西条涼音

登録日:2015/07/14 (火) 00:15:00
更新日:2023/05/18 Thu 20:29:31
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私は私の生徒を守るためにこのロボットに乗ろうと思ったんです!


西条涼音とは『第3次スーパーロボット大戦Z』のヒロイン。
CV.柚木涼香


【概要】

第2新東京市の陣代高校の教育実習生。ヒビキかなめ宗介達のクラスでもある2年4組の副担任を務める。
研究学園都市で試験的に導入されている特別教育実習生であり、大学生ながら一年間の学校赴任が認められている。

ブロッケン伯爵に人質にされたところをヒビキに助けられ、そのままジェニオンに乗り込んだところ何故か出力の上昇が確認。
そのまま生徒の監督のため、ジェニオンのサブパイロットとして部隊に参加する事に。
ちなみにジェニオン搭乗時はやたらと露出の多いパイロットスーツを着用するが、これは深層心理の影響によるものだとか。

そしてかなめと共に任務で留守にしがちな面子に便宜を図るためボランティア部を設立。顧問に就任する。

【人物】

世話好きで人当たりがよく、加えて美人ということもあって一部の男子生徒から絶大な人気を誇る。
ただ、本人は勉強ばかりしてきたため、恋人はいなかったらしい。
ただでさえカップルが多い部隊なので内心結構気にしているらしく、ミサトとお一人様ネタで盛り上がったりもする。

ちなみに趣味はオカルト巡りで、「ナイト」という名前でヒビキがオカルトフォーラムに投稿している事も知っている。
それもあってヒビキの事を個人的に気にかけており、パートナーとなってからは異性として意識し始めるが、教師と生徒という立場や年齢差もあってそれを表に出すことは少ない。

ヒビキの方も多少意識している様子だが、時獄篇の段階では涼音に姉の面影を見ているだけで、異性としては見ていなかった。
ただ、「強き事は美しき哉」にてAGの開発したスーパーLOVEマシーンZによると、ヒビキの理想の女性は涼音らしい。
まあ若干仕込みが入ってた感はあったが…


ただ、ストーリーが進むにつれ、特にジェニオンに乗っている時に、歪んだ笑顔を浮かべたり、粗暴な言動をしたりと、普段の性格とはまるで違う攻撃的な一面が時折覗くようになる。
ちなみにアンチスパイラルの多元宇宙迷宮では涼音がこちらの状態である可能性が絶望として再現された。まあ他の面子に比べると毛色が違うというか、むしろご褒美的なアレだったが。


元々は異世界からの転移者であり、元の世界の記憶はほとんど無いらしい。
西条涼音という名前も当て字であり、「サイジョウスズネ」という読み方しか覚えていない。


そして天獄篇では何故かリアクターの面々と同じく、絶望の未来への言い知れぬ不安に悩まされるようになる。
しかし、時獄戦役を経て前向きになり、その不安にも絶望にも屈さずに前に進もうとするヒビキへの想いを確かなものにすると共に、涼音自身の感じる不安感は何故か少しずつ薄れていった。

そしてバルビエルのスフィア・アクトによってとうとう裏の人格が完全に顕在化し、ヒビキの敵に回る事に。




ハハ!悪くないな、この気分!
どういう事情か知らないが、向かってくるなら潰すまでだよ!!

アムブリエル


涼音のもう一つの人格。
涼音とは逆に冷静かつ自我の強い性格で、いわゆる女王様気質。粗暴で露悪的、サディスティック気味な物言いが目立つ。
何よりも自由を愛し、ヒビキを狙っているのもジェニオンといがみ合う双子のスフィアを手に入れて誰にも従わなくて済む力を欲しているため。

アムブリエルの名はいがみ合う双子のリアクターの洗礼名である「アムブリエル・ジ・オーバーライザー」から引用したもの。
つまり自分こそがいがみ合う双子のリアクターであり、ジェニオンの真のパイロットであるという意味が込められている。


その正体はジ・エーデルの並行世界の同位体の一人。
「サイジョウスズネ」という名前は、サイジョウ→最上→エーデル(ドイツ語で最上の意)、スズネ→鈴音→ベルナルという意味。
…まぁ、サイジョウの方はともかく、スズネの方は露骨にわかりやすかったため、「ジ・エーデル・ベルナルの同位体ではないか」と予想していたプレイヤーは多かった。*1
逆に、涼音の名前を鈴音と間違って覚えているプレイヤーも結構いた。

