浮遊大陸フロラルド

登録日:2014/04/23(水) 05:57:35
更新日:2024/02/25 Sun 17:27:00
所要時間:約 10 分で読めます








出典:本作のオープニングムービー


浮遊大陸フロラルドとは、『星のカービィ トリプルデラックス』に登場する舞台のことを指す。
本項目ではこれと関係が深い「ワールドツリー」についても併せて述べる。




概要

本作の冒険の舞台。
プププランドの遥か天高くに位置する、文字通りの浮遊大陸群。
大きく分けて6つの大陸が存在しており、それぞれが完全に独立している。
勿論、大陸によってその環境は大きく違う。


完全ご近所なのに今まで存在を知られなかったのが不思議なぐらいである。


これまでプププランドとは縁のない場所であったが、ある晩を境に一辺。
カービィの家から突如として世界樹「ワールドツリー」が生え、フロラルドの一部に到達したのだ。
更に、時を同じくしてナゾの男タランザデデデ大王を誘拐し
ワールドツリーを昇っていった為、これを追いカービィはフロラルドに乗り込む事となる。



ワールドツリー

プププランドとフロラルドを結びつけた、巨大な世界樹。
見てくれは童話のジャックと豆の木的なアレだと思ってもらって問題ない。


ある日、一筋の流れ星が落ちた晩にカービィの家の地面からニョキニョキと生え、急激に成長。
挙句の果てに家ごと持ち上げ、朝を迎えた時点で家は雲よりも上の高度に達してしまっていた。
(デデデ城も同じ目に遭った)

しかし、ワールドツリー自体は最初の大陸「ファインフィールド」の時点で成長がストップしている。
次の大陸へ進むには「サンストーン」と呼ばれる宝石を集め、
太陽のパワーで木を成長させ伸ばさなければならない。
正確には各大陸で一定数を集めた後、その大陸のボスから「グランドサンストーン」を取り戻す必要がある。
必要なノルマは割と緩い。


冒険中、カービィは各地で「きせきの実」が成った木を見かけることになる。
これはどうやらワールドツリーの一部らしく、
吸い込むと超強力な吸いこみパワーを得た「ビッグバン」能力に変身することが可能。
なお、採った後の木は光と共に消えてしまうが、スーパー能力と違って時間制限はつかない為、
道中でミスしても最初からビッグバン能力の状態で再開する。



各大陸

レベル1から順に大陸の高度が上がっていく。
カービィはこれらの大陸間を移動する際、ワールドツリーを伝って渡ることになる。
ワープスター使えよとか言ってはいけない。ゲームにならないから、ね?



レベル1 Fine Field ファイン フィールド

初めに訪れる大陸。
草木に満ち溢れた自然豊かな土地で、比較的穏やかな気候を持つ。
ただ、一部では容赦なく木を切り倒してカービィを潰そうとする木こりのワドルディがいるなど
まだレベル1にも関わらず物騒な印象が否めない。
早く倒れろ!倒れろ!!」と言わんばかりに斧を振るワドルディからは言い得ぬ殺意を感じる。

ボスは歴代最強の一面ボスと名高いウィスピーフラワーズ



レベル2 Lollipop Land ロリポップ ランド

2つ目の大陸。
全体的にファンシーな雰囲気で、お菓子のようなモチーフの屋外やおもちゃ箱のような室内、
そしてお化けのひしめく不気味なサーカス小屋が見所。
しかし、こちらもレベル1に負けじと物騒なところがあり、
1面初っ端から巨大戦車のロリポップタンクがこちらを執拗に狙撃してくる。
戦場かよ・・・・・・

ボスはあの絵画の魔女の片割れ、ペインシア



レベル3 Old Odyssey オールド オデッセイ

3つ目の大陸。
ワドルディトレインが駆け抜ける荒野を経て、険しい山々を登っていく。終盤はまさかの雪山と併合しており、そういう点では異質な大陸といえる。
ビッグバン能力パートの「3匹の子豚」パロディーは、色々な意味で期待を裏切らない展開が待つ。

ボスは天空のエネルギーを得て強化されたクラッコ



レベル4 Wild World ワイルド ワールド

4つ目の大陸。
ジャングルに囲まれた遺跡の土地で、鬱蒼と緑が生い茂る。
その中にあって、一つ目を覗かせる謎のお化け屋敷はどうにも違和感バリバリ。
ジャングルのど真ん中にお屋敷建てちゃったんだぜぇ、ワイルドだろぉ~?
しかも、屋敷の最深部には見覚えがある奴の肖像画が・・・

