エクストラ(星のカービィシリーズ)

登録日:2014/02/25(火) 21:24:35
更新日:2024/01/29 Mon 20:33:38
所要時間:約 11 分で読めます




ここでは星のカービィシリーズの一部の作品に登場する「エクストラ」全般を解説する。


概要

星のカービィシリーズでは元々カンタン気味な本編よりは難易度が引き上げられた、上級者向けの難易度が存在する。
早い話が裏モード、ハードモードと言い換えられる隠し要素。
これらは初回のプレイから出現するわけではなく、エンディングに到達するか、一定の条件を満たすことで解放される仕組み。
全ての作品に搭載されている訳ではなく、呼称も微妙に異なる場合がある。
(夢の泉の「エストラ」が良い例)


変化する内容は作品によってまちまちだが、難しさは本編をやっとの思いでクリアしたプレイヤーが舌を巻くほど。
最大体力が減らされるのはまだ優しい方で、ボスを含めた敵キャラクターの挙動に変更が入って真の姿を見せる場合も。
あげくの果てには表で姿も見せなかった新ボスが登場するという一種の初見殺しまで用意される始末。
おかげで並のプレイヤーどころか、腕のある上級者でも手こずらされることがよくある。



全ての起源となったのは初代『星のカービィ』。
エンディング後、デデデ大王の小芝居の後ろにでかでかと出現手順が表示されており、電源を入れ直してタイトル画面で

『select+A+上』

と入力すると


EXTRA GAME


の文字が出現。そのままエクストラモードを開始できる・・・というものだった。
(電源を入れ直す理由は、当時のゲームは大半がエンディングを終えてもタイトル画面には戻らなかったから)
当時カービィにはコピー能力なんてものが無く、それによる個人ごとの幅広い難易度調整ができない環境だった。
加えてゲームボーイ初期の作品でセーブ機能非搭載ということもあって、総ボリュームは全5面と決して多い量ではなかったのだ。
そこで「もうカービィはクリアしたから楽勝だぜ!」という、腕に自信のあるプレイヤー向けに搭載されたのが本モードという訳である。


エクストラモードが存在する作品

星のカービィ

出現 方法 は前述した通り。
「条件」ではないのは、コマンドさえ知っていればすぐに始められる仕様のため。

ワドルディとボス以外の敵キャラが総入れ替えされる。
本作では初のエクストラモードにして、今もなおシリーズ最高難度とうたわれている。
敵の大半がスピードアップしただけでなく、カービィを強烈に縦ホーミングするザコキャラ、触れただけでダメージ2になるザコの増加、触れるとダメージ3のゴルドーも増加、ボスのスピードアップ、攻撃強化・・・などなど、すべてが別物ではないか?と思わざるを得ないほど変化が多かった。
特にEXモードのカブーラーデデデ大王辺りは誇張抜きで数多くのプレイヤーを苦しめた強敵として今も語り草になっている。逆にクラッコは癒し。

ただ当時はコピー能力がまだ存在しなかった作品なので、後発のエクストラと一概に比較はできない。
それでも非常に難しいのは確かである。
また、セーブ機能がないので、始めたらクリアまで止められなかったのもなかなか大変だった。
ACアダプタがあれば中断しておけば一応できるが、当時のゲームに対する価値観の中で親という最強の敵を倒すのが無理

エクストラモードもクリアすると、最後にコンフィグ画面の出現コマンドを教えてくれる。
残り人数や最大体力を自由に設定可能なため、残機0、体力1でエクストラモードに挑む超マゾプレイも可能。
これでクリアに行き着いたら称えられていいレベル。
コンフィグ画面のコマンドは『select+下+B』。ここにはサウンドルームもある。
エンディングはいつものスタッフロールに加え、全敵キャラの紹介ムービーが入る。


