パイクーハン&オリブー

登録日:2014/12/12 Fri 20:55:00
更新日:2022/10/23 Sun 02:12:52
所要時間:約 13 分で読めます




パイクーハンとオリブーは、アニメ『ドラゴンボールZ』の登場人物。
パイクーハンの声優は緑川光氏、オリブーの声優は佐藤正治氏。
名前の由来は前者が中華料理の排骨飯(豚肉と青菜を炒めて片栗粉でトロミを付けたもの)、後者は果物のオリーブである。


●概要

二人共あの世の住人であり、全銀河でも有数の武術の達人。

パイクーハンは顔は面長でタラコ唇、肌はナメック星人と同様に緑色をしているが容姿はさほど似ているわけでもなく*1、頭部に斑点の模様があることからアプールと同族と思われる。
普段身に纏っている胴着はピッコロのマントと同様、力を抑える重りの役割を果たしている。
また、地獄で悪人が暴動を起こした時にはその鎮圧に出向いている。

オリブーは金髪で大柄な地球人であり、かつて神話にも英雄として名を残した人物である。


●作中での活躍

以下、時系列順に記載(劇場版含む)

1.セル一派討伐

孫悟空がセルゲームでセルの自爆によって死亡してあの世へやって来た後、パイクーハンと初対面となる。
地獄でセル、フリーザコルド大王ギニュー特戦隊ギニュー隊長は蛙として存命中なので不在)らが反乱を起こしたと聞き、悟空とパイクーハンは共にその討伐に向かった。

悟空はパイクーハンに対し、セルやフリーザはとんでもなく強いから手出しをしないようにと忠告するのだが、
悟空がギニュー特戦隊を倒した直後、パイクーハンは セル、フリーザ、コルド大王らを瞬殺 してしまう。
フリーザとコルド大王は「人造人間編」の冒頭で既にトランクスに瞬殺されていたとは言え、
つい先週までボスとして活躍していたセルまでもがあっけなく倒されたことは視聴者の度肝を抜いた。
セル一派は檻に投獄され、パイクーハンの強さを目の当たりにした悟空はワクワクした気持ちを取り戻すのであった。

また、後に悟空は北の界王の紹介によって、あの世にはパイクーハン以外にもオリブーをはじめとする、多くの武術の達人が存在することを知ることとなった。

2.あの世一武道会

その後、300年ぶりに東西南北の界王が揃ったからということで、あの世版「天下一武道会」とも言うべき 「あの世一武道会」 が開催されることになった。
なお、セルゲームの時に悟空が自爆寸前のセルを瞬間移動で界王星に連れてきたことで北の界王が死亡したため、
 本大会は 「北の界王死んじゃった記念」 という、なんとも不謹慎な名目で開催されている。
「優勝者は大界王に直々に修行を付けて貰える」という特典付きであり、これにより参加者達は一層のやる気を見せた。

パイクーハンは予選でモヒカンで褐色の肌をした巨漢の戦士ジンキョウを瞬殺。
オリブーは小柄で髭面の戦士チャプチャイの素早い動きに翻弄されるが、チャプチャイが 分裂した自分の体同士で激突 してしまったため、オリブーの勝利となった。

そして第4試合ではパイクーハンとオリブーが対決することに。
二人は 悟空にも見えないほどの超スピード で互角の戦いをするが、最終的にオリブーの場外負けとなる。
オリブーは潔く実力での敗北を認め、パイクーハンと互いに笑顔で握手を交わすのであった。

準決勝第2試合ではパイクーハンが昆虫のような姿をした戦士トルビーを瞬殺し、決勝で悟空と戦うことに。
序盤は互いに様子見をしていた両者だったが、悟空の予想以上の実力を知ったパイクーハンは、それまで重りとして身につけていた胴着を脱ぎ捨てることで真の力を発揮する。

