海軍(ONE PIECE)

登録日:2017/08/16 Wed 22:22:10
更新日:2024/04/21 Sun 20:44:52
所要時間:約 60 分で読めます





逃げたい奴は今すぐ逃げ出せ!!!

ここは一切の弱みを許さぬ海賊時代の『平和』の砦っ!!!

民衆がか弱いことは罪ではない!!!

正義はここにある!!!

強靭な悪が海にあるならば

我々海軍がそれを全力で駆逐せねばならんのだ!!!


“絶対的正義”の名のもとに!!!


週刊少年ジャンプで連載中の漫画ONE PIECE』に登場する組織。


●目次

【概要】

四皇王下七武海に並ぶ世界の均衡を守る三大勢力の一角。
世界政府直属の海上治安維持組織であり、「絶対的正義」を掲げ、海賊などの犯罪者から世界中の人々を守ることを使命としている。
主な仕事は海賊をはじめとする犯罪者相手の警察行為。
任務内容は現実世界の海軍よりもむしろ海上保安庁に近い。
海賊達に加えて世界政府打倒を目指す革命軍も標的だが、コアラの発言からするに革命軍としては「世界政府上層部や世界貴族を打倒し新たな指導者となりつつも、海軍とは戦わず協力関係となる」ことが理想の様子。

海兵たちの中には悪魔の実の能力者や巨人族なども数多く所属し、大量の重火器を搭載した軍艦を多数保有するなど、極めて強大な戦力を擁する。
ただし大海賊時代ということもあり、海賊たちの規模や数は海軍にも引けを取らず、更に海軍以上に悪魔の実の能力者や武芸の達人なども揃っているため、決して過剰戦力ではない……どころか現状あまり対抗しきれていなさそうな実情がある。

長らく、世界の勢力図的には四皇vs四皇vs四皇vs四皇vs海軍+王下七武海で均衡を保つ形だった。
一部の例外はあるが、おおまかな実力は劇中の描写からするに、四皇本人≧海軍本部大将≧四皇最高幹部≧平均的な七武海≧平均的な海軍本部中将といったところ。
四皇本人の強さは大将クラスをしのぐほどで*1、大幹部ともなると大将と渡り合える猛者達も居る。
その一方で大将クラスともなると四皇でも決して油断できない相手である上に勢力的には四皇単体が相手ならば海軍側の武力がわずかに上回っているため、海軍本部も四皇もお互いに簡単には手を出せない状況を維持している。

つまり四皇同士の接触だけで世界政府がそれを止めるべく海軍の艦隊を差し向ける事態となるのは、四皇が対決となれば大きな被害が起きることは勿論のことながら*2、仮に四皇同士が手を結んで政府に牙を剝いた場合、海軍・世界政府全軍でも壊滅しかねないからと思われる。

巨大な組織故、末端には自分の私腹を肥やすために海賊と手を組む、支部で圧政を敷くなど腐敗している者もいる。
「最弱の海」「平和の象徴」とされる東の海の一部の地域で、本部の目が届かずに腐敗が発生していたあたりが悲しいところである。
特に腐敗した海兵は、麦わらの一味の敵役として主に小説版やアニメオリジナルエピソードで登場することが多い。

一方、強大な海賊たちの跋扈する「偉大なる航路」においては、昇進の第一条件が“海賊を撃滅する実力”であるため腐敗はほとんどなく、ほぼ例外なく階級が高いほど戦闘能力も高い。前述の通り、昇進の最重要な条件が、海賊を撃滅できる力である為か、実力者や功績のある海兵は現実の警察とは違い猛スピードで階級を上げることも可能。
例としては2年前では雑用の駆け出しだったコビーが僅か2年で本部大佐と異常な早さで13階級もの昇進を果たしている。


しかし、海賊を始めとする不穏分子の殲滅という目標のためには一般市民の犠牲などの非情も辞さない者・甘さを捨てたタカ派も多数所属しており*3、掲げる「正義」のあり方は海兵によって大きく違うなど、腐敗こそないが完全な一枚岩とは言い難い。
また、天竜人の要請があれば大将率いる部隊を派遣する役割もあるが、当の天竜人は仮にも後ろ盾である海軍を便利な番犬程度にしか思っておらず、海軍の方も横暴な態度で自分達をコキ使う天竜人を快く思っていない。

