竈門炭治郎

登録日:2016/11/09 Wed 23:53:00
更新日:2023/12/23 Sat 08:54:51
所要時間:約 13 分で読めます


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2ページに渡る憤慨 お兄ちゃん かまぼこ権八郎 きつねうどん どん兵衛 アニメージュ第42回アニメグランプリ男性キャラクター部門1位 コメント欄ログ化項目 シスコン ハイカラバンカラデモクラシー ヒノカミ神楽の呼吸 不意打ちができない男 不憫 不運 主人公 佐藤聡美 俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった 働き者 兄の鑑 剣士 努力家 嗅覚 四角四面 失っても失っても生きていくしかない 家族想い 小林亮太(タレント) 市松模様 心にウユニ塩湖 悲運 愛すべき兄ちゃん 日の呼吸 正直者 水の呼吸 泣きたくなるような優しい音 痣者 石頭 神楽舞 竈門炭治郎 花江夏樹 苦悩の連続 赫灼の子 透き通る世界 鋼メンタル 長男 長男セラピー 陽のコミュ障 雀の涙ほどの主人公補正 頑固 頭が固い(比喩表現) 頭が固い(物理) 頭突き 馬鹿正直 鬼殺隊 鬼滅の刃 黄金の精神 黒い刃



でも人生には空模様があるからな 移ろって動いていく

ずっと晴れ続けることはないし ずっと雪が降り続けることもない



そして



幸せが壊れるときには いつも血の匂いがする






竈門炭治郎とは、漫画鬼滅の刃』の主人公である。

花江夏樹佐藤聡美(幼少期)
演 - 小林亮太

●目次

◆プロフィール

誕生日―7月14日(かに座)
年齢―15歳
身長―165㎝(1話時点で156cm)
体重―61kg(53㎏)
出身地―東京府 奥多摩郡雲取山(現 東京都西多摩郡雲取山)
趣味―頭突き、掃除
好きなもの―タラの芽


◆概要

竈門家の長男。長女の禰豆子、次男の竹雄、次女の花子、三男の茂、四男の六太、母の葵枝(きえ)と彼を合わせて七人家族だった。
父の炭十郎は本編開始前に既に死去している。禰豆子の言からして父が死んだのはつい最近のことのようだ。

炭焼きを生業としており、作った炭を町で売って糧を得ているほか、障子の張り替えなどちょっとした雑事の手伝いもこなす。
生活は楽でこそないものの家族仲は円満で、炭治郎はそんな生活に幸せを感じていた。

だが彼の運命は、竈門家を襲ったある事件により突如大きく変わってしまう。


正月の近くなったある冬の日、炭治郎はいつものように町へ炭を売りに行くために山を下り、
日の入りと共に家へ帰ろうとしていたが、その帰路で町外れに住む三郎爺さんに引き止められる。

「日が暮れると人食い鬼がうろつき出す だから夜に出歩くな」

有無を言わさぬ三郎爺さんの言に従って炭治郎は一泊させてもらい、夜明けを待ってから家に帰った。

……しかし、彼を出迎えたのは何者かに惨殺されていた家族たちの遺体だった。
唯一禰豆子のみまだ身体に温もりを残していたが、彼女もまた無事ではなく、人間ならざるもの――人食い鬼へと変貌させられてしまっていたのだ。

息があるうちに医者に診せなくてはと、禰豆子を負ぶって雪深い山を下り始める炭治郎。
そこへ現れた鬼狩りの剣士冨岡義勇と対峙し、鬼と化してしまった禰豆子を殺されかけるも、
義勇は彼ら兄妹に「ある可能性」を見出し、鱗滝という人物のもとを訪ねるよう勧めてその場を去って行く。

