ナイトメア大要塞(星のカービィ)

登録日:2016/12/07 Wed 10:41:05
更新日:2024/04/23 Tue 03:05:14
所要時間:約 9 分で読めます






よく来たな、カービィ……そして哀れな銀河戦士団の残党どもよ……




「ナイトメア大要塞」とは、テレビアニメ版『星のカービィ』に登場した建造物のことである。



概要

本作の敵勢力、ホーリーナイトメア社の本拠地(つまり本社)。
ポップスターからは900光年も遠く離れた宙域に存在する。
外観は他作品で言えば『宇宙戦艦ヤマト』の「白色彗星帝国」に近く、赤い目のような部分が目立つ。

その大きさは途方もなく、プププランド最大の建造物・デデデ城より遥かに巨大な宇宙戦艦ハルバードすらちっぽけなサイズに映るほどデカい。
恐らくデデデ城とププビレッジの周囲一帯はいとも簡単に収まると思われ、大要塞の名は伊達じゃない。
まるで、ナイトメア大要塞そのものが一つの惑星のようでもある。
ゲーム版でこれと張り合えそうなのはハルトマンワークスカンパニーの巨大侵略母艦・アクシスアークスぐらいだろう。

デデデに魔獣を提供していたデリバリーシステムも当然設置され、要塞の核となる司令室に存在する。
カービィ側からすると常に敵の本拠地がご近所にあるようなものと言える。
数多の魔獣たちもこの要塞に生息していたものと思われるが、要塞が凄まじく広いことに加え、外敵に対しては機械兵器が中心となって排除に向かうためか、エアライドマシンライダーを除いて彼らが出動することは皆無。


外観

要塞外部は未来都市のごとく超高層ビルが無限に立ち並び、変わった形状の航空機が往来する様子も見られる。
しかしそれだけではなく、随所に無数の対空砲を備え、要塞周辺はデスタライヤーの大艦隊が配備されているという鉄壁の守り。
詳しくは個別項目を参照してもらうとして、数機いれば一国を焦土に変えてしまう破壊兵器が微生物のようにウジャウジャ漂っているようなもの。
そのデスタライヤーも専用のハッチからとめどなく増援として溢れ出す。次々と湧き出す光景はコックカワサキをして「あの中華鍋野郎、多すぎだよ!」と言わしめる絶望的なもの。
攻め込む側にとっては相手するだけじわじわ消耗させられ、やがて押し潰される一方である。


内部

外から長い長いトンネルを通じて辿り着く。
外観の時点で気が遠くなるほどの極大スケールだが、要塞内部も相当な広さ。
通路一つを取っても金属の巨大渓谷という趣が強く、ハルバードを小型船に錯覚するほど広大。当然デスタライヤーも問題なく航行できる。
こんな通路を徒歩で進もうものなら何日、いや何カ月かかるかも分からない。
なので、通路端には移動用の高速レールリフトが備え付けられており、飛行手段が無いときはこれが要塞内部における唯一の交通機関となる。

要塞内部も防衛に抜かりはなく、不審な船は自動迎撃システムが撃ち落とし、ゲートを封鎖して退路も断つ。
仮にシステムの索敵範囲から身を隠したとしても、武装したエアライドマシンライダー達が追い打ちをかける。


司令室

読んで字の如く、ホーリーナイトメア社の司令室。
複数のケーブルに繋がれた塔の形をしている。
カスタマーサービスはここから要塞内外の動きに注目している他、前述のようにデリバリーシステムも存在する。
ナイトメア大要塞の心臓部も担っており、ここが爆発すれば要塞はたちどころに崩壊してしまう。


悪夢の生まれる部屋

ナイトメアの領域と思われる異空間。
巨大なチェス盤が浮かぶ異様な空間であり、カービィとナイトメアの最終決戦もここで繰り広げられた。


劇中での扱い

存在自体は第98話の時点で明かされ、ナイトメアへの逆襲を決意したカービィ、メタナイト卿らの最終目的地、および最終決戦の舞台に設定された。
900光年も彼方に存在するので宇宙戦艦ハルバードは不可欠であったが、ナイトメア側も要塞には近づけさせまいとデデデ大王達に渡した携帯通信機を利用し、メカ魔獣ヘビーロブスターを送り込む妨害を仕掛けた。

一方、時期や手段は不明だが、カービィ達の決戦を予期したのかナックルジョーシリカ銀河戦士団の生き残りらが要塞に潜入。
これが後々ナイトメア側の足元をすくう結果に繋がっていく。

