江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)

登録日:2017/09/23 Sat 06:06:06
更新日:2024/04/09 Tue 14:43:01
所要時間:約 10 分で読めます





※本項目では漫画作品『ゴールデンカムイ』のネタバレを数多く明記しています。
 また、それに関連する凄惨な描写の内容も多く含まれます。
 心臓に持病をお持ちの方は、閲覧の際はご注意願います。








彼らは羊の皮を 身にまとって
あなたがたの ところに来るが
その内側は 貪欲な狼である

―――― マタイ福音書7章第15節より


江渡貝 弥作(エドガイ ヤサク)とは漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』の登場人物である。

CV:内田雄馬

あらすじ

日高での一件を無事に乗り越え、家宝の嫁入り衣装を買い戻すことが出来た杉元一味。
彼らが探し求める刺青人皮に興味を示したダンは、人間の皮で装丁された本を手に、その出所とされる夕張にまつわる噂話を語り出す――ヤクザの入れる「倶利伽羅紋々」ではなく、奇妙な刺青の噂を。
一人の泥棒がある家に忍び込み、この人皮の書物を盗み出した。
その家には、まさしく暗号の刺青人皮と考え得る物品が存在していたという。

同じ頃、杉元らより一足早く、夕張には同様の情報を掴んだ第七師団の姿があった。
明治21年の石炭鉱脈発見により開拓され、発展した夕張の街では、墓地の盗掘騒ぎが起きていた。
首尾良く居合わせた墓泥棒を追跡する途中、鶴見中尉は犯人の落とし物を拾う。
それは生きた人間の手とも見紛うほど精巧に作られた人皮の革手袋であった。

一度踏み入らば正気で戻れぬ恐怖の館。迷家(マヨイガ)からは出ること能わず。
しかし何かを土産に一つだけ持ち帰ることが許されたなら、その者には幸運が訪れるであろう。
血を流し、涙雨に濡れながら、触れた鉄の冷たさに打ち震える。
北海道の短い夏に火花散る生存競争。鶴見中尉の次なる一手が爆誕する。


該当する話のサブタイトル(全て単行本第8巻に収録)

第70話 アムール川から来た男
第71話 職人の鑑
第72話 江渡貝くん
第74話 チカパシ
第77話 まがいもの
第78話 夕張炭鉱
第79話 大非常
第80話 伝言




江渡貝くん家

江渡貝(エドガイ)弥作(ヤサク)

街の一角に佇む洋館「江渡貝剥製所」に住む、どこか幼さを残す面立ちの青年。
生まれは奈良だが、より高品質の剥製作りを求めて低温乾燥の北海道へ引っ越して来たという。
彼の作る剥製の出来は夕張でも評判だが、需要はむしろ海外・特に欧米の方が高いらしい。
卓越した技量を持ち、特に縫製技術の高さは鶴見中尉をして「素晴らしい!!」と感嘆せしめるほど。
好物は素麺で、イチジクが苦手。*1
本人が言うには母と二人暮らしであるようだが……?
「弥作」という名は旧約聖書『創世記』22章に登場するイサクからか。*2

江渡貝くんのお母さん
髪を纏めて結い上げている、和服の中年女性。
腰を痛めてからは「江渡貝剥製所」の奥へ引き篭りがちなのだとか。

江渡貝くんのお母さんの隣人
江渡貝くんの母さんと気さくにお喋りしている男性陣。
引き篭りにしてはお友達を沢山招いて世間話に花を咲かせている模様。


第七師団

鶴見中尉
御存知の通り作中の陰に日向に暗躍する、反逆の情報将校にして脳漿噴出系男子。
第七師団の迎賓館に飾る剥製を探しに来たという名目で「江渡貝剥製所」を訪れる。
家主の高い技術と職人魂をいたく気に入り、出会いから最期まで褒め通し絶賛し通し。
今回の江渡貝くんを巡る一件では鶴見流人心掌握術の一端を垣間見られるぞ!

月島軍曹
御存知の通り鶴見中尉の忠実な部下にして人物紹介に「第七師団の良心」と書かれてしまう苦労人。
どんな人かピンと来ない方は、「鶴見中尉の近くにいる鼻がすごく低い人」にご注目ください。
スキル一覧……徒手格闘:A/銃剣術:A/長風呂:A/幸運:D
月島さんのおかげです。

前山さん
おそらく御存知の通りではない鶴見中尉の部下にして月島軍曹の同行者。
つぶらな瞳と大きな鼻とタラコ唇が特徴なだけの一般的な第七師団一般兵。

二階堂浩平
御存知の通り杉元に一方的殺意を抱く復讐の双子片割れにして出戻り二等兵。
兄弟だけでなく自身の肉体の一部も立て続けに失い続け、精神に変調を来している。
後で江渡貝くんに専用のヘッドギアを作って貰った。その乳首は勃起する。
「耳をすませば」「殺りたいひとができました。」と担当編集大熊氏も相変わらず好き放題。


