星のカービィシリーズ

登録日:2014/04/13 Sun 05:59:51
更新日:2024/04/09 Tue 17:48:46
所要時間:約 10 分で読めます







星のカービィシリーズとは、1992年発売の無印『星のカービィ』とそれ以降より続く関連作品の総称である。


◆概要


任天堂販売、ハル研究所開発の王道横スクロールアクションのシリーズ。
ピンク色の丸い1頭身キャラクター「カービィ」を主人公とし、
吸ってはく、空を飛ぶ、コピー能力(※2作目以降)などの独自のアクションを持ち味としている。
特にアクションの要であるコピー能力でゲーム性の幅を広げており、
初心者は安心して、上級者は奥深く楽しむことが可能。


ファンの間で横スクロールアクションの作品は「本編」または「メインシリーズ」、
そうでないジャンルの場合は「番外編」と区別されている。
後者は全体的に難易度が高めの作品が多い。


シリーズ原作者(生みの親)は桜井政博
まだ無名であった頃の出世作であり、ハル研の窮地を救うと同時に
『星のカービィ』そのものを人気タイトルに押し上げた立役者でもある。
現在は既にハル研から独立し、外部から任天堂のゲームに関わることが多い。


現在に至るまでの30年以上に渡り、数多くのタイトルが発売された。
マリオやゼルダの伝説と並ぶ任天堂のビッグタイトルといっても過言ではなく、名前だけでも聞いたことがある人は多いだろう。
(実際、スマブラ等のオールスター作品では桜井政博が関わっているとはいえ、毎度の如くマリオと同列に扱われている)


ファンシーな世界観ではあるが、時に空中戦艦や謎の工場といった近未来的な文明も登場する。
また、BGMやグラフィックにも定評があることで有名。
ほとんどの作品で終盤は多種多様なシューティングステージになる。
昨今は過去作からプレイしてる人がニヤリとするようなファンサービスや
フロム脳を刺激されるキャラクターの隠れた設定などが盛り込まれる事が多い。
他、ボスどころかザコ敵キャラクターの名前が妙にイカしているのもポイント。

作品ごとに繋がりのない独立したパラレルワールドという設定だが、SDXでメタナイトと初対面でないなど部分的に引き継がれている部分もある。




◆おもなアクション


歩く、ダッシュ、ジャンプなど、他のアクションゲームでも見られる動作は省く。

  • 吸いこみ/はきだし
カービィの十八番。
大きな口を開け、目の前の敵や物体を吸い込んでしまう。
吸い込んだものは星の形をした「星型弾」として吐き出し、敵にぶつけてダメージを与えることが可能。
吐き出さずに飲み込むこともできるが、その敵にコピー能力が無ければ「スカ」扱いで何も起きない。


  • ホバリング
空気を溜め込み、風船のように膨らんで空を飛ぶ。
このアクションのおかげで、他のゲームと違い穴に落ちる危険を減らせる。
解除するときは「空気弾」として息を吐くが、ザコキャラ程度なら当てるとダメージあり。


カービィシリーズの醍醐味とも言えるシステム。実は登場したのは2作目以降。
何らかの能力を持った敵を飲み込むと、その能力を奪い「コピー能力」として得ることが可能。
その種類は実に多彩で、中には使用回数が決められたコピー能力も存在する。
詳しくはリンク先で。
最近はコピー能力の枠に囚われない特別な変身システムもよく登場している。



◆おもな登場キャラクター


各キャラの詳細はリンク先を参照。

タイトル名にもなっている我らがピンクのあくまピンク玉。
とても食いしん坊で、食べ物に目がない。
元々はプププランドの外からはるかぜとともにやってきた根無し草の若者で、1作目の事件を解決してから定住した。
基本的に敵と決めた相手に対して容赦しない。

CVは大本眞基子氏。初代スマブラで初めて声が付き、アニメ版や現在の作品まで一貫して担当している。

カービィのライバルで、プププランドの自称大王。
かつてはプププランドで食い物を独り占めするなどの悪さを働くこともあった。
お隣のカメの大魔王みたいにラスボスとしての活躍は(本人も忘れるほど)少ないが、時にカッコいい見せ場を作ることもある。

CVは『64』やスマブラシリーズで桜井政博氏が担当。『ウルトラスーパーデラックス』以降は同作ディレクターの熊崎信也氏が担当している。
アニメ版では緒方賢一氏が担当し、「~~だぞい!」という語尾が話題になった(何故か「だZOY!」とアルファベットで書かれることが多い)。


カービィのライバル2号で、星のカービィ界のイケメン担当。
常に仮面をつけた凄腕の騎士で、素顔以外については謎に包まれている。
そのためか、初期はカービィの敵であったり味方であったりとポジションが安定しなかった。
アニメ版では明確に味方として描かれ、以後のゲーム版でも味方寄りの活躍が多い。