星のカービィ 夢の泉の物語

エンディング到達後に解放。
この時は「エキストラ」表記だった。

前作と違い「カービィの最大体力が3」「サブゲームがレベル3固定」「セーブ中断不可」という至ってシンプルな内容。
しかし、たかが体力が半減しただけと思うなかれ。
実際にやってみると分かるが、「ミスしていいのは2回だけ」「ぶっ通しでプレイ」と考えるとかなり難しい。
安全を確保したくても、楽に増やせるはずのサブゲームまで難しくなっているのだから苦労させられる。
メタナイトがエキストラ最大の関門。

このエキストラをクリアすることによって、ファイルの称号が遂に「ほしのカービィ」となり、サウンドテストが解放される。

なお、エキストラモードクリア後に通常モードで再度ラスボスを倒すと、 エキストラモードのクリアフラグが消滅してしまう バグが発生してしまうので要注意。


カービィボウル

全コースで銀メダル以上を獲得すると出現。

表コースからスタート地点や敵の配置などが変更されるようになる。
つまり、表で通じた攻略法の通じない所がチラホラと出てきてしまうのだ。
当然難易度がより引き上げられたホールも存在するため、一からのメダル制覇は困難を極める。
逆に元より簡単になっているコースもあるため高難易度版と言うよりは、もう1通りのステージを用意しているといった感じ。

対戦用コースにも裏コースが一通り用意されている。こちらは全コース銅メダル以上で解禁。


カービィのきらきらきっず(SFC版)

無いのだが、一応該当しそうなものに「おはなし」モードが存在。
一度ラスボスを倒すと上の難易度が解禁され、コンピュータの思考が一段と強く変化する。
また、ラスボスの撃破時の台詞が変化する。


コロコロカービィ

全てのレッドスターを集めると自動で解禁。
ポップスターが赤くなり、ゲーム開始時の状態に戻される。

全体的に残りタイムを大幅に縮小されているのが痛い。
多い所でも80~100秒ぐらいがせいぜいで、短いものだと40秒でスタートという最初からクライマックス状態に。
本体を跳ね上げてタイムパネルを稼いでいかないと、ゴールまで無事に辿り着けるか怪しい。

コース内もバンパー等の仕掛けが凶悪化していたり、ゴルドーの配置が増えていたりと変化が大きくなっている。
特に2-4は、ワープスターでボスまで飛行中に見えていた謎のエリアに降り立つことになり、コースの全長がちょっと足される。
ボス自体にさほど大きな変化は無いが*1、案の定ステージに何らかのテコ入れが行われており、一筋縄ではいかない。

またミニゲームも全種類難しくなっており、『ダンス・ザ・カービィ』にいたっては1ステップごとに入力が4つずつ増えるという鬼畜仕様。


星のカービィ 夢の泉デラックス

『夢の泉』のリメイク版でも健在。表記は「エキストラ」のまま。クリアフラグ消滅バグは修正。

仕様はオリジナル版と同様。勿論ミニゲームの難易度はレベル3固定。オリジナル版からセーブ機能が追加されたので、安心して中断ができる。
今回はメタナイトの強さが以前より抑え目に調整された為、何度も挑戦すればそのうち突破できる。

また、追加モードの「メタナイトでゴー!」でも操作キャラのメタナイトが同じ体力3。
だがこちらは多彩な技を有した万能性能で、どちらかと言うとバランス調整が目的にも感じられる。しかしこれのせいで後発作品の味方としてのメタナイトは比較的柔らかいという設定が固まってしまった…。


星のカービィ 参上!ドロッチェ団

お宝120個コンプリート後に出現。

一から全120個の宝箱を集めるまでの時間を競うタイムアタックとなっており、従来のように何らかの難易度変化を仕込んでいるわけではない。
最初から全ステージとコピーのおためし部屋が解禁されるため、本気で最速タイムを狙うつもりなら、あらかじめ持ち込むコピー能力シャボンを考えておく必要がある。
宝箱の全回収がクリア条件なので、ラスボスを倒しても宝箱が出るだけでエンディングにはならない。