パイクーハンの必殺技 「ハイパートルネード」 「サンダーフラッシュ」 によって追い詰められる悟空。
過去になかった 超サイヤ人の状態で界王拳を発動する という戦法ですら大したダメージを与えられない始末。
しかし、 サンダーフラッシュを発射する間に瞬間移動で背後に回りこみ、かめはめ波で攻撃する という、
悟空の奇策によってパイクーハンは遂に場外に叩き落とされる。
だが、大界王により 試合中に両者は天井に触れていた ために二人共場外扱いとされ、判定は引き分けとなる。

もっとも、実際は 「最近トレーニングをサボっていたし、悟空の修行に付き合っていたら疲れそう」 という、優勝特典の件を反故にしたい大界王の都合だったようだ。

3.ブロリー退治

映画『超戦士撃破!! 勝つのはオレだ』にパイクーハンが名前だけ登場。
今回はメインではなくチョイ役としての登場であり、本作のラストにおいて暴れるブロリーを退治するために悟空と共に地獄に向かう事になったようだ。
その後の戦いの様子は描写されていないため、不明である。

あの世でもトップクラスの達人だけあって頼りにされているようである。

4.ジャネンバ誕生

映画『復活のフュージョン!! 悟空とベジータ』にもパイクーハンが登場。
ある時、閻魔大王の元で働くサイケ鬼が悪人の魂を浄化するスピリッツロンダリング装置のタンクを換え忘れてしまう。
そのため、タンクから溢れた邪悪な気がサイケ鬼に取り付き、ジャネンバという生命体へと変化してしまった。
ジャネンバは閻魔界に結界を貼ってしまい、閻魔大王のあの世を統率する力が弱まってしまう。
結果あの世とこの世の秩序が乱れてしまい、街中ではかつて悟空が倒した悪人を含む死者が蘇り、大パニックとなった。

パイクーハンはジャネンバを説得しようとするもアッサリと拒否され、 デコピン一発で吹っ飛ばされてしまう
この後、ジャネンバとは悟空が戦い、パイクーハンは閻魔大王の救出へと向かうことになる。

前身のサイケ鬼が閻魔大王の叱責を苦手としているため、ジャネンバ及び彼の結界は悪口が弱点であり、
パイクーハンはこの後結界を破壊し、閻魔大王を救出するために「 この出来そこない! 」等の 悪口を何度も大声で叫ぶことになる
中には「 閻魔のクソジジイ!! 」といったヘタすると地獄行きになる発言も。
ピッコロやベジータといい、ドラゴンボールのクール系はキャラ崩壊する定めにあるようだ。

この後、悟空は魔人ブウとの戦いで死亡したベジータと協力してジャネンバに挑むことになる。
悟空とベジータのフュージョンの時間稼ぎのためにパイクーハンは単身ジャネンバと戦うも、幾何学的な動きに翻弄される。
そして背後を取られ、頭を挟み込むように放たれた両側のこめかみへの同時パンチを喰らって戦闘不能になってしまうのであった。

5.魔人ブウ襲来

悟空達が地球で魔人ブウと戦っている頃、パイクーハンやオリブーは大界王星で修行をしていた。

ベジットが魔人ブウと戦った時点では、既に 魔人ブウにチョコにされて食われ あの世の住人となっていたヤムチャが、
大界王星での修行を経て、組み手でオリブーを軽く蹴散らす という、それまでからは考えられない強さを発揮している。
それも「あの世一武道会」の参加者であったキドモ(羽の生えたゴリラのような戦士)との二人を同時に相手にしての勝利である。
しかも、後にこのヤムチャと クリリンが組み手で互角の戦い を繰り広げている。
大界王星での修行の効果パネェ‥‥

だが、ある時そんな大界王星に理性を失い暴走した魔人ブウが襲来。
パイクーハン、オリブー、ヤムチャ、クリリンらあの世の武道家が協力して戦うも、まるで歯が立たない。
この後、魔人ブウとの戦いは原作通り悟空やベジータに任せられることになった。