禰豆子を人間へと戻し、殺された家族の仇を討つため、炭治郎は禰豆子の手を引きながら故郷を旅立つのだった。


◆外見

赤みがかった髪と瞳をしており、髪は物語の当初は後ろで結べる程度に長かった。現在は短髪。かき上げた前髪はそのまま。
ちなみに、この髪と瞳の色を持って生まれた子供は赫灼の子(かくしゃくのこ)と呼ばれ、鍛冶や炭焼きのように火仕事をする家では吉祥とされる。
額には火傷と思しき痕があり、後に傷が開いて血痕が残った。
人の大まかな感情さえも読み取れる程の特殊な嗅覚の持ち主で、言葉の真偽も判断することができる。また鳥の言葉も理解できる。


◆人物と性格

一人称は「俺」。
二人称は、禰豆子や同期などの同格相手は呼び捨てし、目上には苗字に「さん」付けする。

とても優しくかつ自立した性格をしており、家族だけでなく町の人間からも慕われていた。ただし妹と違って異性からはモテなかったらしい。いい奴なのにな。
蝶屋敷にいた年下の看護少女3人から慕われている辺り、いわば長男力による妹キラーといった所だろうか。
と思ったら、しのぶ・アオイ・カナヲと妹とは言えない面子の心を瞬く間に開き、天然タラシ疑惑を受けることに。
+
「がっつりモテてんじゃねーか!」とか思うかも知れないが、「モテない」設定とバッティングしてはいない。肝は「壁の有無」である。
町の人間とは幼い頃から親交があったとすれば、それはほぼ家族のようなものといえる。一方、上記の面々は方向性は様々だが精神的に壁がある。
そんな彼女らの壁を、持ち前のまっすぐな朗らかさで以て内面を震わせたからこその結果であると思われる。
要は、町では彼の天然タラシの効果対象がいなかったからこその「モテない」である。

ちなみに、拒絶的な面々を一気に落とした結果からハーレム主人公とかの声が上がっているが、よくあるラブコメではあまり見られない点がある。
それは、上記の壁を一切認識していない点。意識しないのではなく、全く存在しないかの如くごく自然に内面に触れる。
ごく簡単に言うと、アオイやカナヲの心を開いたやり取りは、炭治郎にとってはただ挨拶をしただけに等しい。そして、彼の熱が伝播するのだ。
ツンツンキャラが落ちる展開に見られる「いざというときに男気を見せる」とは別軸を行っているといえる。

かと言って女に興味がないのかと言えばそうでもなく、しのぶさんに顔を寄せられて話し掛けられた時や背後から手を置かれた時には顔を赤らめている為、自分よりも年上かつ妙齢の女性には魅かれているかのような描写が見られる(珠世さんは落ち着きすぎて『お母さん』枠に入っているのだろうか)。

「俺は長男だから我慢できる」という独自の理論(処世術?)の持ち主であり*1、父亡きあとの竈門家の実質的な家長として歳不相応に(彼にとっては自然に)強く在れるよう振る舞っていた。この辺は大正という時代の価値観も大きいのかもしれない。
そんな性格なので子供への対応が非常に上手であり、傍にいて強い安心感を与える。
ただ真面目が過ぎて頭が固く(物理的にも)、こうと決めたら頑として譲らない。
また家族想いの性格から、ただ一人残った妹の禰豆子に対してはシスコン気味。これまでの事情と経緯からそうなっても無理はないが。
愈史郎に妹を醜女呼ばわりされた時は大層憤慨し、2ページに渡って訂正を求めたほど。

その優しさは鬼に対しても注がれ、斬った鬼には手を合わせて死後の冥福を祈る。
これは鬼を人が変じてしまった存在で、禰豆子と同質の存在であるという事実から。そのため「~匹」ではなく「~人」と数えている。
事実街中で成りたての鬼と遭遇した際は「このに誰も殺させたくないんだ!!」と必死になって取り押さえていた。
だが人を殺し喰らったのなら許さないという姿勢は一貫しているので、そうなった上は斬滅させることに迷いは見せない。
特に唾棄すべき外道には容赦がなく、通称「沼の鬼」に向けた眼はいっそ恐怖を感じる。
ただし、最終的には容赦こそなかったが、最初に対峙したときは条件を満たしてないのに彼に対しても「慈悲の剣」を使おうとした*2
炭治郎の優しさに救われて逝った鬼は複数いるが、彼自身は鬼どもの人(?)となりや背景を理解していたわけではない。
あくまでそうあるべきように炭治郎は振る舞い、そんな彼の当たり前の所作が鬼を救っていただけなのだ。


