逆鱗

登録日:2011/01/09 Sun 14:42:54
更新日:2024/02/06 Tue 23:56:58
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【げきりん】

1.神話・伝説上

伝説の生き物である(竜)の持つ81枚の鱗のうち、
顎の下(首もととも)に存在すると言われる一枚だけ逆さになった鱗の名称。

本来、龍は人に危害を加える事は一切無い穏やかな生き物だとされる。

しかし龍の心臓は他の生物と違って喉の内側にあり、心臓を守る逆鱗の部分を触られる事だけは大変嫌っており、
これを触れられた途端に激昂して触った者を即座に殺害すると言われる。



出典は『韓非子』。
もともと中国では龍は君主の象徴とされ、君主の怒りに触れることを「逆鱗に触れる」と表現して、君主に意見する難しさを喩えた。

現代ではそれを更に転じて上司や先生等の目上の人や、
普段は温厚で、滅多に怒らない人の怒りを買う事を指す慣用句として「逆鱗に触れる」という言葉が用いられている。


2.ポケットモンスターシリーズ

金銀から登場する技。
ゲーム内の表記は平仮名で「げきりん」

英名は「Outrage」で「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム」くらいの意味だがこの字面からドラゴンタイプに分類されてる理由はまず分からないだろう。

※詳細
タイプ:ドラゴン
分類:物理
威力:120(第三世代までは90)
命中:100
PP:10(第四世代までは15)
接触:○
範囲:相手ランダム
効果:2〜3ターンの間操作を受け付けなくなり、この技を出し続け、終了時にこんらんする。

逆鱗に触れられた龍のように怒り狂って暴れ回るという所謂ドラゴンタイプ版「あばれる」。
登場当時はデメリットが大きすぎる割に威力が微妙で、そもそも覚えるポケモンも少ない(というかほぼカイリュー専用技)という空気技。
そもそも当時ドラゴン技は全て特殊依存だった為攻撃の高いカイリューには微妙……。
とはいえラスボスのワタルのカイリューが披露した際は氷タイプの確保しづらさと軽減しにくさもありトラウマになったチビッ子もいるだろう。

しかしダイヤモンド・パール(第四世代)からは威力が120と激増し覚えるポケモンも増加。
ドラゴンタイプの多くが自力またはタマゴ技で「げきりん」を覚えられる。
更に仕様変更により物理依存の攻撃となり、ドラゴンタイプの強力なメインウェポンとして活躍するようになる。
全体的に能力値が高く、更に「半減ははがねタイプのみ(第五世代まで)」というドラゴンタイプの強力な特性も相まって猛威を奮った。

特にガブリアスボーマンダ、カイリュー等の600族のドラゴンが放つ「げきりん」は恐怖の一言。
りゅうせいぐん」と並んでドラゴンタイプを大きく躍進させた要因の一つである。

ドラゴンタイプの物理技自体は他にもいくつか選択肢があるものの、火力や命中率に難があるものが多く相変わらず「げきりん」の存在感が大きい。

しかし相変わらずデメリットも大きい為適当にバカスカ使いまくるのも考え物。
読まれてはがねタイプを繰り出されると逆にカモにされかねない。
その為好みや戦略によっては他のドラゴン技が優先される事も少なくない。
使用の際はよく考えよう。
またダブルバトルでは対象を選べずランダムに攻撃するという欠陥もあるため、シングルバトル時での猛威が嘘のようなネタ技と化す。

プラチナでの教え技化に伴い特に怪獣型やドラゴン型のポケモンの殆どが習得可能となり、多くのポケモンに大安売りされる事となった。
しかしタイプ不一致ではあまり強くない為か、ボーマンダやフライゴンなど自力習得できないドラゴン以外、教え技の恩恵は少ない。
「げきりん」はタイプ一致と高種族値が合わさって始めて強いと言える技なのだ。

特に第六世代でのフェアリータイプの登場により行動固定のデメリットが致命的になった。
何せドラゴンタイプが無効なので行動固定後にフェアリーを出されると全くダメージを与えられずに隙を与えることになるため、一瞬で負けに直結してしまうケースが激増してしまったのである。
第七世代からはフェアリーポケモンのミミッキュが猛威を奮っていることからこのデメリットがなおのこと痛く、ドラゴンポケモンが全体的に凋落したことも相まって「げきりん」を対戦環境で見ることはあまり無くなってしまった。

余談だが、某和田氏の使っていたボーマンダは当時プラチナ発売前で、
「げきりん」を覚えないはずなのに「げきりん」を習得していた為改造厨呼ばわりされていた。
プラチナの「げきりん」大安売りはこれの隠蔽工作と噂される。


3.GOD EATER(ゴッドイーター)シリーズ

GOD EATER BURST以降に登場するアラガミ、“真竜”ハンニバル種の背中にある器官。

見た目は甲殻のような器官で、ハンニバルの弱点とされている部位。
一説によると体内の炎を制御している器官らしい。

破壊可能で、貫通属性の攻撃がよく通る。意外と脆いのか、銃で撃ってたらいつの間にか壊れてた……なんて事もある。
破壊後ももちろん弱点となり、強力な銃とバレットで背中を狙撃すれば面白いようにクリティカルヒットする。

しかしハンニバルの逆鱗は上記の通り炎を制御する器官である為、破壊すると体内の炎が背中から溢れ出し、辺り一面に火柱を撒き散らす広範囲・高威力攻撃が可能な状態になる為非常に危険。
特に剣主体の戦法だと接近が難しくなってしまう為、無闇に破壊しない方がいいとされている。


4.世界樹の迷宮シリーズ

裏ボスの「雷鳴と共に現る者」「氷嵐の支配者」「偉大なる赤竜」が落とすレアドロップ。
それぞれ、文頭に「雷竜の」「氷竜の」「火竜の」が付く。

後続作品である『世界樹の迷宮Ⅱ』以降では条件ドロップとなり*1
入手が比較的容易になったが、初めの作品では条件が存在しない確率のドロップアイテムだった。
その為、運が悪い時にはとことん手に入らないドロップアイテムであり、竜達と何度も戦う羽目になることが多い。

この際、問題となるのが三竜(逆鱗を落とす竜達の通称)がいる場所までの距離である。
特に氷竜までの道が遠く、逆鱗を手に入れる為の道の長さと険しさから「逆鱗マラソン」と呼ばれる。


5.モンスターハンターシリーズ

〇竜種や古龍種から入手できる素材で、下位・上位におけるレア素材という位置付け。
無論そう簡単には手に入らないので、装備を揃えようとして物欲センサーに脅かされるハンターは多い。
大抵の逆鱗はG級/MR帯では入手できなくなるが、渾沌に呻くゴア・マガラの「背反する双逆鱗」はモンスター自体が下位・上位に出現しないこともあってG級/MRの最上レア素材という珍しい位置付けになっている。
またアルバトリオンは全身が逆鱗で覆われているため、基本素材として逆鱗がホイホイ剥ぎ取れてしまう。




追記・修正は、冥殿の逆鱗に触れない程度にお願いします。

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最終更新:2024年02月06日 23:56

*1 それぞれの竜達が扱う属性と同じ属性を持った攻撃でとどめを刺す