ボスは元石像現黄金像の蛇、トグ・ロ・ガラーガ



レベル5 Ever Explosion エバー エクスプロージョン

5つ目の大陸。
見るからに暑そうな火山地帯だが、そもそも浮遊大陸なのにどこから溶岩が湧いて
どのように火山活動が継続しているのだろうか?
永遠の謎である。
地下には危険なトラップが張り巡らされ、一筋縄では行かない。
迫り来るプレッシャースパイクに過去作のトラウマを想起した人は多いと思われる。
更に、これまでの中ボス達が徒党を組んだ山道も待ち構えている。

ボスはどこぞのヘタレ火竜を彷彿とさせるクソガエルヴォルゲロム



レベル6 Royal Road ロイヤルロード

浮遊大陸フロラルド最後の大陸。
月にもっとも近い大陸で、雲の上に巨大な城がそびえ立つ。
詳しくはこちらの項目で・・・と言いたいが下記と同じネタバレを多分に含むため、閲覧注意。







以下、本作の核心に触れるネタバレにつき注意!
























実はこのフロラルドでは、長きにわたり圧政を敷く暴君「クィン・セクトニア」が人々を苦しめていた。
ある日、耐えかねた天空の民たちは下界・・・プププランドに最も近い大陸に訪れると
プププランドにいるという勇者カービィに救いを求め、一粒の種を落とす。
そう、それこそがあのワールドツリーの種である。
オープニングでカービィ宅に落ちた光は、彼らが落とした種そのものだったというわけ。



天空の民が願った通り、カービィはワールドツリーに導かれてセクトニアの居城に到達。
タランザに操られたデデデ大王との決戦に臨み、そのタランザを切り捨てたセクトニアと対峙することになる。
この時、背景に見えるワールドツリーに大きなつぼみが成っており、雲海に月夜と相まって実に幻想的。

極限まで戦闘能力を引き出されたデデデを鎮め、セクトニアも倒すことができた・・・・・・








はずだった。










驚く事に、セクトニアはまだ生きていた。
今度は奥の手「あやつりの秘術」でワールドツリーと融合を果たし、ポップスター全土を取り込まんと暴走を始める。
今まで主人公を導いてきた存在が、最後の最後になって星を脅かすモノに変貌するとは皮肉なものである。
そして・・・





レベル7







Eternal Dreamland エターナル ドリームランド








真のラストバトルの舞台が幕を開ける。
展開的には『夢の泉の物語』の「レベル8 ファウンテンオブドリーム」のオマージュと言える演出である。

直訳すれば「永遠のプププランド」、または「プププランドよ永遠に」。
※プププランドの英名はDreamland


初めに天空の民とデデデ大王の協力を得て、大砲を使ってツタに覆われた城から脱出することになる。
その後、先程までワールドツリーだったもの・・・クィン・セクトニア第2形態との決戦に移る。
この戦いは歴代ラスボスの中でも厄介で、殆どの局面で落下死の危険を孕んだ状況で戦うため、立ち回りは慎重に。


一時はピンチに陥るカービィだが、デデデ大王に救われた後タランザから「きせきの実」を与えられ逆転する。
ワールドツリーの力を宿し、ポップスターを守るビッグバンカービィ。
ワールドツリーと一体化し、ポップスターを欲すクィン・セクトニア。
太陽が昇る輝かしい夜明けと共に、この星をかけた魂の戦いが始まる。


そう、第2形態を制した後は最後のビッグバン能力パート。
前作のスーパー能力がラスボス第2形態の踏み台の如き扱いに留まっていた為、この展開は非常に熱いものがある。
泣いても笑ってもこれが正真正銘、最後の戦い。
ビッグバンの驚異的なパワーを嫌というほど思い知らせてやろう。



長い戦いが終わり、遂にセクトニアが討たれる。
暴走していたワールドツリーが光と共に正常化し、解き放たれるポップスター。

そして女王亡き後・・・ワールドツリーには満開の花が美しく咲き乱れていた。


かくしてここに、ポップスターの新たな美しい名所が生まれたのであった。






エンディングを見る限り、ワールドツリーの大陸に食い込んでいた部分はちゃんと切り離されたらしい。
また、ワールドツリーに持ち上げられたカービィの家、デデデ城も天空の民によって元の大地に戻されたのだが
何故かデデデ城だけは雑そうに小さな山の上に置かれている。
城のデザインが初代仕様であることを考えると、もっと高さが足りないんじゃ・・・