アニメ版やスマブラシリーズではCVを私市淳氏が担当している。


かのクリボーと並んで有名なザコキャラ。むしろ踏んでもダメージが入る分ワドルディの方が強いが接触ダメージでこいつも消滅するのでやっぱりクリボーとどっこい。
今日もカービィに吸っては吐かれるか、雑草のごとく蹴散らされている。それでもめげずに頑張る姿はかわいい
カービィを除くと皆勤賞なのは実はワドルディだけ。


カービィの冒険を助けてくれる心強い仲間。
現在はゲストキャラとしての出演が多い。


星のカービィシリーズでは有名なラスボスの一族。
やたらと一つ目のキャラが多く、本格的な出番が止んでからも後のシリーズに与えた影響は大きい。


◆主要アイテム


その他のアイテムはこちらを参照。


カービィが大きく飛行するときの乗り物。
遠くの場所へ移動する時に使う。


  • 回復アイテム
カービィの体力を回復。
作品によって異なる部分はあるが、

普通の食べ物<元気ドリンク<骨付き肉<マキシムトマト

の順に回復量が大きくなる。特にマキシムトマトは全回復と強力。


  • 無敵キャンディ
取るとカービィが一定時間のあいだ無敵となり、敵に当たってもへっちゃら。
ただし1発ミスの仕掛け(落とし穴など)はどうしても防げない。
無敵中は専用のBGMが流れる。


  • 星のかけら・ポイントスター/1UP
星のカービィシリーズは残機制をとっているため、残り人数を増やす方法もちゃんとある。
星のかけらやポイントスター100個(作品によって異なる)=1UP。



◆タイトル一覧


リメイクは太字で表記。

◇メインシリーズ


タイトル 機種 発売日
星のカービィ GB 1992年4月27日
星のカービィ 夢の泉の物語 FC 1993年3月23日
星のカービィ2 GB 1995年3月21日
星のカービィ スーパーデラックス SFC 1996年3月21日
星のカービィ3 SFC 1998年3月27日
星のカービィ64 N64 2000年3月24日
星のカービィ 夢の泉デラックス GBA 2002年10月25日
星のカービィ 鏡の大迷宮 GBA 2004年4月15日
星のカービィ 参上!ドロッチェ団 DS 2006年11月2日
星のカービィ ウルトラスーパーデラックス DS 2008年11月6日
星のカービィ Wii Wii 2011年10月27日
星のカービィ 20周年スペシャルコレクション Wii 2012年7月19日
星のカービィ トリプルデラックス 3DS 2014年1月11日
星のカービィ ロボボプラネット 3DS 2016年4月28日
星のカービィ スターアライズ Switch 2018年3月16日
星のカービィ ディスカバリー Switch 2022年3月25日
星のカービィ Wii デラックス Switch 2023年2月24日

◇派生作品


タイトル 機種 発売日 ジャンル
カービィのピンボール GB 1993年11月27日 ピンボール
カービィボウル SFC 1994年9月21日 ゴルフ式ボールアクション
Kirby's Avalanche
Kirby's GhostTrap(※1)
SNES(海外版SFC) 1995年2月1日 落ち物パズル
カービィのブロックボール GB 1995年12月14日 ブロック崩し
カービィのおもちゃ箱(※2) サテラビュー(SFC周辺機器) 1996年2月8日から順次放送 ミニゲームいろいろ
かちわりメガトンパンチ (※3) サテラビュー 1996年2月22日放送開始 ミニゲーム兼体験版
刹那の見斬り (※3) サテラビュー ミニゲーム兼体験版
カービィのきらきらきっず GB 1997年1月25日 落ち物パズル
SFC 1998年2月1日(※4)
コロコロカービィ GBC 2000年8月23日 転がりボールアクション
カービィのエアライド GC 2003年7月11日 レースゲーム
タッチ!カービィ DS 2005年3月24日 ペンアクション
毛糸のカービィ Wii 2010年10月14日 毛糸アクション
あつめて!カービィ DS 2011年8月4日 群体アクション
カービィファイターズZ 3DS 2014年7月23日 対戦アクション
デデデ大王のデデデでデンZ 3DS 2014年7月23日 リズムアクション
タッチ!カービィ スーパーレインボー WiiU 2015年1月22日 タッチペンアクション
みんなで!カービィハンターズZ 3DS 2017年4月13日 対戦アクション
カービィのすいこみ大作戦 3DS 2017年7月4日 3Dアクション
カービィ バトルデラックス! 3DS 2017年11月30日 対戦アクション
毛糸のカービィ プラス 3DS 2019年3月7日 アクション(毛糸アクション)
スーパーカービィハンターズ Nintendo Switch 2019年9月5日 対戦アクション
カービィファイターズ2 Nintendo Switch 2020年9月24日 対戦アクション
カービィのグルメフェス Nintendo Switch 2022年8月17日 アクションレース

