アムロ・レイ

登録日:2011/02/23 Wed 23:48:33
更新日:2024/03/13 Wed 08:28:09
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「アムロ、ガンダム、カタパルトスタンバイ!」

「……宇宙(そら)か……!!」


「アムロ、行きます!!!」


TVアニメ『機動戦士ガンダム』及び劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主人公。
サイド7に住む機械いじりが得意な少年だったが、成り行きでガンダムに搭乗した事でホワイトベースの乗組員として組み込まれ、後にジオンから『連邦の白い悪魔』と恐れられる地球連邦のエースパイロット

  • CV:古谷徹
  • 出身地:鳥取県(TV版),プリンスルパート(劇場版),ロサリト(THE ORIGIN)
  • 所属:一般人→地球連邦軍→反連邦組織カラバ→地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベル

搭乗機



劇中での活躍

○「U.C.0079「一年戦争」


こいつ、動くぞ…!

あくまで戦争と無縁の民間人である事に変わりなく、それなりに戦意も勇気もある少年だが、度重なる悲劇や戦闘への恐怖、周囲の無理解等が重なり、度々年長者に修正をくらっている。
その際に発した


親父にもぶたれた事無いのに!

は、ガンダムを知らない人でさえ知っているほど有名。
後の話でもリュウにも殴られるので、このイメージのみが先行して「甘やかされて育った典型的なヘタレキャラ」なイメージがついているが、実際のやり取りを見ればわかる通りこの修正は八つ当たりでしかない。

ジオン軍の敵襲の際に出撃を拒否してボイコットしたアムロに対し、「甘ったれ」と言い放って平手打ちをしたブライトという構図なのだが、
この時アムロはそもそも軍人ではない民間人協力者の立場である上、一向に止まないジオン軍の追撃に対し、果敢に応戦を続けているにもかかわらず、保護した民間人から苦情が止まない状況。
そんな理不尽な状況で心身ともに疲弊しきっていた結果にボイコットを言い出した訳なので、甘ったれていてもいなくても、とても責められたものではないだろう。
しかもそんなアムロに対しブライト*1が軍規を押し付けて出撃を強要し、アムロが「そんなにガンダムを動かしたいならあなたがやればいい」と正論を返された事に逆上しての平手打ちである。

ブライトはこの際にアムロを「甘ったれ」と言い放っているが、上記の通りほぼ八つ当たりと言って差し支えない理不尽な言いがかりである。
しかもそこまでされているにもかかわらず、アムロは幼馴染のフラウ・ポウが代わりにガンダムに乗るという話になりかけている事を知り、結局ガンダムに乗って出撃しているほど。
と言うかこれらの経緯が無くても、技術士官の夫が持つ特権を利用するために離婚しないまま浮気を続けて別居する母、そんな母を知りつつも仕事優先で放置するという複雑な家庭で育っており、とても「甘やかされて育って」いるとは言えない人物である。
とはいえガンダムの軍隊は なぜか 未来なのに太平洋戦争時の気風を受け継いでおり
部下を殴ってしつけることを「修正」と呼ぶのも旧海軍の踏襲と小説版で明記している。
旧軍の基準で考えればただの子供が軍人に従わないだけで殴るには充分に正当な理由になるし
指導していただいたのに さらに反抗的な口を聞けば追加でボコられるのも当然で
1970年代に「軍隊っぽさ」を表現するなら妥当な演出の範疇だったりする。

実はアムロが視聴者の前で初めて喋った内容は「ハロ、今日も元気だね」である。
ロボットアニメの主人公が自分の作ったおもちゃとおしゃべりする機械いじり好きな少年 という前例は少なかったので、ナヨナヨしたアムロを表現するために古谷氏は気合を入れてだらけたアムロを演じたそうな。*2

MSパイロットとしても判断力・反応速度・操縦技量・直感など全てが別格として描かれているが、肉体的には普通のメカオタクの一般人なのでビグロ戦で気絶したり、ブラウ・ブロ戦直後に敵が突っ込んできたらやばかったり等、ちょくちょくピンチになっている。
劇場版「ククルス・ドアンの島」でも自分と同世代の子供と共に海に潜りその子供は無事だったものの、後を追いかけたアムロは溺れかけて大ピンチになったシーンもある。
そもそも初めは素人なので非常に優れた順応性がある程度でガンダムの装甲・パワー・学習型コンピュータに助けられている点が大きかった*3

しかし多くの人々との出会いと別れ、『赤い彗星』シャア・アズナブルとの戦い、呪縛霊ララァ・スンとの接触を経て人間的にも成長し、ニュータイプ(※以下NT)へと覚醒。

ランバ・ラル戦では(アムロ自身の勝利感は薄かったものの)ほとんど圧勝、黒い三連星を相手する不利な状況をものともせず返り討ちにし、ズゴックを駆るシャアを少し戦っただけで撤退に追い込む(*3)など、既にジオンのエースというだけでは対抗出来ないほどに成長。

ランバ・ラル戦後は、かつて目立った周囲との軋轢や独断専行的な行動は鳴りを潜め、ホワイトベースから退去するカイには気遣いと餞別として工具を渡したり、戦死したリュウに対する連邦の事務的対応に反感を示したりと、ホワイトベース隊を大切な仲間として行動している。*4

再び宇宙に出た頃にはNT能力にはっきりと目覚めており、出会いがしらからの攻撃などの突発的な危機も直感で度々回避(余裕ではなく、よく「うわあー!」と叫んでいる)し、新MSやMAに勝利し続け、最終的にはNT能力に目覚めたシャアの駆るジオングを激戦の果てに撃墜*5
この時、頭部を被弾するが、メインカメラが映らないまま防衛線を突破してア・バオア・クーに侵入。
あのラストシューティングに至ってはシャアの行動を完全に見抜き、被弾直前にガンダムから脱出しており、オートパイロット機能で相打ちに持ち込んだ。
シャアとの決闘を終えた後は敵の動きや構造を把握し、絶体絶命の危機に瀕していた仲間達にNT能力で個別に指示をして退路を導く。
その結果、自身を含むホワイトベース隊を全員生き残らせ、連邦軍全体を勝利に導いた伝説的な英雄となる。