余談

恒例の頭文字

やはりというか、今回も各レベルの頭文字をつなげると一つの単語が浮かび上がってくる。
そう、



F L O W E R E D



これだけ見ると前作の例から「ラスボス戦の曲名かな?」と思うかも知れないが、
実際はエンディングデモのタイトル。
実際の戦闘曲には「狂花水月」など別のものが付けられている。



残された謎

フロラルドとワールドツリーに関しては幾つかの解明されない謎が残されており、
今日もファン達の妄想考察の種となっている。



  • サンストーンについて

作中ではサンストーンを集める具体的な理由がエンディングでも明かされていない。
(集めないと先に進めない、という事は自然と分かる)
が、後にMiiverseのスタッフルームで公式がサンストーンを言及する事となった。

それによると、サンストーンにはフロラルドへ注がれる太陽の光を封じ込めており、
ワールドツリーの成長を妨げていたらしい。
更に、宝石に変換したのは太陽の光を苦手とする者の仕業だとも言われている。

そういえば、このゲームで宝石を生成できるキャラクターって・・・



  • デデデでゴーについて

本モードはカービィの冒険をデデデ大王がなぞる番外編・・・なのだが、
ロイヤルロードのラストバトルでは背景にワールドツリーが見えない。
裏エンディングの最後で、既に開花したワールドツリーが奥に見える所から察するに
デデデ大王の冒険は本編よりも後の話、という風に読み取ることも可能と思われる。

・・・もっとも、そう仮定するとある疑問点が浮かぶことになるのだが。




本作最大の謎。

ディメンションミラーといえば、『鏡の大迷宮』ではプププランドの空高くに存在しており
同時に鏡の国への入口という橋渡しの役割を担っていた。
ところが、本作ではなぜかセクトニアの部屋に飾られていて、しかも新たな心の影が生み出されている。

確かに、鏡の国とフロラルドは共にプププランドの天空に存在している。
それと、普通に考えれば美に執着したセクトニアのことである。
恐らくディメンションミラーを見つけた際に


「わらわの美しき姿を映すに丁度よいではないか」


なんて理由で回収した図が想像つかないこともない。
※台詞はイメージです
これで「この世で一番美しいのは・・・」等と言い出した日には白雪姫の魔女である。

また、様々な要素から、また前述した疑問点、合わせて考えるとこのモードで戦うセクトニアについて、


クィン・セクトニアDX=ディメンションミラーが生み出した悪意、心の影本人とは別人


とする説も実しやかに囁かれているが、真相は不明である。


+ で、あの鏡を持ってきたのは結局誰よ?
タランザ。

何とこのディメンションミラー、タランザが女王へ献上するために鏡の国から持ち出したのである。
私利私欲からくる動機ではなく、美を追求するセクトニアのために良かれと思っての行動だった。

しかし…結論から言えば、その思惑は浅はかであったと言わざるを得ない。
ディメンションミラーは強い力を秘めていたが故に、我が身を鏡に映すセクトニアに何も影響を及ぼさないはずが無かった。
日に日に鏡を使っているうちにセクトニアの心は乱れていき…最後は今のような暴君と成り果ててしまったのだ。


この衝撃の事実はMiiverseの公式スタッフルームで最後に明かされた情報である。
本作ディレクター曰く、背景にあるこのような物語はあくまでも「本作の遊びのテーマを盛り上げるため」の要素であり、意識しなくても十分楽しむことが出来るとのこと。
だが、人によってはタランザやセクトニアの印象がひっくり返るほどの裏設定であろうことは間違いない。


  • 誰がきせきの実を捧げたか

『真 格闘王への道』の最終戦にて、戦闘開始前に4つのきせきの実が出現、
それをラスボスが喰らいパワーアップするという演出が用意されている。
誰がこんな余計な事を・・・と思いたくなるが、ポーズ画面の説明文からある男の可能性がちらつく。
もっとも、巧妙なことに直接的な描写が存在しないので「かもしれない」の領域を出ない。




追記・修正はワールドツリーを登りながらお願いします。

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最終更新:2024年02月25日 17:27
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