2年前の本部は偉大なる航路のマリンフォードに存在。
マリンフォード頂上戦争後、元帥センゴクの引退、大将クザンの脱隊などによって大将2人が欠けるという戦力の低下が著しい事態となり、「世界徴兵」と呼ばれる新制度でより強力な者たちが海軍として所属するようになり、パシフィスタも新型が開発されて戦力が強化された。
そして新元帥の強い決意のもと、新たな本部は新世界側に構えられた。

2年後の「世界会議(レヴェリー)」では、王下七武海の海賊から被害を受けた人々の思いを汲み取った大将イッショウの働きかけと、七武海の被害者であるアラバスタ王国とドレスローザ王国の国王からの発案で王下七武海制度の完全撤廃が決定。
政府公認だった彼らは一転してお尋ね者となり、三大勢力の一角が失われたことで世界情勢は大きな転換期を迎えることとなった。
イッショウ曰く、ベガパンクの開発した「すげェモン」があれば「王下七武海はもういらねェ」とのこと。
だが、看過しきれない規模の実害を与えたとはいえ、そもそも七武海は海賊の増加と強大化から海軍単独で対抗しきれなくなったために設立された制度であり、それを撤廃し彼らを拿捕しようというのは「海軍単独で七武海を抑えながら四皇以下の海賊達と対抗する」ということ。

偶然か必然か、世界会議での七武海廃止と時を同じくして8カ国での革命や四皇陥落が発生。
サカズキが懸念したように回せる戦力が足りないという事態が随所で見られるようになっている。


【組織構成】

階級は19段階あり*4、定員が決まっているのはトップの元帥1名のみで、次位の大将は現在進行形の時系列で描かれている範囲では三大将と称されるなど、3人で決められているが、過去に大将が4人以上、あるいは2人以下しかいない事があったのかどうかは現時点では不明。次位の中将の定員も不明。
少尉以上は「海軍将校」と呼ばれ、背面に「正義」と書かれた白いコートの着用が認められており、将校クラスはコートを肩にかけ、その下にスーツを身につけている者が多い。

上記のコートとスーツの着こなし方に加えて、将校間での話し合いが決裂した場合は最悪決闘で決めることもあるなど、正義の軍隊ではあるが『仁義なき戦い』のような昔の極道をモチーフにしているところもある。
特に、大将のデザイン面ではそれが顕著であり、それぞれが映画やドラマで極道・アウトローを演じた俳優がモデルになっている。

ウソップ「つーかお前ら(中将一同) 全員 顔 コエーよ! 海軍って言うか海賊だろ!」(『ワンピースパーティー』3巻)

◇元帥

海軍の全てを束ねる最高司令官。
世界政府から「バスターコール」の発令権が与えられている。
本編開始時点の海軍本部元帥はセンゴクだったが、白ひげ海賊団との戦争後に退任したため、現在の海軍本部元帥は元海軍大将のサカズキ。
海軍のトップ…と言えば聞こえはいいが、その実情は世界政府から不祥事の隠蔽を始めとする理不尽な命令も受けねばいけない立場。
最高指揮官である以上前線に赴くことはなくデスクワークばかりなため、中間管理職の悲哀がのぞく。
五老星からは「世界政府の表の顔」扱いを受けている。

CV石森達幸→大川透
海軍本部大将(27年前〜約13年前?)→海軍本部元帥(2年前の頂上戦争まで)→大目付。
通称“仏のセンゴク”
掲げる正義は『君臨する正義』

外見はアフロヘアーと三つ編みに結わえた顎髭が特徴で、元帥時代は実物大のカモメのオブジェを載せた軍帽と黒縁の丸眼鏡を着用していた。
動物系幻獣種の悪魔の実「ヒトヒトの実 モデル大仏」の能力者。
金色の大仏に変形し、掌から強烈な衝撃波を放つ能力を持つ。

かつて“海賊王”ゴールド・ロジャーら伝説の海賊達の世代と渡り合った“伝説の海兵”の一人
大海賊時代の到来以前には、捕らえられたゴールド・ロジャーを殺そうと海軍本部を襲撃した金獅子のシキを相棒のガープと共にインペルダウン送りにするなど海兵として長年に渡って世界の平穏の為尽力してきた。
マリンフォード頂上戦争の終結後、白ひげの死と共に時代の変わり目を感じ、ガープと同じく現役を引退*5
2年後の新世界編ではコングの要請で、ガーブと共に後進の指導に当たっている。

分冊百科『VIVRECARD』の記載によると、なんと「覇王色の覇気」の持ち主だという。
海兵にも覇王色持ちがいることが判明したのはこれが初めてである。
詳細は項目にて。

