SCP-CN-1M-J

登録日: 2017/11/17 Fri 00:38:37
更新日:2023/06/22 Thu 22:16:25
所要時間:約 8 分で読めます




SCP-CN-1M-Jは、シェアード・ワールドSCP Foundationに登場するオブジェクト(SCiP)である。
オブジェクトクラスはEuclid。
ジョークなのでまあ察して。

特別収容プロトコル

まずは特別収容プロトコルから見ていこう。
SCP-CN-1M-Jを収容しているのはサイト-CN-74である。

このサイト-CN-74から半径20kmの範囲はなんと封鎖エリアに指定されており、黄銅線で囲って磁場壁を設置しているという。
Euclidというにはやけに範囲も広いし物々しいぞ?
そしてこの磁場壁で囲ったエリアもサイト-CN-74という扱いになっている。
これはSCP-CN-1M-Jを留めておくため、ということなのだそうだ。

SCP-CN-1M-Jは生き物なのだそうで、この個体数を減少させるためのプロトコル”エクスカリバー”が制定されている。
サイト-CN-74にはこの”エクスカリバー”を実行するために必要な設備・人員・資源・生活物資が優先して供給されることになっている。

概要

SCP-CN-1M-Jは実は現象系オブジェクトで、SCP-CN-1M-1という個体の「発生」と「襲撃」の二種類のイベントが存在する。

まずは「発生」から見ていこう。
SCP-CN-1M-1個体群は、主にアジア系の人間やSCP-████、SCP-CN-███に似た巨大な野獣あるいはロボットの姿をしていて、サイズもバラバラらしい。
そしてこの個体群は██████ ████社の開発した携帯ゲーム「███████████」において登場する敵キャラと酷似していることが確認されている。
…つまり、このサイト-CN-74はどういうわけか、ゲームの世界に閉じ込められているというわけだ。
異世界転生ならぬ、異世界(が)転生オブジェクト。
これらの個体は半透明で青白い光を放ち、物理法則も障害物も無視して進んでくる。厄介すぎません?

ぶっちゃけ、キャラクターたちの攻撃は財団職員に対して何ら物理的なダメージを与えず、
財団職員たちの攻撃もキャラクターたちに何ら物理的なダメージを与えないため、危険性だけならそこまで大きいわけではない。
しかしこのキャラクターたちは毎日80~95体のペースで出現していて、ほっとくと20km/hでどんどん飛び出して行ってしまうので、
単純に人目についてしまうのが最高に厄介。そのため、財団はキャラクターたちにダメージを与える方法を編み出し、個体群の減少に務めている。

それがプロトコル”エクスカリバー”。
なんかやたら名前が壮大な気がするが、ゲームの世界相手だしまあ妥当か。
しかしこのプロトコル、実のところ「社会に広く膾炙していてカバーストーリーすら必要のないプロトコル」なのだそうである。
このプロトコル”エクスカリバー”を実行することで、キャラクターたちは破片となって飛び散り、消えてなくなる。
しかしこのプロトコル”エクスカリバー”は、1人でやると成功確率が下がるため、多人数でやることを推奨されている。
また金をかけると成功率が上昇するらしい。

経緯

このオブジェクトが最初に発見された日の襲撃イベントの終了後、Hatchet博士はプロトコルの制定のため、
その日の処分記録を確認、当日同僚が襲われた日、持ち場を離れて携帯ゲームに没頭していたために処分を受けた馬鹿二人を、
同じようにこの手のプロトコルに長けた職員たちとともに機動部隊オメガ−26("ブリテンの諸王")に所属させた。
更に、「オブジェクトの増加数がとんでもない数になったとき」のための『カムラン計画』も制定。
数が多くなりオメガ-26だけでどうにもならなくなった場合は、このサイトの職員は全員でプロトコル”エクスカリバー”を実行すること、
更に近くの市の住民にも手伝ってもらうことをプロトコルに制定した。なおカバーストーリーは「必要ない」。


想定外の事態

…さて、プロトコルが制定されたのはいいのだが、Hatchet博士は悩まされていた。

というのも、オメガ-26はやたら外部の人間にプロトコル”エクスカリバー”への参加を求めるためにプロトコルの効率が45%も落ちているというのだ。
更にこのオブジェクトの管理にとんでもない資金をつぎ込んだためにサイトが赤字になってしまったのだという。

これに業を煮やした中国支部は、
「他国支部、それもこの手のオブジェクトに経験豊富な職員の多い日本支部から優秀な職員を招聘するべきなのでは」
という議論をしているようだ。

…確かに本部や韓国支部とかより、日本支部のほうが得意かも知れないですねこういうの。

…と、そんなこんなしている間に、なんと困ったことが起きた。

というのも、今まで対応していたキャラクターたちとは別のゲームのキャラクターたちが実体化しはじめたのである。
彼女たちに対抗するために同種のプロトコルを制定することを迫られてしまったためにサイト-CN-74のSCP-CN-1M-Jを管理する予算は
サイト全体の30%から35%にまで増加した。






結局なんのオブジェクトなのこれ?そしてどういうプロトコルなの?


