バーソロミュー・くま

登録日:2015/08/31 Mon 01:06:34
更新日:2024/04/21 Sun 09:18:08
所要時間:約 10 分で読めます


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47歳 ONE PIECE ONE PIECE登場人物項目 PX-0 くま オダセン聖の本気 カナヅチ コメント欄ログ化項目 サイボーグ ソルベ王国 ニキュニキュの実 バッカニア族 バーソロミュー・くま パシフィスタ ヒーロー ルフィを完敗させた男 レーザー ワンピース 七武海 世界政府 世界政府の被害者 主人公に勝ったキャラ 人間兵器 作中無敗の七武海 偽悪者 元奴隷 元牧師 全世界人気投票98位 初登場がジャヤ編 加害者にして被害者 加害者にして被害者←自覚あり 南の海 善人 地獄絵図 堀秀行 壮絶な過去持ち 尊厳破壊 巨漢 平和主義者 悪魔の実 悲劇の人生 悲劇的ビフォーアフター 懸賞金億越え 懸賞金過小評価 改造人間 数奇な運命を背負った男 暴君 本当はいい人 本当は優しい人 民族浄化の被害者 海賊 涙腺崩壊 父親 牧師 王下七武海 略奪を許可された海賊 真面目 真面目が損する 真面目バカ 真面目過ぎた男 私掠船 絶滅種 聖人 聖人君子 聖書 肉球人間 能力者 自己犠牲の塊 苦悩の連続 菩薩メンタル 誰よりも優しい男 賞金首 超人系 進むたびに失って尚も進む事を選んだ男 運命に翻弄された者 運命を狂わされた男 革命軍 黄金の精神 黒い尾田先生 黒い集英社



さすがは…あんたの息子だな

…………ドラゴン


バーソロミュー・くまとは、漫画『ONE PIECE』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

本名:バーソロミュー・くま
異名:暴君、無敵奴隷・PX-0(完全改造後)
年齢:45歳→47歳
身長:689cm
懸賞金:元2億9600万ベリー(七武海加入により免除)
肩書:元王下七武海、元ソルベ王国国王
所属:元革命軍幹部
悪魔の実:ニキュニキュの実(超人系(パラミシア))
種族:バッカニア族(ハーフ)
覇気:不明
出身:南の海(サウスブルー) ソルベ王国
誕生日:2月9日
星座:水瓶座
血液型:X型(現実だとA型)
初登場:単行本25巻・第234話・『ご記憶下さいます様に』
好物:はちみつ、サーモン
CV:堀秀行(ヴィンスモーク・ジャッジも担当)


【概要】

世界政府公認の七人の海賊たち、王下七武海の一人。
超人系(パラミシア)悪魔の実「ニキュニキュの実」の能力者。
巨漢揃いの本作においても、ゲッコー・モリアにも引けを取らない7m近い飛びぬけた巨体を誇る超巨漢。
熊の耳がついた帽子を被り、常に聖書を携えている。

かつては「暴君」の異名の通り残虐の限りを尽くした海賊であったが、現在は「七武海の中で唯一世界政府に従順に行動する海賊」として知られている。
ただその辺はやはり七武海。世界政府の意向通りに事を解決しないこともあり、腹に一物抱えている模様だったが、真相は王下七武海であると同時に革命軍の幹部も兼任していた。
革命軍の創立メンバーであり、少なくとも12年前には既にドラゴンイワンコフと共に行動していた。
また、「ルフィがドラゴンの息子である」というイワンコフにも伝えられていなかった事実を知っていた。

バッカニア族

原作1064話で曰く、くまは“特殊な種族”である事が明かされた。
そして、1095話でサターン聖の口から明らかにされたその種族の名は“バッカニア族”。
厳密に言えばくま自身は人間とのハーフであり、純粋なバッカニア族は彼の父親である。

サターン聖によるとバッカニア族は「世界に対して大罪を犯した一族」であり、既に絶滅種であるとの事。
バッカニア族の血筋の者は巨人族の血も引いている為、他の人間と比べて体が一回り大きく、7歳の時点でもくまは普通の子供と比べても体が大きかった。
また、解放の戦士ニカについて一族代々に伝承が伝わっている。
具体的に何があったかは不明だが、バッカニア族に対する世界政府の敵視ぶりは半端ではなく、バッカニア族の末裔だと政府に露見した途端奴隷にされてしまうほど。
ある意味この世界の闇を体現する存在。