CV立木文彦、中尾みち雄(中将時代)
中将(22年前)→大将(超新星編)→元帥(新世界編)
通称赤犬(あかイヌ)
自然系悪魔の実「マグマグの実」の能力者。
あらゆるものを圧倒的な質量と熱量で「飲み込み」「焼き尽くす」灼熱の溶岩に体を変化させる能力を持つマグマ人間

マリンフォード頂上戦争では、老いと病で衰えていたとはいえ、“四皇”の一人にして世界最強の海賊“白ひげ”エドワード・ニューゲートとも互角に渡り合った程の実力者。
「徹底的な正義」を自らの信念として掲げ、たとえ相手が一般市民であろうと味方の海兵であろうと、自身が“悪”と判断すれば容赦なく始末する過激な正義感の持ち主。
あまりにも過激極まるその思想と言動は、かつての同僚であるクザンをも戦慄させ、ボルサリーノが「どっちつかずの正義」という思想に行き着く一因ともなった。
2年後の新世界編では引退したセンゴクの跡を継いで元帥に就任した。
詳細は項目にて。

  • コング
CV石塚運昇
約27年前には海軍元帥だった。
現在は世界政府全軍総帥を務める。

◇大将

「海軍本部最高戦力*6と称される3名の総督。
本名とは別に、色と動物を組み合わせた別名を持ち、元帥と同じく「バスターコール」の発令権が与えられている。
最高戦力として、政府の最重要案件の場合に動き、また四皇クラスの海賊への対処も任務に入っている。
また、億越えの賞金首は、大将もチェックし標的として覚えておかれるほどの存在となる。
有事の際には、世界貴族の要請で出動する義務がある為、大将に就任することは、悪く言えば『世界貴族の番犬』になることを意味し、それを嫌がり、大将クラスの実力がありながらあえて昇進しない者もいる。


物語当初の大将はクザン(青雉)、ボルサリーノ(黄猿)、サカズキ(赤犬)の3名だったが、マリンフォード頂上戦争の終結後、サカズキは元帥に昇格しクザンは海軍を脱隊。
新世界編ではサカズキの元帥就任に伴い行われた「世界徴兵」により、新たにイッショウ(藤虎)とアラマキ(緑牛)の2名が大将に任命された。
2人とも生粋の海兵ではない補強組で、他の中将達を差し置いて大将になっただけあって実力は折り紙付き。
しかし、良くも悪くも外様の人員なので、2人とも以前のメンバー以上に何かしら「軍人」として問題行動を起こしやすいサカズキの頭痛の種となってしまっている。

CV石塚運昇置鮎龍太郎(後任)
中将(12年前)→大将
通称黄猿(きザル)
自然系悪魔の実「ピカピカの実」の能力者。
体そのものを光と化しての光速移動に加え、超高熱のレーザー攻撃まで可能な光人間

掲げる信念は「どっちつかずの正義」
新世界編では唯一の生え抜きの大将で、気の抜けるような間延びした口調とマイペースな態度が特徴的だが、クザンのように情に流される事も、サカズキのようにやり過ぎる事も無く、同僚たちに比べてある意味でバランスの取れた人物。
職務に関しては忠実であり、任務とあらば自分の恩師やかつて海兵であった者でも容赦なく打ち倒す非情さと確かな実行力を持ち、飄々とした態度も含め真意の読めない不気味さを漂わせている。
詳細は項目にて。

CV沢木郁也
通称藤虎(ふじトラ)
超人系悪魔の実「ズシズシの実*7の能力者。
重力を操ることができ、地面を一気に陥没させたり上空から隕石を落下させることも可能。

海軍本部大将としては『仁義ある正義』を掲げ、「人々の安全」「平和」「仁義」を重んじ、不正と悪を許さない義侠心溢れる人物。
…と言えば聞こえはいいが、己の納得できないことにはサカズキの指示であろうと従わず、海軍や世界政府の不利益になる行動すら平然と行い、政府批判すら恐れず公言するなど、『政府の軍人』としては色々アウトなサカズキの頭痛の種その1。
どっちかというと革命軍の方が向いてる。
詳細は項目にて。

CV藤原啓治諏訪部順一(後任)
通称緑牛(りょくギュウ)
自然系悪魔の実「モリモリの実」の能力者。
身体を樹木に変化させたり、植物を自由自在に操る森人間

掲げる信念は「死ぬ気の正義」
サカズキの熱烈なフォロワーであり、サカズキ同様かそれ以上に賛否両論の激しい人物。
サカズキに強い尊敬を向け、彼の徹底的スタイルを「大好きなんだ」と公言するほど好むが、一方で「差別とは安堵だ」「人類は下を作って生きてきた」と堂々と発言。
世界政府に加盟していない、つまり世界政府が人権を認めていない人間の存在を認めた上で「邪魔するなら何千人殺してでも悪の首を取る」と宣言するなど、傍から見ると差別主義者にしか見えないような問題発言を連発しており、「発言をオブラートに包む」という考え方を明後日の方向に放り投げているかなりの鉄砲玉気質*8

