンたちは口からふぶき、冷凍ビームなどの激しい冷気を放射して相手を攻撃する。*8
ウカムルバス
モンスターハンターシリーズの超大型モンスター。
極低温の氷などを含んだ氷ブレスの側面、大質量をぶつける水ブレスの側面を併せ持ち、かつウォーターカッター型水ブレスに匹敵する圧力・速度を兼ね備える極めて危険なブレス。
雪女
妖怪の一種。氷属性のブレスというと違和感があるかもしれないが、和訳して氷の息吹といえば腑に落ちる部分もあるだろう。
特に妖怪にバトル要素が絡む作品においては、雪女がふーっと吐息を吹くとそれが凍える吹雪となって相手に襲いかかるのが定番の能力である。
カプーショ
うえきの法則に登場する「自分の声を冷凍ガスに変える力」の持ち主。
神候補から与えられたこの能力ゆえに、ドラゴンなどの生物の人間形態でもなければ雪女などの人型の怪異でもない、極めて珍しい純人間の氷のブレスの使い手である。
スーパーマン
飛行能力や頑丈な肉体、怪力などが有名だが実は肺の中で空気を圧縮し、さらにそこから熱を奪うことで超低温の空気を作り出し、吐息として放射するスーパーブレスという技を使うことができる。*9
その温度はマイナス190℃以下のようで液体窒素を作ることも可能。どちらかというと火災を鎮火するためなど災害救助に使うことが多いが攻撃に転用しても相手を一瞬で凍結してしまうほどの威力を誇る。

電気を帯びたブレス。
「放電」ならともかく「電気を直接吐き出す」というのは違和感があるがそこは魔法とか超能力と解釈しておこう。
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のブルードラゴンとか、サンダードラゴンの得意技。

ゴジラシリーズのキングギドラの種類のうち、千年竜王やモンスターバース版キングギドラは引力光線ではなく雷撃を口から放つ*10
モンスターハンターのラギアクルスは「電気を帯びた体液を吐き出す」という設定なので、よく見ると電気ブレスが粘性を帯びた外見をしている珍しいタイプ。
電撃や雷撃を武器にする怪獣は多いが角や手など口以外の放電器官から放つものが多く、意外とブレスとして雷撃を放つ怪獣は少なかったりする。

なお「Wizardry」シリーズにおける電撃のブレスは、付随効果が「即死」というとんでもない代物である。

実は昔のドラゴンはこっちの方が主流だったりする。
猛毒を含んだ息攻撃であり、見た目にもイメージしやすいので、ゾンビスライムなど使用者が非常に多い。
使用者によってガスだったり毒液だったり毒霧だったりする。
  • 麻痺毒を含んだタイプ
  • 睡眠・混乱を引き起こす神経毒タイプ
  • 眼潰しや呼吸困難狙いの刺激物
  • 魔法的な幻惑効果
  • 果ては石化・即死してしまうもの
など効果も様々。
犠牲者の防御面にまでダメージを与えてくる強酸のブレスなんてのもある。
酸の威力は金属すら溶かしてしまう程から服だけを溶かす程度まである
ウィザードリィシリーズで巨人やガスドラゴンに吐かれて苦しめられた人が多いらしい。
現実のリンカルスなどのコブラの一部は牙の毒腺が前方を向いており、毒液を飛沫として飛ばして敵を攻撃したり牽制したりすることが可能となっている。
+ 主な毒ブレスの使い手

石・砂

砂・細かい石を含んだブレスを叩き付けるという地味だがものすごく痛そうな攻撃。
ガレオス/ドスガレオス(モンスターハンター)の吐き出す「砂塵ブレス」がまさにこのパターンだが、傾向としてはあまり使用者は多くない。

ダークソウル3には岩吐きという呪術があり、こちらは巨大な岩をごぼっと吐き出して攻撃する。
すぐに落下するので射程は短いが、地面に落ちると破裂して周囲にダメージを与える。
この呪術の元になるソウルの持ち主であるはぐれデーモンは連射が可能で、射程もかなり長い。