その他

杉元佐一
本作の主人公にして何にでも合う味噌(オソマ)を常備する不死身の兵士。
春のアイヌ流北海道グルメを堪能しつつ夕張に到着する。

アシ
本作のヒロインにして顔面が真っ黒になるまでフキノトウを貪り喰らうアイヌの美少女。
家永の殺人ホテルが爆発四散した時に持っていたハンペンをまだ持っている。

白石由竹
杉元とアシパさんの愉快な仲間にして無駄飯喰らいの脱獄王。
土方陣営と通じていたことが縁となり、そこから奇妙な協力関係が始まる。

キロランケ
杉元一派に加わったキロちゃんにして裏切り者疑惑の残る剛毛美髯のアイヌ。
川魚大好き。馬も大好きだが、好き過ぎて食べ物として見ることが出来ない。

尾形百之助
鶴見中尉から離反した裏切り者にして孤高の山猫スナイパー。
土方陣営に鞍替えし、第七師団の行動を嗅ぎ付けて泥棒猫の如く忍び寄る。

牛山辰馬
作中最強の人物の一角にして暗号の刺青を背負った網走からの脱獄囚。
出て来る度にターミネーターじみた活躍の場を与えられる、別名:チンポ先生。

センター分けの猫
江渡貝が自宅で飼っている……「ん 猫ちゃん 猫ちゃん!!」
センター分けの猫です。前作『スピナマラダ!!』にも登場していました。
コミックスをお持ちの方はご確認のほどよろしくお願いします。
こういった模様の猫は「はちわれ(八割れ・鉢割れ)」と言われ、日本では頭部や兜が割れる意の「鉢割れ」から縁起の悪さを指摘されることもしばしば。








江渡貝くん

盗掘犯を現場で取り押さえることはせず、第七師団は追跡を中断。
夜が明けて、翌日の早朝。鶴見中尉は夕張にある「江渡貝剥製所」を訪れていた。
長閑で静かな市街地に住まう江渡貝青年に誘われ、洋館の奥へと踏み込んでいく。
工房に並ぶ江渡貝の作品の数々を眺めつつ、その中に溶け込んでいた飼い猫にリアクションをかましながら、江渡貝の語る職人気質の飽くなきこだわりを興味深げに観察し、敬意すら表する鶴見中尉。


「いかに生前の姿を活き活きと再現できるか」
「剥製屋の腕の見せ所ですね」


年間気温が低く乾燥している北海道は剥製作りに適している、とも。
より良い剥製を作るためにはより新鮮な素材、即ちより新鮮な死骸が必要なのだ。
一頻り感服した鶴見中尉は、見た目とは裏腹の気さくさで「江渡貝くぅん」








「 キ ミ の 落 と し た 手 袋 を 届 け に 来 た よ ぉ 」








江渡貝の肩に添えられた鶴見中尉の手には……
墓地で拾った昨夜の人皮手袋がはめられていた。








江渡貝くぅん

詰め寄る鶴見中尉に対し、江渡貝は狼狽え、思わず剥製の乗った台を倒してしまう。
途端に彼の家の奥では「様子がおかしい」と声が上がり、母親が怪訝そうに問い掛けて来る。
その声は鶴見中尉には聴こえていない。
第七師団は昨晩、墓地から逃走した彼を見失った振りをして、その塒を突き止めていたのだ。

調査によれば、夕張在住の医師の一人が暗号の刺青を目撃していたようだった。
炭鉱事故の後で病院に運び込まれた男には奇妙な入れ墨があり、その男は間もなく死んだ。
月島軍曹が件の男の墓を掘り起こしてみたところ、その中は空であった。
無縁墓地に埋葬された、身寄りのない炭鉱夫……否、暗号の刺青を持つ脱獄囚。
その男の遺体は、果たして何処へ消えたのか。

答えは、そう、墓泥棒が盗み出したに違いない。
炭鉱により栄える街・夕張では、炭鉱での事故もまた付き物であった。
崩落、粉塵爆発、坑内火災、ガス中毒……そこで労働する炭鉱夫は容易く命を落とす。
流れ者ばかりの炭鉱夫が頻繁に死亡し、低温乾燥の夕張では土葬後も死体は腐らない。
夕張の気候は、新鮮な人間の死体を調達するのにうってつけなのだ。

夜毎、埋められたばかりの墓を掘り返しては死体を集め、その一片から革手袋を作ったのだろう。
鶴見中尉はそう推測する。脱獄囚の刺青人皮もまた、江渡貝の手にある。そして何より――


「素晴らしい!!」

「私の分も作っていただけないだろうか」


他の剥製と同じく、この「作品」も本当に見事な出来栄えなのだ。
持ち主の使い込みに反して未だ肌触りは生々しく、指の先にまで合わせたミリ単位の縫製によって、手袋をしたまま小銭を摘めてしまう。
鶴見中尉は最初から江渡貝を捕まえるつもりで彼の家を訪ねたわけではなく、この手袋を制作した彼の技術にめっぽう惚れ込み、「とある仕事」を依頼する目的があって来たのである。

江渡貝は、警察に突き出されると思って反撃しようとしたのか、一度は作業用のナイフを手にしたものの、鶴見中尉の変わらぬ態度に面食らい、遂に吹き出し、「作品」の材料と昨晩の犯行について白状する。
曰く、この手袋は飽くまでジョークグッズであり、豚の皮と蹄を加工して作ったのだ、と。
曰く、墓を掘り起こしていたのではなく、遺体を埋められる前の墓穴に制作作業の過程で出た廃棄物を投棄していたのだ、上から土を被せればバレないと思っていた、と。