この種族がビッグ・マムが語っていた万国(トットランド)にいない3つの種族の内の1つである「歴史の彼方に消えた種族」であると考えられる*1

【人物】

寡黙かつ無表情であり、何を考えているか今ひとつわからない人物。
口癖は「的を射ている」

特に麦わらの一味には思い入れがあるのか、スリラーバークでは麦わらの一味の抹殺を命じられているにもかかわらず、ゾロの嘆願を聞き届けて止めを刺さずに引き上げたり、シャボンディ諸島ではボルサリーノとパシフィスタの力の前に絶体絶命の窮地に立たされていた彼らを能力で遠くに吹き飛ばして命を救ったりしている。
この時、レイリーに対し、ルフィを飛ばした先と自分の事情をこっそり伝えている。
麦わらの一味を助けた理由は、普通に考えれば「ドラゴンの息子とその仲間だったから」だと思われるが真意は不明。

一見すると瞳が一切見えず、白目だけの様な独特な目をしている。そこに普段の寡黙な言動が合わさる事で、文字通りの冷徹さを表している様に見える。
初登場時もこの目つき故の異質さを漂わせ、後に彼が「肉体を機械化したサイボーグ」であるという事が判明してからは文字通りの機械的な雰囲気を感じさせるための表現と思われていた。

……が、実はこの独特の目つきの理由はメガネ。単に光の反射で瞳が見えないようになっており、実際は「暴君」の二つ名からは信じられないような優しい目をしている。
彼の本来の目が見えるシーンは、過去編と彼自身の回想(これらが描写されたのは連載開始から十数年後)であり、彼がどれだけもの間自身の感情を隠して戦い続けていたかの証となった。

【戦闘能力】


旅行するなら どこに行きたい?

超人系(パラミシア)悪魔の実「ニキュニキュの実」の能力者で、掌にある肉球であらゆるものを弾き飛ばすことが出来る肉球人間である。

なんだか可愛らしい名前と能力っぽいが、その性能は現在登場している悪魔の実の中でも極悪と言っていいほど高い。
「あらゆるものを弾き飛ばす」の“あらゆるもの”とは比喩ではなく、マジで何でも弾き飛ばす事ができる
巨大な瓦礫や人間なんて当たり前、「大気」「斬撃」「炎」といったものすら弾くことができ、挙句の果てには「痛み」「疲労」といったそもそも実体がないものすら弾くことが出来る
この場合、弾かれた非実体は肉球型のエネルギー体となって可視化する。
例えば、味方に蓄積されたダメージを相手に向かって弾けば回復と攻撃を同時に行うことができ、自分自身を弾くことで、その巨体からは想像できない超高速での移動すらやってのける。
なお人間を弾いた場合は彼の任意で世界中どこでも飛ばす先を選べるようで、(距離次第だが)数日間空中を彷徨った末に目的地に到着する模様。

強いて弱点を挙げるなら、あくまで能力は掌を介して行うものであるので、両腕を封じられれば能力の殆どを無効化されてしまう。
まあこの巨漢の手を封じられるだけの力があればの話なのだが。
両手に現れている肉球は解除することができないらしく、能力を使わない時は無用にものを弾かないよう黒い手袋をはめている。扉絵では、川の鮭を獲ろうとするも能力で弾き飛ばしてしまい苦労する様子が描かれてる*2

強いのは間違いないが、悪魔の実の能力の中でもトップクラスに訳の分からない能力でもある。
悪魔の実の名前が明かされる前に能力を発揮した場面はあるが、これで悪魔の実の正体を当てることはまず不可能だし、明かされたとしても「そうはならんだろ」と突っ込むのが普通である。
しかしながら、よく「肉球」だけでこれほどの能力を思いついたものである。

元懸賞金の2億9600万ベリーは新世界編では飛び抜けて高いという金額ではなく、懸賞金=強さではないということを証明してくださるお方である。


PX-0

政府との“ある取引”でDr.ベガパンクの手により人間兵器パシフィスタに改造されており、脳以外のほぼ全てが鋼鉄の肉体となっている。型番はPX-0。
その脳もとある取引(後述)の後に改造が施され、完全に人格が消失してしまった。