一方、感情が表に出やすく、とりわけ地雷を踏むと速攻で切れる
妹を傷つけた風柱・不死川に対しては頭突きを叩き込んだ上、諫められてもなお謝らずさらに頭突きのお替りをお見舞いしようとしたし、
下弦の壱魘夢に家族に罵られるという悪夢を何度も見せられた際は、家族を侮辱したとしてかつてないほどの怒気を見せている。

また、嘘をつくのを非常に苦手としていて、意識してそうしようとするとあまりの辛さにありえないぐらい不自然な表情になる。
他にも、山と麓の村以外の様子を知らなかったこともあってか、初めて浅草のような都会に出てきたときには地元とはまるで違う人波に驚いたらしく目を白黒させている描写も。
また鉄道機関車のことを知らなかったらしく、初めて見たときは伊之助が『土地の主』と攻撃を仕掛けようとするのに対し「この土地の守り神かもしれない」と勘違いしていた。
しかし理解すると順応性が高いのか、無限列車での戦いで汽車に関する一連の用語は把握し使用していた。(八両編成、石炭が積まれた貨車、運転席など)

意外と筆まめでもあり、刀鍛冶の里編時点で鱗滝、煉獄千寿郎、遊郭の女の子たち、宇髄冨岡と文を交わしているので、読み書きはしっかり習ったのだろう。
ただし冨岡から返事が返ってきたことはないようだ。(それただの報告書じゃないかな?)
これからも文通相手は増えていくものと思われる。


  • 無意識領域
下弦の壱・魘夢に襲撃を受けた際に、彼の深層意識領域のイメージを垣間見ることができた。
その様はどこまでも広がる青い空と、雲が鏡のように映り込むほど澄み切った水面。
「精神の核」を破壊するため炭治郎の精神に侵入した青年も、そのあまりの美しさに思わず見入ってしまっていた。
なお「精神の核」は空と水面を暖かく照らす太陽として存在している。
澄み切った空気と暖かさは、登場したどの無意識領域とも比較にならないほど居心地が良い。
侵入したとある青年は結核*3に苦しむ不幸な境遇もあり現実に帰る気を完全に失くしてしまったほど。


◆戦闘能力

山奥にある家と麓の村を日々往復し炭を売っていたこともあり、元々人並み以上の体力を持っていた。
鬼殺隊への入隊試験の為、二年をかけた修行により鬼と戦うための心身に鍛え上げられている。
入隊当初でも一足で二階建ての民家の屋根まで跳躍するくらい余裕。スーパー雲取山人かな?
錆兎によれば鱗滝が育てた子供の中では一番大きな岩を刀で斬ったとのこと。

特に生来から持っていた鋭い嗅覚は研ぎ澄まされ、鬼の命を討ち取るための間隙「隙の糸」を感知することができるようになった。
後にある少年による限度を知らない特訓により死線を超えかけ死の匂いに敏感に……具体的には、敵の攻撃動作を予知できるように。
ただ、優れた嗅覚は有用な武器ではあるが、強風や他の悪臭などの大気の影響に左右される局面も多いのが弱点。

また、上記の通り物理的にも頭が固く、戦闘でも剣を振るう余裕がない至近距離などで頻繁に頭突きを使用している。
この頭突き、伊之助や煉獄の父さえKOし、風柱に一撃入れ、上弦の鬼も怯ませるくらいに高威力&高精度で、ある意味炭治郎のとっておき。

戦闘時には機転と柔軟な思考(頭は固いのに)を発揮しており、修めた流派の性質もあって対応力は非常に高い。
「全集中の呼吸・常中」を会得するのにかかった時間が善逸伊之助と比べて遅かったことから先天的なセンスは劣る。
ただし本人が勤勉な努力家というのもあり、技術は時間をかけてでも確実に物にする。
まだまだ未熟な点も多いが、努力次第で彼はどこまでも強くなっていくのだろう。