この時点での階級は少尉。
その撃墜数は連邦第2位で、戦果は一年戦争終盤の3ヶ月という短期間で挙げられたもの。
因みに1位のテネス・A・ユングは架空の人物説*6やアムロを危険視した連邦軍によるスコアの水増し説がある。
が、実在しようしなかろうと開戦当初からの名だたるエースを抑えて2位になった凄まじさに注目する所だろう。

この戦いでアムロが残した戦闘データは後のMS開発に多大な影響を与えたと言われる。

その後、悲劇に終わった敵と分かりあえたことや、実際に奇跡的な経験を経てNT能力そのものを『人類の革新』と信じるようになる。
後に「ニュータイプとは何か?」と何度も取材を受けるも、超能力に類するNT能力はどうしても抽象的な説明になったり、基本的にはNTでなければ実感できないことでエースパイロットの直感的な技能だと誤解を受けたりしたため、大衆の理解は得られなかった*7
更にアムロを含む多くの者にとってのNT能力や思想は、ジオン・ダイクンの思想やレビル将軍の理解していたNT論とは異なり(※別にアムロ達がNTについて勘違いしているわけではなく、異なるだけ)、分かりあえたところで戦いを回避できるわけでも、必ずしも適切なコミュニケーションが図れるわけでもない*8など諸々の課題もあり、
視聴者どころか制作スタッフにとっても難儀なことになっている。





U.C.0087グリプス戦役



人はまた、同じ過ちを繰り返す…全く!

英雄の戦後はNTを恐れた連邦政府により軟禁に近い生活を強要されていた。
といっても本人はララァの喪失や一年戦争で殺しまくった事で相応に精神が疲れており
もし自由に行動できたとしても戦争に首を突っ込むよりは現状の方がマシと考えていたためで
アムロであっても7年は休息が必要な状態だったと言える。

しかしかつての戦友達の説得・協力により反ティターンズ組織「エゥーゴ」やその協力組織「カラバ」に合流し、クワトロと再会を果たす。
その際、輸送機をアッシマーにぶつけるなどブランクを感じさせない卓越した操縦技術を発揮し、エゥーゴ合流後はリック・ディアス、ディジェを駆り活躍。
7年ぶりにもかかわらず、苦戦するカミーユに「後ろにも目をつけるんだ!」とアドバイスする*9など、寧ろセンスが更に洗練され、常人から逸脱したレベルに達していた。
実際カミーユに対しては先輩としてこまめに指導や助言をしており、そのカミーユがフォウを失って慟哭したときはララァを失った時の事を思い返しつつも複雑な表情を浮かべていた。
なお小説版によればアムロにとってはシャアという恋敵+戦士としてのライバルがいたので自制できたが、
もしシャアがいなければ アムロはララァのためにジオンに寝返っていた可能性が高い と自己分析していた。
なのでカミーユがフォウに傾倒しているのをみてカミーユがそうなったかもと懸念していたらしい。
昔のカミーユならやりそうで怖い

戦局が宇宙に移った後の活躍は詳しく描写されていないものの、地上に残りパーソナルカラーに塗装されたアムロ専用Ζプラスを駆っていた「らしい」。*10余程好評だったのか、映像化されていないにもかかわらずMGでプラモ化されている。
ちなみにこの頃は台詞まわしがエロチックで、他人が聞くと口説いているように聞こえる天然ジゴロ。

なおアムロは士官学校を出ていないので佐官になれない、とよく言われるが
軍の士官学校とは士官(幹部)として必要なことを教育して、その資質があると認めた者のみを卒業させて士官の身分を与える学校であり、
また士官になった後も時々戻ってきてさらに高度な教育をする軍の教育機関なので、
士官学校を出ていない軍人が士官、まして高位の士官になれないのは当たり前のことである。*11

そして才能と意欲がある兵ならば上官が「今度の士官学校試験の紹介状を書くからがんばって偉くなって帰って来い」と声をかけるものなので
一年戦争からここまでの ヒマしてる7年の間に士官学校に行っていない という時点で軍上層部のアムロへの扱いがうかがえる。
アムロが出世の階段を登るだけでも色々まずい上に、士官学校で他の若い士官候補生達とコネや「同期の絆」でも作られてはたまったものではないため、もしアムロが行きたいと言っても間違いなく連邦軍が許さないだろう。

もっとも、ティターンズが敗れエゥーゴ派(もしくはエゥーゴを支援していた勢力)が連邦主流部にて台頭してから*12の五年間も、アムロが士官学校に通った・推薦されたという話はないため、
アムロ自身が「パイロットを続けられなくなる」とかの理由で*13出世に興味がなくて断っているという可能性もあるが*14
あと純粋に学力が足りず士官学校を卒業できなかった可能性もある。いちおう、小説版ではちゃんと士官学校のMS課を卒業できたが
???「士官学校なんてそんなに難しくないさ」



○U.C.0091~U.C0092 「ティターンズ残党追跡~ネオ・ジオン残党遭遇」

作品:『機動戦士ムーンガンダム』

この手でガンダムを堕とすとは…宇宙は俺に冷たいな…

宇宙世紀0091年時点では、ブライト・ノア大佐率いる外郭新興部隊「ロンド・ベル」に所属し、クラップ級宇宙巡洋艦「ラー・ザイム」のモビルスーツ隊隊長に赴任。ティターンズの残党やシャアの行方を追って各地を転戦している。その際に、ティターンズの残党が切り札として持ち出した「サイコガンダムMK-Ⅳ"G-ドアーズ"」を撃破している。
その後、G-ドアーズの残骸は約1年をかけ、「機動戦士ガンダムΖΖ」にも登場した旧型コロニー「ムーン・ムーン」に漂着。ネオ・ジオン残党軍の試作MS「バルギル」の修理材料として使われ「ムーンガンダム」の誕生のきっかけとなる。