風ブレスというか、特に特殊効果を付けず「吸い込んだ息をそのまま吐き出しただけ」という攻撃。
だが、肺活量が凄まじければこれでも十分な脅威になる。
「吹き飛ばして戦線離脱させる」「隊形を乱す」などの追加効果がある場合もあり、単純なダメージよりも厄介な例も見られる。

各地の伝承において風を口から吹くというのは比較的ポピュラーな表現。
主な使い手は、「三匹の子豚」の
ギリシャのアイオロスや日本の風のなど。
魔人ブウはこれで街を更地にしたことがある。ゲームでもよく実装される技。
ちなみに某「ジラ」はこれしか吐けない。

また吹きだす風の勢いがあまりに強ければ、それはあらゆるものを消しとばす衝撃波(ソニックブーム)と化す。
アカムトルム(モンスターハンター)の「ソニックブラスト」がその一例。

口からミスト、濃い水蒸気(のようなもの)を吐き出す。
おもに目くらましのために使用されるもので、同じ用途で使用されるものとしては煙や墨などがある。
墨は現実でもタコやイカの、創作なら大ダコ(怪獣)等の得意技。

またFEチキや、FFⅣのリディアが呼ぶ召喚獣などが吐くものは高い攻撃力を持つ。
こちらは設定上、聖属性の亜種のような位置づけとなっている。

毒のブレスの項目でも述べたが、悪しき効果が付随する「毒霧」のブレスを吐く者(プロレスラーとか)もいる。
モンスターハンターのオオナズチは毒ブレスを液体として吐き出す事もできるが毒霧として吐く事もでき、さらにそれとは別にただの霧を吐き出す事もできる。

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光や闇属性のブレスというよくわからないものもたまに登場する。
一体何を食って何を吐き出しているんだろう……
良く分からない流動エネルギー的な何かを吐きだし、それに触れると闇に蝕まれる…等と言った理屈が付きそうなものもあれば、光線などを直接吐き出しているものもある。
光属性だと典型的な使い手としてはスレイヤーズに出てくるシャイニングドラゴン族がレーザーブレスを放つ。
光属性のブレスは後述のエネルギー波系ブレスとの区別が困難でもある。

口臭

「臭い息」。
ネタっぽい技だが、実際には十分な脅威。
ファイナルファンタジーモルボルとキスティス先生や、モンスターハンターのババコンガMOTHER2ゲップーなどが使う。

エネルギー波、光線、ビーム

すべてのブレス攻撃の代表格である炎のブレスだが、吐き出す炎の熱量が大きくなれば、最終的にはそれはプラズマジェット化し純粋なエネルギーの奔流へと変貌する。
ある意味、ブレスの究極系。

代表的なのはなんといってもゴジラが使う「放射熱線」。
怪獣が使う技はこの系統が結構多い。
ゴジラの技一覧など参照。

ウルトラマンシリーズなどの特撮怪獣は全般的に炎よりも光線を吐く怪獣のほうが多く、光線の設定や色形のバリエーションも多種多様。
シンプルな直線的なもの、稲妻状のもの、鞭のようにうねるもの、拡散するもの、当たると炸裂する砲弾型、小さな粒子状の光弾を多数連射するもの、さらにこれらの複合など特技スタッフの芸術性の見せどころといわんばかりに様々なものが存在する。
設定に関しても体内炉心で生成した荷電粒子を整流して発射してるとかビーム袋にため込んだビームを吐いてるとか稲妻っぽく見えるけど引力光線だとか、SF的に細かく理屈を組み立てているものから説明になってないものまで様々。
またメカゴジラなどのロボット怪獣も光線砲を口内に搭載して口から放つものが多いが呼吸をしないであろうロボット怪獣のそれらをブレスと呼ぶべきかは悩むところである。

ポケモンでも破壊光線などのビーム系の技を口から吐くものは多い。
代表例はギャラドスカイリューあたりか。

人型系のキャラクターなどは口から光線を吐くことで人外さや異質さを強調する場合もある。
例えばドラゴンボールではピッコロナッパドドリアリクームなどが使用する。


甘茶

生まれて早々に「天上天下唯我独尊」などと言ってしまう中二ボーイに9匹のドラゴンが容赦なくぶっ放したことで有名。
結果的に中二ボーイは反省して悟りを開き、仏教の開祖にまでなった。