堅牢な鋼鉄の肉体を持つため生半可な攻撃ではビクともせず、口からレーザー砲を放つなんてことも出来る。
ニキュニキュの実と合わせて鉄壁に等しい防御力を誇るが、ぶっちゃけこいつの場合は能力使ったほうが強いだろうが、割とレーザーをよく使用する。

口から鉄をも溶かすレーザーを発射する、連射も可能。
Dr.ベガパンクがボルサリーノの「ピカピカの実」の能力を解析し再現したもの。

  • 瞬間移動
掌の肉球で自分自身を弾き超高速で移動する。

  • 肉球カウンター
掌の肉球であらゆる攻撃を弾き返す。
弾かれた攻撃は威力やスピードはそのままに異なる方向へ飛ばされる。
攻撃してきた相手にそのまま攻撃を返したりも可能。

  • 弾き飛ばし
掌の肉球で相手に触れ、相手を消し去ったかのような超スピードで弾き飛ばす。
戦闘においては実質的な即死技で、弾かれた相手は強制的に戦場から離脱させられる。
飛ばした先はくまにしか分からず、弾かれた相手は三日三晩空を飛び続ける。
相手を飛ばす際には「旅行するならどこへ行きたい?」と尋ねる場合もある。

  • 圧力砲(パッドほう)
大気を光の速度で弾いて衝撃波を発生させる技。
被弾した箇所に肉球の形の痕ができる。
威力もさることながら、障害物で防ぐことが出来ず、それらを貫通してダメージを与える。

  • つっぱり圧力砲(パッドほう)
四股を踏んで体勢を整えてから両手を使って圧力砲を連射する。

  • 熊の衝撃(ウルススショック)
周囲の大気を両手でどんどん圧縮し、手に収まるサイズまで圧縮して相手に向けて解放、圧縮された大気が瞬間的に元に戻ることで超広範囲に衝撃波を起こし、相手を吹き飛ばす荒技。
圧縮するまで少々時間が掛かるが、その威力は絶大。
巨大海賊船のスリラーバーク全体を覆うほどの衝撃波が発生し、ゼロ距離でぶつければ巨人族や大砲による攻撃でもビクともしなかったリトルオーズJrが一撃で瀕死に追い込まれるほどの威力を誇る。

  • ダメージ弾き出し(仮称)
人間の体から疲労や負傷の痛みといったダメージを弾き、肉球型のエネルギー体を作り出す。
エネルギー体に触れると溜め込んできた痛みを一挙に味わう。
味方からダメージを抜き、敵には壮絶な痛みを与えるというえげつない使用法も可能と思われる。
なお、エネルギー体はある程度の時間が経つと、元の人へ還ってしまうため、「誰かが弾き出した痛みを受け入れねばならない」。


【作中での活躍】

時系列は新世界編を現在とする。

◆過去

47年前、南の海のソルベ王国にある教会で生まれる。
心優しき両親と共に平穏に暮らしていたが、世界政府に自身がバッカニア族の血筋だとバレてしまい、家族共々聖地マリージョアに連れて行かれ、幼くして奴隷となる。

それからは奴隷として地獄のような苦痛の日々を過ごし、久々に会った父クラップから「母さんが天国に行った」と母親の死を告げられてしまう。
息子を元気付けようとクラップは「解放の戦士ニカ」の伝承を語り聞かせたが、うるさいと天竜人によってくまの目の前で父が銃殺されてしまう。

それから時が経ち、38年前にゴッドバレーに人間狩りの脱兎として連れて行かれ逃げ出そうとするも、他の奴隷に連帯責任である事が原因で捕まってしまう。
だが、連れ戻される途中に当時同じく奴隷の1人であったイワンコフとジニーと呼ばれる少女に出会う。

人間狩りから逃れる為に彼らが立てたゴッドバレー脱出計画に協力し、先住民一掃大会の賞品である悪魔の実を手に入れるべく、イワンコフと共に行動。
混乱の最中、2人は悪魔の実を手に入れるが、その場に突如現れたロックス海賊団船員のシャーロット・リンリンがイワンコフが手にした悪魔の実を奪うものの、イワンコフがくまをその場から遠ざけた為、なんとか悪魔の実を口にする事ができ、ニキュニキュの能力を手に入れる。
だが、それを五老星のサターン聖に発見されてしまい衝撃波で吹き飛ばされてしまう。
サターン聖から「お前は奴隷になる事と死ぬ事しか許されていない…」と冷淡に告げられるが、怯む事なく

……おじさんえらいの?
生まれた時からえらいなんておかしいよ…
生まれた時から奴隷なんて生まれる意味がない

ぼくに今何かの力がついたのなら
──ぼくは“ニカ”のように…

こんな(●●●)かわいそうな人達を
一人でも多く救いたい!!