宇宙世紀0092年、ロンド・ベルの所属艦であるラー・ギルスの異常を聞きつけて駆けつけたところ、ムーン・ムーンに住む少年のユッタ・カーシムが操るムーンガンダムと交戦する。その最中に、ラー・ギルスがネオ・ジオンの過激派に占拠され、ネオ・ジオンの姫君であるミネバ・ザビが艦内にいることを知らされ、ユッタと共にラー・ギルスに仕掛けられた毒ガスのボンベ破壊に取り組み、時間ギリギリで成功させ、ミネバ救出にも成功する。

戦闘終了後、ユッタにMSパイロットとしての訓練をつけ、ミネバを護りたいと願うユッタに心構えを説く。その後、ラー・ギルスにリ・ガズィの試作型「リガズィード」を預け、地球のラサを目指すラー・ギルスと別れ、ラー・ザイムに戻る。

この頃の乗機は、ディジェを宇宙用に改修した「リック・ディジェ」。アムロはΖガンダムの配備を希望していたが、地球連邦軍は未だにアムロの力を恐れており、ガンダムタイプの配備を許可していなかった。
前述のリガズィードも、何とか無理を言って建造してもらったものの、アムロが望む水準には達しておらず、やむなく自分でガンダムを設計することを決意する。これこそが後のνガンダムだが、この頃はフィン・ファンネルの搭載は想定しておらず、純粋な汎用MSとして開発する予定だった。しかし、ムーンガンダムの装備する「サイコプレート」を見て、フィン・ファンネルの着想を得るに至った。


○U.C.0093 「第二次ネオジオン紛争」

作品:『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』

貴様ほど急ぎすぎもしなければ、
人類に絶望もしちゃいない!

引き続き、ブライト・ノア大佐率いる外郭新興部隊「ロンド・ベル」のモビルスーツ隊隊長として活躍。

グリプス戦役にて行方不明になっていたシャア・アズナブル率いるネオ・ジオンの地球寒冷化計画を阻止する為、
5th・ルナ落下阻止時はリ・ガズィアクシズ落下阻止時は自ら設計に参加したνガンダムを駆り戦った。

アクシズ戦では敵防衛線を単機で突破し、待ち受けていたサザビーを駆るシャアとの死闘の果てに勝利し、因縁の戦いに決着をつける。
その戦いは、舌戦・白兵戦までにも発展しMS戦はお互いの武装を使い果たしてなお決着が付かず、最終的にはMSで殴る蹴るなどの肉弾戦を繰り広げた大激戦であった。
最終的にはサザビーを一方的に撃破する。

戦士としてだけではなく、精神面や判断力、果ては思想面でも著しく成長しており、最終的に革命家であるシャアを全否定する名言も出るに至った。

+ 「世直しのこと、知らないんだな」
「世直しのこと、知らないんだな。
革命はいつもインテリが始めるが、夢みたいな目標を持ってやるからいつも過激な事しかやらない!
しかし革命の後では、気高い革命の心だって官僚主義と大衆に呑み込まれていくから、インテリはそれを嫌って世間からも政治からも身を引いて世捨て人になる。
だったら……」
(直後にシャアが怒鳴って遮断される)
(小説版「ハイ・ストリーマー」「ベルトーチカ・チルドレン」ともに、最後の「だったら……」は「それがシャア、あんたのことだってわかってるのか?」となっており、明確にシャアの行いとして指弾している)

壮大な理想を述べることはできても現実処理能力がなく、うまく行かないのを大衆や誰か(多くは連邦)のせいにして、大虐殺などの奇行に走る……というのは、
ジオン・ダイクンやギレン・ザビに始まり、ジオンの系譜を継がない連中(コスモ・バビロニア木星帝国)も同様である。
特にシャアは、宇宙世紀を代表する思想家ジオン・ダイクンの理想を掲げて(あるいは血縁を利用して)新ネオ・ジオンの総帥になった、名門出のインテリ革命家なわけだが、
アムロはそんなシャアの在り方を(あるいは革命家というものの在り方を)、理想の世界に閉じこもって、現実の社会に向き合おうとしない、自尊心とエリート思想をこじらせた人間と痛烈に批判したわけである。
そもそも、シャアはグリプス戦役で理想を掲げてティターンズの悪を訴え、連邦政府と大衆を味方につけたにもかかわらず、グリプス戦役終結後にはエゥーゴのトップとして何の事後処理を行おうともせずに姿を消し、
結果組織の腐敗を急速に進ませた前科があるのだから、シャアの理想を一度は信じたのに裏切られたアムロのシャアに対する革命家としての評価はとっくに底割れしていたのかもしれない。*15

それに対するシャアの返答は「私は世直しなど考えていない! 愚民どもにその才能を利用されている者が言うことか!」と、八つ当たり気味に怒鳴ることであった。
しかし腹が立って言い返したにせよ、前段のセリフではカミーユやナナイをはじめとするシャアの大義を信じて戦った人たちや、大義のために殺された人たちは、何だったのかということになり、かなり酷い*16
また後段にしても、さりげなくアムロの言うところの「大衆」を「愚民ども」と呼び、自らが選民/エリートであることを誇示する発言であり、かつてのギレン・ザビにかなり近くなってしまっている。

そして最終的に、掲げた大義も何もかもが偽りで、「アムロにまともに戦って勝ちたかったから戦争を起こした」とぶちまけるシャアに対して、
アムロは「情けない奴」「永遠に他人を見下すことしかしない」と、これまた正面から否定するわけである。*17