同じものがあるので差し上げよう、と言ってその場を離れる江渡貝。
鶴見中尉はその話を全然信じていない様子で、彼を観察し続ける。

洋館の奥間。もう一つの手袋を取りに来た江渡貝に、母親や隣人達が話し掛ける。
自分の仕事を理解してくれる人間に出会えた、と嬉しそうに語る江渡貝の表情は明るく、会話も弾む。
……と、そこへ、奥へ引っ込んだ江渡貝を追って、いきなり鶴見中尉がその部屋へ踏み入る。




その部屋は溢れんばかりの静寂に満ち満ちていた。
生きている人間の姿はなく、在るのは人間の形をしているだけのモノばかり。

人形、人形、人形である。
立っている人形、座っている人形、横たえられている人形。
更に奥の陰には、制作途中なのか、天井から吊り下げられた頭部が三つ、胴体と繋がる時を待っている。
男だらけの人形の中に、特に小綺麗な和服を着た女性の人形が一つ、席に鎮座していた。
全て死者である。死んだ人間の剥製である。

江渡貝が会話をしていた人々の声は、江渡貝にのみ聴こえる幻聴であった。
死者の声が彼に囁く。この部屋の中を見た者を殺せ、と。剥製にしてしまえ、と。
ドアの陰に隠れた江渡貝は凶器を手に、その狂気の産物たる人肉マスク*3を被り、鶴見中尉の背後に忍び寄る。








鶴見中尉ウシロ~~ッ!


この項目が面白かったら…\ヒンナ!/
























江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)

登録日:2017/09/23 Sat 06:06:06
更新日:2024/04/09 Tue 14:43:01
所要時間:約 40 分で読めます





※「さっきとタグがまるきり違うじゃあないか」とお思いのwiki籠り諸氏へ。
 本項目冒頭のタグ一覧はダミーで、本物はこちらになります。
 所要時間も本当はこんなに長いんです。




夕張に住まい、剥製屋としてアトリエを開いている青年・江渡貝弥作。
その正体は、人間の死体を材料に剥製のみならず革細工を作る恐怖の怪人であった。

天涯孤独。自分の味方をしてくれる人はいなかった。
父は母に殺され、自分を虐待し、それでも愛した母は既にこの世を去っている。
誰とも関わらず、制作した剥製を相手に談笑する日々。
そんな静かで狂気に満ちた生活が脅かされようとしていた。
江渡貝の握った小さな殺意が、鶴見中尉の背へ振り下ろされる――はずだった。

それでも鶴見中尉は江渡貝を称賛し続けた。
今にも動き出しそうな人間の剥製を眼前に落ち着き払い、「キミは天才だ」と強者の余裕。
流石は前頭葉が吹き飛んでいても陸軍中尉、狂気ならこちらの方が神憑っている。
しかし江渡貝が物言わぬ母の死体と一方的に問答し続けるからには、鶴見中尉の折角の説得も用を成さない。




 お父さんは他の男と同じ悪い男 
 あなたを愛する人間はいない 

「うううう! もう やめてくれ」

 あなたを去勢したのもお父さんに似て来たからよ 

「江渡貝くん 私の声を聞きなさい」

 全部あなたのために あなたの為を思って… 

「やめてくれえッ」

「江渡貝くん…」





江 渡 貝 く ぅ ぅ ん




そして鶴見中尉は……ハジけた。いつも通り。
上着を脱ぎ捨て、露わとしたのはいつも大事に着ている三十三人殺しの津山の刺青人皮チョッキ。
そう、これは鶴見中尉が自ら津山の死体から剥がして作った人間皮革製品なのだ!
……って、 同 じ 穴 の 貉 じ ゃ あ ね え か ! ! !

驚愕の事態に江渡貝はナイフを取り落とし、純真な子供のようにその眼を輝かせた。
自分の他にも人間を材料に「作品」を作る人がいたことに、彼は打って変わって昂奮し始める。
釘を刺してくる母親そっちのけで、江渡貝と鶴見中尉の人間皮革服飾制作談義は本格的な内容へヒートアップ。

人肉マスクのままの江渡貝曰く、鶴見中尉のチョッキは皮を鞣す時に「剪」が足りなかった模様。
鞣し(なめし)の工程で皮に残った肉や脂を充分削ぎ落とさないと腐敗の原因になってしまうのだ。
また、鞣し剤にミョウバンを使ったため、敏感肌な鶴見中尉のお肌は荒れ気味であった。
そこで江渡貝はこだわりの鞣し剤としてキブシの実から取れる植物性タンニン鞣しをお勧めする。
今までにない饒舌さで滔々と語る江渡貝にますます感服しつつ、鶴見中尉は更に彼の内面へ踏み込む。
ここまで語ってくれる彼の「作品」が他にあるなら、是非とも見せて貰いたい、と。