と啖呵を切った。

その後は紆余曲折があったと思われるが、くまは能力によって500人を超える命を救い、イワンコフとジニーと共に自身の母国のソルベ王国に辿り着く。
自由を謳歌する為に海へ出るイワンコフとそこで別れ、ジニーと実家の教会で共に暮らすこととなり、平穏な日々を過ごす事ができたのであった。
かつてSBSで描かれた『二宮金次郎みたいに薪を背負って歩きながら本を読む子供時代のくま』はこの時の生活を描いたものである。

8年後(33年前)、教会の牧師として成長したくまは、能力による治療もあって人々に慕われていた。
共に暮らすジニーは「甘やかし」だと諫めつつも、副作用*3を心配して傍に寄り添い続ける。
また、男たちに思いを寄せられるジニーは何度もくまと一緒になりたいと言い続けていたが、出自ゆえに不幸を味わったくまが彼女の想いに応えることはなかった。

5年後(25年前)、ソルベ王国ベコリ王は天上金を減らすためにくまたちの暮らす南部を切り捨てにかかる。
人権を失い、圧政にあらがう民たちを救ったのはイワンコフとドラゴンが率いる自勇軍――後の革命軍だった。
革命軍に参加したくまはイワンコフと並ぶ幹部、ジニーは「東軍」軍隊長として活躍していた。

しかし7年後(14年前)、ジニーが何者かに攫われる事件が発生。
天竜人に目をつけられていたらしく、天竜人の妻として誘拐されてしまった。
それから2年が経ち、ジニーから革命軍本部の電伝虫に連絡が入り、病気に感染した事で聖地から地上に捨てられた連絡を受けた。
だがジニーから「これはお別れの通信なんだ」と言われてしまい困惑。
くまは彼女から行先を言われなかったものの、迷わずソルベ王国の実家の教会に直様飛んで行った。
教会に着いたが、そこには全身が青い結晶に覆われ息を引き取り横たわったジニーの遺体と、ボニーと呼ばれる赤ん坊がいた
村人の話によるとジニーは自然光を浴びると身体が固まってしまう病気に感染していたようで、病で命を削られつつもボニーと共に船で王国へ帰還し、教会で力尽きたとのことだった。

くまは涙を流すが、残されたボニーを育てる事を決意した。

ジニー 安心してくれ…この子はおれが育てる

それからはボニーの子育てと革命軍としての活動を両立し、多忙を極めつつあったが幸せな日々を送っていた。
だがある日、ボニーの右頬にジニーと同じ青い結晶が発症してしまう。
ボニーの身を案じたくまは彼女の側にいるために、ソルベ王国にいたい事をドラゴンに話し、革命軍を離れる事となった。

ボニーが5歳になった頃、医者からボニーは「青玉鱗」と呼ばれる難病を患っていると言われる。
治療法もなく10歳までしか生きる事できないと余命宣告をされてしまう。
しかし、ボニーがこの会話を聞いておりくまは咄嗟に、「この病気は10歳までは治らない」と嘘を言ってしまう事に。

それから1年後(6年前)、ベコリが天竜人が絶賛したというゴア王国の政策を模倣した大量殺戮を引き起こす。
これにくまはとうとう堪忍袋の緒が切れ、ベコリのいる王宮まで攻め入り、彼を国から追い出した。
その後は国民からの支持により国王になるが、実際に国内の政治は先々代国王のブルドッグに任せて、彼が行なっていた。
だが、海外に追放したベコリがくまのことを「村を燃やし暴力で王位を奪った」と大々的に報道。
ベコリが再び国に戻り王位を奪いに来ることを危惧したくまは、ボニーをブルドッグ達に託し、1人海へと出た。
ベコリ率いる海軍艦隊を1人で壊滅させ、これをきっかけに彼は海賊として手配され、異名に“暴君”の名が付いた。