ロンド・ベルの活躍でアクシズを破壊する事に成功するが、破壊した半分が地球に引かれ落下を開始してしまう。
これを阻止する為、アムロはνガンダムでアクシズを押し返そうと試みる。
その際、サイコフレームの共振による光で、敵味方問わず「地球への落下を阻止する」という意識の統一を促し、数多のMSがアムロに同調して落下阻止に駆けつけた。*18


人の意思を集めたサイコフレームの光はνガンダム以外のMSを振り払い、光の虹が地球を取り囲むほどの規模までに拡大した。
その後アクシズは奇跡的に軌道を変え、地球への落下は阻止された。
「人の可能性」を信じ続けたアムロの生んだ奇跡と言える。


その後アムロとシャアは行方不明となり、捜索は数年に渡り行われたが発見出来ず、シャアと共に戦死したとされている。
ただアクシズが落下軌道から外れた後、バーニアを噴かしてアクシズから離脱するνガンダムと思われるMSが1カットだけ描写されており、後の歴史に登場はしないが伝説的英雄であるニュータイプ2人の生存を信じる声は少なくなかったという。
ちなみに、我等が富野監督は「あれで生きてたらすごいですよ」と発言し、監督的には死んでいると思っているようだが死亡は明言していない。

彼の劇中(人生)最期の言葉はシャアの「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ!」というセリフに対する、
お母さん……? ララァが……? うわっ!?」である(この直後にコクピットから光が溢れ出しアクシズ・ショックが起きる)。
一応フォローすると最後の「うわっ」はライバルの性癖にドン引きするセリフとかではない
もっとも、アムロは「母親」というものが理想的な存在ではない、というか利己的極まりない存在ということを実体験として知っているため、
命の瀬戸際で「母親」に対して言及するシャアの心情がまったく理解できなかった、というのも確かだろう。
+ アムロの母親……
FGの13話「再会、母よ…」の一度しか出てこなかったカマリア・レイ。
該当エピソードだけでも「アムロの成長を受け入れられず、悪しき変化として糾弾し泣き崩れる」という、自分の想いだけを抱いて息子を見ていない母親として描かれていた。
しかし彼女の自分勝手さはそれにとどまらない。

まずアムロと父テムは幼少期から宇宙に移住していたが、カマリアは地球に残っていた。回想ではカマリアはアムロに優しげにほおずりし、息子もうれしそうにしていたが、実はこの時点で育児放棄に等しい。
カマリアは「私はお前をこんな風に育てた覚えはないよ」などというが、彼女はアムロをほとんど育てていないのだ。

そして、13話ラストでカマリアの後ろに車に乗った中年男性がいる。
実はこの男、カマリアの愛人、情夫であり、彼女はすでに元の家族を捨てていた。
これが「戦争で荒み切った中で必死に支えあい生きていくうちに芽生えた愛」とかならまだ情状酌量の余地はある、のだが……

実際にはこの不倫、最近始まったものではない
というのも13話時点でレイ家には未来の展望を失った連邦兵が雑居していたのだが、彼らによるとずっと無人だったとのこと。
おそらく数年以上前からもうレイ家には居つかず、情夫の家に入り浸っていたのだろう。つまり、戦争とは関係ない。

設定こそ異なるが小説版ガンダムではこの辺がもっとひどくなっている。

まず、カマリアの不倫はアムロの幼少期から始まっていた。
それどころか、夫ではない愛人との生々しいセックスを、よりによって幼少のアムロに目撃され、さらに「邪魔された」ことで逆上して追い回したという。当然アムロはトラウマを負った。
夫と息子が宇宙に行くのに自分だけ居残ったのも、愛人と別れるのがいやだったから。
テムも仕事(趣味)に打ち込み妻のことなど顧みず、むしろ女の相手をしなくてせいせいしたと思っていたらしい。

さすがに映像版では、アムロもカマリアも最初は再会を喜んでいたのでセックスを見られた設定は踏襲されていないだろうが、
カマリアが情夫と暮らしていたことは映像版でも設定されていたため、彼女が地球に残ったのも宇宙暮らしが嫌という以上に愛人のことが念頭にあったと思われる。
アムロ本人がそれらを察していたかは映像版では判然としないが、戦後に調べた可能性も高いし、13話時点でも母というものに幻滅している(父に対してものちに絶望する。ただこちらは酸素欠乏症による後遺症によるもので事情は異なる)。

そんなこんなでアムロは「母親が絶対なものではない」「母親は最後に頼る相手ではない」と15歳で悟っていたわけだが、
命の瀬戸際でいきなり五歳年上のライバルが「ララァ・スンに母性を求めた」と言い出したのだから「なぜ母!?」と驚いたのかもしれない。

とはいえ、シャアはシャアで物心がつく頃に政争の激動と父の死を体験し、さらに妹という庇護者もいたあと多分母がカマリアのような毒親ではなかったため、アムロよりも母に対する思いが強くなるのも致し方ない面はある。
(Origin版ではさらに母親と引き離され、ザビ家に命を狙われた経験も加わっている。ただ正史とされる映像作品では、シャアは青年期までジンバ・ラルの庇護下にあり、セイラがまっとうに育っていること、ジンバも小説版やOrigin版ほど偏執的ではないことも含め、命の瀬戸際と狂気の狭間で妹の命を守り続けた、というほどではない。何なら妹を放り出してジオンに潜って最後は妹諸共地球潰しするし

なお、「ベルトーチカ・チルドレン」ではシャアがララァの件を言わなかったのでこのやり取りが完全カットされているが、
こちらの世界線ではベルトーチカがアムロの子を妊娠している=母になっており、アムロも父親になる決意を固めて守るべき家族を得たのが最大の理由だろう。

