チルタリス

登録日:2011/06/13Mon 02:59:20
更新日:2023/11/25 Sat 16:12:23
所要時間:約 14 分で読めます




綿雲に紛れて大空を舞う。

透き通った声でメロディをさえずれば、耳にしたものはうっとり夢心地。



出典:ポケットモンスター サン&ムーン、86話『ココにきめた!ポケモン湯けむりパラダイス!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon



・データ


全国図鑑No.334
分類:ハミングポケモン
英語名:Altaria
高さ:1.1m
重さ:20.6kg
タマゴグループ:飛行/ドラゴン
性別比率:♂50♀50


特性:しぜんかいふく(交代すると状態異常が治る)
隠れ特性:ノーてんき(天気の影響がなくなる)

HP:75
攻撃:70
防御:90
特攻:70
特防:105
素早さ:80
合計:490

努力値:特防+2


チルットがレベル35で進化する。


・概要


身体が綿雲に包まれた青い鳥のような姿をしたポケモン。
進化する事によりノーマル/ひこうからドラゴン/ひこうタイプとなった。
が、見た目のドラゴン要素はほぼ皆無。初見でドラゴンタイプだと見抜けた人は少ないだろう。
一応口から灼熱の火の玉を吐くというドラゴンっぽい攻撃手段を持ってはいるが…

その綿雲のような翼で上昇気流を受けて雲の中に紛れるように飛行する。その空を飛ぶ姿は本物の雲と殆ど見分けがつかない。
美しいソプラノのような鳴き声を持ち、その歌声は聞く者を魅了する。
また心優しく人懐っこい性格で、心を通わせた相手にはその美しい翼で包み込みハミングする。

もふもふの羽のお手入れを欠かさない几帳面な子で、チルット時代は人懐っこく頭の上にちょこんとのっかるのが大好き。
チルタリスに立派に進化した後も、是非のっかって欲しい。例え周りに小林幸子と言われようとも首が変な方向に曲がろうとも愛があればALL OK。


出典:ポケットモンスター サン&ムーン、86話『ココにきめた!ポケモン湯けむりパラダイス!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

もふもふの翼も濡れてしまうとペッタンコになってしまう。
その変わりっぷりはアニメでリーリエとスイレンが一瞬別のポケモンと思ってしまったほど。

余談だが、図鑑No.334で「しろいきり」を覚えるので野球ファンの間でネタにされることがある
名前の由来は琉球語でツルを意味する『チル』あるいは『青い鳥』のチルチルミチル兄妹+ヨーロッパ伝承の鳥とドラゴンを混ぜたようなモンスター『コカトリス』ではないかと言われている。

尚、元ネタは『青い鳥』ではあるが、青い鳥のモデルとされるキジバトの要素がチルタリス一族のどれにも見られない。というか、キジバトらしさなら、ケンホロウ一族の方がよほどそれっぽい。
(チルットはオウム、チルタリスは白孔雀をモチーフにしていると思われる為。)


・ゲームでのチルタリス


初登場のRSEでは進化前のチルットは114番道路に登場する。
またチルタリスそのものは「そらのはしら」に登場、ただしリメイクのORASでは未出現になった。

第四世代以降はクリア前、クリア後問わずチルタリス系統は野生出現するようになっており、第三世代ポケモンの中では実質的皆勤賞に近い扱いである。
ちなみに「プラチナ」「BW2」のマイナーチェンジ版で二度連続「クリア後出現→クリア前出現」の繰り上げを経験している。

ドラゴンタイプの中では入手できるタイミングが早く、進化やレベルアップも早い(最終経験値自体が600族半分以下の60万)のが利点。
技範囲も中々多彩な為に、攻撃範囲も困らない。
但し進化が早いといってもあくまでドラゴンポケモン内の話で、
レベル35というそこそこ手間がかかる値まで貧弱なチルットを運用するのは大変な上に、
進化を果たしても強豪ひしめくドラゴン内で大人しめのステータスな為にストーリーで使うにはややパンチ力不足だった。
しかしORASではメガシンカで後述の強化を果たし攻撃や防御面に磨きがかかり、
フェアリー追加による攻撃範囲の拡大や、学習装置の仕様変更によりチルットも育成しやすくなり、
メガストーンもチルタリスさえパーティにいれば難なく入手できる代物なのでシナリオ面でも非常に強化された。