海に出て海賊になった後は、「青玉鱗」の治療法を見つけるために世界各地を放浪するが、*4有益な情報が見つからずにいた。
そんな中、ドラゴン達革命軍の船と遭遇し、イワンコフがイナズマ共々インペルダウンに投獄されてしまったことを知ると共に、ドラゴンの意思でジニーの永久欠番となっていた東軍軍隊長の座にベティが就任することを許可する。
そしてドラゴンが青玉鱗を治せるかもしれない人物としてベガパンクの名を挙げ、ボニーと共に彼の研究所があるエッグヘッドに向かう。

ベガパンクと出会い、彼から非公式の技術ではあるが治療をする事が可能と聞かされる。
その際に、バッカニア族を素体としたクローン兵を作り出すことを引き換えに、無償で手術を受けさせる事を条件とした。
自分のクローン兵を造られる事にくまは当初困惑したが、「自分のクローン達が誰かの人生を救えるのなら自分が生まれたことには意味があるのかもしれない」と考え、これを承諾した。
くまはボニーの病気を治せるならベガパンクが悪魔でも構わない事を話し、そんなくまにベガパンクは「聖人じゃな お前は」と言う。

だがくまは、

聖人…?…おれはただの
気弱な“平和主義者”(パシフィスタ)

と微笑みながら返した。

しかし、くまは現在海賊であるためクローンの素体としてはいくらうってつけであったとしても、今や世界に名の知れた高額賞金首であるため、そんなくまの姿をした兵器が海軍の兵士として活動していては海軍として面目が立たない事をサターン聖に電伝虫越しで指摘される。
そこでサターン聖はボニーを治療させる条件として、

  • くまが海賊として王下七武海に加盟する事*5
  • くま自身が海軍の「人間兵器」になる事
  • 最終的に一切の「思考」と「自我」を捨ててもらう事

この3つを挙げた。
これにベガパンクは余りにも人道を外れた最後の条件に憤慨し、サターン聖に猛反発する。
だが…

ありがとう ボニーの病気が治るなら
おれはどんな運命でも受け入れる…!!!

なんとくまはこの条件を承諾してしまう。

ボニーの青玉鱗の手術には半年かかり、その後一年もすれば外に出られ完治するとベガパンクから言われ、それにくまは安堵する。
しかしサターン聖は、

  • 手術後にボニーの身柄は「世界政府」が預かる事
  • くまが自我を失った時にボニーに自由を与える事
  • 手術後はボニーとの接触・逃走の禁止

と更に過酷な条件を提示し、3つ目の条件を破れば「ボニーを奴隷に落とす」と警告した。
これに対してくまは、ボニーの術後は政府の施設ではなく、育った地のソルベ王国の教会で養生させて欲しいと要求。
そうすれば、「おれは絶対に娘に会いに行かないしあんた達の言いなりに動く…!!!」と話した。
サターン聖は監視がいればどこでも同じと考えこの要求を承諾した。
半年程エッグヘッドでボニーの手術を経て、くまは再びソルベ王国にボニーを帰し、くまは彼女に「ありがとうボニー 生まれてきてくれて!!」と別れを告げて、教会から去っていった。

自我を失うまでの間は、各地で活動する革命軍の手助けなどを何も言わずに行なっていた。
また、フーシャ村から出航する1年前のルフィの様子も見に行っていた。*6

◆空島編

本編初登場はサー・クロコダイルの後任を決める会議で、暇潰しに来たドンキホーテ・ドフラミンゴと共に招集に応じて参上している*7
初登場時の懸賞金2億9600万ベリーはドフラミンゴより低いとは言え、この時点で登場していたキャラの中では中々インパクトのある額だった*8



◆スリラーバーク編

麦わらの一味と当時七武海だったモリアとの戦いが佳境にさしかかった頃に突如スリラーバークに現れ、襲い掛かってきたペローナをニキュニキュの実の能力でクライガナ島のシッケアール王国跡地に飛ばしてしまった。 (何の偶然か、これが結果的にゾロの命を救う事に…。)
モリアにクロコダイルの後任の七武海に黒ひげが就任したことを伝え、その際、「必要ならモリアに加勢する」と言ったため、モリアには激高されていた。 この後のくまの動向を考えれば、ルフィらを助けるためにモリアを煽ったのかもしれない。モリアはこのまま日の出まで逃げ続ければ勝ってたし。

モリア戦後、すでに限界まで疲弊していた麦わらの一味の前に登場。
世界政府からの抹殺司令を受けて麦わらの一味を攻撃。
気絶していたルフィを守ろうとした一味やその協力者達を1人で圧倒する。
世界政府からは全員抹殺の指令を受けていたが、「弱り切ったお前たちを消しても何の面白みもない」とルフィ一人を差し出せば他の人間は見逃してやると提案。
だが、全員がその提案を拒否したため、熊の衝撃でその場に居た全員を戦闘不能に追い込んだ。