〇U.C.0096 「ラプラス戦争」


『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』後の世界が舞台なので、行方不明となったアムロは登場しない。
だが、ブライトの部屋に写真があったり、名前がぽつぽつ出てきたりはしている。
階級が中佐*19になっているところを見ると、どうやら事務処理上は死亡扱いされているようだ。

また余談だが、この作品の主役機体が「ユニコーン」ガンダムなことから、『アムロのシンボルである「ユニコーン」を冠したガンダムが主役機体ということは、主人公はアムロでは?』という憶測が飛び交ったことがある。
無論デマであり、主人公はバナージ・リンクスという少年。
『機動戦士ガンダムUC』の著者である福井晴敏氏は、ユニコーンがアムロのシンボルであることを、こんな憶測が飛び交っていることを知るまで知らなかったという。

OVA版ではブライトの持つ写真の他に、思念としてララァと共に1シーンのみ登場。また、台詞も一言のみである。


ゲーム作品での活躍

スーパーロボット大戦シリーズ

据え置き作品には殆ど参戦している。
初期機体はガンダムだったりΖ時代のものだったりするがアムロ自体はCCA版の場合が多く、一年戦争版やΖ版での参戦は稀。

どの作品でもリアル系トップクラスの能力で自軍のエースとして活躍できる。
ただし作品によってはUC系MSの性能が冷遇され主力から外れることも稀にある。
またZガンダム版アムロの場合、厳密には主人公ではないためか『魂』を使えないことも。

ストーリー面では部隊の中心人物で、良き先輩・良き上司という風に描かれる。

また、お祭り作品であるため、原作では搭乗しなかった機体に乗って現れることも多い。
ディジェ-SE・Rをはじめ、ジェガンや量産型νガンダム、中の人が好きな機体だと言っているガンダムMk-Ⅱのティターンズカラー
そしてついに、スパロボDDではガンダムという枠を飛び出しマジンガーZに搭乗した。
+ マジンガー搭乗への経緯
νガンダムをまだろくな慣らし運転もしていない状態で、光子力研究所を襲った機械獣と戦闘するが
未調整のまま実践投入したため、機体がオーバーロードを起こしてしまう。
身動きが取れなくなったνをマジンガーZが庇うも、その際に兜甲児は負傷しマジンガーの操縦が難しくなってしまう。
動かせる機体、マジンガーZと身動きが取れるパイロット、アムロ・レイ。
この二つが奇跡の出会いを起こした。

Gジェネ

一年戦争~CCAまで全ての時代のアムロが参戦する。時代経過によって能力が徐々に高くなっていく。
各時代においては最高クラスの能力であり、特にCCA版は全キャラ中でもトップクラスの能力を持つ。
ライバルであるシャアは命中率が高いのに対しアムロは回避重視。*20直接対決では僅かに有利。
特筆すべきはWARSからOVERWORLDでの一年戦争版アムロ専用アビリティの「白い悪魔」
このアビリティはガンダム系に乗っていればボーナスがかかるというもので、
原作通りの乗機ならガンダム系であればもちろん発動するし、宇宙世紀で自分の乗ったことのないガンダムでも、
はたまた宇宙世紀以外のガンダムでも効果が発動する。僕が一番、ガンダムをうまく使えるんだ!
なおライバルであるシャア(一年戦争版)は「赤い彗星」という専用アビリティがあり、
こちらは赤い機体に乗っているとボーナスがかかる。こちらも宇宙世紀じゃない機体でも対象だし、赤ければガンダム系だろうが対象。

GジェネDSの序盤ではジオン側視点で一年戦争終盤を戦うことになるので、
彼とガンダムの強さを嫌でも味わうことになるだろう。
プレイヤーとして使えるのは宇宙世紀ルートのみで参戦も後半なのだがそれでもお釣りが来るほどに強い。
νガンダムに乗せればハイパー化(共振状態)もあるので存分に暴れてもらおう。
スペシャルモードでは加入時に一点物のZガンダム3号機を持ってきてくれる。

なお今作の隠しルート突入には彼が関わっているのだが、
その条件はこれ以外の二つのルートをクリアした後、
ア・バオア・クー戦の彼をシャア以外で倒して戦死させる事である。
同じ様にア・バオア・クーで戦死する小説版をモデルにした展開の後、
前述した二つのルートでの敵側視点としてプレイする隠しルートに突入する。

ギレンの野望シリーズ

当然というべきか、シリーズ皆勤賞。一年戦争後の展開、所謂「第二部」が存在する場合は、エゥーゴ仕様、逆シャア仕様のアムロなども登場する。
同等の能力を持つライバルにはシャア、カミーユ、ハマーンなどがいるが、射撃値や反応値といった単純な戦闘力においてはアムロが頭一つ抜けており、実質的な最強パイロットと言っても過言ではない。
またシャアやハマーンには及ばないが、指揮関連の能力値も高く、逆シャア版のアムロになるともはや指揮官としても最高ランク。

ただしギレンの野望シリーズはナンバリングが進むごとに「後の時代」が追加されていったため、一年戦争時のMSの性能、特に「限界性能*21」がどんどん下がっている。
よって最近のタイトルだと「ガンダムは勿論、アレックスですらアムロの能力についてこれない」ということになってしまっている。「ああっ、も、もう少し早く反応してくれ!」

ちなみに、アムロの異名「連邦の白い悪魔」は本作でのアナベル・ガトーの台詞が初出。ガトーならいかにもやりそうな言い回しであった上に、アムロは原作中でもコックピットを優先的に潰す悪魔的な戦闘スタイル*22を取っていたこともあり、あっという間に定着してしまった。

『新ギレンの野望』でのCCAシャアルートでは条件は厳しいが、進め方次第では何とアムロがシャアと共闘して連邦軍と戦うという熱い展開が用意されている。
ただしアムロはシャアに対して「もし貴方が道を踏み外すようなら、俺が貴方を殺す」などと脅迫めいた事を言ってくるのだが…。

SDガンダム外伝


今こそみんな力を合わせて戦わなければならぬ時なのに、喧嘩ばかりして!