吐しゃ物

ゲロ
ラクダの仲間や一部の鳥類などが使用する。
当然ながら殺傷力はないので、使用場面は小競り合いが多い。
フィクションだとポケモンには相手に胃液を吐きかけたり、木の実を食べた後のゲップを浴びせる技があり、技名もそのまま「いえき」と「ゲップ」。
「いえき」は攻撃力は無いが相手の特性を消失させてしまう。
また、「ゲップ」は技威力がトップクラスに高い。
胃液がなぜ特性を消失させるのか、ゲップがなぜ威力が高いのかは不明である。

モンスターハンターフロンティアZに登場するパリアプリアもゲロブレスを使う。
突進攻撃の軌道上に肉を置いて何個か食べさせて満腹にさせ、その状態で攻撃を仕掛けるとパリアプリアはゲロを吐いて身を軽くするというわけだ。
このゲロの残骸からはアイテム採取が可能で、事前にパリアプリアが食べたい肉をしっかり食わせてあげる*11とレア素材を採取しやすくなる。
このゲロ採取こそがパリアプリア狩猟のキモとなっている。

音(武器)

口から声を発する生物はざらにいるが、それを武器の域にまで高めたもの。
詳細は単独項目へ。

魔力

体内に魔力があるという概念の作品等で登場。
高位の幻想種は自然な呼吸が魔力を帯びる、とも。
魔力を術式や触媒を使わず口から直接放射する純粋な魔力の奔流。

魔法を使わずとも行える魔法攻撃としている作品もあれば、術式等で変換していない純粋な魔力なので魔法とは違うとしている作品もある。

マグマ

文字通り高温のマグマを口から噴射する。

高温かつ高粘度のマグマを吹きかけられればただで済むものはそうはいないだろう。
原理としては魔法的な超常能力でマグマを作り出すものが多いが、火山に生息してマグマを食べて体内にため込んでから放出するという設定のものもいる。
主な使い手:ハリケーンボルケーノドラゴン(パズドラ)、ヴォルガノス(モンスターハンター)など
なおウルトラマンシリーズに登場するブラックキングルナチクスはマグマの力を利用してヘルマグマ光線やマグマ火炎を口から吐くがこれをマグマ系のブレスと考えていいのかは悩むところである。

超高温の重金属

SFなどではしばしば超高温でプラズマ化した重金属を水鉄砲のごとく発射する兵器が登場することがあるがそのブレス版である。
数千度から数万度もの超高温かつ高密度の重金属の奔流をまともに浴びれば人間どころか戦車であっても一瞬で破壊されてしまうことだろう。

主な使い手

金属を操るドラゴン、体内で高温の沸騰するタングステンを生成し、口から加速して噴出する咒式・煌皇釛沸灼鏖嗔息(アー・モーン)の使い手。
その威力は直撃すればビルをも崩壊させ、戦車すら消し飛ばし、飛沫を浴びただけでも人間は焼け焦げて炭化するほど。
  • 魔人コズマ(エイトマン)
体内に物質転換炉を組み込んだことで魔人と化した天才科学者。
物質転換炉によって周囲の空気や土を体内に取り込み、口から超高温の液体金属に変換して放射することができる。

ブレスを使う主なキャラクター

グレイトドラゴンドランゴ(ドラゴンクエストシリーズ)

ドラゴンクエストシリーズにおけるブレスの使い手の代表格。
どちらも隆々とした巨体を誇るドラゴン系モンスターである。
ドラクエには単にブレスを使えるモンスターならたくさんいるが、グレイトドラゴンはその中でも仲間にできてなおかつほぼ全てのブレスを習得できるという要素を持っている初めてのモンスター。
初登場のドラクエ5では特別なやり込みプレイや裏技などを使わずとも簡単に仲間にできる上にステータスもトップクラスかつ強力なブレスをすぐに覚えてくれるというとても頼りになる存在。
ドランゴについては、彼女*12が登場するドラクエ6では全てのキャラクターがブレスを習得可能だがそれはクリア後のやり込みプレイの範疇であり、通常プレイの中でクリアまでにブレスを全て習得して有効活用できるのはドランゴくらい。
通常攻撃力と耐久力も最高クラスという強キャラである。
現状(ドラクエ1~11まで)で、仲間にできるモンスター、作中最高威力のブレスを覚える、通常プレイの範疇でクリアまでにブレスを有効活用できるという要素を持っているのはこの二体だけである。
詳細は個別項目にて。

