ディビニダド(機動戦士クロスボーン・ガンダム)

登録日:2012/03/18(日) 01:41:13
更新日:2024/03/12 Tue 15:01:14
所要時間:約 6 分で読めます





わしが真に願ってやまぬものは唯ひとつ!

紅蓮の炎 に焼かれて消える
地球そのものだーっ!!!



ディビニダドとは、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズに登場する機体。



武装

  • 超大型メガ粒子砲(機体頭部)
  • 中型メガ粒子砲(顔の左目辺りの所)
  • 核ミサイル(機体胸部他多数)
  • フェザーファンネル(背部ウイング内に多数)
  • 大型クロー
  • ビームシールド

パイロット:クラックス・ドゥガチ(詳細は後述)

◇概要

木星帝国が開発した巨大MAで、『クロスボーン・ガンダム』のラスボス
機体名はスペイン語で「神性」の意味を持つDivinidadから。

天使の様な巨大な四枚の羽に、悪魔の様な顔とボディを備える。
宇宙戦艦に匹敵するサイズを誇り、威圧感はかなりのもの。
また大型クローは一撃で戦艦をへし折る程のパワーと強度を誇る。

核ミサイルを全身に装備しているのも特徴。
更に、機体の至る所に核融合炉が多数積まれており、地球で爆発すれば環境に多大な被害を与える。

通常戦闘の主武器は、使い捨て誘導兵器であるフェザーファンネル。
並のMS程度では無数のファンネルによる嵐のようなオールレンジ攻撃で近づくことすら難しい。

なお縦に長い頭部は、そのままメガ粒子砲の砲身にもなっている。


■劇中での活躍

第25話「燃える宇宙」ラストで初登場。
この時、既にキンケドゥトビアの奇襲により木星軍の旗艦でもあるジュピトリス9が大破させられ、
かなり追い込まれてからの投入ということもあり、

きょ…巨大MAだと!?

ばかな!今さらこんなものひとつで…

連邦軍大尉ハリソン・マディンの台詞通り、たった一機のMAで覆せる戦況ではなかった。
…が



※ネタバレ注意









「た 隊長っ!」
何!?







フフフ

ハハハハハ

フハハハ

アーッハッハッハ



全機、攻撃開始ぃッ!!

一機たりとて 地球へ入れるなぁッ!!


なんとディビニダドは一機だけではなく、クラックス・ドゥガチ及びその時存在していたドゥガチのクローン全員が乗り込み、
全部で7機存在していた。
この時の、7機のディビニダドが同じポーズでジュピトリス9から現れるシーンはかなり気味が悪い。


そして、ディビニダドは連邦軍を蹂躙しながら地球への進行を始める…。


疲弊しきった連邦軍にこの7機のMAを止める余力は残っておらず、戦艦を破壊し、フェザーファンネルで大量の連邦軍MSを破壊しながら地球へ進行していた。
(この時キンケドゥとトビアは、それぞれザビーネ、カラスといった強敵に阻まれ、直ぐにディビニダドを止めに行く事は出来なかった)


連邦軍に諦めの色が見え始め地球に災厄が迫るその時、

静観を決め込んでいたコロニー軍が、連邦軍の援軍に駆け付けた。

そして、ドゥガチの予想していたミリタリーバランスは崩れ、戦況は互角になっていった…。




以下、クライマックスのネタバレ注意







この時、カラスを討ったトビアがある事に気付く。


「暴れまわる7機のMA――」

「――違う!機械は憎しみを表さない!」

「MAは8機なくちゃいけないんだ!」

この時、戦場に出ていたディビニダドは7機
しかし、それまでにクロスボーン・バンガードに対してドゥガチはオリジナルを含め10人が存在していることを宣言していた。

それまでにその内2体(衛星イオでの囮とエレゴレラのパイロットに一人ずつ)が討たれていたので、
本来ならばディビニダドは8機存在する事になる。

その時トビアは、ジュピトリス9の残骸から地球へ放たれる一つのカプセルを目撃する。


急行するトビア。



そのカプセルの中には――残る最後のディビニダドの姿があった。
(おそらく核ミサイルもこの機体にのみ搭載されていたと推測される)


実は最初に出現した7機のディビニダドは囮で、自らの手で地球を破壊する事を狙うオリジナルのドゥガチは隠れて地球へ突入しようとしていた。

ドゥガチが掲げていた「地球侵攻」は国民に対する方便で、彼は個人的な憎しみ・妬みの感情から地球を滅ぼそうとしていた、というのが真実である。
全身に核ミサイルを搭載したディビニダドで地球に降下することは「地球と刺し違える」ことに等しく、ドゥガチは初めから自身の生存など度外視している。
ザビーネに対して「地球なき後の世界などどうでも良い。お前やカラスにくれてやっても構わぬ」と言ったのはそのため。
単に滅ぼすだけならクローンの乗った機体を向かわせれば良いにもかかわらず、自分の手で破壊しなければ気が済まなかったところあたり彼の憎悪の激しさがうかがえる。