全銀河有数の達人の集まりといえども、今回ばかりは流石に相手が悪かったようだ。

『ドラゴンボール改』でも登場するが、西の界王は台詞があるのに彼らの台詞がカットされている。


●ゲームへの出演

パイクーハンは『ドラゴンボールZ 真武道会』シリーズや『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズ、
『ドラゴンボール レイジングブラスト2』『ドラゴンボールヒーローズ』『ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル』等、多数のゲームに出演している。

おまけに『インフィニットワールド』では、ドラゴンミッションの大トリを務めるという大役まで担っている。

また、『ドラゴンボールヒーローズ』では、超サイヤ人4に対抗するためにパワーアップした スーパーパイクーハン が登場している。
彼も悟空達に負けず劣らず、まだまだ上を目指しているようだ。


●主な技

ここではパイクーハンが使っていた技を紹介する。

  • バーニングシュート
名称はゲームより。
炎を纏い、相手を蹴り飛ばした後、先回りして下にたたき落とす。

  • ハイパートルネード
胸の前で腕を交差させた後、回転して竜巻を起こす。
『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズや『レイジングブラスト2』では竜巻を纏った後に相手に突進する技となっており、ガードを崩す効果がある。

  • サンダーフラッシュ
パイクーハン最大の奥義。
謎の舞をした後、両腕と拳を合わせて巨大な炎を放つ。
某勇者ロボの必殺技と同名だが特に関連はない。
「サンダー」なのに放出するのは「炎」であることは突っ込まないように。
一応、拳を合わせた時にスパークが発生しているので、強ち間違ってはいないが。

舞っている間は殆ど隙だらけに見えるが、パイクーハンの目を注意深く見てみると、視線が悟空(&視聴者)から全く離れていない
つまり、相手がどんな動きをしようとも瞬時に対応できるということなのだろう。


●ファンの間での扱い

この二人はアニメオリジナルのキャラクターの中でも上位の実力を持つと考えられており、また他のキャラクターとの戦闘によって強さ議論に大きな波紋を呼ぶこととなった。

特に話題となったのが、
「セルを瞬殺したパイクーハンが、セルゲームでセルに本気すら出させられなかった悟空と引き分けた」
「重りを付けていたとは言えパイクーハン相手に健闘したオリブーが、ヤムチャにあっけなくやられた」
ことである。

パイクーハンの強さの辻褄合わせとしては、
  • セルは悟空と戦うつもりだったのだし、油断してパイクーハンの攻撃を警戒していなかっただけ
  • 悪人は死んだら肉体を貰えないから弱体化するのではないか? パイクーハンやオリブーが生前のセルより強いとは限らない
  • 悟空はパイクーハンを場外に落としただけでKOしたわけではないし、武道会ルールでなければ敵わなかったのではないか
等様々な考察・見解が見られる。

また、オリブーとヤムチャの組み手については、
「大界王星での修行が凄いんじゃね?」「オリブーが手加減していた」「単にスタッフがオリブーの強さ設定を忘れていた」等と言われる。*2
メタ的な話をすると中の人がアニメ監督によく 「ヤムチャかっこ良くしてね」 と頼んでいたらしいので、その影響かもしれない。
後にこの場面は、アニメ版ヤムチャの戦闘力を議論する際には高い頻度で話題に上るようになった。
アニメスタッフめ、ヤムチャしやがって‥‥

ちなみに、アニメ版はこれ以外にも
ヤムチャ・天津飯チャオズが界王星での修行を経てギニュー特戦隊に勝利したり、体力を消耗しセルジュニアにやられていた悟空をヤムチャと天津飯が助けている等、
全体的に原作よりも仲間キャラが強く描かれる傾向にあるようだ。
メディアの違いを理解した上で楽しむのが正解なのかもしれない。


追記・修正は死んでも修行をやめない方にお願いします。

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最終更新:2022年10月23日 02:12

*1 ピッコロが鋭利な感じに対して、パイクーハンは目が大きめで愛嬌のある顔立ち

*2 そもそも悟空自身が結局大界王の指導を受けておらず、大界王星での修行の内容や効果自体も良く分かっていないという問題もあるが‥‥