キュレム

登録日:2010/10/01(金) 21:38:05
更新日:2023/11/15 Wed 10:47:31
所要時間:約 12 分で読めます






失った体を真実理想で埋めてくれる英雄を待つ氷の伝説ポケモン。


出典:劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士 ケルディオ、OLM、
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku
(C)Pokemon (C)2012 ピカチュウプロジェクト、
東宝、2012年7月14日公開。


キュレムとは『ポケットモンスター』シリーズに登場する伝説のポケモン。初登場は『ブラック・ホワイト』。


■データ


全国図鑑No.646
分類:きょうかいポケモン
英語名:Kyurem
高さ:3.0m
重さ:325.0kg

タイプ:ドラゴン/こおり
特性:プレッシャー(相手から技を受けるとその技のPPを余分に1減らす)

HP:125
攻撃:130
防御:90
特攻:130
特防:90
素早さ:95
合計:660

努力値:HP+1、攻撃+1、特攻+1

タマゴグループ:未発見(性別不明)

弱点:かくとういわ/ドラゴン/はがねフェアリー
耐性:くさみずでんき

■概要


ブラック2・ホワイト2』バージョンのパッケージを飾っているポケモンで、
通常は灰色の体表と透き通った結晶を持つ前傾姿勢の2足歩行型ドラゴンのような姿を持ったポケモン。

体内で膨大な量の極低温の冷凍エネルギーを作り出し、周りを雪や氷で覆い尽くすほどの力を持つが、漏れ出した冷気で自身の体も凍結している。
当初は制御できずに凍結したと考えられていたが、後に細胞組織を安定させるために敢えて凍らせていたことが判明。

最強の遺伝子を持ち、レシラムゼクロムと共に誕生したという設定で、レシラムとゼクロムが生まれた時の残り。
つまり虚無の存在。
故にその身体を埋める為、レシラムとゼクロムの力を求める。
分類の「きょうかい」も二匹の境界に位置するという意味だろうか?

ギラティナレックウザと同様マイナーチェンジ版のパッケージを飾ることが予想されていた。
(結果的にはマイナーチェンジではなく続編のパッケージを飾ることになった)


■ゲームでのキュレム


BWではクリア後に行くことが出来る「ジャイアントホール」の最奥部にてシンボルエンカウントで戦闘可能。
レベルは75で鳴き声は「ヒュラララ!!

ちなみに戦闘BGMはゼクロム・レシラム戦のアレンジバージョンである。


BW2ではストーリーの中心となる伝説のポケモンとなっている。
詳細は後述。











未来に実現する ポケモンと人間の理想の世界を守るため 戦うといわれる。
  • ブラックキュレム

専用技フリーズボルト
吸収した技:クロスサンダー
吸収した特性:テラボルテージ

  • 種族値
HP:125
攻撃:170
防御:100
特攻:120
特防:90
素早さ:95
合計:700


ポケモンと人間の真実の世界が来ることを見通していて その未来を守ろうとしている。
  • ホワイトキュレム
専用技:コールドフレア
吸収した技:クロスフレイム
吸収した特性:ターボブレイズ

  • 種族値
HP:125
攻撃:120
防御:90
特攻:170
特防:100
素早さ:95
合計:700


フォルムチェンジしたことによって、ブラックは攻撃170、ホワイトは特攻170と、
メガシンカ・ゲンシカイキを除けばAFデオキシスカミツルギデンジュモクに次ぐ全ポケモン中3位というぶっ飛んだ種族値。

『いでんしのくさび』というアイテムを用いる事でゼクロムやレシラムを取り込み、フォルムチェンジする事が出来る。
また、もう一度遺伝子の楔を使えばちゃんとゼクロムやレシラムは分離できる。
補足だが、このシステムの都合上、ブラック2ではゼクロム、ホワイト2ではレシラムを捕獲できる。
遺伝子の楔を一度合体に使った後は分離にしか使えなくなる(分離を行うとまた合体に使えるようになる)ため、合体したキュレムを2匹以上所持することは出来ないので注意。

ちなみに、遺伝子の楔を打ち込まれたキュレムは氷結した部分を剥がしてゼクロムやレシラムを吸収しようとしていた。
つまり、キュレムの肩から伸びている透き通った結晶は元からあった物では無いと思われる。