鬼殺隊士となるための修業で鱗滝から継承した水の呼吸、それ以前に父親から継承していたヒノカミ神楽の呼吸の二つの呼吸法・流派を有する。
水の呼吸は負担が少なく汎用性に優れるが適正が低いため攻撃力や精度に劣り、刀を防御に用いても刃こぼれを起こしてしまう。
ヒノカミ神楽は元々が超人が超人の為に生み出した日の呼吸に最も近い為、要求される身体能力基準が出鱈目に高く負担が大きいため使い続けると反動に襲われると一長一短。

つまり炭治郎は日の呼吸にこそ適正があるが要求水準に未到達、水の呼吸に対しては適正が無い
これはRPG風にいうなればLV上限が低い、成長補正が無い/低いという事。
鍛錬さえ積めば実戦に使える程度にはなるが、柱が戦うような相手、十二鬼月相手は水の呼吸では戦闘力不足。
とはいえヒノカミ神楽では反動が大きすぎて普通には戦えないという欠点を負う事になる。

また二種類の呼吸の切り替えは簡単にできるモノではなく、強引な切り替えは肉体への負担が更にデカい。
この為、鍛錬によるヒノカミ神楽の要求水準へ到達することが目下の最優先課題となる。
が、んな事構わず実戦は到来するので『二種類の呼吸を混ぜて使う』などの工夫で窮地を潜り抜けていく事になる。
そしてその度に死に掛けになる。


更に彼には、戦闘時において致命的な弱点がある。

不意打ちができない。
不意打ちができないのである。
そう、不意打ちができないのだ。

とてもとても大事なことなので、三回言いました。
背後から接近した際は、とりあえず声を掛けて首を切る宣言をする。例外は無い。正々堂々にも程がある。
仮に容易に頚が斬れる絶好のチャンスであろうと、堂々と攻撃することを宣言してしまうため自らチャンスを台無しにしてしまう。

日輪刀の色は漆黒だが特性は不明。というのも、皆早くに死ぬのでよく分からないらしい。
だが後に漆黒の刀は「はじまりの呼吸」と呼ばれる日の呼吸の適性ありということを示すことが判明。
結果、誰よりも日の呼吸の恐ろしさを知る無惨と上弦の壱という鬼の最上位2名から集中的に狙われるというのが真相だった。
柱になる前に最優先で鬼に狩られる為、黒刀使いが柱になったのを見た事がないというのが常識になるぐらいである。
この主人公、狐の面と言い耳飾りと言い専用アイテムが全部殺しの目印なんですけど。
しかも適正があると言っても歴代の日の呼吸の使い手と比較すれば雲泥の差で、剣士でも何でもない病弱だった父と比べても技を繰り出すだけで精一杯というレベルであった。


技能

  • 嗅覚
元来持っていた異常なまでに鋭い嗅覚。警察犬並に嗅ぎ分ける事ができる。
鬼の臭いも簡単に特定でき、追跡も可能。そのほか、他人の感情を臭いで感知する事もできる。
後に鱗滝の修行を経て、鬼や相手の急所などを嗅ぎ分けることができる「隙の糸」を感知することができるようになった。
相対していれば相手の人物像、発言の虚実、心理状況まで嗅ぎ分けられる。

  • 透き通る世界
上弦の参猗窩座との無限城での死闘の中で開眼した特殊な知覚領域。
半天狗戦での不可思議な知覚の正体であり、「無我の境地」とも称される。
発動すると皮膚が透けて筋肉の収縮や骨格、内臓、血管の流れや動きすら知覚できるようになり、更にあらゆるものの動きが酷くゆっくりに見えるようになる。
動きの予測と攻撃速度、回避速度、各種反応速度が著しく向上するため敵の動きを先読みし未来予知の如き行動が可能。