星のカービィ ウルトラスーパーデラックス

厳密には同一でこそ無いが、「はるかぜとともに」と対の追加ゲーム「大王の逆襲」が初代エクストラモードのリメイクになっている。
銀河にねがいを」クリア後に登場する。

各ステージは「はるかぜ」の内容を膨らませたもので、ステージが元々より長くなった。
敵キャラが初代エクストラから復活・あるいは新規登場しており
ボスキャラもデザインが少し変わり、体力・攻撃面が強化された。
また、中ボスもオリジナル版で登場しなかった連中に差し替えられ、『夢の泉デラックス』から4体参戦する。
最後の最後には新兵器をたずさえ、帰ってきたアイツが…。

また、本作からエクストラ仕様のボスラッシュも追加。すべてのゲームをクリアすると最後に登場する「真・格闘王への道」がそれである。

星のカービィWii/星のカービィWiiデラックス

メインモードをクリアすると解禁。

最大体力がメインモードの約6割ぐらいに減っている。つまり瀕死になりやすい。
これまでと違い、ザコキャラの変化はウォンキィ(スピード違い)を除くとサイズの変動程度で目立った変化は無い。
一方で中ボス以上の敵は外見・内容ともに大幅な変化を遂げ、初代エクストラを髣髴とさせる強化が行われた。
特に終盤では、このモードと真・格闘王への道にしか現れない特別なボスが…。

『Wiiデラックス』は敵キャラ周りに変更点はなく、せいぜいメインモードより配置数が増えたことぐらいである。*2
しかし、最大体力は『Wii』より更に5割と減っており、加えてステージ上の回復アイテムの大半がポイントスターに置き換えられ、極端に少なくなっている。
もちろん「おたすけマホロア」*3も封印されるため、体力2倍に頼りきりだったプレイヤー目線では4分の1の体力で固定という地獄のような仕打ちを受ける。
ポップフラワーからのドロップも皆無で、レベルボス前の部屋を除いたマキシムトマト等はランクが下の回復アイテムに置き換えられるなどとても厳しい。『Wii』のエクストラ経験者ほど「こんなに難しかったっけ!?」と驚くことだろう。
スフィアローパー撃破後のアイテムもチェリー等で回復しきれないことも多いため、可能なら…というか、異空間に限らず回復アイテムを探すよりも死んだ方が手っ取り早く体力を満タンに出来る状況がしばしば起きる。
回復アイテムがポイントスターに置き換えられているということはその分残機が増えやすくなっているということであり、多少減らしてもカバーは効く。

このような鬼畜化を遂げたのは、「わいわいマホロアランド」の追加に伴っておみやげアイテムを持ち込める=手軽に回復や攻撃アイテムを持ち込めるようになったがゆえの調整と思われる。
つまりマホロアランドに入り浸り、アイテムを溜め込んでおけば攻略が楽になるという設計。特にミッションを埋めていると、スタンプが溜まって自然と稼いでいることも多い。

星のカービィ トリプルデラックス

クリア後の隠しモード「デデデでゴー」が該当。

これ自体は過去作にあった強力キャラによるタイムアタック「メタナイトでゴー」の系譜なのだが、
更に『Wii』のエクストラモードと同じ変化(ザコサイズ変動、ボス強化版)を仕込んでいるのが特徴である。
そして最後の新ボス(ラスボス)は、アイツと思わせてまさかのアイツが…。