ハルバードには要塞付近まで到達されてしまうものの、アホのデデデがまたも通信に応答したことで座標割り出しに成功し、ナイトメア大要塞は奇襲を受けることなく万全に迎撃開始。
無数の対空砲、無数のデスタライヤーによる集中砲火を仕掛け、全力でハルバードを撃ち落としにかかるが、ここでナックルジョー達がデスタライヤーを奪取、同士討ちで混乱を引き起こすという予想外のアクシデントに見舞われる。
結果、要塞内部へのハルバード突入を許してしまった。

それでもナイトメア側の優勢は揺らがず、以降も要塞内部では自動迎撃システム、エアライドマシンライダー、そして同士討ちから逃れたデスタライヤー達がハルバードの撃沈を図る。
要塞の主、ナイトメアも捕らえたフーム*1を囮にしてカービィを引き寄せ、因縁に決着をつけようと目論んだ。
そしてハルバードの撃沈には成功したが、一方でダコーニョ達は司令室に侵入して時限爆弾のセットを完遂*2
更に「ナイトメアがカービィに敗北した」という悪報を聞いてカスタマーサービスが司令室を放棄、脱走したことも重なり、時限爆弾の存在が気付かれることなく遂に爆発。
(カービィ達は爆発の間際にデリバリーシステムで脱出成功した)
司令室が崩壊したナイトメア大要塞はたちどころに炎で包まれ、超新星爆発のごとく消滅するのだった。


ハルバード、ナイトメア大要塞周りが常時フルCG*3で描画されているため、戦闘シーンの舞台としてもストーリーの熱さに貢献している。
特に、要塞目指して正面から突撃するハルバードVS迎撃する対空砲・デスタライヤー艦隊の構図はこのアニメでも屈指の迫力で満ちており、クライマックスを彩るに相応しい空中戦は評価が高い。


余談

  • 最終回の舞台となったナイトメア大要塞だが、本格的に乗り込んでからのストーリー展開には視聴していて引っ掛かる部分も多い。
    • 時限爆弾のくだりではいつフームを取り戻せるか、カービィが戻って来られるか一切が不明な状況*4であり、この単純な欠点を一番の切れ者であるメタナイト卿が指摘しない、と不自然な描写が見られる*5
    • 上記を含めて「割と脆すぎる大要塞*6」「たった3機の同型機にほぼ全滅するデスタライヤー達」「同型機同士だと一撃で撃墜されているのに、ナックルジョー達が奪ったのは機能停止していないのにワープできない」「向こう側が壊れてるのにデリバリーシステムで脱出を選択*7」などなど、ナイトメア大要塞に関連する部分だけでも整合性が取れていない、または説明不足な描写が散見される。
    • 大筋に致命的な齟齬は見られないため、普通に見ている分には問題ないのだが、気になる人はとことん気になってしまう。




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最終更新:2024年04月23日 03:05

*1 デデデ達が通信機に3度目の応答をしてしまい、ナイトメアから通信機越しに洗脳されてフームを司令室に連行した。最後までしっかりアホである……。

*2 この時デデデは呑気にも司令室の通信回線でレバニラ炒めを注文しており、何故か都合よくそれを配達してきたコックカワサキ、巻き添えで激マズのレバニラ炒めを食わされ悶絶するカスタマーサービスなど笑いどころが多い。

*3 要塞内部やハルバード船内、及びナイトメア自身は除く。

*4 通信機器も持ち合わせていなかったようである。

*5 ハルバード発進の時点でも直前になって「戦闘経験のない村人たちを人員に募集する」等の短慮な行動が見られるため、ナイトメアの攻勢に余裕が無くなっていたのかもしれないが…。

*6 心臓部とはいえ司令部が爆破されただけで轟沈、せっかく擁する魔獣軍団が一切出番無し、デスタライヤーをあっさり奪われる、外側に対して内側の防衛機構が緩すぎる……など。また、爆破する意味があったのだろうか?

*7 実際にエスカルゴンとデデデが「城のデリバリーシステムは壊された」と話している。他に手段が無いし、事前にキュリオ達に「ハルバードが撃墜されたらデリバリーシステムで帰るから修理して」と頼んだのかもしれないが

*8 タイミングを考えても「最終回前にこれまでの戦いを振り返っておこう!」といった総集編も出来たと思われる。これなら声優2,3人ほどでできる。

*9 一応、最終回限りで1時間に延長する事は出来たかもしれないが…。