狂 気 の フ ァ ッ シ ョ ン シ ョ ー の 幕 開 け だ 。
幾度のお色直しを重ね、江渡貝は次々とお手製の人体衣装を鶴見中尉に披露する。

  • 四つの人面をあしらった剥製スーツ*4
  • 両目が鼻になっているゴーグルマスクに開放的な胸元のジャケット*5
  • 大型下半身帽子&股間から伸ばした腕を振り回す力強き印象のシャツ*6
  • カウボーイハットの如きつば広の顔面帽子に胸元手ブラのセクシー☆ダイナマイツ*7
……常人が一目見れば亜音速で吐くか気絶するか狂い出すであろう、妖艶で退廃的なエログロ前衛芸術が、
鶴見中尉の際限無き褒め殺しに乗せられた江渡貝のグラビアポーズと共に、今この時のために生まれたと言っても言い切れない凄絶さを以て炸裂する!
その様子は、離れた別の家屋から万が一のためにいつでも狙撃出来るようスコープで見守っていた月島軍曹が自分の目を疑い、狼狽えてしまうほど狂気に満ちていた。

生きた人間に商品を着せて歩かせるファッションショーの起源を知ってか知らずか、恐るべき作品群を着こなしてみせる江渡貝をもてはやす鶴見中尉は、本当にいつもの鶴見中尉と言う他なく、「い~ね~!! 時代の最先端だよ江渡貝くぅん」「もっと見たいっ 江渡貝くんの素敵な衣装もっと見たいよ!?」「猫ちゃんのようにッ 猫ちゃんのように歩くんだ!!」「いいよ江渡貝くん!! 江渡貝くうぅぅん!!」「カワイイカワイイ!!」と昂奮をエスカレートさせてご満悦。
後の「キャットウォーク」はこの瞬間生まれたのである(※原文ママ)
今なら言えるだろう。


カ ワ イ イ(おぞましい) は 作 れ る !




一方同じ頃、月島軍曹と共に観測員を務めていたはずの二階堂が姿を消していた。
月島軍曹が目を離した隙に、二階堂はもう片方の耳*8を求めて江渡貝宅に侵入。
江渡貝の母親の剥製の服の中に誤って耳を落としてしまう。

折悪しく着替えに部屋へ戻った江渡貝は、見知らぬ兵士が母の全身をシックスナイン体位でまさぐるのを目撃。
動転した彼はその行為を止めさせようとするが、しかしそこへまたしても彼を追って鶴見中尉が現れる。*9
鶴見中尉は彼の手に拳銃を握らせ、暗く怖くて魅力的な甘い声で囁く。

江渡貝にしか聴こえない声。愛した母親や隣人とする剥製の放つ幻聴。
「彼が逢いたいひと」「彼が言われたいこと」……彼の内側から発せられた本心でしかない。
それらの大元を絶たねば、江渡貝は永遠に誰からも愛されない惨めな子供のままだ。
「巣立たなきゃいけない」「巣が歪んでいるからキミは歪んで大きくなった」
江渡貝は母親に向け、引き金を引いた。
……静寂が舞い戻った「江渡貝剥製所」の中で、彼は涙を流す。


「声が……止みました」「母さんは心臓発作で死んだ」
「生きてるうちに決着をつけるべきでした」
「ありがとうございます」




狂 気 の カ ー ニ バ ル の 幕 開 け だ 。
二階堂が叩く太鼓*10の音頭に合わせ、手と手を取り合って踊る江渡貝と鶴見中尉。
ダンスの相手に合わせ、江渡貝が着ているドレスは第七師団が追い求めていた刺青人皮*11
ここで遂に鶴見中尉は、彼のアトリエを訪れた真の目的を切り出す。
江渡貝の作った革手袋を拾った時に閃いた――この天才職人にぜひ協力して貰おう、と。


「我々にしか判別できない精巧な偽物を複数枚作る」
「この刺青人皮争奪戦に大混乱を巻き起こすのだ」


額から脳漿()を垂れ流し、鶴見中尉は嗤う――!












何故あの不気味すぎる展開から
今週の薬キメながら書いたような展開に
自然と持っていけるんだよ!!!

―――― 『ゴールデンカムイ』項目コメント欄より
名無しさん (2016-03-31 16:43:38)*12












江渡貝くぅぅんッ

「剥製ですか? うーん。一言で言うなら家族…ですかね?」


明治の服飾怪物(ファッションモンスター)*13


鶴見中尉が見出した逸材は、目を見張るほど人体の加工技術に長けた無名の天才剥製職人だった。
自分の殻に籠りがちな、孤独で不健全な生活を送っていた彼の日々は、この出会いを機に急速に色付いていく。
同好の士であることを認めただけでなく、その技術力や病んだ精神をもまとめて理解してくれた鶴見中尉には、何かしら思惑があることも承知の上で心を開き、盲目的に愛と狂信を捧げる。

江渡貝の閉鎖的な生活環境は、住居としていた洋館の内外からも窺える。
人の出入りは正面玄関のみに限られ、勝手口などというものは存在しない。
全ての窓には厳重に鉄格子が嵌められ、昼間も分厚いカーテンを閉めて周囲の目を拒む。

剥製の劣化を防ぐ点では合理的だが、日光を取り入れない屋内は薄闇に包まれ、何処か病的に清潔である。
逆に、秘密裏に人体を加工し、誰にも気取られずに刺青人皮の偽物を作るには理想的な環境でもあった。
事実、鶴見配下の第七師団は暫くの間、杉元一派にも土方陣営にも自分達の行動を悟られずに済んでいる。