加えてフットワークが異様に軽く、サカズキをサプライズで喜ばせて褒められたい一心で上司であるサカズキの命令を無視して勝手にワノ国に介入してルフィの首を取ろうとするなど、「独断専行」「問題発言」上等な姿勢を取るイッショウとはまた違う形でサカズキの頭痛の種その2。
詳細は項目にて。

◇中将

大将に次ぐ実力者たち。
昇進条件の一つは覇気の習得で、全員が覇気を会得している*9
平均的な中将の強さは一般的な王下七武海にやや劣るレベルではあるが、六式と覇気による、実直だがそれゆえに隙のなく高い戦闘力を誇る者が多い。
相手が王下七武海クラスの実力者となると勝てる者は少ないが、昇進していないだけで大将クラスの猛者もいる*10

基本的に実働部隊で動く者は中将までで、大将クラスは最高戦力ゆえに大きな事件以外で動くことは少ない。
実働部隊の要であり、実働における実質的な権力を握っているのが彼らである。
中将以上は、己の信念たる正義を掲げることを許されている。
名前のモチーフに犬の犬種をモデルにした者が多い。


◇少将

本部少将以上の海兵になると、五老星に謁見することが許される。
逆に准将以下の海兵では姿を見ることさえ許されず、たとえ偶然でも見てしまった場合は即座に命を落とすこととなる。


◇准将


◇大佐

大佐クラス以上となると、六式の一部または全てを習得している者も多い。


◇中佐


◇少佐


◇大尉~准尉


◇曹長~伍長


◇兵卒

  • ラインズ
フルボディの部下の一等兵。
ギンの脱走を報告するためバラティエ内に向かうが、ギンに撃たれた。

  • へジス
CV桐本琢也
アニメオリジナルで『ハンドアイランドの冒険編』で登場。
ビリッチの部下で蝋細工職人のジエゴの息子。
基地の設立に際して入隊するが、ジエゴのことを悪し様に言ってしまい半ば喧嘩別れになっていた。
しかし実際は父のような職人になれる自信がなかったからであり、彼自身も白ひげの存在から海賊を毛嫌いしているわけではない。
ビリッチに反抗し投獄されていたが、基地に侵入したルフィ達によって救出され、彼らに協力してビリッチに対抗し、ジエゴとも和解した。

◇その他の本部海兵

元海軍本部少将→脱隊(?)→現海軍本部特殊機密部隊SWORD隊長(階級不詳)
CV竹本英史
表向きは元海軍本部少将で現ドレーク海賊団船長。
億越えとして11人の超新星と呼ばれるまでに名を上げ、2年後には「最悪の世代」の一人として数えられるようになり、
百獣海賊団にSWORDの隊長として潜入し四皇幹部となる。
詳細は項目を参照。

  • ボガード
CV黒田崇矢→竹本英史
ガープ中将の部隊の副官。階級不明だが服装から将官クラスの可能性は高く、少なくとも将校である事は間違いない。
武器は日本刀で、複数の拳銃を一瞬でバラバラに切断する程の腕を持つ。
表紙連載『コビメッポ奮闘日記』で、モーガンを護送するため上官のガープと共に東の海の第153支部を訪れる。
そこでモーガンに斬られた(実際は眠っていただけ)ガープの代わりに脱走を図ったモーガン捕縛の陣頭指揮を執る。
コビーとヘルメッポがガープに引き取られた後は、指南役として二人に剣術を教えた。
本編にはウォーターセブン編で登場。
ガープの補佐として無茶苦茶な振る舞いをするガープをサポートしていた。
スーツ姿にソフト帽という衣装からして、アメリカの俳優ハンフリー・ボガーがモデルであろう。

こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公。アニメ準拠であれば本当のゴムゴムの実の能力者
エニエス・ロビーへのバスターコールに、海兵の一人として参加していた。
原作で神や閻魔大王、コラボではフリーザを戦慄させたポテンシャルはある意味四皇以上であり、こんな奴が何故一般兵として紛れているのか不思議である…。