麦わらの一味のほとんどが気絶した中、ロロノア・ゾロから、船長のルフィの代わりに自分の首を持っていくことで譲歩して欲しいと請われる。
割って入ったサンジを力づくで制止してまで申し出たゾロの覚悟を見て、くまは「今ルフィに手を出せば恥をかくのは自分」とその提案を受け入れる。
代わりに、ゾロに、自分の能力で弾き出したルフィの壮絶な疲労・痛みを代わりに受けるよう命令。
ゾロはそれをためらうことなく実行した。*9
仲間のために命を捨てるゾロの覚悟を見たくまは「いい仲間を持ってる」と呟きながら、スリラーバークを去った。

この件について、政府には「逃げられた」と嘘の報告をしたため、センゴクから「もっとマシな言い訳をしろ」と咎められている。

◆シャボンディ諸島編

大将“黄猿”や戦桃丸、パシフィスタの圧倒的な力の前に壊滅の危機に瀕していた麦わらの一味の前に突如現れ、麦わらの一味を世界各地に能力を使って飛ばした*10
その際、レイリーには「ルフィ達をここから逃す」「自分にはもう時間がない」と告げていた。

そしてその言葉通り、これが自我があるくまの最後の姿となっており、この後ベガパンクにより完全なサイボーグに改造された。

エッグヘッド編の回想ではレストランで食事をしているボニーを窓越しから覗いており、元気でいる彼女に安堵の表情を見せていた。

◆マリンフォード頂上戦争編

マリンフォード頂上戦争では世界政府からの徴収を受け、王下七武海の一人として白ひげ海賊団を相手に戦った。
この時、巨人族の海兵数人がかりでも刃が立たなかったリトルオーズjr.に熊の衝撃の一撃で重傷を負わせたり、自分と同じ革命軍の幹部イワンコフを足止めするなど活躍を見せている。
上記の通りこの時点でくまの自我は完全に失われているため、かつての仲間であるイワンコフにも容赦せず攻撃を仕掛けた。

◆二年間

頂上戦争直前に最後の改造手術を受け、完全に心を失った彼だが、その時にした取引が「麦わらの一味が帰るまでサウザンドサニー号を死守する」というプログラミングを施してもらうことであり、頂上戦争後にはそのプログラミング通り、満身創痍になりながら海軍や海賊、賞金稼ぎなどからサウザンドサニー号を無傷で守りきり、2年後に一味のメンバーであるフランキーが帰って来たと同時に「任務完了だ…」と呟きながらその場から去っていった。

◆ドレスローザ導入前

海軍本部にて「ドフラミンゴ脱退、ローの麦わらの一味の同盟」という七武海の現状にてブランニューの説明から七武海の称号を保持したまま海軍の人間兵器となっていることが判明した。

◆世界会議編

しらほし姫を誘拐しようとしたがミョスガルド聖によるこん棒攻撃で大怪我したチャルロス聖を迎えに来たチャルロスの父、ロズワード聖。
そんな彼が乗っていたのが背中にサーベルが数本刺さり、首輪と奴隷用の服をつけていた"くま本人"だった。
登場時の人物名の項目に「現王下七武海(元革命軍幹部)」の後に新たに「及び元ソルベ王国国王」という肩書が追加されていた。

ロズワード達のセリフから無敵奴隷というレンタルで他の天竜人が借りまわしており、「刃物で突き刺そうが、鈍器で殴ろうが一切悲鳴を言わない最上級の奴隷」とロズワードが性能にかなり喜んでいた。
革命軍幹部のモーリーは「くまちゃんの人生こそ世界政府の犠牲そのもの」、リンドバーグは「加盟国の国王だから見せしめに使った。神に逆らったらこうなると!」とのこと。そして、優しかったくまを政府から取り返すことを改めて誓い合った。

一方、ソルベ王国王太后「コニー」になりすましたジュエリー・ボニーがこの様子を見ていたが…?

(許さねェ……!!)

(絶対に!!!)