(※1) 日本未発売。「す~ぱ~ぷよぷよ」の海外向けローカライズ版。Avalancheが北米NTSC版、GhostTrapはヨーロッパやオーストラリアなどのPAL地域版。

(※2) 8つの新規ミニゲームで構成されるシリーズ作。サテラビュー配信専用作でリメイク等もされていないため、当時の受信データを記憶したメモリーパックがない限りプレイ不可能。
1つのソフトにまとめたミニゲーム集ではなく、各ミニゲームを個別に配信していた。
スーパーデラックスの販促ソフトでもあり、起動後に同作コルクボード画面を使ったCMが表示される。

(※3) スーパーデラックスの体験版として同作収録ミニゲーム「刹那の見斬り」「かちわりメガトンパンチ」を個別配信。
「おもちゃ箱」シリーズ同様冒頭にコルクボード画面のCMが表示されるが、タイトル画面は製品内のミニゲームと同じ。
スーパーデラックス販促ソフト、放送時期、ミニゲームの共通項からおもちゃ箱と一緒に扱われることが多い。

(※4)ニンテンドウパワーによる書き換え開始日。ROMカセット版(パッケージ版)は1999年6月25日発売。


この他、ゲームキューブにてリリースされる予定だった作品も存在したが、最終的に没タイトルとなったものもある。詳細はこちらの項目にて。

◆メディアミックス


◇漫画


実はカービィは連載漫画だけでも20タイトル以上存在し、ほとんどがそれぞれ別の作者によるものである。
ファンの間では漫画版カービィと言うと、大体上記のタイトルが挙げられる。
他にも単行本化されておらず当時の雑誌や付録を読む必要があったりする漫画も多く存在するが、後は各自で検索。

カービィを題材とした4コマアンソロジーもエニックス、光文社、双葉社からそれぞれ出版されており、その数は全部併せて30冊以上。
今から一気に手に入れるのは苦労するが、読み応えは抜群である。




◇アニメ

星のカービィ(アニメ)を参照。
任天堂が誇る屈指のカオスなアニメーション作品で、2001年~2003年にTBS・CBC系列で放送された。
誰がいつ呼んだか「和製サウスパーク」。あっちみたいにエログロ満載じゃないのに…
ゲーム版とは世界観やキャラクターが大きく異なるため、ギャップが嫌いな人は割り切って観るべし。


◇小説

星のカービィシリーズ(角川つばさ文庫の小説)を参照。
2013年から角川つばさ文庫出版で突然発売・シリーズ化されたメディアミックスのノベライズ作品。
作者は高瀬美恵。イラストは苅野タウ・ぽと。
メディアミックスのカービィでは原作のサイドストーリーという珍しい方向性を持つ一方、
あくまでも児童文庫の体裁を保ったユルめの作風が特徴。
…なのだが、原作ノベライズ、オリジナルエピソードを問わずゲームやアニメに通じる「いつもの」カービィらしさが爆発した作品も珍しくない。
メディアミックス作品だが、中には原作で明言されることのなかった話についての独自解釈もある。



◇その他

  • 20th Anniversary 星のカービィプププ大全
星のカービィシリーズの歴史をまとめた資料集。
ここでしか読めない開発資料もバッチリ収録している。
一時期は絶版していた事もあったが、25周年が間近に迫った2016年下半期になって再版された。



◆グッズ


アニメ展開中は関連グッズがそこそこ多かったものの、放送終了直後は非常に数が少なくなったのだが、現在ではとにかく数が多い。
特にシリーズの20周年の2012年前後から、食玩・人形・小物など様々な形でグッズ展開が繰り広げられるようになり、それ以降も急激に数を増やし続けている。
最近はとうとうご当地カービィにコラボカフェなんてものまで出てきた。以前は考えられなかった事である。
あまりに畳み掛けるようなグッズ展開でファンの財布がソウル化してるとかなんとか
有名な販売元では三英貿易やエンスカイ辺りか。最近はかのヴィレッジヴァンガードともコラボしてたり。


◆余談


任天堂ゲームの例に漏れず、星のカービィシリーズもまた黒い任天堂の一端を担うことで有名。
有名なものではゼロの目玉ポーンや、ソウル系のラスボスなど…




追記・修正はヘビーなカービィファンの方にお願いします。

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最終更新:2024年04月09日 17:48