◇科学部隊

CV安原義人→多田野曜平
科学部隊隊長。
「世界最大の頭脳を持つ男*18と称される天才科学者。
数多くの新発明や新技術を開発し、
「彼の頭脳により、世界政府や海軍は数世紀先の技術を得た」と謂わしめたほどの逸材。
初めてその存在が語られてから一切が謎に包まれていたが、16年の時を経た2022年になってようやく素顔が明かされた。

詳細は項目を参照。

CV伊倉一恵
ベガパンクの元ボディガード。
大将“黄猿”の部下でボルサリーノの事を「オジキ」と呼んでいる。
外見はぶっちゃけ『鉞担いだ金太郎』。桃なのに金太郎とはこれ如何に
本人曰く「世界一口のかたい男」だが、うっかり名前を言ったりした。
覇気の達人で防御力・攻撃力はかなりのもの。

2年後には、ボディガードを離れて正式な海兵になり、海軍コートを着用している。
かつての戦いでルフィは大苦戦したが、彼自身には敵意はさほど持ってないようで、「お前とはまたどこかで会えそうな気がする」と発言していた。

詳細は項目を参照。

ベガパンクが開発したバーソロミュー・くまをモデルとしたサイボーグ。
詳しくはバーソロミュー・くまの項目にて。

◇犯罪捜査局

  • テンセイ
犯罪捜査局局長。
通称黒馬(くろウマ)
初登場では、世界会議に関連する数々の大事件調査のため、サカズキやボルサリーノを交えて議論を展開していた。
彼らにも普通にタメ口をきいており、立場は同等である様子。

髪型やグラサンから、ヤクザ映画「仁義なき戦い」の小林旭演じる武田明がモデルだと思われる。

◇海軍関係者


◇支部の海兵

東西南北の海の支部に所属する海兵の階級は、本部より3ランクほど下がる*19


【元海兵】

退役・脱隊


除隊


殉職者


【本部・支部】

  • マリンフォード海軍本部→海軍G‐1支部
偉大なる航路(グランドライン)』のシャボンディ諸島近海にある三日月型の島。
島全体が要塞と化しており、内部では多くの海兵たちが正義と平和の実現の為、日々忙しく働いている。
第一部終盤で勃発した白ひげ海賊団と海軍の『マリンフォード頂上戦争』の決戦の舞台。
2年後の新世界編では新元帥に就任したサカズキの意向で本部を新世界のG‐1支部と入れ替えた為、現在は海軍本部G‐1支部になっている。

  • 海軍G‐1支部→ニュー・マリンフォード海軍本部
偉大なる航路(グランドライン)』の新世界に存在する基地。
元々は海軍G‐1支部だったが、サカズキの意向でマリンフォードと本部を入れ替えた為、現在はこちらが海軍本部になっている。

  • 海軍本部G-2支部
表紙連載『エースの黒ひげ大捜査線』で登場。エースが黒ひげの情報を得るためと、自身を助けてくれたルルシア王国の少女モーダの頼みを聞いて潜入した。
基地長はコーミル中将。
会議室の額に掲げられているモットーは「ゆとりある正義」
割と平和そうなイメージだが、重要な情報を乗せた極秘情報船にはまるで隠す気が無いと言わんばかりに堂々と帆に「極秘」と書く*22、エースが中佐に扮しては堂々と会議室に乗り込んでいるのに誰も気づかないなど、割と抜けているところがある。
案の定ともいうべきか極秘情報船は海賊の腹いせで放火されてしまい、エースが救出に向かわねば大惨事となるところだった。
ちなみに情報が入ったケースにすら目立つ文字で「極秘」と書いている……まあそのおかげでエースはそれを回収できたのかもしれないが。
また、基地のコーヒーがとにかく苦いらしく、会議にて出された際はエース含む全員が苦しんでいた。
この点はエースから渡されたモーダの手紙を読んだ中佐により、牧場のミルクを買うことで改善。全員が満面の笑みを浮かべながら会議に勤しむ様子が描かれている。
ある意味では後のアニメオリジナルにおける「海軍本部G-8支部」のような海賊が海軍基地の助けをするシナリオの先駆けになっている。
当のモーダも買い出しにやって来たコックが実の両親だったこともあり、再会を喜ぶ姿が見られる。心温まる良いエピソードである。

  • 海軍本部G-5支部
偉大なる航路(グランドライン)』の新世界に存在する基地。
海軍本部ではこの支部に移動になるのは左遷的な意味合いがあるらしく、その為か所属する海兵は皆、問題児だらけ。
基地長はヴェルゴ中将。