流派

水の呼吸は「全集中の呼吸」における基本の五大呼吸の一つ。
呼吸音は「ヒュウウゥゥ」。
これによって身体能力を強化する他、「水の呼吸」では酸素の乏しい場所での活動をも可能にする。
「水はどんな形にもなれる」とし、十種類の型によって負傷も厭わずあらゆる状況下に耐え得る千変万化の適応能力に長けた流派である。
使い方次第では複数の型を併用したり攻撃の軌道を変えたりなど、型の数に加えて応用性自体が高いのも特徴。
技を放つと、波濤や渦などの水流の演出が描かれるという特徴がある。
同門の先輩である冨岡の技を見る限り、熟練度に応じてこの演出が大きくなるようである。
また同じく先輩の村田も水の呼吸だが、こちらは練度が低すぎて演出が出ていないらしい。
技の特徴としては、捩りや回転、柔軟な足運びなどを駆使した技が多い。逆に他の呼吸と比べると威力や瞬発力の点で他に席を譲る。
さらに炭治郎は水の呼吸に適した身体ではないため、斬撃の鋭さなど攻撃性能はヒノカミ神楽の呼吸に劣る。



本編開始前に父親から継承していた、もう一つの呼吸法。
竈門家は炭焼きの家系だが、年の始めには独自の衣装と神楽舞を「ヒノカミ様」なる神的存在に捧げ、怪我や災いが起こらないよう祈る風変わりな慣習があった。
家督を継ぐ嫡男は先祖から伝わる神楽と耳飾りを伝えていく役割を担っているらしく、炭治郎も父が世を去る前に“約束”としてこれら二つを継承している。
なお、神楽舞にはとある特殊な呼吸法が組み込まれており、鬼殺隊の用いる全集中の呼吸と似通った性質を持っている。
元『炎柱』の発言から、総ての呼吸法の発祥たる『日の呼吸』ではないかと目され、竈門家自体に秘密がありそうだが……?
詳細は個別項目を参照。


  • 雷の呼吸のコツ
修行時に善逸から教わった雷の呼吸のコツ。
強烈な踏み込みによって急加速して間合いを詰める『霹靂一閃』のような脚さばきが出来る。
ただし劇中では追い詰められた窮地において一度使ったのみ。


◆活躍

鱗滝の元で二年の修行を積み、「全集中の呼吸・水の呼吸」を会得。鬼殺隊入隊最終試練に挑みこれに合格する。なお同期には炭治郎の他四人の合格者がいた。
鬼殺隊として隊服、刀、鎹鴉を支給されてからは背中の箱に禰豆子を隠し、任務をこなしながら鬼を人に戻す方法を探し始める。
東京・浅草にて偶然怨敵である鬼舞辻と遭遇するも、群衆の中で彼の手で鬼に変えられた(即席の足止めとしてであろう)への対処を優先し、取り逃がす。
だがその場で同じく鬼舞辻無惨に恨みを持つ珠世という医者の鬼と接触し、協力関係を結ぶことに。
それからは彼女に治療薬を作成してもらうための材料として、鬼舞辻に近しい鬼の血を求めている。
ここで禰豆子を人間に戻すための具体的な筋道が見えたといえるだろう。

その後、入隊から半年も経たず幹部格の敵である「十二鬼月」のうち、元・下陸を一対一で正面から降した。
現役の下伍をあと一歩まで追い詰め、更に格上である下壱との戦いでは仲間と協力してこれを討伐。
「すぐ死ぬ」と言われる鬼殺隊隊士の中でも最下級剣士の域には収まらない目覚ましい戦果を挙げている。
その成果を認められ、遊郭編の時点で知らぬ間に「庚(下から4番目の階級)」に昇格していた。