トレーナーではヒワマキのジムリーダーにしてひこうタイプ使いであるナギの切り札。
その高い耐久で攻撃を受け止めながら「りゅうのまい」で自身の能力を強化し「つばめがえし」「じしん」でガンガン攻めてくる強敵。
初見でタイプが分かりづらいのも相まって苦戦した人は多いだろう。
ただしこおりに弱いので先にデパートや「すてられぶね」で「ふぶき」「れいとうビーム」等のわざマシンを先に入手すればあっさり終わったりする。

ホウエン四天王ゲンジも使用。
ルビー・サファイアでは微妙な技ばかりだが、エメラルドでは若干攻撃的な技構成になっている。
こちらも「りゅうのまい」で能力を上げてくる。


他にもHGSSではチャンピオンワタルが強化版で使用。
全体的に攻撃的なポケモンが多いワタルの手持ちの中では珍しく補助寄りの技構成で少し浮いている。


XYにも登場するが、何故かフェアリーの技「ムーンフォース」を覚えるようになった。メガシンカへの伏線だったのだろうが…

ORASでは上記のナギとゲンジの他、ヒガナとコンテストアイドルのルチアが使用。
ニックネームは「チルル」。なお性別はオス。

SMUSUMではフェアリータイプの技「じゃれつく」を習得。
「ムーンフォース」と「じゃれつく」の双方を覚えられるポケモンはチルタリスが初となる。

剣盾では必ず相手の攻撃を下げるドラゴンタイプの技「ワイドブレイカー」、ひこうタイプの技「ぼうふう」と「ダブルウイング」を習得。
使い勝手の良いひこうタイプの技をようやく獲得した。


・対戦でのチルタリス


高い特防にそこそこな防御力を持ち、他の能力はやや平均的。
全体的に攻撃面に特化したポケモンが多いドラゴンタイプ達の中では珍しく防御寄りの能力を持つ。見た目だけでなく能力値までドラゴンらしくない。


…しかしその自慢の耐久はHPや特性の関係から同タイプのカイリューボーマンダに劣っており、
強力なポケモンがひしめくドラゴンタイプにしては低種族値な事もあってドラゴン達の中ではフライゴンクリムガンに並んでマイナーな存在…


だが、他のドラゴンとは違う独特かつ豊富な変化技を持ち差別化は十分に可能。

具体的には「ほろびのうた」での強行突破。「うたう」で眠らせて「りゅうのまい」を積む。
「フェザーダンス」で物理アタッカーを骨抜き。「リフレッシュ」で味方をサポート。
「パワースワップ」(HGSSから追加のタマゴ技)と「りゅうせいぐん」のコンボで攻撃しつつ相手の特攻を下げる。「くろいきり」で積み技を拒否。
「オウムがえし」で猿真似。「はねやすめ」で回復。「コットンガード」(BWから習得)で物理相手に鉄壁化。
「ほのおのうず」(剣盾から習得)を使えば「ほろびのうた」と合わせて確実に1体落とせる。

…等々、他のドラゴンには出来ないテクニカルな芸当を多数備えており、
全体的にサポートや撹乱に特化している点からますますドラゴンタイプの中では異質な存在である。

特性「しぜんかいふく」のおかげで状態異常に強いのも利点。
「ねむる」とのコンボも強力か。「はねやすめ」を回復技に選んだ場合ももうどくでの機能停止を免れる点が強い。
何気に攻撃技も「ドラゴンダイブ」や「りゅうのはどう」、「じしん」「だいもんじ」等々豊富。
「れいとうビーム」「ムーンフォース」「じゃれつく」といったいったドラゴンタイプとしては珍しい技も覚えるため、技範囲自体は他のポケモンとの差別化に困らない。
ただし素の状態では火力不足なので、試行回数を増やせるようにしたら、隙を作って積んだりといった工夫が求められる。