  • 海軍本部G-8支部
通称『ナバロン要塞』。
アニメオリジナルエピソード『脱出!海軍要塞編』に登場する海軍の要塞。
総料理長の信念なのか食事が神聖なものとして扱われており、支部のモットーが「食事の前に手を洗う」・「絶対に食事は残さない」・「食事中に仕事を持ち込まない」・「食事の後に歯を磨く」と全て食事関係になっている。
基地長はジョナサン中将。
詳細は項目を参照。

  • 海軍本部G-F支部
新世界のフロン島に存在する基地。
アニメオリジナルエピソード『海軍超新星編』で登場。
四皇ビッグ・マムが支配するホールケーキアイランド最前線の基地。
基地長はプロディ中将。
*23

  • 海軍第153支部
東の海のジェルズタウンに存在する基地。
基地長はモーガン大佐。

【用語】

元帥及び大将のみ所有が許されている”ゴールデン電伝虫”を通じてのみ発令される(大将が役人に一時的にこの権利を譲渡することも可能)。一度発令されれば取り消しは不可能。
発令されると、その場所に近いところにいる海軍本部中将5人と軍艦10隻という国家クラスの戦力でその場所に無差別集中攻撃を行い、島は生存者のいない更地となる。
四皇相手ならともかく、普通の島ならばまず壊滅される戦力が召集されており、生き残るには10隻もの軍艦の砲撃を乗り越え、最悪の場合中将5人を相手にしなければならないと、王下七武海クラスでもないと乗り越えられないレベルといっても過言でない。
しかし大将クラスとなると当人が“バスターコール以上の実力者”ということもあり、援軍というよりは確実に島を殲滅させるために利用されている。

原作内で使用された例はオハラ(22年前)とエニエス・ロビー(2年前)の2度。
映画『ONE PIECE STAMPEDE』では、23年前に元ロジャー海賊団のダグラス・バレット一個人に対し使用されたことが判明している。

オハラは文字通り全て壊滅し、クザンがサウロの遺志を組んで逃がしたニコ・ロビン以外の島民全員が死亡し、オハラは翌年の地図からも抹消された。
エニエス・ロビーでの砲撃の際も島を壊滅させたが、クザンからニコ・ロビンを生きたまま確保する指令があったこと・正義の門を盾に使われたことなどもあって、最終的に麦わらの一味の逃亡を許している。

  • 世界徴兵
マリンフォード頂上戦争後、元帥センゴクの引退、大将クザンの脱隊などによって大将2人が欠けるという戦力の低下が著しい事態となったため施行された。
詳しい内容は不明だが、恐らく世界政府加盟国から各国の実力者を海軍に強制的に招請する制度と思われる。
大将藤虎緑牛は、この制度によって招請された模様。

  • 海軍本部・機密特殊部隊「SWORD(ソード)
遊撃隊。
海兵の証である「マリンコード」を返上している言わば辞表提出済み(・・・・・・)の海兵*24
世界政府及び海軍は海兵ではない彼らの行動に一切責任を持たず、捕虜や人質にされるなどで邪魔になればいつでも首を切ることが可能。
代わりに上層部からの命令を無視して独自の判断で行動することを許可されている。
ただし海軍組織内の扱いはさておき、世間一般の扱いは海軍側の情報の匙加減によるものがあるようで、ヒーロー扱いされているものもいれば、犯罪者にされているものもいる。

  • 軍艦
海軍の力の象徴。青緑基調で青の迷彩が施されているのが特徴で、艦によっては船腹に「MARINE」の文字と海軍の紋章も描かれている。
大まかに三種類ほどの大きさがあり、東西南北の海や大いなる航路の前半部では砲門の少ない中型や小型の艦が使用され、本部や大いなる航路後半の支部では艦の前方や側方に三連装砲を備えた大型艦が用いられる。
海軍本部所属の艦は凪の海を渡るために艦底に海楼石を敷き詰め、推進用外輪を持っている。

  • 海軍コート
将校以上は海軍コートの着用を許されているが、マントのように肩から羽織っている者も多い。
これを羽織っているだけでずり落ちないのかということについて61巻SBSで作者は、「あれは「正義」を背中に刻むコート。
なぜ落ちないのかと言うと、彼らにとって「正義」は不落のものだからです!その心意気ある限り、コートは落ちません!」と回答している。