冒涜的で倒錯的だが、何処か無垢な魂を覗かせる江渡貝の人格形成には、母親の存在が大きく関わっている。
彼を内側から苛んでいた幻聴はむしろ彼自身の独白そのものであり、そこには母親への愛情と畏怖が散見される。
父は他の男と同じ悪い男だ、誰も自分を愛してはくれない、全ては自分のため。
そう言って母は、彼から父親のみならず、男性としての機能さえ奪ってしまった。
そんな母親を死後も大切に剥製にしてまで愛していたのは、そうする他に道がなかったからだ。


モデルは今更言うまでもなく、アメリカ映画史に最大級の影響を与えた連続殺人鬼エドワード・セオドア・ゲイン(Edward Theodore Gein)*14
鶴見中尉との馴れ初めとなった件の人皮手袋も、このエド・ゲインが制作した実在のものをモデルとしている。
同じ人物をモデルとした先輩は『るろうに剣心』にも登場している。

このエド・ゲイン(略称:Ed~)という人物は、もしこの世に現れなかったならば、『サイコ』『悪魔のいけにえ』『ハンニバルレクターシリーズ』といった錚々たる作品群が制作されることもなかった、とまで言われるほどの生粋の異常性癖狂悪怪人である。
残念ながら当然であるが、彼の単独項目はここアニヲタwikiにはない。
事実、興味本位で検索すると、見たことを軽く後悔しつつ「こりゃあアニヲタwikiにゃあ項目作れないかもしれないにゃあ」と一件落着するほどのサイコ野郎なので、兎にも角にも自己責任かつ閲覧注意ということだけは伝えておきたい。

なお、江渡貝が実母の遺体を剥製にして保存していたことは、上記の『サイコ』がモチーフである。
彼が住まいとしていた洋館もこの『サイコ』に登場する恐怖の屋敷がモデル。
ただしゲインは女性を標的にしていたのに対し、江渡貝は母親を除いて男性の死体にしか手を出していない。
母親の呪縛に囚われ、狂気の内に身も心も浸した背景はゲインとまさしく同じである。


+ 先っちょだけなら見てもいいって人向けに

先っちょだけでも凄惨カリ


周囲には至極普通のプータローと認識されていたエド・ゲイン。
しかし彼は、土葬が一般的だった当時の地元で女性の死体を求めて夜な夜な墓場を徘徊し、掘り出した遺体を持ち帰っては、
切り刻んだ一部をその手で加工し、着て良し・飾って良し・喰って良しとやりたい放題だった。
江渡貝のモデルだけあってハンドメイドの人皮マスクも多数制作した上、オマケにおっぱい付きの人皮チョッキで身を包んでセンズリこいたと思しき痕跡も遺されている。
彼は女性になりたかったのだ。

その生家には墓地から蒐集したとされる無数のコレクションが並べられていた。
ノブノブもドン引きな量の夥しい髑髏の食器に、
家具や日用品にはベルトからランプシェードに至るまで乳首とか唇とか様々な人体の部位を用いた装飾が施され、
生前のまま丁寧に保存された干し首まで見つかるわ、干しアワビならまだしもカッピカピに乾燥した女性器が靴箱に入っているわ、鼻塚めいた具合に鼻だけ詰め込んだ箱もあるわ……
更には人肉を調理した形跡も発見され、カニバリズムを嗜んでいた模様であった。
ここまでならまだ江渡貝に剛毛が生えた程度なのだが、彼はそれらに飽き足らず、殺人にまで手を染めた。

彼にこうした倒錯的な人格を形成させたのは、他でもない母オーガスタによる狂信的な教育である。
オーガスタは、敬虔と評するには些か語弊があるものの、熱心なクリスチャンであった。
彼女は何よりもまず、「性」を否定することに執心していた。
この母親は息子であるゲインと夭逝したその兄に対し、幼少の頃から自分達の性器や性的感情、即ち「男性」こそ悪であると徹底的に叩き込んだ。
鑑賞した映画などの影響もあり、歪んだまま成長したゲインはやがて、女性変身願望を醸成するに至った。

ゲインは同じ街に住む二名の女性を殺害し、その肉や心臓を喰らい、一部を自らのコレクションに加えた。
この二人の女性は両名とも、彼にとって絶対的存在であった母親に共通点があったらしい。
彼は自分の母親に似た人間を殺すことで死んだ母親を取り戻し、再び愛したのである。二回も。
やがて周辺住民の疑惑から警察の捜査が入ったことでゲインはお縄となり、彼の狂気は公に晒された。

ちなみにゲイン自身が実際に行った殺人はこの二件だけしかない。
彼に対して多くの人間が抱いているであろう「生きた人間を大量に解体した」という「猟奇的殺人鬼」のイメージは後付けでしかなく、前述の彼を題材とした後世の創作からの影響が大きい。


同じ出版社で同じ掲載誌には、彼と同様に、養育者の手で幼少期に去勢(ナッツクラッカー)されてしまった先輩もいる。
影も形もない父親についてはその台詞にある通り、やはり母親の手で抹殺されてしまったのだろう。

ちなみに本項目作成時点では、ここアニヲタwikiにエドの項目はないが、アルの項目はある。
……ん~? 『鋼の錬金術師』ぃ? なんのことかなぁ? この漫画は『ゴールデンカムイ』だよぉ?