簡潔に説明しよう。SCP-CN-1M-Jはソーシャルゲームのオブジェクトである。
プロトコル”エクスカリバー”とは、つまるところ「敵をソシャゲのなかでぶっ倒すと現実世界に出ているSCP-CN-1M-J個体群も死ぬよ」ということ。
そのため、皆で協力クエストをやっているわけである。
そのソシャゲ自体は中国国内でも人気のあるゲームだったようで、それゆえに「カバーストーリーは必要ない」のである。

なお報告書を後で確認してもらうといいのだが、プロトコル”エクスカリバー”のためには、特注のタブレットを作ったようだ。
まあゲーム中に別の処理が発生してフリーズしたり、充電がすぐなくなるのは嫌だもんね。多分そういうことなんだと思う。
「収容作業中のエージェント」の画像もあるがどう見てもチャットアプリの画像でしかない。あと凄く口が悪い
おそらく、向こうでもソシャゲプレイヤーの中には口が悪いやつがいるのだろう。海の向こうも変わんねえなほんと*1

Hatchet博士が「持ち場を離れて携帯ゲームに没頭していたために処分を受けた馬鹿二人」をオメガ-26に入れたのは、
「どうやらこいつらが敵を倒してくれたおかげでSCP-CN-1M-Jが死んだ」ことが理解できたからだろう。
おかげで1日中ゲームできる身分になれたが…自分だったら逆に飽きそうな気がしてならない。
日本支部から優秀な職員を招聘しようとしたのは、日本がソシャゲ廃人が多いからだろう。
ちなみに中国も日本同様ソシャゲ廃人が多い国だったりするが、日中に近い韓国も、ネトゲがまだまだ強いとは言え、
ソシャゲプレイヤーも割といる国である。ではなぜ韓国支部には求めないのかというと、支部のスタンスが理由と思われる。

  • 韓国支部
世界観中ではあくまで「韓国支部」は存在せず、本部と同一線上というカノン。
そのため、国別コードである「KR(韓国)」ではなく、言語別コードである「KO(朝鮮語)」である。

  • 中国支部
世界観中では「CN-」ではじまるサイト群をもつ「中国支部」が存在するカノン。
そのため、国別コード「CN(中国)」を採用する(言語別の場合は「ZH(中国語)」である)。

  • 日本支部
世界観中では「81」ではじまるサイト群をもつ「日本支部」が存在するカノン。
そのため、国別コード「JP(日本)」を採用する(言語別の場合は「JA(日本語)」である)*2


ちなみに、最初のゲームは『拡散性ミリオンアーサー』、その後のゲームは『戦艦少女R』であることがディスカッションで明かされている。
1Mという特殊なナンバーも「1ミリオン」ということらしい。以下、ディスカッション。
「聖晶石を使うアレだと思ってた」
「この記事はFGOの公開より早い…それに1Mというナンバーがすべてを表してる」
案外、投稿された日時がもっと遅ければ、ミリアサと艦Nではなく、FGOと艦Bになってたかもしれない。

…さらっと言ってるけど要は「やるゲームが増えて課金額増えた」って話じゃないですか。


SCP-CN-1M-J - 湖中劍協議(プロトコル”エクスカリバー”)




CC BY-SA 3.0に基づく表示


この項目の内容は『 クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス 』に従います。
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • SCP-CN
  • Joke
  • SCP Foundation
  • Euclid
  • 中国支部
  • MScarlet

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年06月22日 22:16

*1 ちなみに著者のMScarlet氏いわく、自分のソシャゲ中の失敗をそのまま使ったのだそう。

*2 ちなみに日本支部立ち上げに大きな功績のあるDr Devan氏(韓国人)は当初、「JA」路線にしようとしていたそうで、アドレスにその名残がある。が、日本支部があっという間に独自設定を確立させたことから、現在は「JP」を推している。