星のカービィ ロボボプラネット

クリア後に出る「メタナイトでゴー リターンズ」が該当。形式はデデデでゴー型なので道中一回の(レベル6は2回)の休憩が挟まれる。

操作はWiiと変わらないがメタポイントシステムがある。

全てのボスがRe:となってほんの一部の雑魚がでかくなった。ついでにリレインバーがめっちゃデコられた。
最後の4連戦はまさかの再登場を果たした奴ばっかで…。


カービィのすいこみ大作戦

一つのレベルで全ステージのゴールド評価を記録すると、そのレベルの裏面として「EX」が解放される。

登場する敵の顔ぶれが変わる、ボスが強化される、といった点は初代などと同様。
しかし、それに加えて表面のゴールからスタートまでを逆走する、ゴールが表面と全く違うという変則的なステージも少し混ざっている。
レベル1のEXから難易度は結構容赦がなく、ハイスコアのためには各所の敵の登場タイミングや配置を記憶するのが一層重要となる。

EXステージのボスは『大王の逆襲』のように「~リベンジ」と名が付く色違いの強化版。
なんとデデデ大王にもリベンジ版が登場するようになった(ガウンと帽子が紫色)。

そして、全てのEXステージでゴールドを叩きだすと、真の最終ステージ「シークレット」が解放される。
デデデでゴーのように1~5ステージをぶっ通しでプレイするという難しい内容であり、各ステージの最後にはボスも待ち受けている。
途中のステージから開始することは出来ないため、どこかでしくじるとハイスコアが一気に遠のく。

そんなシークレットの最後に待ち受けているのは、レベル5と同じくデデデ大王リベンジ…だけ?


星のカービィ スターアライズ

本編クリアで「星の○○○○ スターフレンズでGO!」が解禁。
各種フレンズヘルパーでステージを巡る。最大体力が半減し食べ物もほとんど出ないが、道中のレベルアップアイテムでステータスを強化でき、体力拡張ごとに全回復する。
一部フレンズはギミック・エリアがオミットされているため、本編と同じ感覚で挑むと少し苦労する。あと全キャラ共通のエリアもあるためそこの攻略は少し工夫した方がよい。
ドリームフレンズで挑むと、キャラごとに特別なエリアが出てくる。中には皆のトラウマも…。
そしてボスは恒例のアイツと思わせて……

また、アプデ3弾以降は「アナザーディメンションヒーローズ」が解禁される。こちらは設定上星の○○○○の後日談。
公式のエクストラゲーム枠はこっちらしく、このモードはポイントスターがwiiエクストラ仕様に。
64以来のエンディング分岐も用意されていて…?
高ランククリアすればTheアルティメットチョイスに「真・格闘王」相当のコースが追加されるが、この追加コース「難易度Secret Extra」の選択手順は-ボタン+A+↑とまんま初代エクストラの突入コマンドである。
詳細は異空間の項目参照。


星のカービィ ディスカバリー

本編クリアで開放されるエリア「絶島ドリーミー・フォルガ」が該当。
思念体となったID-F86が作りあげた異空間のステージを巡る。
各エリアごとに、各ステージからマップが一面ずつ結合されているが、そのそれぞれで敵が増量したりギミックが追加されているといった改造ステージのような強化がされている。

従来通り中ボスやボスは強化版となっており初見は苦戦を免れないが、本作では回復アイテム持ち込みやドーピングが可能なためコインスターに余裕があれば惜しまず入念に準備すればあんまり苦戦はしないかも。



追記・修正は全エクストラモードを制覇した猛者にお願いします。

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最終更新:2024年01月29日 20:33

*1 強いて挙げるなら、レベル5の青メガイターが表ではしなかった目閉じガードを行うようになった程度。この行動は本来、メガイター中最強の灰色個体が行うものと同じである。

*2 序盤からキャリーアイテムに反応するハンタースカーフィ、ハンターデクトが追加されるなど。これ自体は『Wii』からあるのだが、本作は通常のザコも新たに増やしており、例えば1-1からヌラフが出てくるなどそのステージにいなかった敵が出ることも。ただ、全ザコの配置を事細かに覚えてるプレイヤーもそうはいないと思われるので、違いに気付く方がむしろ困難だが……

*3 マホロアから体力2倍のクスリを与えられる、ステージ中で穴に落ちても助けてくれる、ボス戦中に能力星を持ってくれるといった救済措置の事。