みんな一緒でないのなら、いないほうがマシだ!全員で協力し合えないというのなら、もう君たちには頼まない!

私は一人で行く!

全ての始まりであるジークジオン編からユニオン族の騎士アムロとして登場。
原典での鬼神のごとき強さはどこへやら、人間が不遇だった時代でもあり、脇役程度の能力。
漫画版やゲーム版では城の外で遭遇するので、仲間にするために騎士ガンダムは己の行動でサタンガンダムとは違うという証明を迫られるというドラマがあるが、
OVA版ラクロアの勇者ではその弱さは特に顕著で、30分の間に5連敗、最後はセイラに助けられるという何とも情けないヤツ。

流石にこのままではいけないと伝説の巨人編では修行の旅に出ており、アルガス騎士団編では主役の座を射止める。
異国の地で騎士団の指揮権を預かり、ガンダム族の末裔たちを説教一つで纏め上げるなど強さはともかく人間的にはかなりの成長をみせていた。
この頃より戦闘指揮官としての才能が覚醒しており、特に実績がないままロクに交流もない異国の騎士団を率いて、完勝に近い形でムンゾ帝国を陥落させるという過去の戦争史を見てもなかなか例のない偉業を達成している。
その後も続く外伝シリーズの中で、唯一人間キャラで主役を務めた人物となった。
光の騎士編終了後は退役した騎士セイラと結婚。血縁上は騎士シャアと義兄弟に。

ちなみにベルトーチカは円卓の騎士編でカーバイン市長の娘として登場、話も場所も違うためか全く絡むことはなく
チェーンに至っては後のシリーズでも影も形も出てきていない。
フラウはラクロア王国の姫になっているので、姫とそれを護る騎士ということでフラグが立つかと思いきやそんなことはなかった。
ララァもお互いNT設定がなく、そもそも魔導士ララァの設定自体が媒体によってブレまくっていて
FC版、アニメ版ではまさかの悪女設定まで持たされてしまっており(アニメではよりによってシャアに斬りかかられる)、アムロとの絡みは皆無。

その後はラクロア騎士団の団長となり、後の話でもラクロアからの援軍を率いてちょくちょく現れる。

…が、この時期から強さがインフレし始める。
聖騎兵物語時点でHPが2500を突破しており、人間族と考えると異常なほどHPが高い。
(人間族のHPは多くても3桁が限界で4桁に達したのはアムロを除くとシャアのみ。ちなみにシャアの最大HPは1000。他にも召喚士ルーが4000に達したことがあるが、彼女の場合はMP。しかもルードラゴンの力を借りての数字。)
簡単に言えば、この時の彼はバーサル騎士ガンダムより強い。…一体何があったんだ
さらに天馬ホワイトベースに跨るとHP4000になる。バーサル騎士ガンダム二人いてやっと互角である。
そして機甲神伝説になるとHPが5000になる。ホワイトベースに跨っているのを考慮してもさらに1000ほどHPを増やした事になる。…あなた本当に人間ですか?
一方のシャアは長年の軍師生活が祟ったのか、サイコゴーレムの水晶球を持っていた時より低いHP700で参戦。一体何がどうしてこうなってしまった…


余談

ちなみに下着はトランクス派。しかもオーソドックスな青白の縦縞を好む。

一応、彼は一時代ひとりの女性しか愛さないらしいが…

□一年戦争時代
セイラ&ララァ
(マチルダさんは憧れ。フラウはただの幼なじみ。小説ではセイラさんとヤッちゃっている)

□カラバ時代
ベルトーチカ

□ロンド・ベル時代
チェーン(小説ではベルトーチカで、妊娠させた)

……OK、突っ込むのはやめておこうか。
ちなみに劇場版逆襲のシャアにベルトーチカが出てこないのは、監督の富野由悠季によると「ロボットアニメの主人公が世帯持ちである」という事にスポンサーが難色を示したからとの事らしい。この時点でベルトーチカとは別れた事になっているのだが、続編のガンダムUCではベルトーチカがアムロの事を気遣う描写がある。
逆シャアのすぐ後に妻子持ちが主人公のアニメが子供を中心に爆発的なヒットを起こしたのは何の皮肉だろうか…。
ちなみに「ガンダム主人公が本編中で所帯を持つ」のは『機動戦士ガンダムAGE』(但し設定的にはその時期の主役は所帯で出来た子)、「恋人が身籠った後戦地に赴き帰らなかったガンダム主人公」は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の三日月・オーガスで実現することになる。


主人公を比べて、
「技量はアムロ」
「NT能力はカミーユ
「適応能力はジュドー
が飛び抜けていると言われる。

MS操縦に関してはアムロは天才的であり、一年戦争時点でもビットによるオールレンジ攻撃を打ち破り、
カイ達と一緒にとは言えわずか3分でMS12機と戦艦数隻を撃墜する等の戦果を上げていた。
加えて言えばガンダムは1対少数を想定した白兵戦機なので、アムロは完全にスペック以上の性能を引き出しているといえる。
(そのせいでガンダムがアムロについていけず、自壊寸前まで振り回されてしまった)。

以降もカミーユとシャアが二人掛かりでも苦戦していたアッシマーを輸送機で中破&撤退させたり、
性能では劣るリ・ガズィでサザビーを相手にしながらギュネイが駆るヤクト・ドーガを撃墜寸前まで追い詰めるなど、常人には真似できない戦果を挙げている。
機種を問わずスペックを限界以上まで引き上げる腕前は宇宙世紀最強といっても過言ではなく、歴代シリーズを振り返っても最高峰の技術を持ったパイロットだろう。