現在は胡蝶しのぶの管理する蝶屋敷を拠点としつつ、主に同期の我妻善逸嘴平伊之助と共に行動することが多い*4

遊郭では、宇髄天元、善逸、伊之助、禰豆子と共に柱を幾人も葬ってきた上弦の陸の討伐に成功。(ただしこの時の負傷により宇随は隊士を引退)
刀を取りに行くために刀鍛冶の里を訪れた際には、偶然居合わせた甘露寺蜜璃と共闘、禰豆子や不死川玄弥と共に上弦の肆を討伐した。
この功績が認められたのか、柱稽古の時点で「丙(上から3番目の階級)」にまでスピード出世を果たす*5



そして縁壱零式内に収納されていた戦国時代の刀を鋼鐵塚が研ぎ直した物を用い、無限城での最終決戦では下弦相当の力を持つ鬼達を瞬殺。
猗窩座との戦いでは「お前のその力は柱に届くと言っても過言ではない」と義勇に思わせる程の成長を遂げた。

無惨との戦いでは、猛毒となる無惨の血を注入され一時生死の境を彷徨った。
その間に記憶の遺伝による夢の中で祖先を通して存命していた頃の縁壱の日の呼吸全ての型を目に刻んだ。
愈史郎が投与した血清で復活した後、窮地に陥っていたカナヲを「ヒノカミ神楽・輝輝恩光」により救いだし戦いに臨む。この時炭治郎は自力で刀を紅くさせている。
夢の中で日の呼吸の見本を見た事で炭治郎の技はより洗練され、「ヒノカミ神楽」改め「日の呼吸」と称して夜明けまで型をつなぎ続けようと試みる。
無惨相手に劣勢を強いられ続けるが、復活した伊黒と共に反撃に出る。両目をやられた伊黒に愈史郎の「目」を貸し与え、わずかながら状況は好転。

が、夜明けまでの時間が近づく中……突如無惨が逃亡し始める(夜明けが近くなったため。無惨は自分の生存が第一なので決着とかどうでも良いのだ)。
鬼殺隊員の亡骸を踏みにじり逃げる無惨を見て怒りをあらわにしつつ、炭治郎は伊黒と共に足止めをかける。
このままでは逃げられないと判断したのか、無惨は分裂して逃げようと試みるも、分裂しようと膨れ上がった肉が元に戻り失敗。無惨は珠世の薬の効果により分裂が出来なくなっていたのだ。
しかもそれには細胞破壊の効果もあり、これを機に無惨は弱体化していき……。