大気圏への突入を開始するカプセル。

そして、全ての人間の可能性を信じるトビア全ての人間を憎むドゥガチ、最後の戦いがはじまった…。

地球へ降下しながら激闘を繰り広げるX3とディビニダド。

しかし、元々戦いのプロというわけではなかったドゥガチ(御年8X歳)は、NTとはいえ未熟なパイロットであるトビアにすら圧倒され、
融合炉を爆発させないよう機体が分断されてゆく。

そして切り札の核ミサイルすら、弾頭のみを切り落とすというトビアの荒業に封じられ、
残った頭部メガ粒子砲を撃とうとするも、チャージ中にX3がIフィールドをフル展開させて砲身に突入した為に暴発し、半壊。

「紅蓮の炎に焼かれていく地球」を見て狂喜するドゥガチ。それが自らが炎に包まれているが故に見えた幻だとも知らず…。


二人を追いかけてきて、トビアのコアファイターを回収したキンケドゥは告げる。

「…クラックス・ドゥガチ!例え幻でも…あなたにそれを見せるわけにはいかないっ…!」

振るわれたX1のスクリューウェッブは妄執にとらわれた哀れな男を叩き潰し、機械仕掛けの神は地球の海に沈んでいった…。


また、宇宙に残っていた他の7機もコロニー・連邦両軍によって撃破され、ドゥガチの野望は完全に潰えたのだった。



ちなみに、ディビニダド全機が地球への降下を試みていれば阻止は困難だったと言われている。
だが、ドゥガチは人間性を捨てたと宣言する中で、自らの手で地球を破壊する・憎しみを精算する事にこだわり、他の7機を囮として使ってしまった。

結果的には、残っていた彼の最後の人間性こそが自らを敗北へと誘ったのは皮肉しかと言いようがない。



◇その後

■続編において



“新”兵器ではないし… 必殺というわけにもいかない

だが 賭けてもいい―― 絶対に驚くぞ



木星戦役から20年後の世界において…木星圏内で実しやかに噂される都市伝説があった。

「衛星イオでの囮とエレゴレラのパイロットの2体のコピーにも
ディビニダドが用意されていた」

さすがに実在は疑問視されていたのだが、その内の1機をサーカスが極秘裏に回収していたのである。
これに関してはサーカス内でもごく一部の者しか知らず、折を見てどこかに売りつけるつもりだったらしい。
なお、核ミサイルは搭載されておらず、かつての様な破壊力は無いとの事。

しかし、キゾ中将が率いるザンスカール造反軍との戦闘でサーカス団長クォ・グレーも死亡し、仮のトップとして団をまとめたコーシャは独自の判断でフォント達『蛇の足』に手を貸す事を決意。
バイラリナを失い他のMSも無い中*1、最終決戦にてコーシャが当機を駆る事となる。

かつて地球を核の炎で焼きつくそうとした機械仕掛けの神は20年の時を越え、地球に降りかかる災厄と立ち向かう……。
巡り巡って因果な話である。
ついでに息子を止めるためという盛大な皮肉つき。本機を見たキゾ曰く「“親父”の亡霊」。

ミダスの光の謎を解明したフォントの提案で、ミダスと戦うMSには「別系統のセンサーを組み込む」改造が施されたのだが、本機のそれは「額のセンサー内にVガンダムの頭部を丸々入れて接続する」という大胆な方法を用いている。
アシスタントが発行した同人誌では本機は「ディビニダド改」と名付けられている。コクピットがサイキッカー用の新造品に交換されており、これはコルニグスをベースとしてシャンブロの技術も反映・応用されているらしい。そのためか、パイロットを囲むように配された円形のディスプレイはコンソールパネルがサイコミュに反応すると光り出す。
戦闘ではトモエの駆るMA「カオスレル」と大型MA同士による格闘戦を繰り広げ、エンジェル・コール注入用ビット攻撃も、特殊ヒーター付きのフェザーファンネルをぶつける事で半ば強引に封じた。


  • 機動戦士クロスボーン・ガンダム X-11
それから更に17年後、ついに最後の1機が登場。
といっても兵器として起動する事はなく、木星のタカ派組織「オリンポスの下僕」の秘密基地オリンポスにおいて動力炉代わりに据付けられていた。


■デザイン

他のメインメカと同様、長谷川氏が描いたラフをカトキ氏が整えるという形で生まれている。初期段階では完成系よりも小さく細身だった。

コンセプトはメカパズズ
メソポタミア神話の魔神「パズズ」から取られており、ラフレシアの前身として知られる没メカのメドザック・バスースとは何か関係があるのかもしれない。