制御しきれずに冷気で氷結している」と言われる原因も多分これ。
この部分の突起物はゼクロムやレシラムを封印して吸収する為の機能を持っている。




BW2で最初に出会う時は、現プラズマ団のプラズマフリゲートの一部として扱われている状態だった。

その後キュレムが最大限に力を発揮できるとされる「ジャイアントホール」でゲーチスと共に再登場。
ゲーチスの指示で主人公対して「こごえるせかい」を使うが、Nのレシラムorゼクロムの技に相殺されてしまった。

しかし、ゲーチスが使用した遺伝子の楔によってレシラムorゼクロムを吸収して合体する事に成功した。

その際の鳴き声は
バァーニキュラムッ!!

バリィバキュロムッ!!

バトルする事になるが初見時は捕まえられない
ただ、ゲーチスの杖から妨害電波を出しているのが原因なので、後に会った時には捕獲可能。
レベルは70と、BWの時より僅かに下がっている。

また、尻尾のエンジンを作動させている時の状態には「オーバードライブ」という名前がついていたり。
(その後第8世代で同名の技が登場している)

余談だがホワイトキュレムもブラックキュレムも完全な姿ではない。
キュレムという器にレシラムとゼクロムの2匹を取り込んだ存在が伝説にあるポケモンである。
そのため本来の姿、いわゆる「キュレム完全体」の登場を待ち望むトレーナーも多い。

ちなみに近隣にあるカゴメタウンの伝承によれば、その昔空から飛来した「何か」が落ちて出来たクレーターこそが「ジャイアントホール」であり、
「ジャイアントホール」が出来た当初からキュレムはここに生息していたらしい。
…つまりキュレムは地球外生命体

また、そこで近づくポケモンや人間を貪り食っていたという伝承もあり、
カゴメタウンでは「氷の化物」として恐れられている。
あくまでも伝承なので、どこぞのUBと違い本当に食っていたのかは定かではないが。

とはいえ、ジャイアントホールという巨大ダンジョンにこんなのが住んでいる以上恐ろしい事には変わりない為か、この伝承により町の住人は「暗くなる前に家に帰る」という風習が無意識のうちに根付いてしまったとか。


第7世代USMでは手持ちにゼクロムとレシラムがいるとウルトラスペースゼロの滝ステージでキュレムを捕獲できる。


■対戦でのキュレム


攻撃・特攻共に優れる二刀流の能力を持ちHPにも優れる禁止級のポケモン。
ドラゴンとこおりの複合という初めてのタイプを持つ。
この複合は第九世代でセグレイブが出るまで固有複合だった

しかし能力値は全体的に半端であり幻のポケモン系以外の禁止級のポケモンで、
種族値が150に達している能力を持たない上、種族値合計660と他の禁止級よりも少し低い(後にジガルデネクロズマバドレックスともっと種族値の低い禁止級が登場)。

また、耐性面はこおり複合のため半減が少なく、ドラゴンの耐性の優秀さを殺している。特にかくとうといわに弱いのが難点。
伝説ルールでメジャーな「けたぐり」「いわなだれ」が刺さりやすい。
一応カイオーガに有利な耐性だがカイオーガに有効な技を覚えてくれず、対カイオーガ性能はイマイチ。

ゼクロム・レシラム同様サブウェポンや積み技にも乏しく特にはがねタイプへの対抗手段が不安定な「きあいだま」のみなのは辛いところ。
一応、BW2では「だいちのちから」を教えてもらえるようになった。

専用技は「こごえるせかい」と名前は大層だが性能は威力が10上がっただけの「こごえるかぜ」
何ともしょっぱい技ではあるのだが、追加効果自体は優秀な部類なので全く使えないわけではない。問題はフォルムチェンジすると何故か消える事だが
BW2ではしれっと色が付いた。

フォルムチェンジしたキュレムは火力が一気に向上。
「こごえるせかい」と「こわいかお」が「コールドフレア」と「クロスフレイム」、または「フリーズボルト」と「クロスサンダー」に変化する。
おまけに二つの国内公式大会で解禁。
何故怖い顔なのかは謎。