◆台詞集

+ ...
  • なんなんだ頭から腕なんか生やして!
    (効果音:「ムッカー」)
  • だからって突然それを全部回避できるほど急に身体能力が高くなったりはしないけど!!
    (全集中の呼吸の伏線?)
  • ああ 辛抱ばっかりだったな禰豆子お前は。きっと人間に戻してやるから。きっといつか綺麗な着物を買ってやる。みんなにしてやれなかった分まで全部お前に
    (大好きな兄に甘えまくれているのがせめてもの救い) 
  • 神様どうか この人が今度生まれてくる時は 鬼になんてなりませんように
    (あくまで鬼は元人間であることを忘れない)
  • いたたっ危ない 落ち着いてください 何歳ですか
    (年甲斐もなくということで解らなくもないが、ここで唐突に年齢を気にするのが鬼滅流)
  • 和巳さん 失っても失っても生きていくしかないです どんなに打ちのめされようと
  • 醜女のはずないだろう!! よく見てみろこの顔立ちを 町でも評判の美人だったぞ禰豆子は!!
    (隠れ家までの道中ずっと訂正を求めていた)
  • 二百年以上かかって鬼にできたのは愈史郎ただ一人ですから!? 珠世さんは何歳ですか!?
    (女性に年齢を訊いてはいけない、いいね?)
  • はいわかりました! 気をつけつつ少しも油断せず、まず倒…今まで………はい!! 頑張ります!!
    (「気をつけろ!! 少しも油断するなよ もし本当にそいつらが十二鬼月なら、まず間違いなくお前が今まで倒した奴らより手強いぞ!!」に対する返答。戦闘開始直後であったこともあって追いつけてない)
  • 痛い!! いやこれは…かなり痛い!!
    (その謎な訂正のせいでこちらは腹が痛い!!かなり痛い!!)
  • 申し訳ないけど手の目玉気持ち悪いな! 申し訳ないけど!!
    (※戦闘中ですが、申し訳ないのは本当なので二回言いました)
  • でも禰豆子は人間だと判断しています。だから守ろうとした
  • お前みたいな奴は知人に存在しない 知らん!!
  • 助けてくれって何だなんで善逸は剣士になったんだ。なんでそんなに恥をさらすんだ
  • 俺はもうずっと我慢してた!! 善逸を女の子から引き剥がした時も、声を張った時も、すごい痛いのを我慢してた!! 俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった
    (長男力というミラクルパワーの初登場)
  • 頑張れ炭治郎頑張れ! 俺は今までよくやってきた! 俺はできる奴だ! そして今日も! これからも! 折れていても!俺が挫けることは絶対にない!!
    (※戦闘中に声に出して叫んでます)
  • …凄かった。でも、人を殺したことは許さない
    (打ち倒す寸前に相手の能力をほめた件について)
  • 近道なんてなかった 足掻くしかない 今の自分ができる精一杯で前に進む どんなに苦しくても悔しくても
    (任務の中で己の無力を思い知った炭治郎の苦悩と覚悟)
  • 君たちのしたことは誰も許してくれない 殺してきたたくさんの人に恨まれ憎まれて罵倒される 味方してくれる人なんていない だからせめて二人だけはお互いを罵り合ったら駄目だ
  • 義勇さんは錆兎から託されたものを繋いでいかないんですか?
  • 強い者は弱い者を助け守る そして弱い者は強くなり また自分より弱い者を助け守る これが自然の摂理だ
  • 一番弱い人が一番可能性を持ってるんだよ 玄弥

  • 失われた命は回帰しない 二度と戻らない 生身の者は鬼のようにはいかない なぜ奪う?なぜ命を踏みつけにする?何が楽しい?何が面白い? 命を何だと思っているんだ
  • わかった もういい
    (度が過ぎるほどゲスな鬼に対するブチギレ宣告。これまで二度放っており、非常に怖い。なお、かつてとある人物も同じ発言をした)
  • 貴様アアア!!逃げるなアア!!!責任から逃げるなアア お前が今まで犯した罪 悪業 その全ての責任は必ず取らせる
    (何処までも生き汚く逃げ果せようとする狡猾な鬼に対する執念)
  • 無惨 お前は存在してはいけない生き物だ
    (無限城戦で無惨の「私に殺されるのは天災に逢うのと同じことだと思え」という意味不明な持論を聞き激しい怒り……すらも通り越して、存在そのものに対する嫌悪を覚えたときに発した台詞。直前までとは一転、無表情で目に光がなくなっている。)





◆余談

好みの女性のイメージは「柴犬」「すずらん」(聞かれたのが下の弟妹なので彼なりにわかりやすく例えようとした)。
鈴蘭は「優しい」「可憐」、柴犬は「家族の敵には厳しい」「素朴で利口」といったところか。まあ、誰が近いとかは言わないけど。

こと戦闘においては主人公らしくない所を見せる時が多々ある。具体的には一際特別ではないところ。
受けたダメージ(骨折)を次の任務でも引きずっていたり、気合で痛みを超越できなかったりと、基本的に常人レベルを逸脱しない。
しかし鱗滝にきちんと教わらなかった(わざと彼が教えなかったのだが)全集中の呼吸の感覚を真菰の手伝いがあったとはいえ自力で体得している。
戦闘中にしばしば体感で技術を掴むことがあるなど、新たにその身で学び技術を習得する、向上させる能力には優れている。
本人をして「俺は努力をする事しかできる事がない」と自覚がある為、慢心する事がないのが功を奏しているといえる。
ただしよくあるバトルマンガのお約束の『主人公補正』がすこぶる低補正というのが特徴的。