江渡貝くぅぅんッ!

狂気の宴から時は経ち、監視兼護衛の兵士が残留する「江渡貝剥製所」には、自作のコスチューム*15に身を包んで偽物の制作に没頭する江渡貝の姿があった。
しかし彼の尖った才能と磨かれた技術を以てしても、生きた人間の皮膚に入れた時と同様の墨の色味を出すことは困難を極め、作業は難航していた。
お目付け役の月島軍曹と前山さんは応援にしても投げやりな言葉を掛けて来るだけ。
しかも愛しの鶴見中尉は不在。江渡貝の精神力は著しく摩耗していた。


更には扉を静かに閉めろだの、二人が臭くて集中出来ないだのと不満を募らせ、鶴見中尉を模したレプリカ剥製*16まで作ってしまう。進捗どうですか? 駄目ですね。
最早二人にも自身の性癖を隠す必要はないと言わんばかりに、その衣装は人間の形から大きく逸脱していた。*17

そして、彼の住む夕張に杉元一派までもが到着したのと同じ頃、遂に刺青人皮の完璧な偽物が完成した。
「これなら鶴見さんも喜んでくれるッ」「よしよしなでなでしてくれるッ」と疲れも忘れて鶴見中尉のレプリカに抱き着く江渡貝であったが、大きな物音に彼の機嫌は急下降。
何度注意しても扉を乱暴に閉める前山さんに文句を言おうとしたのも束の間……

前山さんは頭を撃ち抜かれて死んでいた。物音がしたのは前山さんが斃れたからだった。
ワイシャツにベストと普通の洋服を着ていると見せ掛けて下半身は例の如く死体コス*18の江渡貝は顔色を変え、瞬時に何者かの襲撃があったことを悟る。

「江渡貝剥製所」のすぐ傍に、裏切り者の尾形百之助上等兵(すごく見え見えの死亡フラグ)が迫っていた。








江渡貝くぅぅぅぅんッ!!

「江渡貝くーん」
「鶴見中尉という死神に関わったのが運の尽きだ」


「風呂に入れ」と言い付けられて銭湯に向かおうとしていた月島軍曹は、財布を忘れたことに気付き、来た道を引き返すが、その姿を見掛けた杉元と白石に後をつけられる。
その頃の江渡貝は、剥製の材料として保管していたシロクマの毛皮を着ぐるみにして身を隠し、間一髪で邸宅から離脱するものの、月島軍曹とはすれ違いになってしまい、飼い猫のセンター分けがネズミを獲って来たことにビクついた拍子に手持ちの刺青人皮を一枚取り残していた。

偽物の完成品と本物の刺青人皮を奪われるわけにはいかない。
着ぐるみに身を包んだままの江渡貝は、自身の目撃情報を頼りに追い掛けて来てくれた月島軍曹と合流し、坑道のトロッコで辛くも尾形の間合いから逃れる。
しかし、二人と同様にトロッコに乗り込んだ杉元と白石、更に尾形の追撃が続く。


「ボクが作った偽物の刺青人皮」
「鶴見さんに必ず届けてヨシヨシペロペロしてもらうんだッ」
「鶴見さぁん」


幾合かの攻防をいなし、ダイナマイトの発破に助けられた二人。
ようやく追手を撒いたと安堵しかけたところが……炭鉱が大爆発を起こす。
ダイナマイトで砕いた岩盤の奥には可燃性のガス溜まりがあり、そこから噴出したメタンガスが炭鉱夫らのアルコールランプなどの火に反応し、爆発したのだ。
『炭鉱の歴史は炭層ガスとの戦いの歴史でもある』
『石炭が生成される際にはメタンガスが発生するため 石炭の層には大量のガス溜まりが存在し』
『掘削作業中に噴出しては 爆発事故が頻繁に起こった』

岩盤に足を潰され、瓦礫の下敷きとなった江渡貝は、月島軍曹に刺青人皮を託す。
自分を初めて肯定してくれた鶴見中尉。その鶴見中尉が与えてくれた役割。
江渡貝が役割を果たした末に完成したその品々は、今の彼にしか成し得ないことの全てであった。
恩人に伝言がある。今わの際に発した江渡貝の遺言を胸に、月島軍曹は出口を目指す。

火災から脱出する途中の尾形が発見した時、江渡貝は既にもの言わぬ抜け殻と化していた……








顛末くぅぅん……

『炭鉱火災の消火方法は… 坑道の密閉である』
『板と粘土で坑口を塞ぎ 通気を遮断する』
『炭鉱内に逃げ遅れた者が いようがいまいが……』

塞がれた出口まで辿り着いた杉元と白石は意識を失う直前で牛山に救出される。
尾形もまた別の通風孔から外に脱しており、ここで杉元一派と土方陣営は一堂に会する。

「江渡貝剥製所」に残されていたのは、贋物の材料と思しき六体の剥製。
そして土方が拾得した、どちらなのか見分けの付かぬ一枚の刺青人皮。
その判別方法を探り、網走監獄ののっぺらぼうに会いに行く。
出自も思惑も異なる彼らは、共通の目的のため、手を組まざるを得なくなった。