海軍では毎週金曜日はカレーの日と定められており*26、特にシーフードカレーが絶品。

様々な正義

表向きは「絶対的正義」であり、市井の人々を傷つける犯罪者を討ちとることに対してはみな違いはないものの、その手段・信念には細かな違いがある。
中将以上はそれぞれ“己の信じる正義”を掲げることを許されており、その正義は実に様々。
本人の信念が垣間見える正義は、わずか10文字に満たない言葉ながら、考察の対象になることも多い。またこれらは、掲げる海兵たちにとっては海賊にとっての海賊旗と同じ「決して譲れない、譲ってはならないもの」の現れである。

なお、本編ではルフィ達中心のためあまり目立たないものの、
大海賊時代の幕開けと共に、海賊は増加・兇悪化の一途をたどっている*27ため、
激戦を生き残ってきた海軍内の猛者達は、いかなる手段を持っても悪を滅ぼす『徹底的な正義』に近い考えを持つに至った者も多い様子。
それゆえ、頂上戦争終盤の味方も顧みず海賊(悪)を撃滅する姿勢に、スモーカーやクザンは正義の名のもとに暴走が起こることを不安視しており、
センゴクも引退の際には、海賊を倒すためとはいえ過激化する正義のあり方に対し「“正義”は価値観…世代は越えられない…」と述べていた。

『徹底的』『だらけきった』どちらの正義が正しいのかに明確な答えが出るわけでもなく、クザンがロビンをオハラ事件で逃がした例を見ても、
もしもロビンが変心したり彼女を巧みに利用する者がいたりすれば、クザンの甘さゆえに古代兵器が復活してオハラどころではなくいくつもの島が滅ぶ可能性はむしろ低くなかった。
『超新星』と呼ばれる海賊が、数年後には王下七武海クラスとなって海軍でも抑えが効かない海賊になることを考えると、
『徹底的』にせん滅するのも一つの手段であり、正義の在り方の是非は結果論でしか言えないところもある。

  • 『君臨する正義』(センゴク)…動乱の時代において、『正義はここ海軍本部に“ある”』ということが、市井の人々にとって励ましであり、海軍本部を通して人々を守るという信念
  • 『清らかなる正義』(つる)
  • 『燃え上がる正義』(22年前のクザン)…政府の正義を信じ、情熱的に任務を遂行する
  • 『徹底的な正義』(サカズキ)…海賊をはじめとする治安を脅かす“悪”は、可能性の段階から徹底的に一切の容赦なく排除する。時には犠牲も厭わない。
  • 『だらけきった正義』(オハラ事件以降のクザン)…政府の正義を絶対視せず、様々な立場における正義を許容する。「(徹底的ではなく)だらけているくらいの寛容性がある正義」。
  • 『どっちつかずの正義』(ボルサリーノ)…情に流され見逃すことも、一線を超えるほどやり過ぎることもない、中立的な正義。同期のクザンとサカズキの在り方を俯瞰し続けたボルサリーノは、許容することも徹底することもなく忠実に任務をこなす“どっちつかず”にいきついた。
  • 『仁義ある正義』(イッショウ)…何時如何なる場合も筋を通した、その先に在る正義。仁義をイッショウは何よりも重んずる。
  • 『死ぬ気の正義』(アラマキ)
  • 『ゆとりある正義』(コーミル)
  • 『知略による正義』(コーメイ)…知略・戦略があれば、例え市井の人々であろうと海賊を討ちとれると考える・人々を鼓舞する信念