また、元々機械いじりが得意だった事もあってメカニック方面にも強く、一年戦争時代はガンダムの修理やメンテナンス作業を行っていたり、ホワイトベースの保守整備に参加する光景も見られ、本職の軍人からしてみてもアムロの機械への造詣の深さや理解度の高さはかなりのものらしくリュウはアムロは元々整備士の方が向いているのでは?と投げ掛ける程であった。
νガンダムの設計を自ら行い、そして実際に使いこなしているのはその極地と言える。


ただし、NTとしては『OTに近い感性』(0079年時点でも「タイプから言ったら古い人間」と自称している)が邪魔をし、
『最高のNT』であるカミーユには及ばないもよう。
これは単純な能力の大小というよりかは、若い時に周りの事象に取り込まれるのではなく、その事象を自分できちんと受け止めていき、
そういう現実を見つめ学習できたかどうかということらしい。
実際、NTの代表例はアムロといった富野監督も、カミーユと比べ、学習してないから結局はOTとして死んでいかなければならないと述べている。
さらにそのNT能力も0093年時点で衰えていると自覚している…と長い間この項目で書かれていたが、劇場版にそのような描写はない。
ベルトーチカ・チルドレンにおいては、そもそも自身がニュータイプであるのか懐疑の念も生じて、頼ってはいけないと人一倍整備に気をつけている。実際ジェガン搭乗時にレズン相手に劣勢となってシャアに魂を吸い取られたのかと嘆いたり、赤ちゃん(アムロとベルトーチカの子)によるサイコバリア発動の援助がないとアムロがシャアに押されて普通に落とされていた苦戦に描写が変更され、衰えを感じさせる描写が存在する。子も持つ親になった本作の設定が劣化に影響してるとの考察もある。ただ、あくまでベルチル世界線上の事実であることには留意する必要がある。
劇場版準拠のハイストリーマーでは、いざという時のために普段は眠らせてると書かれてるし、単純に制御しているだけのようだ。
また精神面もナイーブな面があるため、常にポジティブなジュドーと比べれば脆い。

尤もそういった人間臭いところはOTの人間にも好感を持たれやすく、カイやジョブ・ジョンが当時は嫉妬しながらも後年では亡き彼のために動いたり、とある一人の男が死出の旅に同行しようとするほど惚れ込んだりしている。
圧倒的な力を持ちつつも感性までNTであったのならそんな彼らとも交流を深めることなく、アムロは更に孤立していた可能性が高い。
紛いなりにもロンド・ベルのモビルスーツ隊隊長として選ばれたのは、そういった「OTらと同等の感性」のおかげと言えるだろう。
また部下を気遣ったりはしていたらしく、後に彼に教えてもらった戦法を駆使したパイロットもいる。
隊長アムロとしての活躍は現在まで不思議と描写されていないが、たまにあるそれでは特別悪いことを言われたりはしていない。
そういう意味でも「人間として」慕われてはいたのだろう。
Zの時は「後ろにも目をつけるんだ」「気合がぼけているぞ」とか変なこと言ってたのはさておき。
また上官へのブライトや年上のボッシュに対する言動から上下関係を気にしないフランクな一面も見て取れる。

漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』においてアクシズを襲撃したジムが、アムロのデータの内「射撃に対する先読み」のデータ化したものを搭載していた。
その動きは敵味方問わず「無茶苦茶な飛び方だ!」「こんな奴とは戦った事ねえ!」と言われるくらい、ガンダムで相当無茶していた模様。
シャアの分析では「相手にロックオンされて引き金を引かれるまでの間に、敵機の銃口から射線を読んで回避する」らしく、狙いを付けるとまず当たらないとの事。
F90一号機には一年戦争時代のアムロのデータが組み込まれたAI「A.R」が搭載されており、当時のアムロのように敵の動きを先読みするような動きを見せている。
その為、回避と防御に関しては特に強い。至近距離からの射撃に対して左腕で庇う等々。
アムロのデータで育成したバイオ脳が駆るアマクサも、トビアと木星じいさんの二人を完全に翻弄(二機のフリントも居たが一瞬で撃破した)しており、
後はバイオ脳の知らない未知の兵器(シザー・アンカー)による動揺を誘うしか手が無くなり、彼がどれ程の怪物だったかを印象づけた。

0079のデータを使ったAIでこれなのだから、0093の本物は一体…?


テレビ版の彼が鳥取県出身と設定されたのは、後に『戦闘メカ ザブングル』で本格的に行われる「パターン破り」を意図したものだという。
富野監督は2010年10月23日に、鳥取市元魚町1丁目の町内会主催の「芸術祭」のトークショーにて
ゴジラが山陰に絶対上陸しないように、アニメやドラマの舞台設定は関東地方に不自然に偏っている。これは制作者が過去の事例に縛られているからだ。そうした制作者への反論として、アムロの故郷を富士山から遠ざけた。過去に学ぶ必要はあるが、それをコピーしていっても未来はない」
と語っている。
ちなみに、劇場版設定のプリンスルパートはカナダに、THE ORIGIN設定のロサリトはメキシコにある。

小説版では最初から軍人で、ア・バオア・クー脱出後にルロイ・ギリアムに撃墜され戦死している。

戦死している。

大事な事なので2回言いました。ハヤトもこの段階で戦死してしまった*23為、Ζガンダム以降のストーリーが全く成立しなくなっている。アムロ亡き後のガンダム世界はどうなってしまったのだろうか…。
なお、彼の名誉のために補足すると、戦闘中にシャアからの共闘を持ち掛けられて戦闘態勢を解く⇒ギリアムが勇み足で撃墜してしまう。という流れであり、半ば事故のようなもの。
奇しくも別の世界線での発言である「身構えている時には死神は来ないものだ」を体現したものであった。
シャアも「ガンダムは分かってくれたのだぞ!」と悲痛な台詞を出し、ギリアム自身も後悔している。
(小説版は基本小説同士の繋がりはなくアニメ版前作の続編でありアニメ版同名作のパラレルワールド