「芸術家の本懐は作品を世に残すことだ」
「そしてそれがこの世に大きな影響を与えるものであればこの上ない」


数日後の小樽には激しい雨が降っていた。
第七師団の駐屯所に、煤と泥にまみれながらも、月島軍曹が生きて帰還した。
鶴見中尉は汚れたままの姿にも構わず、月島軍曹のデブリーフィングを受け取る。
命を賭して守られた五枚の贋物と、江渡貝の伝言は第七師団の手に渡った。

先日の夕張の炭鉱火災では、消火の最終手段として川から注水が行われたという。
置き去りにされた江渡貝の遺体は濁流に消え、遂に鶴見中尉との再会は叶わなかった。
彼の形見となってしまった「作品」の残り香を一頻り嗅ぎ終えてから、鶴見中尉はやおら立ち上がり、人皮手袋を雨に翳し、濡らしたまま鉄のヤカンに当てた。
するとどうだろう。手袋の鉄に触れた部分だけが斑模様に黒変していた。

江渡貝が鶴見中尉に伝えた言葉はたったの一言、「鉄」であった。
鶴見中尉ならそれだけで理解してくれる。そう信じて。
タンニン鞣しにこだわる江渡貝は、鶴見中尉にだけその欠点をも教えてくれていた。
この方法で鞣した製品は、水に濡れるとタンニンが滲み出てしまい、鉄に反応すると黒く変色する。
彼が最期に伝えて来たのは、贋物の見分け方だった。

鶴見中尉の部屋を辞した月島は、険しい表情で、雨中の街へと消えた。
彼らはお互い、亡き戦友へ弔いの詞を発することはなかった。




第七師団に、鶴見中尉に目を付けられなければ、或いは先に他陣営の面々と出会っていたならば、江渡貝の静かで歪みきった暮らしはいずれにせよ近い内に破綻していただろうが、彼の運命はまた違った道筋を辿っていただろう。
しかし、鶴見中尉と出会わなければ、江渡貝弥作は「江渡貝弥作」として彼自身の命を活き活きと輝かせることなど到底出来やしなかったはずである。
母親に人生を破壊され、誰にも愛されることのなかった江渡貝は、鶴見中尉という最大の理解者を得て初めて、既に修正不可能な歪みを抱えてなお、一人の人間として自己を確立出来たのだ。

鶴見中尉は確かに江渡貝にとってまさに死神であった。
出会いさえしなければ、これほど短い命を散らすこともなかった。
だが、同時に鶴見中尉は、江渡貝という人間を真に愛し、真に必要としてくれる唯一無二であった。
死神もまた神の一種であるが故に、人は時に死すら崇拝し、手を伸ばす。

人生で不幸なことは、自分らしく生きられないこと。
人生で幸福なことは、自分らしく死ねること。
そう、鶴見中尉はまさに彼にとっての光、彼にとっての救いだったのである。








蛇足くぅぅんッ

読者諸氏からの愛称は鶴見中尉らが度々発した「江渡貝くぅぅん」
掲示板サイトやイラスト交流サイトなどでも、彼の話題や名前が出て来ると毎度の如く「江渡貝くぅぅんッ!」と、本当に「江渡貝くぅぅぅぅんッ!!」という調子なのだからいちいち腹筋に悪い。
鶴見中尉自身も、江渡貝には今も相当の愛着を寄せており、後に登場する鯉登少尉に対して引き合いに出すような場面も見られる。*19

殊に担当編集の大熊八甲氏はこの「江渡貝くぅぅん」が余程お気に召したらしく、その後も彼が登場する話の煽り文に「江渡貝くぅぅん!」「江渡貝くぅぅんッ!」「クマ貝くぅぅんッ!」と差し込みまくるほどであった。
そういった煽りがヤンジャンに載った話のうち一つ、第80話『伝言』の扉絵についてだが、これの元ネタは作者野田サトル先生がブログで明かして曰く、タレントのモト冬樹氏*20によるシンクロパペットダンスとのこと。
それから単行本第八巻末で「スペシャルサンクス」としてケンタウロス江渡貝に鶴見中尉と言い間違えられる担当編集大熊氏の心境や如何に。……本望かな?


江渡貝の遺作となった偽造刺青人皮は彼の望み通り、鶴見中尉の暗躍によって、その思惑通り、本作の中心である黄金を巡る争奪戦に波乱を巻き起こす。
彼が本懐を遂げられたことは、ひとえに月島軍曹の功績と言えよう。

もしも月島軍曹が傍にいなかったならば、彼は尾形の追跡を振り切ることなど出来なかったであろうし、死にゆく己の代わりに完成品を託すことも、敬愛する鶴見中尉の元へ無事に届けることも出来なかったはず。
まさに月島さんのおかげなのである。
月島軍曹の方も後に自分が後戻りできない理由の一つとして、彼を犠牲にしたことを挙げている。




江渡貝くんがお喋り相手とし、偽造刺青人皮の材料となった特徴的なポージングの人間の剥製はその後、彼の家を訪れた杉元一派と土方らが食事にする際に、どういうわけだかオブジェめいた置き方をされる。
見開き上半分で描かれたその情景は、レオナルド・ダ・ヴィンチ作『最後の晩餐』のパロディ。
この時出て来た料理がチタタだったならまさしく『ダ・ヴィンチタタプ・コード』であっただろう。
奇しくも中心の救世主イエス・キリストの位置にはアシパさんが座し、「裏切り者」の逸話で知られるユダの席にはキロランケの姿があった……