◆ワノ国後日談

世界会議(レヴェリー)編に乗じて革命軍のサボ・モーリー・リンドバーグ・カラスの4人がマリージョアを襲撃した事件は既に語られていたが、なんとその結末は、本物のくまの身柄を革命軍が奪還し、脱出に成功したというものだったことが判明。
ただし今までの人体改造と奴隷生活の影響によって、かつての人格は完全に消失、仲間のドラゴンを認知できず「オオセノ通リニ」と呟くなど廃人同然と化していた。

◆エッグヘッド編

ここでボニーの口からくまと親子関係にあること、くまが“特殊な種族”であることが判明。

また、CP-0がベガパンクの暗殺の為エッグヘッドにたどり着いた頃、カマバッカ王国で修理を受けていたくまが突如動き出し始めた。
能力で自身を赤い土の大陸まで飛ばし大陸に衝突、海軍から砲撃を受けながらも大陸を登り始めた。
そして、マリージョアへ辿り着くものの衛兵達に鎖で一度は捕らえられるが、「熊の衝撃」で蹴散らす。
だが、その場に元帥赤犬が現れ、顔の右半分と片足をマグマで焼かれるが、能力を使いその場を脱した。
そしてくまはエッグヘッドへと向かい、サターン聖に殺されようとしているボニーを救け、サターン聖の顔面めがけて一撃を見舞った*11
サターン聖は革命軍がくまを奪還した後に仕込んでいたはずの自爆スイッチが起動していなかったことに驚くが、実はベガパンクが取り付けていたのは特攻兵器にさせないため代替の「完全停止スイッチ」であり、本来なら動くことすらなかったのであるが、バッカニア族が持つ種族としての特性が起因したのではないかとベガパンクは推察している。
完全停止した後はベガパンク「暴」によってボニーと共に連れ出され、麦わらの一味と共にエッグヘッドから脱出することになる。

【パシフィスタ】

政府の天才科学者DR.ベガパンクの改造手術によって生み出された「人間兵器」。
つまりロボットの類ではなく、人間がベースのサイボーグという表現のほうが正しい。

詳細は項目参照。

【余談】

名前の元ネタは、海賊黄金時代の最後にして最大の大海賊として名高いバーソロミュー・ロバーツだと思われる。
そこに「くま」を繋げるネーミングセンスはONEPIECE全体で見てもひときわ異質

また海賊であるにも拘らず彼のグッズが存在しているようで、ドレスローザにて迷子になった子供が「彼の顔がプリントされたTシャツ」を着ているシーンがある。
そしてそのはぐれた子を探している母親は「くまのシャツを着てます」と子供の特徴を言って呼びかけを行っているのだが、まさかそっちのくまの絵が描かれているとは普通は思わないだろう。
作者の遊び心が生んだギャグシーンと言える…が、後のエッグヘッド編で明らかになった彼の七武海加入の経緯と加入後の行動から政府の宣伝の一環である可能性も考えることができ、単なるギャグシーンとは言えなくなったのかもしれない。

エッグヘッド編でベガパンクとくまの会話シーン、神父時代の時に髪の上に熊の耳みたいなものがあった。
108巻のSBSでその質問に対して尾田先生の答えは「寝癖」とのこと。


追記・修正はサイボーグ改造手術を受けた方がお願いします。

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最終更新:2024年04月21日 09:18

*1 他2つの種族は巨人族とルナーリア族の事

*2 ソルベ王国でジニーと平和に暮らしてた頃である模様。

*3 人々を返した後、痛みが元の人に戻る前にくま自身がダメージを肩代わりし続けていた。

*4 この時訪れていた土地は後に麦わらの一味を飛ばした国や島々となる。

*5 この時期に、当時ルーキーだったポートガス・D・エースが七武海の一角を落とした為、その後任としての加盟。

*6 ちなみに、過去に革命軍としてゴア王国に訪れていた時、ドラゴンが1人の少年を目で追っている事を聞くと、ドラゴンから「子は…親の弱点だ」と言われ、何かを察したくまは口を伏せた。

*7 なお、この時点で作者は「くまがルフィ達をバラバラの場所へ飛ばす」という展開を決めていた

*8 直前の大ボスであるクロコダイルは元8100万ベリー。

*9 くまの記憶ではくま本人は(これはおれでも気を失うかもな)と独白していた。

*10 この際、一味をそれぞれ彼らが特訓できるような場所に飛ばしている

*11 ここのシーンをよく見ると赤犬に焼かれたはずの箇所が回復している。