◯◯ハウンド(elona

広範囲・高威力・被害甚大……三拍子揃ったモンスター。
◯◯の部分には属性を冠した名前が入り、ファイアアイスポイズンといったオーソドックスなものから
神経地獄カオスなどよくわからないものまで10種類のブレス使いが存在する。
この作品では属性攻撃には何かしらの追加効果が付属しており、そのための対策を行っていないとほぼ間違いなく泣きを見ることになる。
知識がない序盤は特に初見殺し的な要素に振り回されることになるが、おそらくその最たる例の一つ。
たとえば炎属性には「消失破壊」という追加効果があり、所持しているアイテムはもちろんのこと、装備さえ素材によっては容赦なく燃えてなくなる
なんか赤い猟犬と遭遇したらあれやあれやのうちにシュボッされ、ほうほうの体で這い上がったらアイテムはほぼ消え、丸裸になっており、乞食の肉がこんがりしていた……なーんてことはあるあるだろう。
別にブレス攻撃は必殺技というわけでもなく、むしろ通常攻撃に近い。なのでこちらに近接攻撃しかなくとも遠慮なしにボシュボシュしまくる。
DLしてからゴミ箱にぶち込むまでをニ~三回繰り返すまでがチュートリアル」と言われる高難易度の理由はこういったところにある。
総じて、(敵の強さに応じて)属性攻撃対策をしておかないとエラい目に会うことを身をもって示してくれる教官役である。
近いポジションにドラゴン系がおり、そちらは素の能力値が高いためゴリ押すことも難しい絶望的存在。
しかし彼らに自然と会敵する段階になっていれば基本的な属性対策はできている……はずなので、あとは純粋なステータスの暴力にどう対抗するか。
無事打倒できれば、君はもう立派な凄腕冒険者だ。
余談だが、フィートの火炎芸を取得すればプレイヤーでも炎のブレスを使えるようになる。炎属性の扱い方を熟知していれば便利な場面も。


イルヤンカ(灼眼のシャナ)

とむらいの鐘」に所属する「紅世の王」。
巨大な竜の姿をしており、当代最硬の自在法「幕瘴壁(ばくしょうへき)」を操る。
「幕瘴壁」の見た目はそのまま自身の口から吐き出される鈍色の煙ブレスだが、「当代最硬」の謳い文句通り 防御のためのブレス という非常に特殊な存在。
敵の目の前にいきなり分厚い壁を作り上げるようなもので、驚異的な硬度とイルヤンカ当人の戦闘力も相まって難攻不落の防御力を誇る。一応ブレスに限らず身体から直接出すことも可能。
また、本来は防御用であるが煙自体が推進力を持つので「ブレスの壁をそのまま相手に叩き付ける」「ブレスの先端だけ硬化、残りを推進力にして噴進弾化」等の攻撃に転じることも可能であり、総じて隙は無い。


滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)FAIRY TAIL

「ドラゴンの体質と魔法」を得た古代魔法の使い手たち。
それぞれ固有の属性を冠するブレス技「咆哮」を得意とする。
  • 火竜の咆哮(ナツ・ドラグニル):火炎を吹き、敵を焼き尽くす。
  • 鉄竜の咆哮(ガジル・レッドフォックス):無数の鉄片を含んだ旋風を放ち、切り刻む。
  • 雷竜の咆哮(ラクサス・ドレアー):指向性を持った放電のようなブレス。
  • 天竜の咆哮(ウェンディ・マーベル):竜巻状の風のブレス。
  • 毒竜の咆哮(コブラ/エリック):ウィルス状の毒素を広範囲に放つ。
  • 白竜の咆哮(スティング・ユークリフ):レーザービームのような白い熱線。
  • 影竜の咆哮(ローグ・チェーニ):漆黒の禍々しいブレス。何を吐き出しているのか一番よくわからない
    -----
  • 雷炎竜の咆哮(ナツ):ラクサスの魔力を受けた「モード・雷炎竜」の技。雷を帯びた火炎放射。
  • 鉄影竜の咆哮(ガジル):ローグの魔力を受けた「モード・鉄影竜」の技。黒いオーラを帯びたエネルギー波のようなブレス。これまたよくわからない
亜種に「神殺し」の滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)*13がおり、こちらは「怒号」という名のブレス技を持つ。