欠点はやはり氷4倍故の事故率の高さ。
また変化技やコンボありきなポケモンなのでやや扱いは難しく「ちょうはつ」や「トリック」にも弱い。
他のドラゴンと比べてかなり上級者向けな感は否めないので使う際は注意しよう。



隠れ特性は天候の効果を無効化する「ノーてんき」。これによる天候パ対策にも期待出来る。
しかしはこおり技、いわ技が怖く、晴れは元々有利だったりと天候無効の恩恵は少なくやや扱いづらい。
素直に「しぜんかいふく」安定か。


そしてORAS。チルタリスにも新たな力が宿ることとなった。
それが…メガシンカである。



・メガチルタリス


高さ:1.5m
重さ:20.6kg

タイプ:ドラゴン/フェアリー

特性:フェアリースキン(自分の使うノーマル技がフェアリー技になり、威力が1.3倍になる)※SMから1.2倍に変更

  • 種族値
HP:75
攻撃:110
防御:110
特攻:110
特防:105
素早さ:80
合計:590

2倍:こおり/どく/はがね/フェアリー
1/2:くさ/ほのお/みず/でんき/むし/かくとう/あく
無効:ドラゴン


能力上昇は攻撃・特攻に+40・防御に+20。
そしてひこうタイプを失う代わりにフェアリータイプを得る事となった。チルットの時のノーマル飛行はどこ行った
これによって、ドラゴンでありながらドラゴンメタと言うとんでもない個性を入手する事になった。

特性は「フェアリースキン」。
メガサーナイトニンフィアと同じ特性ではあるが、チルタリスはノーマル技は物理・特殊共に困らないので十分活かせるだろう。
この2匹と違い、はがね対策の「じしん」や「だいもんじ」等のサブウェポンもあるのも大きな差別点。「じしん」ならどく対策も出来る。

しかし上記の通りバランス型の能力で攻撃・特攻も110とメガシンカの割に控えめ。
なら弱いかと言うとそんな事は全く無い
バランス型の能力になると言うことはトレーナーの育成方法によってどんな型にもなりうるということでもある。
しかもチルタリスは物理技・特殊技・変化技と全てにおいて遜色無く揃っている
なお、防御特化にして「コットンガード」を1回積むだけで攻撃特化メガクチートの「アイアンヘッド」が超低乱数(3%位)2発である。何と言う硬さ。

つまり対面でのメガチルタリスは言葉通り何をしでかすか分からない。
型の読みづらさはそれだけでそのポケモンを脅威にしてしまうのである。
但し無計画な育成ではこの利点も活かせない。トレーナーの腕の見せどころである。

実際、ウルトラサン・ウルトラムーン環境では耐久型としてそこそこ使われてはおり、高レート層でも偶に見かけられた。


・アニメでのチルタリス一族


AG編における涙腺崩壊兵器の一つとして有名なチルットが登場。
落雷で倒れた木のために翼に傷を負い、飛べなくなってしまう。
ハルカのつきっきりの看病でチルットは怪我を治し、みんなの懸命な努力のおかげで再び空を飛べるようになった。
だが、帰るべき群れの姿はすでに消えていた。
ハルカはひとりぼっちになってしまったチルットにいっしょに行こうと言うが、そこに仲間を探しに戻ってきた群れが現れる。
ハルカは寂しさをこらえ、チルットを仲間たちのもとへ帰すことを選んだ。

トレーナーではジムリーダーのナギと、四天王ゲンジがチルタリスを所持している。

DP編ではロケット団3人組がチルット綿菓子なるものを販売していた。




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最終更新:2023年11月25日 16:12