■他作品において

バイオ脳からニュータイプを学ぶ為にレオスがコピーを残していたが、オリジナル敗北を感じ取った最後のバイオ脳が地上に向かって降下してしまう。
そして自身に積まれた核ミサイルを発射しようとするも全て無力化され、トビアとの連携で最後の機体も破壊された。

この事から全ての機体に核を積んでいた可能性もある。


■ゲーム等での活躍

クロスボーンにスポットが当たるシリーズで登場。
ちなみに初登場はF。
初期攻撃力は55とかなり高いが如何せん防御が10と紙装甲。しかし、HPが約6万と全機体中最高の数値だった。
魂辺りの原作再現っぷりには頭が下がるが、同時に多数のプレイヤーがその戦力に圧倒された。
高攻撃力に大火力ビームとファンネルにMAP兵器という紅蓮の炎でこちらを焼き消してくれる。


  • VSシリーズ
EXVS家庭版、トライアルミッションにて参戦するもCPU専用機のため使用することはできない。
気味の悪い登場シーンはムービーで完全再現。
しかし、ドゥガチの技量が足を引っぱるのか、動きが鈍く的も大きく、攻撃のすべてが見てから回避・防御可能と
他の巨大ボス機体と比べるとぶっちゃけかなり弱い。
「機動性の遅い巨大兵器は小回りの利く飛行戦力に弱い」という戦争の定石どおりのデカい的である。
そのためなのか登場ミッションは複数の撃墜や他のボス機体との抱き合わせなどが多く、単独撃破の機会は少ない。

また、トビアの乗機が「コノシュンカンヲマッテイタンダー」ことフルクロスのため、キンケドゥのトドメ以外は原作再現ができないのも評価を下げている。
この問題は後に次回作「FullBoost」でX3が参戦したため解決された。
ただ、動きは鈍いもののフェザーファンネルと掴み格闘の百舌落とし、核の火力は凄まじい。

別のミッションではこいつとデストロイが争っていて巨大MAがダウンする珍しいシーンを見ることができる。
さすがに本体程の性能ではないものの、原作通りクローンの駆る他のディビニダトが登場する悪夢のような光景も拝める。
ただし、それでも弱い。ヘビーアームズなどの弾幕を張れる機体なら完封も可能なレベル。

第2次スーパーロボット大戦αで原作通り、クロスボーン・ガンダムのラスボスとして初登場。
ルートにより、オルファン落とし前かアクシズ落とし中に出現する。
ドゥガチ本人が搭乗する機体は、コピー体が搭乗する機体を数機撃墜しなければ出現しないが、
手っ取り早くコピー体を片付けようと思ってMAP兵器を撃っても小隊長能力で無効化されるので注意すべし。

その後、時系列的にはスカルハートが展開されてるスーパーロボット大戦Vにもドゥガチ(クローン)と共にまさかの出演。
ガミラスのグレムト・ゲール艦隊の秘密兵器として実は生存してたシリーズの大トリを飾り、3つの地球に合わせて3機同時出現。
オリジナル譲りの憎悪を燃やし募らせており、時空融合でヤバい状況の地球の最期を見届けようとする。
ただ、ユニットとしての立ち位置的にはサイズの大きな中ボスといったところ。他にも強敵が待っているので消耗はほどほどに…

スーパーロボット大戦Tではすでにドゥガチ諸共爆散したかと思われたが、終盤で彼のクローンごと7機同時に出現し、プレイヤー部隊に逆襲してくる。
回避型の強制出撃組には厳しいエースボーナス『気力130以上で与ダメージ1.2倍。自軍フェイズの開始時、精神コマンド「必中」がかかる。』を出現時点で1機が発動させてくる上に、
もたもたしているとグリプス2が地球に発射されてゲームオーバーになるため、相応の戦力でまとめて撃破する必要がある。
条件を満たすと年齢差バリバリのジジイ対決が繰り広げられることに…

中盤のミッションで登場。コロニーなどの破片が漂うデブリに紛れて地上へ降下を狙うが、主人公たちの部隊が阻止しようとする。
強力な攻撃(マルチプレイの場合一撃が即死に近いレベル)をしのいで本体数か所を破壊すれば終わり・・・ではなく
原作通り複数機が登場、さらに母艦であるアークエンジェルにまで別働の1機が向かうという万全の策で主人公達を苦しめる。
仲間の犠牲などによりなんとか全機を撃破したはずがそれらはすべて囮であり、主人公達を巻き込んで自爆特攻し主人公達が大破。その光景を後に本体である1機が大気圏に突入しようとする。
実際の大きさも本来に近い超大型であり、頭部メガ粒子砲、フェザーファンネル(ファンネルミサイルに近い)、目から発射されるメガ粒子砲、広域に同時着弾する核ミサイル?等多数の武器を披露する。



追記、修正は地球が燃える幻を見ながらお願いします。

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最終更新:2024年03月12日 15:01

*1 団も余裕が無く、ファントムとデスフィズの修理だけで精一杯だった