千年竜(サウザンド・ドラゴン)

遊戯王原作の比較的初期、決闘者の王国編で城之内克也が愛用していたドラゴン族モンスター。
幼体のドラゴンであるベビードラゴンが時の魔術師の力で1000年分成長した姿である。
ブレスを吹くドラゴンは遊戯王に於いても珍しくは無いが、このモンスターの必殺技は 「サウザンド・ノーズ・ブレス」。
つまりは 凄まじい鼻息 というブレス技界に於いて他に類を見ない変わり種である。
ただの鼻息と侮る事無かれ、威力は『封印されし記憶』攻略本では全身の骨が粉々になる程のパワーと紹介されている。攻撃力2400の鼻息は伊達ではない。


リュウ(ブレス・オブ・ファイアシリーズ)

正確には、1~Ⅴまでの主人公全員(それぞれ別人だがシリーズ通して主人公名が「リュウ」)。
作品名に違わず、全作品で「竜変身」というシステムがあり、ドラゴンに変身して吐く様々なブレスの威力はゲーム中最強格である。
特に4で暴走の果てに放った「カイザーブレス」と、Ⅴでラスボスのチェトレに対して放たれた命懸けの「D-ブレス」はファンなら忘れられないブレスであろう。


偉大なる赤竜氷嵐の支配者雷鳴と共に現る者(世界樹の迷宮シリーズ)

世界樹の迷宮シリーズに登場する、通称『三竜』と呼ばれるボスエネミーたち。
いずれも開幕ターンに 4ケタ台のダメージを与えてくる属性ブレス をぶっ放してくることで数多の冒険者をhageさせてきた。
冒険者側のHPは最大でも999が限界だが、平気でそれを上回る大ダメージを叩きこむ様はまさに脅威。


白竜シース(DARK SOULS

かつて世界を支配していた古竜を裏切り、グウィンから王のソウルを分け与えられた1体。
白い体に虹色に光る翼など神々しい見た目をしているが、研究のためなら命を何とも思わないマッドサイエンティスト。
吐き出すブレスは白い光線であるが、その本質は「呪い」であり、直撃すればたちどころに呪いゲージがカンストし体が結晶化。即死してしまう。




追記・修正は特殊なブレスを吐けるようになってからお願いします。

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最終更新:2024年04月02日 22:44

*1 実は昭和シリーズではオイルを吐くだけで炎は吐かなかった。炎を吐くようになったのは平成シリーズで再登場してから。

*2 なおバハムートの放つブレス、メガフレアは普通の炎を超えた超高温の核熱炎とされておりゲームシステム上は炎属性ではなく防御力無視の無属性という扱いになっている

*3 圧縮した炎の塊を放つ技

*4 ファイナルファンタジー7では複合属性の攻撃技は相手の弱点よりも耐性が優先されるため、例えば炎弱点かつ冷気無効という相手にマジカルブレスを放つとノーダメージで防がれてしまう

*5 ゾーマ以前のラスボスは竜王や邪神など魔王ではなかった

*6 他の魔王たちは冷気系の技はサブ技扱いであることが多い

*7 ドラゴンクエスト世界における氷雪系最高峰の攻撃呪文

*8 ポケモンでは同じ技を複数のポケモンが使用可能なので個々のポケモンによって同じ技でも口から吐くものもいれば手などから放つものもいるので使い手によって同じ技がブレスになったりならなかったりする

*9 フリーズブレスと呼ばれることもある。

*10 なお設定上は雷撃だが視聴者を混乱させないようにメタ的には引力光線という名前が付けられており、却ってややこしくしているだけのように思われる。

*11 ヨダレの色に対応した肉が、その時欲しがっている肉

*12 ドランゴはメスである

*13 「炎神」「天神」「雷神」が登場。いずれも放つ属性が黒く染まる特徴がある。