その後、第七師団の襲撃で住居兼アトリエであった洋館は全焼し、偽造刺青人皮の手掛かりと共に、江渡貝にとって「家族」であった獣や人間の剥製、人体を用いた調度器具の数々は全て失われることとなった。
付近の住民の手で焼き払われたエド・ゲインの生家と同じく、江渡貝の家も跡形もなく消え失せた。

センター分けの猫は、誰にも知られることもなく焼け跡から独り何処かへ旅立って行った。
「世界からセンター分けの猫が消えたなら。」*21




更に実は、以前登場した刺青の脱獄囚のうち一人・家永カノによる殺人の場面にも、江渡貝の元ネタであるエド・ゲインの凶行をモチーフとしたものがある。
眼鏡を掛けた青年と可愛らしい声の娘の夫婦がその手に掛けられてしまった際、眼鏡の青年は内臓を抜かれ、首も落とされ、逆さに吊り下げられ、屠殺後の血抜きの最中という状態となっていた。
野田先生のエド・ゲインへの綿密なリサーチが以前から進んでいたことの証左である。

あと、書こうかどうか迷ったけれども、一応読者の皆様にご報告申し上げ候。
2016年末、コミックマーケット91に江渡貝くぅぅんのコスプレイヤーがいた。








wiki籠りの本懐は建った項目を編集することだ
そしてその項目が更に多くのwiki籠りに追記修正されるものであればこの上ない

建て主の睡眠食事排泄勤労勉学恋愛努力友情勝利筋肉疲労
他諸々以下省略総括するに生命活動と引き換えた数多くの良項目

決して無駄には編集するまい


この項目が時代の最先端だったなら……\カワイイカワイイ!!/

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最終更新:2024年04月09日 14:43

*1 第9巻3頁の人物紹介より

*2 Isaac:イスラエルの民の祖・アブラハムとサラの子。神はアブラハムを試そうと、老いた彼らに与えた子であるイサクを生贄に捧げることを命じた。アブラハムは忠実にその命令に従い、神は燔祭をやめさせ、彼らの信仰と忠誠を認め、契約に至った。数千年後に立川という極東の一市内でパンチが取り乱してロン毛に「そのお中元のハム大丈夫!?」と問い質した事件の発端である

*3 指と耳と唇で出来た目出し帽。頭部を複数人分の指で覆い、歯を貼り合わせた唇で視界を確保し、口元には呼吸用の穴を耳で拵えている

*4 胸と股間、背中に二つの人面。着ている本人の顔を完全に覆い隠す。臀部には尻尾のように指が生えている。例の人皮手袋と同様の作りをしたロンググローブとニーハイブーツ付き

*5 両肘に二本ずつ指のアクセント、並ぶ乳首柄のマフラーで防寒もバッチリ

*6 帽子:大きく広げた尻の穴から顔を出せるようになっている。シャツ:乳首が耳で辛うじて隠れる程度に大胆露出

*7 帽子のクラウン(山)は男の頭部で出来ており、顔面四つの時とは異なるロンググローブもセットでお得ッ!

*8 一方はヒグマに裂かれて紛失し、もう一方は鶴見中尉に切り落とされた。二階堂は残った方を兄弟の「洋平の耳」と思い込んでいる

*9 江渡貝が戻って来なくて寂しくなったのかなあ?

*10 勿論これも死体が材料の人体調度。翼のように両足を広げた皮を張り、バチは恐らく大腿骨。無心に叩く二階堂。太鼓の達人しようぜ!

*11 顔面の皮を振袖にし、スカートは幾層にも重なる豪華絢爛舞踏仕様

*12 皆が思ったであろうことの代弁に等しいので抜粋

*13 第9巻3頁の人物紹介より。単行本第8巻77頁では「服装怪物」と記されているが、彼の作品が「服装」だけではないことを鑑みてこの表記を用いる

*14 実際の発音は「ゲイン」ではなく「ギーン」

*15 手の皮を繋げた鉢巻き、複数の指を生やしたタンクトップ、乳首ベルトのショートパンツに、爪先に髑髏を嵌め込んだハイヒール。フル装備である

*16 前頭部を覆う額当ての代わりに陶器の丼を用い、急拵えなのですぐに目玉が取れてしまう、という彼にしては珍しく集中力を欠いた雑な出来栄え

*17 一言で言えば、手長オーバーオール。オーバーオー……ル? グローブの先が足になっており、着たまま四足歩行出来る。開いた背中が何ともセクスィー。はたまた指が乳房のように何本も生えている

*18 股間から左脚がぶら下がっている

*19 鯉登が本物の刺青人皮を入手してチョッキにしてきた時はその加工技術の拙さを指摘したり、戦略上当然ながら江渡貝の作った偽物を優先的に作戦に組み込んだり

*20 実兄はエド山口氏。……「エド」!!??

*21 担当編集大熊氏による煽り。小説及びそれを原作とする映画『世界から猫が消えたなら』のパロディ