当然ながら特攻170に加え、超火力の「ふぶき」「りゅうせいぐん」「クロスフレイム」を持つホワイトキュレムが両大会で大暴れした。
対のブラックキュレムはロクな物理技がなくホワイトに大きく後れをとっている。つか物理龍がダブルで活躍するのはいささか難しい*1
結果、キュレムのうち9割5分以上をホワイトが占めるという結果に終わった。
通常形態?何それ美味しいの?
シングルでも「フリーズボルト」のチャージ時間の隙と物理技範囲の狭させいでブラックの出番はないと思って良い。特攻も決して低いわけではない(120はむしろ高い方)のでいっそ両刀型にするのもアリかも。

しかし第6世代では新勢力・フェアリータイプの登場でその数を大きく減らす事となってしまった。
シシガミ様が来たら逃げるしかなく、主要技が悉く半減以下になるマリルリもかなり辛い。
ブラックはどうなったかって? 察しろ

ORASでは蔓延するゲンシカイキメガレックウザの対策になる…と思いきや
こだわり系アイテムを持たせること前提の戦法になってしまうこと、3匹に対応するだけならば他にも対応できるポケモンはごまんといる事、
そして何よりもただでさえ2枠しかない伝説枠の一つを取ってしまう事が相まってわざわざコイツが呼ばれる事はほぼ無かった。
ぶっちゃけゲンシグラードンはゲンシグラードンで、メガレックウザはメガレックウザで対応した方が枠節約的な意味でも早いし
それでも徐々に数を増やしたイベルタルに強い事からインターネット大会でお呼びがかかる事があった模様。


第7世代でははがねやフェアリーが増えたため動きづらくなったがZワザにより瞬間的な火力が向上。
これにより今までは浪漫気味だった専用技も多少使いやすくなった。
「フリーズボルト」しかこおり物理がないブラックは言わずもがな、ホワイトにその枠があるかはともかく。
ドラゴン物理も逆鱗しかないし。


第8世代ではいわ・はがねタイプ対策になるかくとう技の「ボディプレス」や博打技の「ぜったいれいど」、苦手気味なみずタイプ対策になる「フリーズドライ」等を習得。
特に新たなこおり物理技の「つららばり」や積み技である「りゅうのまい」を獲得したためブラックキュレムはかなり強化された。ドラゴン物理技も「ワイドブレイカー」「スケイルショット」を習得。デメリットしかなかった「げきりん」の代わりに採用の余地が出来た。
あと半ばどうでもいいが「こわいかお」がわざマシンになったためフォルムチェンジ後に習得できるようになった。「こごえるせかい」は相変わらずだが……。
ただ、新規伝説のザシアンザマゼンタにこれでもかと言う程弱い(はがね・フェアリー・かくとう全て弱点な上どちらもキュレムより速い)為環境的には更に逆風。

決して弱くないのに世代を重ねる毎に逆風が吹き荒れる…あぁ、キュレムの明日はどっちだ!?


■アニメでのキュレム


この度2012年劇場版ベストウイッシュ第2弾『キュレムVS聖剣士ケルディオ』に登場することになった。
映画でのCVは高橋克実で、咆哮はゴジラ流用

地上最強のドラゴンポケモンと評されており、聖剣士の認定試験官といったポジション。
その強さに圧倒され、挑戦を投げ出したケルディオフリージオの群れと共に追い回す。
……が、実際は街や人に極力被害を出さないようにしていたことや、ケルディオの再挑戦を快く引き受けたこと、
そして戦闘終了後の健闘を称えるセリフから、「武人みたいでかっこいい」、「キュレムさんマジ紳士」など評価が急上昇。

また、ゲームではフォルムチェンジに「いでんしのくさび」とレシラムorゼクロムが必要だが、本作では任意でフォルムチェンジ可能。
この特性はフーパの映画に登場したキュレムも持っている。















追記・修正はいでんしのくさびを使ってからお願いします。
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最終更新:2023年11月15日 10:47
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*1 物理龍の代名詞であるガブリアスですら主砲である「じしん」で仲間をブチ殺す危険があるので活躍の場が限られる。