涼音が感じていた理由のわからない不安感は、ジ・エーデルが黒の英知によって知った絶望の未来に対し、同位体であるアムブリエルが抱く不安感を無意識に共有していたことに由来する。
しかし涼音本人はジ・エーデルの同位体ではないために絶望の未来などの情報は入ってこず、「自分(=アムブリエル)が何かに不安を抱いている」という漠然とした不安感に襲われていたのである。
涼音が徐々にその不安感から解放されていったのは、アムブリエルの人格が表層化するようになり、涼音とアムブリエルの感覚の共有が希薄になっていったため。

アムブリエル以外のジ・エーデルの同位体はジエー博士の召集によってその意識を統合し、AGとなったのだが、自由を愛する彼女だけはその召集に応じなかった。

そして二重人格という究極の二面性に目を付けたジ・エーデルは、いがみ合う双子のスフィアを奪うための機体として開発したジェニオンを黒の英知の欠片と共に彼女の元に送りつけたのだが、
たまたま、本当にたまたま、その場にいたヒビキがそれに触れてしまい、ジェニオンのパイロットとなってしまった。
AGが「ヒビキさんの涼音先生を守ろうとする意志がジェニオンの力を引き出した」とか適当ぶっこいて涼音をジェニオンに乗せていたのは、
ジェニオンの力を引き出すのに涼音の存在が必要不可欠だったのと、ヒビキがいがみ合う双子のリアクターとして覚醒できなかった時の保険のため。


敵対後は、修復されて人造スフィアを搭載したジェミニアに搭乗し、ヒビキに襲いかかる。
そこから立て続けにアドヴェントの裏切りとその正体を知ったヒビキの精神は限界を迎え、崩壊してしまうが、
クアンタムバーストやユニコーンガンダムのサイコフレーム、ティファの感応能力にタケルの超能力まで総動員した精神へのダイブによって復活。
更にその意志によってジェニオンはジ・エーデルの思惑すら超えて生まれ変わり、「ジェミニオン・レイ」として新生。

その力の前にアムブリエルは敗北し、そのままインダストリアル7に向けて発射されたコロニーレーザーに巻き込まれる形で自決しようとするが、スズネ救出を目指すヒビキに強引に救助され、



誰だって生きたいんだ!お前も、スズネ先生も!

だから、俺は、スズネ先生もお前も救う!

どっちが本物で、どっちが生きるかはスズネ先生とお前が決めろ!

頑張れ、スズネ先生!こんな奴なんかに負けるな!

俺の声が聞こえてるんだろ!だったら、戻ってきてくれ!俺にはスズネ先生が必要なんだ!!

スズネ先生!俺が…スズネ先生を守る!守ってみせるから!!

だから!戻ってきてくれ!!


………

…どうやら本当に私の負けのようだな…


その言葉で自身の敗北を認めたアムブリエルは涼音との統合を受け入れ、一つとなった。


統合後

統合後の人格が涼音がベースになっているがアムブリエルの要素も若干残っており、たまに黒い顔が出る。
あとヒビキへのデレが増して積極的になり、それに伴ってヒビキの心労が増した。
というか、明言こそしないだけで、もうベッドインする気満載である。肝心のヒビキが非常に鈍感なので全く進まないが。
統合後にデレが増した事を考えると、アムブリエルの方も内心ではヒビキに惚れていたのかもしれない。実際「ジェニオンを頂く」とは口にしても、ただの一度も「ヒビキを殺す」とはアムブリエルは口にしなかった。
見方を変えれば、「危険なパイロットから降ろしたい」という涼音の本心の投影ではないかと思われる。

が、統合直後に現れたアドヴェントと戦おうとした際、あっさり返り討ちにあって死亡
これを眼前にしたヒビキは無意識のうちに「いがみ合う双子」の真の力を行使し、アドヴェントへの否定で一致した12のスフィアの力を統合して絶対時間を戻し
ジェミニアをガードすることでこの事象を「なかったこと」にしてしまった。