  • 特殊な嗅覚で相手の感情や事の真偽、鬼の位置や隙の糸を見抜ける
    • ただし序盤はともかく激化する戦闘を有利に進められるほどの有用性はない
  • 限られた者しか使えない強力な力を引き出す呼吸法が使える
    • ただし使うと反動で大ダメージを負って戦闘不能になる
  • 作中で彼だけ複数の流派の呼吸法を併用できる
    • ただし実はそもそもどの流派の呼吸にも適性がない上、使えばやっぱり反動で大ダメージを負う
  • 代々受け継がれた真の呼吸を知る唯一の存在
    • ただしその情報はほぼ無く、真相に辿り着いたのが最終局面、しかも自身はその適性を持ってない*6
  • 鬼の攻撃すらはじき、はるか格上の柱でも倒れる頭突きの威力
    • ただし日輪刀しか効かない鬼に対しては危険すぎる上に良くて目くらまし程度にしか通じない
  • 努力の天才ともいえる不屈の根性
    • ただし命懸けの努力も本当の天才には遠く及ばないと断言されている

……などなど、長所と言える要素を悉く潰されている悲運の子であり単体では倒せなかったことが多い。ただ本当の天才ですら無惨を倒しきることが出来なかったわけだが……。
一方で観察眼や判断力といった面では勘の鋭いところを見せることがある。ただし他者との意思疎通が下手くそという

炭焼き小屋の長男で顔に火傷がある主人公とか言ったら高確率で火属性担当になる所だが、炭治郎が会得したのは水属性の流派。
また『鬼滅の刃』のタイトル候補には『鬼狩りカグツチ』『炭のカグツチ』なる案もあった。
確かに炭治郎の気質は火というより水のそれが近く思われるが、なかなか思い切りのある設定である。
と思ったら、上記のように火属性の技も使えることが判明した。
「実は最初から水と火の技を使えるようにすると明言していた」という説がある。
というのも、タイトルにある「滅」の字にはさんずい(=水)・戈(=武器)・火という字が含まれているため
あるいは、火とさんずいを除いた字が「戌」であることから、武器(呼吸)ではなく嗅覚を指しているとも。

公式の学園パロディ『キメツ学園』では、実家はパン屋という設定になっている。

読者からの愛称はそのまんまズバリ長男
ついでにいつもの同期3人組はないしかまぼこ隊*7、善逸は次男、伊之助は三男と呼ばれたりもする。
善逸の方が年上だが長男が長男だから仕方ない。


第1回人気投票の結果は総数26105票の内6742票を獲得し堂々の第1位。
2位の善逸の1.5倍、3位の禰豆子の2倍もの票数である。
後、他社の雑誌吸血鬼漫画で17位にランクインしている。




頑張れ!! アニヲタwiki(仮)は追記・修正が原動力だから項目はどこまでも強くなれる!!


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最終更新:2023年12月23日 08:54

*1 これについては長男である以上炭焼の跡取りとなる運命であり、下の兄弟の生活を担う稼ぎ頭であるからという考察がある。ちなみに印象的なセリフながら実は一度しか言っていないが。

*2 ミスではないかという意見もあるが、単行本でも修正されなかったのでミスではない模様。

*3 作中の時代では国民病とされるほどに罹患者が多く、また恐れられていた。

*4 単独で任務をこなしてきた帰りにメインの事件に遭遇する描写もあるため、常時三兄弟セットというわけではないらしい。

*5 共闘したとはいえ、上弦の鬼を二体も討伐したなら不死川同様、柱に選ばれてもおかしくないかもしれないが、まだ実力不足だったという判断なのだろう。

*6 より正確に言うなら「黒刀なので日の呼吸の適性はあるが、生まれつき額に赤い痣もなく、代々の伝承者と比較するといわば凡人」ということ。炭治郎はヒノカミ神楽を長時間続けられない。炭十郎には生まれつきの薄い痣があった程度だが、それでも肺が凍るような冬山で朝まで神楽を舞っていられるなど、その差は歴然としている。

*7 伊之助が炭治郎の名字を間違えて呼んだのが元ネタ。