そっくりさんがいるらしい。
声のみだが。


ドラえもん』のジャイアン役でおなじみのたてかべ和也氏がバラエティ番組の企画でアムロの吹替をやったことがある。
この時は冒頭に記した「親父にもぶたれた事無いのに!」のくだりをジャイアンで熱演。
ブライト・ノアに殴られるジャイアンという腹筋崩壊の名シーンが誕生した。





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最終更新:2024年03月13日 08:28

*1 士官学校卒業後の新兵の身で艦長代理という大役を任されブライトも余裕を失ってはいた

*2 古谷徹氏はキャラにとって最初のセリフはそのキャラのインパクトに関わると考えていて注意して演じるらしい

*3 それでもシャアと斬り結びながら背後から接近したザクを片手間で撃墜するなど、搭乗してすぐの段階から後の片鱗は見られる

*4 メンバーの殆どが正規軍人ではない事と同世代であるがゆえに本音をぶつけ合えた事、人間的に立派な敵のエースやジオンパイロットに直接接する事が出来た事が大きい

*5 通常のMSにおけるコックピット部分を撃ち抜いており、特異な構造(それといつの間にか頭部に移動)でなければシャアは死んでいる

*6 テネス・A・ユングという人物の詳細はいまだ明かされていないため、連邦嫌いな制作サイドがあえて明かしていない可能性もある。「ギレンの野望」の挿入アニメでは、テネス似の軍人とワッケイン似の軍人と会話をしていた

*7 中卒どまりのアムロは自分の得た知見を説明するだけの語彙力が欠けており、説明しようにも舌足らずになってしまったらしい

*8 十分に分かりあえていたはずのシャアが後に暴走を始めることは止められなかった。むろん全面的にシャアが悪いのだが

*9 「無理な助言」とネタにされがちだが、全天周囲モニターと各種サブモニター・ズーム機能などにより「後ろにも目をつける」ことはできる(車でミラーを利用しつつ運転する感じ)。CCAでは、シャアが背後のアクシズをモニターに映して見る場面や、オールドタイプのケーラが背後から迫るヤクト・ドーガに気付く場面がある。

*10 アムロを連邦政府から守る情報操作や、アムロの搭乗機体や影武者がいた為

*11 戦前の日本軍にも普通の大学卒(と言っても帝国大学の工学部や医学部卒が多いので「普通の大学」としては高学歴だが)の士官は居た事は居たが、大学卒業後に最低限の士官教育を行う特訓コースに放り込まれる上に、技術士官や医療衛生といった直接戦闘担当ではない部門に配属された。出世コースとしては中将まで昇格出来たが、戦闘員への指揮権と言う点では周囲に士官学校卒の士官が全滅でもしない限り行使出来なかった。

*12 第一次ネオジオン戦争で連邦がネオジオンに急激に和解しようとしたり、MS等にエゥーゴ系の技術が強くなったり、実力あるスペースノイドが財政界に台頭したりと、グリプス戦役終結後からは連邦内のスペースノイド派の影響力はかなり強くなっている。

*13 ジオンには佐官でパイロットを続けている人物が多いが、連邦だとユウ・カジマやブラン・ブルターク、劇場版のパプテマス・シロッコくらいしかいない。

*14 現実の軍人もさまざまな理由や自分の考えであえて士官にならないというケースは珍しくない。

*15 尤も、シャア自身もその時点では次の時代のリーダーとして自分が経験も力量も不足していた事は自覚しており、ブレックス生前はその忠実な部下・弟子であった。そもそも「些細なデモ程度でスペースノイドを千万単位で虐殺するティターンズ」やその後継部隊であるロンド・ベルが組織されなければ、戦う意味も無かった。「逆襲のシャア」でもスペースノイドのロンド・ベルへの反感が酷いせいでシャアの動向把握が進まなかった、と明言されているので、シャアと同時期やその直後にエゥーゴから離反した人間の多さとその反発の酷さが深刻な物であったことは考慮すべきである。

*16 シャアがアムロに撃墜されポッドでふっ飛ばされた際、ナナイが「わたしたちを見捨てるつもりなんですか!?」と咎めたが、撃墜された(好きで放り出されたわけではない)相手に対しておかしな台詞である。しかし、シャアがナナイの思念に「男同士の間に入るな!」と怒鳴った際に「アムロとの戦いに比べればナナイもネオジオンもどうでもいい」「世直しなど考えていなかった」本心がつい漏れ、しかもニュータイプとして目覚めていたナナイに正確に伝わってしまったのなら意味が繋がる。

*17 劇場版ではこうなるが、小説版2種で微妙に異なり、「ハイ・ストリーマー」ではシャアは「アムロを見下すような真似だけはしたくなかったけど、どう考えてもヤバい事してる自分をアムロに止めてほしかったのでサイコフレームを渡した」という複雑な本心をアムロに打ち明けており、「ベルトーチカ・チルドレン」ではサイコフレームを入手するくだりが全く異なるためにアムロはシャアの目的が自分との決着であると早々に見抜いている。

*18 その中にいた、ギラ・ドーガを助けようと手を伸ばしたジェガンにはユウ・カジマが搭乗していたとされる。

*19 士官学校を出ていないアムロは、二階級特進でもしない限り少佐以上になることはできない

*20 そうは言っても勿論並のパイロットが回避できる命中ではない。

*21 パイロットの性能を引き出せる上限値。これが高くないとパイロットの能力が高くても頭打ちになってしまう

*22 初陣でザクのジェネレータを誘爆させてしまいコロニーに被害が出たので、以降コックピットを狙って敵機の無力化するようになった事に由来する。流石にヒーローの戦い方としてえげつなさ過ぎたためか、ガンダム歴代主人公の中でも「鉄華団の悪魔」こと三日月・オーガスくらいにしか受け継がれていない。

*23 アニメ版でのハヤトの戦死はΖΖ。