そして至高神Zとの最終決戦で自身の消滅と引き換えに宇宙の大崩壊を食い止めようとするヒビキにジェニオンから下ろされるが、テレポートでヒビキの元に戻り、
自分達の持つ4つのスフィアと、至高神の8つのスフィア、そして人間の在り方そのものを力とする「いがみ合う双子」に同調したZ-BLUEと全人類の意志、
さらにアドヴェントとアサキム、スフィアに宿る亡きリアクター達の魂の力添えも得て、超時空修復を成功させる。

超時空修復後は自分に黙って超次元世界を旅する事を決めたヒビキについて行くことを決め、宗介やかなめの協力でソーラリアンに潜り込み、オペレーターとして共に旅立っていった。

ちなみに時獄戦役の多元宇宙迷宮でヒビキが見たのは、「スズネが二重人格でなかった場合の可能性」である。アムブリエルの方でも教師になっている辺り、結局スズネはスズネだということか。


【搭乗機】

ジェミニア


笑わせてくれるよ、ボンクラ共が!だったら、まとめて面倒見てやるよ!
やれるもんなら止めてみな!今の私は自由だよ!

全高:76.9m
重量:144.7t
BGM:禁忌という名の希望

中盤Z-BLUEとヒビキを裏切り星間軍事連合サイデリアルに加入したアムブリエルの搭乗機。
元々はガドライト・メオンサムの搭乗機だったものをサイデリアルが回収し修理したもの。
当初の動力源であった「いがみ合う双子」のスフィアが失われているため、代用として人造の疑似スフィアを動力源として運用している。
そのためスフィア・リアクトを始めとするジェミニアの特殊能力は全て喪失したが、基本性能は据え置きなので時獄篇の頃のジェミニアと遜色ない戦闘が可能になっている。
寧ろパイロットのの精神状態に機体出力が左右されない安定性を得たことで、純粋な機動兵器としては相対的にパワーアップしている。


◆余談

Z-BLUEの面々やプレイヤー間では涼音の裏人格という認識で一致しているアムブリエルだが、実は彼女の方が本来の「西条涼音」である
涼音はそもそも「解離性同一障害」を患うれっきとした精神病患者であり、二重人格はそれによるもの。
なのだが、この症状は「精神的な強いストレスやダメージから逃避するため、仮面の人格を作り出してしまう」というものである。

そしてアムブリエルはジ・エーデルの一人=黒の英知の影響を分け合う同位体の一人であるため、
彼女が解離性同一障害による仮の人格であった場合、前提自体が成立しなくなるのである。

つまり「西条涼音」という女性が、どこかの世界での自分に該当する誰かが触れた黒の英知の影響を受け、
それによって知った絶望の未来から逃避しようとして、仮の人格を造り上げ精神の底に逃げ込んでしまった。
こうして成立したのが劇中における「涼音先生」であり、現在の彼女は仮面の人格が明確な自我を以って独立し、
それが本来の人格を取り込む形で統合された状態である。

しかし、オリジナルキャラの二重人格者はオカルト的な理由や人為的な理由で二重人格になった者ばかりだったので、
現実の精神病で二重人格になったというのは地味に珍しいパターンかもしれない。

ヒビキが投稿しているオカルトフォーラムを良く見ていると言っているが、彼女のHNは「黒のカリスマ」
時獄篇序盤でヒビキがオカルトフォーラムを覗いている場面で1回だけ出てきており、涼音とは言われていないが語り口がまんまアムブリエルである。
ちなみに他の投稿者から「名前が古い」と突っ込まれていた。

なお、ヒビキやジェニオンなどの設定はゼノギアスを参考にしていると言われており、彼女の多重人格もゼノギアスの主人公であるフェイのそれに似ている。
フェイの人格構成は大体以下のようになっている
主人格:恐怖に負けて引きこもる(黒の叡智に触れる前の涼音)
第二人格:つらい現実を押し付けられた挙句黒幕に操られて荒む(アムブリエル涼音)
第三人格:第二人格を封印されてできた仮想人格。危機的状況ではちょくちょく第二人格が顔を出す(いつもの涼音)
統合人格:全ての人格がお互いを認めて統合(フュージョン涼音)


追記・修正は各自自由にやってくれ。

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最終更新:2023年05月18日 20:29

*1 あまりにわかりやすいため「ミスリードで、実は人造人間のエーデル・ベルナルの方ではないか」と予想したプレイヤーもいたほど