  • 『必要悪』(ロブ・ルッチ)*28…番外。世界政府の元での治安を脅かす巨悪は、手段を問わず悪を持ってでも制す。



海は見ている 世界の始まりも  海は知っている 世界の終わりも

だからいざなう 進むべき道へと  だから導く 正しい世界へ

痛み 苦しみ 包み込んでくれる  大きくやさしく 包んでくれる


海は見ている 世界の始まりも  海は知っている 世界の終わりも

もしも自分が消えたとしても  全て知っている海の導き

恐れてはいけない あなたがいるから  怯えてはいけない 仲間も待つから

進まねばならない 蒼きその先へ



追記・修正は、覇気を会得し、己の信じる正義を掲げて『海導』を暗記してからお願いします。

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最終更新:2024年04月21日 20:44

*1 年齢・持病で限界だった白ひげさえ大将と渡り合えたり、緑牛がシャンクスにビビッている描写等から

*2 四皇同士の小競り合い“だけ”で中将ですら冷や汗を流すレベル

*3 中将オニグモ曰く「一瞬の気の迷いで取り逃がした凶悪犯からおめェ未来を守れるのか?」との事

*4 上から元帥≧大将≧中将≧少将≧准将≧大佐≧中佐≧少佐≧大尉≧中尉≧少尉≧准尉≧曹長≧軍曹≧伍長≧一等兵≧二等兵≧三等兵(新兵)≧雑用。

*5 引退の際には「正義は価値観 世代は越えられない」と語っているあたり、頂上戦争終盤で人命を優先したことを部下から責められたのかもしれない

*6 319話ではロビンが「世界政府最高戦力」と紹介していたが、以後は専ら「海軍本部最高戦力」と呼称される。

*7 分冊百科『VIVRECARD(ビブルカード)』で判明。

*8 なおこの発言は世界政府の思想そのものであり、似たような発言はCP-Oも発言している。ある意味「海軍が触れずに敢えて目を背けている暗黙の禁忌」を堂々と隠そうともせず発言していると取れる一方、長く鎖国状態が続くワノ国の面々を相手に「お前ら…“外”の事知ってんのか?」と前置きした上での発言でもあり、敢えて露悪的に世情を伝えているだけとも取れる

*9 作中では多くの使い手が登場しているが、覇気は元海軍本部大将のゼファーですら34歳でようやく習得するなど、常人が一から覚えるにはかなり年月を要するものである

*10 約十数年前まで中将を務めたサカズキ、ボルサリーノ、クザンは、当時でも同期の中将から化け物と評されていた。本編では言及されていないが、茶トンや桃うさぎも大将候補に挙がったという

*11 ルーキー海賊が数年後には中将でもてこずる相手に成長するのもザラなワンピース世界においては、正解とは言い切れないがあながち間違っているとも言えない

*12 「生け捕り対象のニコ・ロビン諸共麦わらの一味を抹殺しろ」というクザンの名を騙った虚偽の命令。

*13 アニメでは蹴っ飛ばしただけ

*14 メタ的な事を言えば、『ハンドアイランドの冒険編』が放送されたのはアニメでパンクハザード編が始まる直前であり、当時大将だと判明していた海軍将校は黄猿だけだったからである。前大将の赤犬は元帥に昇進、青キジは海軍を脱退。新大将の藤虎と緑牛はまだ本編未登場であった。

*15 元々は白ひげの縄張りだったが、頂上戦争後海賊の脅威にさらされたため、海軍の統治下に置かれることになった。

*16 アニメ本編では2023年12月現在ワノ国編まで今のところは再登場してはいない。ただし、2019年版の映画『スタンピード』にて一瞬のみグラント達3人がゲスト出演している。

*17 支部大佐のモーガンと同等

*18 世界『最高』ではない

*19 偉大なる航路のG-○○支部は下がらない

*20 そのためアニメでの後のゾロとMr.1の戦いでは、Mr.1の体は全て「鋼鉄」扱いになっている

*21 中将、つまりNo.2

*22 デコイでも何でもなく本当に極秘情報を運んでいる。それでいいのか海軍……。

*23 アニメオリジナルエピソードにつき、時系列ではマンガ本編のゾウ編からホールケーキアイランド編の間で、アニメ版改変要素として、ホールケーキアイランドのサンジ奪還へ向かう途中、当のサンジがいないことによる食料枯渇の緊急事態からの食料強奪のために立ち寄るハメになった。基地はナミたちに食料を盗難されたほか、副題の超新星戦力のグラントがルフィに大敗(グラントに敗北経験させることでそれはそれで過信軽率していたグラントを大人しくさせたため結果オーライではあるが)の被害を受けた。なお、潜入の際はブルックが能力でモブ海兵を気絶させてから制服を引き剥がして着替えてから潜入し、気絶したモブ海兵も木にロープで括られており、海賊稼業が板についたを踏まえれば奪った制服は律儀に返したとは思われない。そのためか、潜入組のうち、ナミは女海兵の制服とコートを上下とも奪っており、剥ぎ取られた女海兵は放送時間帯の都合につきロープで括られシーンはオミットされ、どれほど身ぐるみを剥がされたかは不明。ナミの海賊しつつ衛生意識しっかりを踏まえると替えの下着確保で女海兵の下着まで強奪していてもおかしくはなく、放送には映らない木の裏側に括られていたかもしれない。

*24 あくまで辞表を預けているだけで完全に辞めた訳ではないので昇格は可能

*25 ちなみにSWORDだと判明したのは映画FILMREDで初公開の情報である

*26 洋上生活で曜日感覚を失わないために現在でも行われている方法

*27 17年前には一介の海賊による国盗り未遂事件が起きるなど枚挙に暇はない。

*28 分冊百科『VIVRECARD』より